二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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鎖の少女 (ボーカロイド)
日時: 2010/11/03 13:15
名前: ミズキュウラ・ドラッテ (ID: qrnJbgt/)
参照: モハヤ私ハ、完全二人間デハ無クナリマシタ。

 いい歌なので小説にします。
 皆さんも(クリックしてくれた人)是非聴いてみてください。(知ってる方も)
 駄文ですが、そこはご了承して。
 こんな私ですが、暖かい目で見守ってください。

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Re: 二話 評価(テスト) ( No.20 )
日時: 2010/11/09 19:46
名前: ミズキュウラ・ドラッテ (ID: qrnJbgt/)


 破り捨てたい……。
 そう思ったときだった。

 「どうしたんですか?ティファニー」

 桃色の髪がよく似合うシャイアナが、これまた端正な顔立ちによく似合う笑顔でティファニーに声をかけた。
 その横には雰囲気の全く違う双子も居た。
 少女のほうはイオリといい、肩まである金髪を風にたゆたわせて、整った幼いその顔はどこか気強さを醸し出している。
 少年のほうはイアルといい、長さの同じ金髪を無造作に後ろで結い、鼻筋の通った顔にはおとなっさがあった。
 たっぱが低いのは一目瞭然だが、別に気に留めるほどのものではない。
 ただ横にモデル体形のシャイアナがいることが、彼女達を余計に背丈を低くさせる。
 
 「まぁ…テストをこんなにして———…」

 そんなシャイアナは、ティファニーがぐしゃぐしゃに持っていた用紙を見て嘆いた。
 彼女達にとってこの用紙は金よりも大事なものなのだ。そっとシャイアナがテスト用紙に手を伸ばす。
 それに気づいたティファニーは寸のところで用紙を背に隠した。
 
 「…別にどうでもいいわ。あなたには関係ないモノ——————あッ」

 いつ背後に回ったのか、背に隠した用紙をイオリが奪い取る。
 ティファニーがそれを返しとる前にイオリは大きく、そして大袈裟に広げて見せた。

 「え〜!?何コレ!ちょー有り得ないんだけどッ。点数低っ!87点だって!」

 そう大声で、ワザと皆に聞こえるようにイオリは笑った。
 それに呼応するように皆が笑う。
 ティファニーは頭にある堪忍袋の尾が勢いよく切れる音を聴いた。
 しかし聴いただけでそれを行動に移しはしなかった。
 双子の弟イアルが代わりに動いたのだ。

 「こら」

 言葉を発するのと同時にイアルは小さなこぶしをイオリの頭にこん、と打ち付けた。
 差ほど痛さは無いにしてもイオリは驚きのあまり「いたッ」と言った後、頭の天辺を押さえて反論を口にする。

 「何するの、イアル!」

 「やっていいことと、やっちゃいけないことがこの世には五万とあるんだよ」

 そう諭すイアルに、イオリは顔を赤くさせた。

 「何よ!イアルはこんなやつの味方すんの?だって根暗でファザコンで学年トップなのにこんな点数取るヤツよ?どこに味方する理由があるの?いっつも人を遠ざけてさ、点数に拘って。こんな…こんな…」

 感情が高ぶっている所為か、イオリは大きな目からこれまた大きな雫がぼろぼろと落ちていく。
 どよめきが教室を駆け巡る。
 気強い雰囲気の彼女は、性格まで気丈で、所謂プライドが高かった。
 その彼女が涙を見せている。
 それは怒っているイアルに対してなのか、それともティファニーに対してなのか。

 そんな彼女をイアルは優しく抱きしめた。
 そして耳元で泣く子供に言って聞かすように、イアルはそっと言う。

 「泣かなくて言いんだよ、イオリ。僕は君を泣かしたくて叩いたわけじゃないんだ。ただ、気持ちには正直になってほしい。こんなことするよりは、ね。それに、点数なんて誰しもキープできるものじゃないんだ。時にはどん底に落ちていくほどの点数を取る人だって居る。イオリはこんなことがしたくてティファニーに当たってるわけじゃないよね。ほら。だめもとでも言ってご覧。イオリの気持ちをティファニーにさ」

 イアルが怒ったことが明白になりイオリは落ち着きを取り戻した。
 しかし促されるとイオリは頬を膨らませる。

 「…嫌よ。言うくらいならこんなことしない。それに…言っても聞かなかったじゃない。父に命令されてる、とかなんとか言って。もうあんなこと聞きたくない」

 そう言ってイオリは彼から離れた。
 彼女が言ってるのは数ヶ月も前の事だ。

 進級式の日。イオリは堅物だと噂されていたティファニーに話しかけた。初めてだった。
 彼女は無口でだれとも喋ろうとしなかった。
 だから彼女の周りには友達といっていいほどの関係を持った異性や同姓がいなかったのだ。
 イオリは話しかける前に深呼吸を数回繰り返して意を決した。
 友達になろう、と言うために。
 しかしティファニーから返って来たものは壮絶の一言だった。

 「ごめんなさい。そんな茶番、遊戯より、私は勉強があるの。あなたも友達を作るよりまずは勉強でもしたら」

 そう言った彼女の目には感情が無かった。
 誰かに言わされているかのように。
 淡々と言葉を紡いだのだ。
 イオリは初めてひとの頬を叩いた。
 小気味いい音が響いてティファニーは倒れる。
 そしてその日からイオリの『ティファニーのいじめ』が始まった。


 それを誰よりも知っているイアルは不貞腐れるイオリの右手をそっと握った。
 
 「それでも。…あの時はイオリ一人で聞いたんだろう?今は皆がいるじゃないか。ね?もう一回訊いてみよう?」
 
 イアルの優しい瞳と言葉に説得させられたイオリは小さくうなずいた。
 誰でも友達になろうと簡単に言えるわけじゃない。
 そこには計り知れない決意と勇気がある。
 そして一歩踏み出すのだ。

 「友達になろう」

 と。
 

Re: 鎖の少女 (ボーカロイド) ( No.21 )
日時: 2010/11/09 19:52
名前: ミズキュウラ・ドラッテ (ID: qrnJbgt/)

 АB!…登場はこのあとです。
 名前は全部カタカナで。
 皆カタカナだからね。
 急いで豆乳鍋作らないといけないので更新は後ほど。
 でわっ。

Re: 鎖の少女 (ボーカロイド) ( No.22 )
日時: 2010/11/09 20:16
名前: 達也 ◆Jb70cOv9yg (ID: UXP/rFHj)

音無たちがどんな形で登場するのか楽しみです

そうだよな!
テストの点なんて、最高に良いときがあったり、時には最悪な点数もある!!

Re: 鎖の少女 (ボーカロイド) ( No.23 )
日時: 2010/11/09 20:17
名前: ルナ (ID: gyX.9WMH)
参照: http://to-a.ru/uXpSr9/img1

がんばってください!
可哀想ですよね・・
なんかハードル高いし!みんなひどいし!
これからどうなるんでしょう?がんばってください!

Re: 鎖の少女 (ボーカロイド) ( No.24 )
日時: 2010/11/09 20:28
名前: リラックマ (ID: KrNEmkft)
参照: http://www.youtube.com/watch?v

鎖の少女大好きです!頑張って下さい^−^
前に覚えようとしてました!^−^
前は私のスレッドに来てくれたのに、なかなかミズキュウラ・ドラッテさんの
スレッドにこれなくてごめんなさい。
小説化私よりうまい・・・。自分がものすごく下の位置に立っている気がする・・・
これからも頑張ってくださいね^−^


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