二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ルーク青年と追憶の幻想
日時: 2012/01/08 12:57
名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: 1QppuERs)

初めまして、紅蓮(元:レッド)です。

新しいルーク青年シリーズを書くことになりました。今回のタイトルは・・・【ルーク青年と追憶の幻想】です!

レイトン教授シリーズでお馴染みのルークを主人公とするオリジナルストーリーを描きます。ルークの他に幼馴染のケイティ、アルフレッド、ルークの弟などが出ます。前回書いていた【ルーク青年と呪われた幽霊屋敷】の小説に出たあの少年も登場するぞ!

【あらすじ】
ルークが大学2年生になった時の春、同級生のアレックスに誘われ、孤児院にやってきた。ルークはアレックスからそこで問題を抱えている1人の少年のことを聞く。心を閉ざしてしまっているのだという。

ジャックのことを聞いたルークは、過去の自分と重ねて思い出す。しかし、ルークたちを待ち受ける、とんでもない事件が起きてしまう。


第1章〜第5章:謎かけ編

第6章〜第10章:謎解き編

ダークファンタジー×ミステリーによる謎解きアドベンチャー!

これからも応援よろしくお願いします!

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Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.1 )
日時: 2012/01/08 13:07
名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: 1QppuERs)

序章(プロローグ)

イギリス・ロンドンには、1つの家があった。そこでは1人の少年が2人の男による虐待を受けていた。

「やめてよ、何で・・・いつも俺のことをいじめるのさ」
「気に入らねーんだよ! 俺らにとってはおまえが目障りなんだよ」

兄と呼ばれる男は少年を欺くようにして笑った。

「何で俺を・・・」
「ククク・・・心を閉ざすが良いさ」
「・・・っ!」

こいつら・・・俺のことをバカにしやがって!

やがて、2人は警察によって逮捕された。その一方、俺は警察に保護され、孤児院に引き取られた。あの日を境に心を閉ざしていった。

2年後、1人の青年が里親として引き取ることになる・・・

Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.2 )
日時: 2012/01/08 13:18
名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: 1QppuERs)

第1章 孤児院で出会う1人の少年

イギリス・ロンドン郊外にある孤児院には、2人の青年がやってきた。

「なんで、僕なのさ?」
「ルーク、頼むよ」

僕は同級生のアレックスを見て溜息をついた。
僕はルーク・トライトン、20歳。グレッセンヘラーカレッジに通う大学2年生だ。今日は同級生のアレックスに連れられて、ロンドン郊外にある孤児院にやってきた。

「分かったよ・・・」

事の発端は1週間前のことだった。いつものように部活を終えて帰ろうとした時、アレックスに呼び止められた。

「ルーク、ちょっと良いか?」
「・・・あん? 良いけど・・・」

いったい、何の用だか知らんが・・・一応、話を聞くことにした。

「話があるんだろう? 言えよ」
「ここでは言えない事なんだ。ルークの家に行っても良いか?」
「んー・・・ラサークとエリックがいるけど、それでも良いか?」

アレックスは首を振りながら言った。

「ううん、パブにしよう」

変わり身早いな、こいつ・・・そう思った僕はとりあえず、パブに行くことにした。

Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.3 )
日時: 2012/01/08 13:29
名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: 1QppuERs)

パブに着いた僕たちは席が空いていたところに座り、荷物を置いた。

「ところで、用件はなんだ?」
「ルークに頼みたいことがあるんだ」

僕に頼みたいこと?

「僕に頼みたいこと?」
「里親になってくれないか?」

里親!?
ちょっと待て、理由が分からない。

「何で僕が里親なの?」
「ルークしかいないんだよ」
「僕だけしかいない?」

僕だけしかいない・・・ということはどうやら、理由がありそうだな。とりあえず、ビールを注文した。

「どういうことなんだ?」
「・・・心を閉ざしてしまってるんだよ」
「心を閉ざしてしまってる?」

アレックスから聞き出した内容を元にしてまとめた。
ジャック・ターコイズという12歳の少年がいる。しかし、彼はなぜか、心を閉ざしてしまっているのだという。まるで、人と関わるのを嫌うような感じだったらしい。

「なるほどね・・・そういうことなら、僕が引き受けても良い」
「マジか?」
「うん・・・ただし、条件がある」

僕は溜息をついた。

「条件?」
「僕にその子の心を開かせることができるのかどうかは分からないけれど・・・それでも良いか?」

アレックスはすぐに頷いた。

・・・と言うわけで、僕はアレックスと一緒に孤児院に来ているわけだ。

Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.4 )
日時: 2012/01/08 13:43
名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: 1QppuERs)

孤児院に着いた僕たちは中に入った。中に入ると、1人の女性が子供たちと一緒に待っていた。

「アレックス、よく来てくれたわね」
「おう。あ、紹介するよ・・・俺の同級生でルーク・トライトンって言うんだ」
「あ、この前言ってたジャックの里親になるって言う人?」

何のことだか分からない僕はすぐに頷いた。

「ルーク・トライトンです。よろしくお願いします」

挨拶した瞬間、何か視線を感じた。

柱の角にいる1人の少年が僕を見つめていた。

「・・・?」
「どうした、ルーク?」
「ううん、何でもないさ」

僕は首を振った。

「私はアレックスの幼馴染でキャロリン・タイーザよ。ここのボランティアをしているの。よろしくね」

キャロリンか・・・変わった名前だな。

「ジャックの部屋に行ってみる?」
「はい」

僕はキャロリンさんに連れられ、ジャックの部屋に行った。

「ジャック、いる?」

ドアを開けて入ると、1人の少年がビクビク怯えていた。
この少年がジャック・ターコイズという。それにしては、何か怯えているようだった。

「誰だよ、こいつ!?」
「あなたの里親になってくれる人だよ」

キャロリンがジャックを見て言った。すると、彼は僕を指して言った。

「あいつみたいな人だろ?」
「いいえ、ルークはそんなことしないわよ」

あいつ・・・?

Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.5 )
日時: 2012/01/08 23:44
名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: MQ1NqBYl)

いったい、過去に何があったのか知らない・・・何らかの理由で怯えているってことは父親の記憶を思い出してしまうのか?

「ルーク、いつもあんな感じなのよ・・・このままでは心の闇に陥ってしまうわ」
「心の闇・・・?」
「ジャックは心を閉ざしてしまっているの・・・」

なるほどね・・・僕にできることなら協力するつもりだ。

「キャロリン、ここは僕に任せてくれないか?」
「ルーク?」
「僕がジャックに話してみるよ」

キャロリンは頷いた。

「ルーク、お願いね」
「・・・ああ」

彼女が部屋を出たのと同時に、僕はジャックのところに行った。

「おまえ、誰だよ・・・」
「僕はルーク・トライトン、アレックスの友達だ。アレックスに頼まれてきたんだ」
「頼まれた・・・?」

ジャックは僕を見た。

「・・・ああ。おまえの里親になることにしたからさ」
「ルークさんが?」
「そうだよ。どうして怯えているのか知らないけれど・・・機会を見つけて、その時に聞くよ」

それを聞いたジャックは素直に頷いた。

「僕が人を殴るようなヤツに見えるか?」
「ううん・・・見えない」
「そうだろう? だから、僕はおまえに危害を加えるつもりはないさ。安心して良いからな」

僕はジャックの頭を撫でながら笑った。そんな僕を見たジャックは素直になった。


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