二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- ルーク青年と追憶の幻想
- 日時: 2012/01/08 12:57
- 名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: 1QppuERs)
初めまして、紅蓮(元:レッド)です。
新しいルーク青年シリーズを書くことになりました。今回のタイトルは・・・【ルーク青年と追憶の幻想】です!
レイトン教授シリーズでお馴染みのルークを主人公とするオリジナルストーリーを描きます。ルークの他に幼馴染のケイティ、アルフレッド、ルークの弟などが出ます。前回書いていた【ルーク青年と呪われた幽霊屋敷】の小説に出たあの少年も登場するぞ!
【あらすじ】
ルークが大学2年生になった時の春、同級生のアレックスに誘われ、孤児院にやってきた。ルークはアレックスからそこで問題を抱えている1人の少年のことを聞く。心を閉ざしてしまっているのだという。
ジャックのことを聞いたルークは、過去の自分と重ねて思い出す。しかし、ルークたちを待ち受ける、とんでもない事件が起きてしまう。
第1章〜第5章:謎かけ編
第6章〜第10章:謎解き編
ダークファンタジー×ミステリーによる謎解きアドベンチャー!
これからも応援よろしくお願いします!
- Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.16 )
- 日時: 2012/01/10 19:08
- 名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: VKAqsu.7)
2時間後、風呂から出た僕はルーク兄さんの携帯に電話をかけた。
早く出てくれ・・・頼む、兄さん!
「もしもし、ルーク兄さん!」
『トゥルルル・・・』
家の向こうから電話の音が聞こえた。
「帰ってきたのか?」
ドアを開けると・・・ケイティさんとルーク兄さんがいた。
「ただいまァ・・・エリック、どうしたんだ?」
ルーク兄さんは僕を見て言った。酔っ払ってる・・・ダメだ、この人!
そう思いきや、ケイティさんが僕を見た。
「エリックじゃない、ちょうどインターホン鳴らそうと思ってたの」
「それどころじゃないんだよ、2人とも!」
僕の慌てぶりを見たケイティさんは怪訝そうに首を傾げた。
「何かあったの?」
「良いから、中に入って!」
僕の様子を見たケイティさんはルーク兄さんを促して、家の中に入った。
- Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.17 )
- 日時: 2012/01/10 19:25
- 名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: VKAqsu.7)
ここからルーク視点で行きます!
場所を居間に移した。ソファに座った僕とケイティは怪訝そうにエリックを見つめた。
「急に慌てて・・・何かあったのかぁ?」
「兄さん、ここで聞くけど・・・ジャックの様子を見ていて、おかしいという感じはしなかった?」
ジャックの様子・・・別に何も感じてなかった。
「ううん、別に何も・・・ジャックがどうかしたのか?」
「僕、ジャックと一緒に風呂に入ろうと思って、洗面所で脱いだら・・・上半身にいくつかの痣ができてたんだ!」
それを聞いた僕とケイティはビックリした。
「ちょっと待て、エリック・・・上半身に痣ができてたとか言ってたな?」
「うん! 僕もビックリしたけど・・・特に背中が酷かった」
「嘘だろ・・・」
ジャックの様子がおかしいと思っていたのは・・・それだったのか。
僕たちに知られたくないことがあれば、それを配慮するしかない。
その時、ケイティは僕を見て言った。
「ねぇ、ルーク・・・あなたはジャックのことをどう思っているの?」
「僕の大切な家族だ。ラサーク、エリックだってそうさ。あいつは・・・辛い思いをして生きてきたんだろう」
「ルーク・・・そうだよね、私もそう思う」
ケイティも頷いた。幼馴染だから分かる・・・そうだよな、僕があいつの話を聞かないといけない。
- Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.18 )
- 日時: 2012/01/12 14:50
- 名前: 紅蓮(レッド) ◆mAzj/Mydf. (ID: dP/RlTyN)
決心した僕はジャックのところに行った。
2階にある自分の部屋に戻って入った。そこにジャックがいた・・・しかも寂しそうな顔をしているところを見ると、孤独を感じたのだろう。
「ただいま、ジャック」
「ヒッ・・・」
僕の声に反応したジャックが急に怯え出した・・・どうしたんだ?
「ヒィ・・・助けて、何もしないから!」
その様子を察したケイティが僕に言った。
「何かトラウマになってるみたいよ」
「・・・トラウマ?」
トラウマ・・・ってことはまさか、過去に何があったのか?
「ルーク?」
「ケイティ、ちょっと下がっててくれないか?」
「えっ!? いいけど・・・」
ケイティは少しだけ後ろに下がった。少し離れたのを確認してから、僕はジャックのところに行った。
「おい、ジャック」
「ひっ!」
「僕が誰だか分かるか?」
目の前にいる僕を見たジャックの顔がスーッと引いていった。
「ルーク・・・兄さん?」
「そうだよ、やっと分かったな」
「ごめんなさい・・・」
いきなり謝ることなんてないじゃないか。
「別に謝らなくても良いって・・・今は僕らがいるから怖がらなくても良いんだよ」
そんな僕を見たジャックは頷いた。
「ジャック、なんで怯えてるんだ?」
「・・・・・・」
「無理して言わなくてもいい。いつか言える時が来るから・・・な?」
無理やり、過去の記憶を思い出させるわけにはいかない。
- Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.19 )
- 日時: 2012/01/13 10:52
- 名前: 紅蓮(レッド) ◆mAzj/Mydf. (ID: ar61Jzkp)
そう思いながら、ジャックを抱きしめた。
「兄さん・・・?」
「僕がいるから心配するな。細かいことは気にしなくても良いから」
ジャックを励ましながら、心の傷を癒してあげたいという思いが強まってきた。その時、ケイティの携帯が鳴った。
「あ、電話だわ・・・ちょっと待ってね」
ケイティはポケットから携帯を取り出した。
「もしもし・・・」
『おぉ、ケイティ・・・ちょうど良かった。チェルミーだ」
「チェルミー警部? どうしたんですか?」
声の主はチェルミー警部からだった。こんな時間に電話してきて・・・急にどうしたんだろう?
「・・・え? はい、ルークならいますけど・・・代わりますね」
ケイティは僕を見て答えながら言った。
「ルーク、チェルミー警部が話したいそうよ」
「お、そうか・・・はい、代わりました。ルークですが・・・」
ケイティから携帯を受け取り、チェルミー警部の話を聞くことにした。
『ジャック・ターコイズという少年と一緒に暮らしているそうだな?』
「は、はい・・・そうですけど、それがどうかしたんですか?」
『ジャックの過去のことで話したいことがあるから、スコットランドヤードに来てくれないか?』
ジャックの過去だと言ってたよね・・・ということは、何かありそうだな。
「分かりました。いつ行けば良いですか?」
『明後日の夕方、学校が終わったら・・・1人で来なさい』
「分かりました。それじゃ、また明日・・・」
僕は電話を切って、ケイティに携帯電話を渡した。
- Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.20 )
- 日時: 2012/01/13 11:05
- 名前: 紅蓮(レッド) ◆mAzj/Mydf. (ID: ar61Jzkp)
携帯を受け取ったケイティは僕を見た。
「ルーク?」
「別になんでもないさ・・・」
ジャックのことが気がかりでならなかった。過去に何があったのか知りたいと思った僕はジャックのことが心配だったので、いつか言える時が来たら良いのになぁ・・・
あいつ、何も言わずにいるのが気になるけれども・・・まぁ、良いか。
2日後の夕方、スコットランドヤードに行った僕は2階にあるチェルミー警部の部屋に来ていた。
「久しぶりだな、ルーク」
「チェルミー警部、元気そうで何よりです。ところで、ジャックのことで話したいことがあるって・・・」
チェルミー警部は頷いて、向かい側のソファに座った。
「用件を言う。ジャックの過去についてだ」
「ジャックの・・・過去?」
僕も未だに知らなかった彼の過去・・・どんなものだろうか?
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