二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ルーク青年と追憶の幻想
日時: 2012/01/08 12:57
名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: 1QppuERs)

初めまして、紅蓮(元:レッド)です。

新しいルーク青年シリーズを書くことになりました。今回のタイトルは・・・【ルーク青年と追憶の幻想】です!

レイトン教授シリーズでお馴染みのルークを主人公とするオリジナルストーリーを描きます。ルークの他に幼馴染のケイティ、アルフレッド、ルークの弟などが出ます。前回書いていた【ルーク青年と呪われた幽霊屋敷】の小説に出たあの少年も登場するぞ!

【あらすじ】
ルークが大学2年生になった時の春、同級生のアレックスに誘われ、孤児院にやってきた。ルークはアレックスからそこで問題を抱えている1人の少年のことを聞く。心を閉ざしてしまっているのだという。

ジャックのことを聞いたルークは、過去の自分と重ねて思い出す。しかし、ルークたちを待ち受ける、とんでもない事件が起きてしまう。


第1章〜第5章:謎かけ編

第6章〜第10章:謎解き編

ダークファンタジー×ミステリーによる謎解きアドベンチャー!

これからも応援よろしくお願いします!

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Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.11 )
日時: 2012/01/09 20:34
名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: W6MelwHU)

やがて、時間が経ち・・・その日の夜、俺は寝付けないでいた。

「・・・・・・」

俺は隣で気持ちよさそうに眠っているルーク兄さんを見た。今までそんな人に出会えなければ、今の自分はいなかったかもしれない。

「・・・よし、空気を吸ってくるか」

兄さんを起こさないようにして、そっとベッドから抜け出した。

ベランダで夜空を眺めていた俺はふうーっと溜息をついた。

「・・・親父・・・」

過去の忌わしき記憶が蘇る・・・あの時、俺は窮地に陥っていた。
今はルーク兄さんたちがついてくれているから寂しくない。

「ジャック?」

後ろから眠そうな声がして、ビクッとした俺は慌てて振り返った。後ろを振り返ると・・・部屋で寝ていたはずのルーク兄さんがいた。

「こんなところで何やってんだよ?」

ルーク兄さんは俺の隣に立った。

「ねぇ、兄さん・・・」
「んー?」
「俺のこと・・・」

そう言いかけた瞬間、ハッとした。違う、兄さんはそんなことをするような人じゃない。

「どうした、ジャック? 言ってみな」
「ううん・・・何でもないよ」

俺は兄さんを見て答えた。

Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.12 )
日時: 2012/01/10 09:11
名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: 3iZuTr1t)

そんな俺の様子を見たルーク兄さんは溜息をついた。

「おまえなぁ・・・僕が心配してるの分かるだろう?」
「分かるもん」
「ジャック、何か深い理由があるようだけど・・・」

この時、俺は過去の記憶を思い出したくなかった。兄さんたちには心配かけてしまうし・・・

「聞かなくても良いよ・・・じゃ、おやすみ!」
「ちょっ・・・」

ルーク兄さんが止めるのを聞かずに、俺は慌てて部屋に戻った。

翌朝、俺は転校先の小学校に行った。

「君がジャック・ターコイズ君か」
「はい」

先生は優しそうな感じだった。そんな俺を見て呟いた。

「ルークが君の保護者だったとはね」
「兄さんのこと知ってるんですか?」
「もちろん、あいつのクラス担任だったからね」

この人、年とってるわりにはルーク兄さんのクラス担任だったのか!
そう思っていたその時、先生は手首に傷がついていることに気付いた。

「どうしたんだ、この傷は?」
「あの・・・ルーク兄さんたちには言わないでください」
「え、それは・・・どうして?」

先生は心配そうに俺を見て言った。

「兄さんたちには支障をきたしてしまうから・・・それに迷惑かけたくないし」

事情を察した先生は溜息をついた。

Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.13 )
日時: 2012/01/10 09:19
名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: 3iZuTr1t)

6−1の教室

「ジャック・ターコイズ君だ」
「ジャック・ターコイズです。よろしく」

その時、聞き覚えのある声がした。

「ジャック・・・?」

幼馴染のリンダ・ラクーアだった。どうして、彼女がここに・・・

「リンダ・・・」
「なんだ、おまえたちは知り合いだったのか。ジャック、君はリンダの隣に座って」

俺は素直に頷いた。なんで、リンダがいるんだよ・・・

席に着くなり、すぐに座った俺は溜息をついた。

「おまえ、何でここに・・・」
「こっちの台詞! ルークさんがジャックのことよろしくって言ってたよ」

ルーク兄さんと知り合いだったなんて意外だな・・・

「リンダ、おまえ・・・どういう関係なの?」
「ルークさんの幼馴染のケイティさんが空手の先輩なの。それで、ケイティさんを迎えに来たルークさんと会ったのがきっかけで仲良くなったの」

それでか・・・まぁ、しょうがねえよな。

Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.14 )
日時: 2012/01/10 09:29
名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: 3iZuTr1t)

第3章 ジャックの幼馴染・リンダ登場! ルークが感じた違和感とは?

帰り道、僕はトボトボと歩いていた。

「はぁ・・・」

ジャックのヤツ、何か様子がおかしい・・・いったい、どうしたんだ?

「・・・・・・」

仕方ない、パブで酒飲むか・・・そう思いきや、背中をバシッと叩かれたのと同時に声がした。

「ルーク、こんなところでほっつき歩いてるの?」
「ケイティ・・・」

こいつは僕の幼馴染のケイティ・キャンベル。いつもマイペースで素直なところがあって優しい。

「そうそう、リンダから聞いたわよ」
「何を?」
「ジャックっていう子と同じクラスになったって」

あぁ、そのことか・・・僕も彼女からジャックの幼馴染だということを聞いていたので、里親になったと話した時はビックリしていた。

「でも、私・・・会ったことないな」
「ジャックに?」
「うん・・・」

僕はポリポリと髪を掻いた。

「まぁ、良いんじゃね?」
「それのどこが良いのよ?」

ケイティと話している時はなぜか、本当に落ち着く。

Re: ルーク青年と追憶の幻想 ( No.15 )
日時: 2012/01/10 09:44
名前: 紅蓮 ◆mAzj/Mydf. (ID: 3iZuTr1t)

その頃、ルークの家では、ラサーク、エリック、ジャックの3人が留守番して待っていた。

「ルーク兄さん、遅いね」
「いつものことだもん」
「いつも?」

僕はエリック・トライトン、14歳。中学2年生だ。今はジャックと一緒にラサーク兄さんが風呂から出るのを待っているところだ。

「うん、ルーク兄さんは酒を飲んで帰ってくることが多いからね。そんな時は2人で風呂に入るか」
「え、エリック兄さん・・・」

何を謙遜しているんだ?

「なーに、遠慮すんなって。一緒に入るだけだから良いじゃないか」
「でも・・・」
「気にしない!」

その時、ラサーク兄さんがパジャマを着て入ってきた。

「おーい、おまえら・・・入ってきていいぞ」
「はーい! んじゃ、そろそろ行くか」

ジャックは素直に頷いた。

洗面所で上半身の服を脱ごうとした時、彼に異変が起きた。

「ジャック、誰かと一緒に風呂に入ったことある・・・っ!」

彼が服を脱いだ瞬間、僕は驚くべきものを見てしまった。

「ジャック、おまえ・・・その背中・・・!?」
「兄さんたちには知られたくなかったんだよ・・・」

傷ができているのは、背中だけじゃない、上半身全体にいくつかの痣ができていた。生々しさが残っているとしか言えない。

「まさか、おまえ・・・」

もしかして、過去に虐待されたのか?


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