二次創作小説（紙ほか）※倉庫ログ
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- 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと黒影の亡霊 ☆番外編２☆
- 日時： 2013/03/26 10:51
- 名前： レッド ◆mAzj/Mydf. （ID: CzRhDmzb）
どうも、レッドです！
以前、ここでレイトン教授に出てくるルークの小説を書いていたのですが・・・私のことを知っている方は少ないかなと思います。
初めての方もいると思いますが、私のこと知らないと思うので、自己紹介します。
初めまして、レッドです。上記にレイトン教授の小説に関して書いてありますが・・・ルークが好きで書いていたので、そこで推理小説を書きながら鍛えていました。シリアス・ダークの方でも２次とは異なる推理小説を描いていたので、鍛えまくりました。
そして・・・最近、ダンボール戦機にハマり、小説を書きたくなりました！
ダンボール戦機Ｗ、初の小説！
第１作：【バン×ヒロと黒影の亡霊】です！
バンとヒロの２人による謎解きアクションアドベンチャー！！
バンは中学３年生、ヒロは中学２年生となります。
バンの幼馴染もオリキャラとして出ます！！
他はジン、郷田＆仙道も出ます！
この２人が謎をどう解くのか・・・そこに注目してください！
これからも頑張って書くので、応援よろしくお願いします。
【本編：ストーリー原案・構成】
第１章〜第６章：ＬＢＸ専門ショップ編まで
第７章〜第１０章：幽霊ホテル編（謎かけ編）
第１１章〜第２０章：幽霊ホテル編（謎解き編）
全２０章で完結しました。
今までありがとうございました。
【番外編：ストーリー原案・構成】
第１章〜第５章：謎かけ編
第６章〜第１６章：謎解き編
全１６章で完結しました。
今までありがとうございました。
【番外編２：ストーリー原案・構成】
第１章〜第６章：ミソラタウン編
第７章〜第８章：イッシュ地方編
第９章〜 ：
番外編２は未来のバンたちを描くストーリーを展開することになりました。
こちらのスレは意外にもオリジナルになるかと思われます。引き続き、番外編２も執筆することになりました。
これからも応援よろしくお願いします！！
【お知らせ】
第２作：【バン×ヒロと過去の追憶】の小説は完結しました！
第３作：【バン×ヒロと怨炎の幻想（ミラージュ）】の小説も完結しました。
新スレにて、【バン×ハルと失われた過去】の小説を連載しております♪
【番外編２のキャラクター原案】
ダンボール戦機Ｗの登場人物設定 >>313
バンたちの登場人物が設定されているぞ！
この小説に初めて来た人は読む前に目を通しておいてください。
健太＆直太、リンの登場人物設定も収録されているので、それも含めて確認しておいてください。
ポケットモンスターの登場人物設定 >>314
ミジュマル・ツタージャ・ポカブ、チコリータ・ワニノコ・ヒノアラシのポケモンが載っているぞ！
イッシュ地方・ジョウト地方のポケモンについて描かれています。残りの地方のポケモンも随時アップしていきます。
コモモ＝リルアの登場人物設定 >>326
平野 小桃の代わりに登場する女の子。ミヒロとは双子の設定として出ています。
コモモちゃんのＬＢＸも載っているので、クリックして確認してください。
ミヒロ＝リルアの登場人物設定 >>332
コモモとは双子ですが、１４歳の男の子として出ます。
ヒロに助けられたという設定も入っており、何らかの事情があると思われます。
ＬＢＸ設定は後ほど更新しますので、お楽しみに！
ライガ＆手持ちポケモンの登場人物設定 >>351
イッシュ地方で旅する少年と手持ちポケモンについて載っております。
通信機があるという設定でポケモンがどのように喋るのかも分かるようになっているので、クリックして確認してください。
【番外編２：目次（ストーリー進行具合）】
第１部：ミソラタウン編
序章（プロローグ） >>315
第１章 ミソラタウンへやってきたミジュマル、そこで出会う青年とは？ >>317 >>331
第２章 船津直紀＆ツタージャのコンビ登場！ >>335
第３章 居酒屋で起きた、嫌な出来事とは？ >>338 >>341
第４章 江連尚志＆ヒノアラシの名コンビ、登場！ >>354
第５章 異変を感じたミジュマル…その正体は？ >>363-364
第６章 アララギ博士からの警告…謎の男・Ｌとは？ >>373
第２部：イッシュ地方編
第７章 ポケモントレーナーのライガ、登場！（前編）…アララギ博士の依頼とは？ >>375
第８章 ポケモントレーナーのライガ、登場！（後編）…ライガＶＳＬのポケモンバトル、その行方は？ >>388
第３部：謎かけ編
第９章 ミソラタウンにやってきたライガとの出会い >>393
第１０章 初の廃墟ビル探検（前編）…そこで見つけたポケモンとは？ >>405
第１１章 初の廃墟ビル探検（中編）…Ｌの弟・Ｒ登場！>>409
第１２章 初の廃墟ビル探検（後編）…ヒロ＆直紀ＶＳＲの因縁対決、その狙いは？ >>418 >>427
第１３章 謎の幽霊屋敷探検（前編）…ハル・ナオ・楓の３人が見たものとは？ >>446
第１４章 謎の幽霊屋敷探検（中編）…そこに隠された事件の謎とは？ >>453
第１５章 謎の幽霊屋敷探検（後編）…ついに姿を現したバンたち、その理由は？ >>457 >>459
第１６章 幽霊屋敷に隠された秘密、深まる謎とは？ >>471 >>474 >>481
これからも応援よろしくね！
【お客様】
勇騎那：イナイレの小説書いてる人です！ ダン戦好きな友達の１人で仲良くさせていだたいてます！！
聖：初めてできたダン戦好きな親友！ ダン戦のことなら何でも語り合える数少ない友達です！！
姫佳：この小説の展開が凄いと言った人・・・この子もイナゴの小説を書いてて、結構面白い！
ティアラ＆ラティア、ここちゃん、輝姫の主役４人・・・かわいいぜ！！
シグレ：この小説に初コメしてくれた人です。友達だけど、ダン戦好きな人で気が合う！ ２次（映像）でポケモン小説を描いておりますぜ♪ キョウヘイ君、カッコイイ！！
yumi：シエルが描いているポケモン小説で知り合って仲良くなった人です。友達だけど、この小説に初めて来た人で仲良くさせていただいています♪
タク：私の小説に初コメしてくれた人です。ダン戦シリーズの小説を読んでいて、凄く面白いと言ってくれました。本当にありがたいです♪ デュエマの小説を描いておりますぜ♪
際亜：私の小説に初コメしてくれた人です。ダン戦＆ポケモンが好きで、ストーリー更新を楽しみにして読んでいるそうです。
☆７人のお客様がいらっしゃいました☆
またのご来店をお待ちしております♪
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- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと黒影の亡霊 ☆番外編☆ ( No.279 )
- 日時： 2012/07/22 21:55
- 名前： レッド ◆mAzj/Mydf. （ID: hSo8a19A）
第１５章 決着、事件解決！ 不良グループ、ついに逮捕！！
（ストーリーモード：バン）
ヒロたちの連絡を受け、工場に駆けつけた警察により不良グループは逮捕された。
一方、ハルと母親は救急車に運ばれたが・・・代わりにカズたちが付き添うことになったので、容体を聞くことにした。
「バンさん、事件解決しましたね」
「あぁ、どうなることかと思ったよ・・・でも、ハルが無事で良かった」
「バンさん・・・」
ヒロが心配そうに見つめた。
そりゃ、そうだ・・・今回はハルが連れ去られたんだから、心配するのも当然だよな。
「そういえば・・・説明してもらってなかったな」
「あぁ、助けに来た時ですか？」
ヒロが思い出したかのような顔をして、俺を見た。
そう、あれから気になっていたのだ・・・ヒロがどうやって切り抜けたのか知りたいと思ったからだ。
「どうやって来れたんだよ？」
「実は・・・悪戦苦闘しながら、やっとの思いでＲを倒したんですけどね」
「やっとの思いで倒した？」
「はい・・・」
ヒロが言うには・・・ＲのＬＢＸがかなり強かったようでウォーリアーは破壊されたが、ペルセウスとトリトーンで力を合わせながら協力して連携を取ることで何とかなったそうだ。
「それで倒したんだな？」
「はい・・・それで倒したところまでは良かったんですけど・・・Ｒが苛立って、僕に突っかかろうとしたんですよ。その時にジンさんが引き止めてくれて・・・」
そうか、ジンが代わりに引き止めたんだな。
「その時にジンさんが『バン君のところに行くんだ！ 助けに行って来い』って言ってくれて、どうにか切り抜けられましたよ」
「そっか・・・良かったな。それで、俺のところに来たんだ」
「はい！ 無事でよかったです・・・僕、凄く心配したんですよ」
「あはは・・・」
その言葉に思わず苦笑した。
確かに心配かけてしまったのは反省しているけど、ヒロたちがいたから頑張れたんだ。
今回はハルが誘拐されたのにも関わらず、みんなが快く協力してくれて救出することができた。
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと黒影の亡霊 ☆番外編☆ ( No.280 )
- 日時： 2012/07/23 09:36
- 名前： レッド ◆mAzj/Mydf. （ID: hSo8a19A）
（ストーリーモード：ヒロ）
僕はバンさんに突っ込みながら言った。
「バンさん、無茶なことしないでくださいよ」
「あはは・・・ごめん、悪かったって言ってるだろォー」
「でも、無事でよかったですよ！」
バンさんが無事だったのは良かったけど・・・あんなに無茶なことをするとは思わなかった。
実は僕もバンさんの安否を心配していたので、ハルさんの様子を見ていたからだ。
ー回想ー
ヒロたちは出入り口前でバンさんが現れるのを待っていた。
「遅いなぁ・・・」
そう言いながら呟いていると・・・向こうから誰かが駆け寄ってくるのが見えた。
「・・・ん？」
目を凝らしてみると・・・ハルさんのお母さんだった。
「ハルさんのお母さん！？」
「ハァハァ・・・」
息苦しそうに肩を上下に揺らしながら、僕の元に駆け寄った。
「バンさんは？」
「まだ、あそこにいるわ・・・」
あそこって・・・まさか！
そう思いながら確信した瞬間、僕は思わず駆け出した。
「ヒロ！？」
カズさんの制止を聞かず、僕は一目散にバンさんのいる地下を目指した。
（バンさん、無事でいてください！）
曲がりくねった道をひたすら走り続け、やっとの思いで部屋付近まで辿り着いた。
「ハァハァ・・・」
肩を上下に揺らしながら、周りを見回した。
（バンさん、どこにいるんだ？）
その時、物音が聞こえた。
（微かだけど、あっちの方か？）
多分、さっきまでいたところなのだろう。
その部屋に行ってみることにした。
「バンさん！」
ドアを思いっきり開けると・・・バンさんが立っていた。
無事な姿を見て、ホッと安心した僕は思いっきり叫んだ。
「おーい、バンさん！」
その声を聞いたバンさんが振り返ると、僕を見て驚いた。
「ヒロ！？ おまえ、何でここに・・・？」
「ハルさんのお母さんから聞いたんですよ！」
怒りながら答える僕を見たバンさんは申し訳なさそうに謝った。
「そっか・・・心配かけてごめんな」
「良いですよ・・・ってあれ？」
周りを見回すと・・・俊哉とＵが倒れていた。
もしかして、バンさんが倒したのか？
「あの、こいつら・・・」
「あぁ、俺が倒したよ」
バンさんの言葉を聞いて驚いた。
この人、どれだけ強いんだよ・・・まぁ、無事で良かった。
ー回想終わりー
あの時、Ｕと俊哉にやられていたら・・・本当に助からなかっただろう。
バンさんが仕留めてくれたから良かったものの、危険を晒して倒すって言うのはどうかと思った。
「バンさん・・・」
「ん？」
「僕、バンさんは憧れのヒーローです！」
そう言って褒めたら、バンさんは苦笑しつつも、僕の頭を撫でてくれた。
「おまえに言われるほどじゃないだろォ・・・まぁ、今回はハルが無事だったんだからさ」
「そうですよね！ でも、彼女は大丈夫でしょうか？」
「多分、大丈夫だと思う・・・でも、ハルを傷つけたのは許せないけどな」
確かにそうだ・・・今回、ハルさんを傷つけたのは許せないけど・・・まさか、不良グループに絡まれていたとは思わなかった。
「バンさん、何で不良グループだって分かったんですか？」
「何となく・・・俺は家でテレビのニュースをよく見ていたんだけど、その時にイニシャルを中心とする不良グループが現れたとかいう話を聞いて知ったんだよ」
イニシャルを中心にする不良グループ？
そういえば、そんな噂が出ていたなぁ・・・僕のクラスでも持ちきりなんだよな。
「そういえば、僕のクラスでも何か噂が流れてて・・・それが持ちきりだったんですよ」
「へぇ・・・」
「その話を聞いてたんで、本当かなって思って信じなかったんですけどね。でも、本当だとは思わなかったなぁー」
そう言いながら呟くと、バンさんは思わず苦笑した。
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと黒影の亡霊 ☆番外編☆ ( No.281 )
- 日時： 2012/07/23 09:54
- 名前： レッド ◆mAzj/Mydf. （ID: hSo8a19A）
何でバンさんが苦笑してるんだ？
「何で苦笑するんですか？」
「ごめん・・・確かによく考えたらさ、あいつらは単なるグループに過ぎなかったんじゃないか？」
「そうですよね・・・ん？」
不意にＣＣＭが鳴ったので、通話に出た。
「もしもし・・・」
『あ、カズだけど・・・ハルの容体は命に別状はないってさ！』
「本当ですか、バンさん・・・やりましたね！」
その言葉を聞いたバンさんはコクッと頷いた。
「あぁ、ハルが無事で良かったよ。それでカズ・・・傷の状態はどうなんだ？」
『あちこちに多くの傷がついちまってるみたいだぜ・・・全治するのに１ヵ月くらいかかるってさ』
「１ヵ月もー！？」
僕は驚いて叫んだ。バンさんは溜息をついた。
「そりゃ、１ヶ月なら我慢して待てるかもしれないけどさ・・・」
「そうですよね・・・」
確かにバンさんの言うとおりだ。
彼女があんな酷い目に合わされたんだから、心配するのも当然か。
『何か分かったら連絡するぜ・・・じゃあな』
「はい！」
そう言って電源を切った。
バンさんが何か思い詰めているような顔をしていることに気付いた。
「バンさん？」
「・・・あ、何？」
「何か思い詰めてたみたいだけど・・・大丈夫ですか？」
「あぁ、大丈夫！ 心配すんなって・・・」
バンさんは苦笑いしながら答えてくれた。
ハルさんのことが心配で気になるのだろう。
「まぁ、事件解決したんだし・・・そろそろ帰るか！」
バンさんはんーッと背伸びしながら、僕を見た。
「・・・はい！」
こうして、事件解決したバンたちは自宅に戻ったのだった。
この後、クライマックス！ 感動の最終回を見逃すな！！
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと黒影の亡霊 ☆番外編☆ ( No.282 )
- 日時： 2012/07/23 10:30
- 名前： レッド ◆mAzj/Mydf. （ID: hSo8a19A）
第１６章（最終章） 再び取り戻したミソラタウンの平和な日常・・・それぞれ交錯する思いと揺れる複雑な心境
ーミソラタウンー
ミソラタウンの街並は誘拐事件が起こる前と比べて変わらない。
・・・というのも、あの事件が起きてから１週間経っても相変わらず、たくさんの人々が笑顔で歩きながらも、それぞれ交錯するかのようにあふれ返っていたのだった。
（やっと、バンに会える・・・）
１人の少女は学校へ行く道をひたすら走っていた。
誘拐事件から約１ヵ月経った今、怪我が完治したわけではないが・・・その時にやられた傷は未だに残っている。
辛くても頑張れたのは、バンたちがいたから・・・ここまで生きて来れたことに感謝している。
（でも、今日は午後に行くって言ってあるし・・・）
５時間目はもうすでに始まっているのだろう。
バンたちに会いたいという思いに駆られて、ひたすら走り続けていた。
ようやく、ミソラ二中に着いた私は学校の中に入った。
「ハァハァ・・・」
私の席は確か、一番後ろだって聞いたような・・・前にバンがお見舞いに来てくれたときに席替えしたと言っていたのを聞いた。
（もうすぐだ・・・）
３−２の教室の後ろのドアを開けた。
すると、みんなが振り返る。
「ハル！」
カズが気付いたようで、私の元に駆け寄った。
「カズ・・・久しぶり・・・」
「怪我はもう大丈夫なのか？」
「うん・・・まぁ、完治したわけじゃないけど・・・だいぶ動けるようになったよ」
そう言いながら、周りを見回した。
先生が言った。
「人見、もう大丈夫なのか？」
「はい！」
元気そうな声を出した私は明るく笑顔を見せた。
先生は元気な姿が見れて安心したのか、席の場所について教えてくれた。
「そっか、良かった・・・心配したんだぞ」
「すみません・・・」
「良いって・・・あぁ、そうだ！ おまえの席は窓際の一番後ろだ。隣の席は山野が座ってるから」
その言葉を聞いた瞬間、一番後ろの席に座っている幼馴染を見た。
山野バンは授業中にも関わらず、机に突っ伏して寝ていた。
（バン・・・寝てるなぁ・・・）
思わず苦笑しながら、勉強が苦手なバンのことを気遣った。
カズがバンを見て言った。
「バンのヤツ、おまえのこと・・・ずっと気にかけてたから、起こしてやれよ」
「・・・えぇ！？」
幼馴染を起こすなんて・・・いや、幼馴染としては反抗しづらいかもしれないような気がする。
「まぁ、この後は６時間目もあるからな・・・」
「マジか・・・」
「うん、俺は席に戻るから・・・おまえも席について」
「うん、ありがとー」
カズに促され、一番後ろの席に座った。
隣の席に座っているバンを見た。
（相変わらず爆睡してるなぁ・・・）
そんな幼馴染の姿を見て躊躇いながら、試しに起こすことにした。
「バン、起きてよー」
ユサユサと肩を揺らして起こすと・・・彼は身じろぎながら、うとうとしていた。
「ぅ・・・ん・・・」
ダメだ、こりゃ・・・そう思いながら、ノートと教科書を取り出して机の上に置いた。
（バン、いつも心配かけてごめんね・・・）
ノートを開いて、黒板に板書されているものを書き写した。
（ふぅ・・・手はちょっと痺れるな）
リハビリしながら頑張っているのになぁ・・・溜息をつき、天を仰いだその時だった。
「・・・え？」
スッと机の上においていた左手を握っている。
バンの大きな右手だった。
「よォ・・・」
いつの間にか目を開けていたバンが机に突っ伏したまま、眠そうに私を見た。
「バン・・・あんた、いつから起きてたの？」
「んー・・・ちょっと前かな、カズたちの話し声が聞こえたから・・・それよりもお帰り」
バンはそう言いながら、右手でギュッと私の左手を握ってくれた。
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと黒影の亡霊 ☆番外編☆ ( No.283 )
- 日時： 2012/07/23 14:18
- 名前： レッド ◆mAzj/Mydf. （ID: hSo8a19A）
そんな彼の様子を見て、思わず笑った。
「なーに笑ってんだよォ・・・」
「ごめん、バンが握ってくれるとは思わなかったからさ」
「そうかぁー・・・俺さ、おまえがここに来るまで待ってたんだぞ」
バンがここで待っていてくれたのは分かっている。
幼馴染だから信頼できるし、いろいろ話を聞いてくれる・・・そんなバンのことが好きだった。
バンはいつも優しいし、素直で明るく接してくれた・・・そんな彼のことを思うと心配でたまらなかったのだろう。
「ねぇ、バン・・・」
「んー？」
「私・・・怪我が治ったら、バンとＬＢＸバトルやりたい」
試しに話してみたら・・・バンは眠そうに顔を上げて、私を見た。
「おまえ、本気で言ってるのかぁー？」
「本気よ、あんたとＬＢＸバトルしてないじゃんー！」
「どれだけ本気なんだよ・・・」
バンの鋭い突っ込みを聞きながら受け流した。
まぁ、バンは元々、ＬＢＸが大好きだから・・・エルシオン、じゃなくてイカロス・ゼロだったかな？
あんまり覚えてないんだけど・・・エルシオンの方が大好きだ。
「俺とやりたいならさ、今からでもできると思うよ」
「え？」
「こないだ、お母さんに会ってさ・・・」
バンが語り始めた。
ー回想ー
（ストーリーモード：バン）
バンは病院に来ていた。
（ハルのお母さん、元気かな？）
あれからどうしているのか気になっていた。
『人見奈津子』と書かれたプレートが載っている病室に入った。
「あのーお邪魔します」
「あら、バン君・・・久しぶり」
ベッドに横たわった奈津子が俺を見て言った。
「久しぶりです。具合はどうですか？」
「おかげさまで落ち着いてるわ」
「それなら良かった・・・ところで、俺に話っていうのは？」
昨夜、母さんから預かった伝言を聞いていた・・・それが気になったので、学校の帰りに立ち寄ることにしていた。
「ハルのことで話しても良いかしら？」
「・・・はい」
ハルのことだと気付いた俺はベットの傍にある椅子に座った。
「ハルがどうかしたんですか？」
「あの子、バン君とＬＢＸバトルやりたいって言うのよ」
「俺と？」
ハルが俺とＬＢＸバトルやりたいって・・・おまえ、どういう経緯で何を考えたんだ？
「うん、バン君のことが大好きだからじゃないかな・・・いつも帰ってきたとき、嬉しそうにバン君のことを喋ってたから」
その言葉を聞いた瞬間、俺は頬を赤らめた。
（ハル・・・おまえ、俺の何を喋ってんだよ・・・）
本当に困ったヤツだな、まったく・・・物思いに耽りながら苦笑した。
「ハルのヤツ、何であんなにやりたがるんだろう・・・俺もやりたいのは山々なんだけど、リハビリ頑張ってるじゃないか」
「そうだよね、バン君・・・ハルのことでお願いしたいことがあるの」
「俺にお願い？」
奈津子が俺に何のお願いをしたいのか分からなかった。
「そこにあるバッグをとってくれるかしら？」
「えっ・・・あっ、はい」
ベッドの傍にある台に置かれている１つのバックを取り出して渡した。
「はい、どうぞ」
「ありがとう・・・」
ガサガサとバッグの中をあさり始めた。
少し経って、あるものを取り出した。
「これ・・・」
奈津子が差し出したのは、ハルへの手紙だった。
「これをハルに渡してほしいの・・・バン君なら大丈夫じゃないかなって思って」
「はぁ・・・」
そう言いながら、その封筒を受け取った。
奈津子は俺に向かって笑った。
「ハルのこと・・・これからもよろしくね」
「・・・はい！」
俺は元気そうに挨拶した。
（ハルに渡せば、どうにかなるか・・・）
バンは１つの手紙をバックに入れたのだった。
ー回想終わりー
その話を聞き終えたハルは目を丸くして驚いた。
「私宛の手紙？」
「そう・・・今は５時間目やってるから、休み時間に渡すよ」
「マジか・・・でも、何か複雑だなぁー」
「複雑？」
ハルの様子を見て、不思議そうに思いながら見た。
どうしたんだろう、ハルのヤツ？
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