二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 東方project 東方幻旅伝
- 日時: 2010/08/31 17:49
- 名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)
東方projectを題材にした小説です。
・オリキャラ登場
・原作との矛盾
・キャラの性格の改変
などに目をつむっていただける方のみよろしくお願いします。
- 第十三話「能力開花?」 ( No.15 )
- 日時: 2010/09/20 01:32
- 名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)
「おい、そのへんにしとけよ」
「なんだ〜人間〜?偉そうな口叩くんじゃねえよ〜」
また俺は性懲りもなく妖怪の前に立ちはだかってしまった。
「おい、お兄ちゃんやめるんだ。逃げろ!!」
そんなこと言ったってもう遅い。妖怪を怒らせてしまった。あとには退けない。
「くそおぉぉぉ!!」
万事休すと思ったそのとき、不思議な出来事が起きた。いつの間にか俺は刀を握っていた。
「な・・なんだこれ」
「きっ、貴様。その刀は・・。ひいぃぃぃ!」
妖怪は悲鳴を上げて一目散に逃げ出した。なんだか知らないが助かった。それにしてもこの刀は一体何なんだ。
「お兄ちゃん、すごいねぇ!妖怪退治屋かい?」
「・・・まぁ、その弟子だ」
町人たちが集まってくると面倒だから早めに立ち去ろう。とにかくこの刀をじいさんに見せてみよう。
「おい、じいさん」
「こりゃ!!修行をサボってどこへ行っておった!」
「悪い。それよりこれを見てくれ」
「なんじゃ、この刀。・・・これは『正宗』ではないか!邪悪な者を寄せ付けない名刀じゃ。これをどこで?」
「それで妖怪が逃げて行ったのか。これはいつの間にか手に握っていたんだ」
じいさんはしばらく考え込んでしまった。しばらく空間が沈黙に包まれた。
「いきなりこの刀が手に・・。薙よ、こりゃお前の『能力』のせいかもしれんぞ」
「マジか!!やっと俺にも能力が?」
- 第十四話「武器を具現化する」 ( No.16 )
- 日時: 2010/09/20 11:24
- 名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)
「薙よ、この刀に向かって念じてみよ」
「へ?」
「いいから」
「わかったよ」
じいさんに言われる通り、刀に向かって念じてみた。
「あっ、消えた」
確かにそこにあったはずの刀がすっと消えてしまった。どういうことなんだ。
「もう一度念じてみよ」
俺はもう一度念じてみた。こんどはどうなるんだ。
「今度は盾が!」
「なるほどのう。お前さん、武器を具現化する能力を身に付けたようじゃな。言うなれば、『武器を具現化する程度の能力』といったところか」
「これが・・・俺の能力・・・か」
やったぞ。ついに俺にも能力が身についた。このじいさんのやりかたは間違っていなかった。
「ふふ。ここからが本番じゃな。能力に磨きをかけるため、ビシビシいくぞ!」
「望むところだ!!」
その翌日から、本格的な稽古が始まった。ようやく実践的なことを教えてもらえる。楽しみだ。
「必要なときに必要な武器をだせるようになるんじゃ!!」
「わかった!いくぞ、『デュランダル』!!・・って間違えた、これは『アスカロン』だ!!」
「なーにやっとるか・・・。まぁ、焦らんでよい。それより薙、なぜ武器の名前がわかる?」
そういえば無意識のうちに武器の名前を口にしていた。初めて見る武器のはずなのに。昨日の刀のときは混乱してたから名前なんか気にしてなかったが。
「さぁ。なんでわかるかがわからない」
「ま。能力のせいじゃろ」
- キャラ紹介 ① ( No.17 )
- 日時: 2010/09/20 11:46
- 名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)
主人公も能力を身に付けたことですし、ここでキャラ紹介をします。
■新門 薙(あらかど なぎ) 外の世界からやってきた16歳の少年。退屈な日々にうんざりしていたところ、八雲紫の神隠しに遭う。不良だが、強いものと喧嘩をするくらいで、弱者に手を出したり、万引きを行うことは滅多にない。
妖怪だらけの幻想郷に来て少し大人しくなった模様。
■能力解説 「武器を具現化する程度の能力」を会得した。主に、神話や伝説に出てくる武器を具現化する。武器は一つずつしか出せない。厳密には薙が出す武器は実物ではない。しかし、実物と全く同じ性能を持つ武器である。武器が損傷した場合でも、一度消して再度具現化すれば元通りである。
- 第十五話「初陣」 ( No.18 )
- 日時: 2010/09/21 02:19
- 名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)
それからさらに三カ月、俺は修行を続けた。出せる武器の種類も増えてきて、絶好調だ。あとは思い通りに武器が出せれば完璧なのだが・・・。
「おい、薙。朗報じゃ。妖怪退治の依頼が来たぞ。ここ最近人間がさらわれる事件が頻発しておってな、魔法の森方面に犯人の妖怪が目撃されておる」
「人がさらわれてんのに朗報とか言うな」
「まぁ、そう言うな。お前も来るじゃろ?初めての実践じゃ」
「俺も行くのか?」
「ビビっとるならかまわんぞ?」
「なっ!・・そんなわけねーだろ!!」
「なら準備せい。すぐ向かうぞ」
大口を叩いたものの、正直言って自信がなかった。じいさんに、スペルカードルールというものを教えてもらった。巫女も言っていたやつだ。妖怪と人間が対等に戦うためのルールらしい。必殺技を発動する際に提示するカードをスペルカードと言い、それがすべて攻略されると敗北とかなんとか言っていた。俺も何枚かスペルカードを用意しておいた。
魔法の森とやらの近くまで辿り着いた。俺はけっこう疲れたが、じいさんは全く呼吸を乱していない。このじいさんは化け物じみていると思った。
「ほんとにここなのか」
「間違いない。ここで目撃されておる」
すると向こう側からデカイ荷物を持った人間が数人歩いてきた。
「じいさん、向こうから人が来るぞ」
「早くそこの草陰に隠れろ!」
「何でだよ」
「おかしいじゃろ。よく見ろ全員、目の焦点が定まっておらん。それにこのあたりは普通の人間は滅多に通らんはずじゃ」
観察力も常人の遥か上を行くようだ。俺はそんなこと全く気がつかなかった。
- 第十六話「輪堂妖蟻出現」 ( No.19 )
- 日時: 2010/09/22 01:14
- 名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)
「で、どうすんだよじいさん」
俺は小声で話しかけた。
「やつらのあとをつけるんじゃ。辿り着いた場所に妖怪がいる可能性が高い」
俺たちは木や草の影に身を隠しつつ、やつらのあとを追った。森の中はジメジメしていて居心地が悪い。森の不気味さと、これから妖怪の所に行く恐怖で緊張感がピークに達していた。
すると大きな屋敷が見えてきた。どうやらこの屋敷がやつらの目的地らしい。
「やつら、中に入っちまったぞ。早く追いかけねえと!」
「慌てるな薙。冷静さを失うと危険じゃ。少し様子を見るんじゃ」
じいさんはやっぱり落ち着いている。
そのとき、背後に何者かの気配を感じた。俺たちが振り返ったときにはもう遅かった。
「うおぉっ!!」
「じいさん!!」
さっきの連中のようにじいさんの目の焦点が定まっていない。
「お前は誰だ!!じいさんに何をした!?」
「名前を尋ねるときは自分から名乗るものよボウヤ。まぁ、いいけど。わたくしは輪堂妖蟻(りんどう ようぎ)。蟻の妖怪よ。アナタのお師匠さんは洗脳させていただいたわ」
こいつが人間を洗脳して魔法の森に連れ去っていた犯人だった。まさか屋敷の外にいるとは・・・。さっそく退治といきたいところだが頼みの綱のじいさんは戦えない。俺一人でやるしかないのか。
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