二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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君と俺 イナズマイレブンGO×鏡音三大悲劇
日時: 2012/07/22 17:28
名前: 藍紅  ◆jqzZxVcA6Q (ID: MWVP7N9m)
参照: 白京天好き過ぎて…

初めまして!そうではない方はこんにちは!
藍紅アイクという者です。
主にイナズマシリーズで小説を書かせて頂いております。

お気に入り登録が出来ないので更新が大変ですが頑張りたいと思います。
私の前作「ハッピーエンド」にて投下してくださったオリキャラの一部は
こっちでも引き続き使わせていただきたいと思っているのでご了承ください。


この物語は「鏡音三大悲劇」を中心に書きあげて行きたいと思います。
京介と天馬が主人公です。






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Re: 君と俺 イナズマイレブンGO×鏡音三大悲劇 ( No.1 )
日時: 2012/07/22 17:42
名前: 藍紅  ◆jqzZxVcA6Q (ID: MWVP7N9m)
参照: 白京天好き過ぎて…

プロローグ


恐ろしく静かな雪の降る夜。

ザッザッザッザッ

と少年の走る足音が聞こえていた。



「はぁ…っはぁ……っ!!」


少年は随分走ったようで、息を切らしていた。






バタン、

とある家のドアが開く。



「お帰り」

もう一人の少年が、彼に微笑む。



「ただいま」

彼はその少年に、優しく微笑んだ。




〜soundless voice/proof of life〜


「調子はどうだ」

藍色の髪の彼が言う。


「今日はだいぶ調子が良いよ」

俺は、彼にそういう。
彼は「そうか」と言い、他は何も聞いてこなかった。


彼の名前は「剣城京介」
俺の名前は「松風天馬」


剣城は、俺の体調が崩れてからずっと一緒に居てくれる。
俺は自分の余命が「3日」ってことは剣城に伝えてない。



これから3日。




いかに楽しめるか。





いかに、思い出を作れるか。









「外、雪降ってるね」
「あぁ、そうだな」
「綺麗だね」
「寒かったぞ」
「そっか」


寒い……。

今の俺には、雪は毒になってしまう。
俺の体に雪がいっぱい付着したら、雪から攻撃を受けて死んじゃうんだって。




「怖い」
「天馬…?」
「雪は綺麗なのに、俺を殺す毒になっちゃう」
「……そうだな」
「剣城は、平気なの?」
「平気、ではない。俺も雪は嫌いだ。雪は俺達にとって「毒」なんだ」


やっぱり、剣城も雪は毒なんだ。




だから、俺は雪が綺麗で好きだけど嫌いだ。










「ほら、飲めるか?」

剣城があったかいミルクを入れてくれた。
受け取ろうと手を伸ばす。
取っ手を握ると剣城が手を離す。

ガシャン、



………嘘。





「天馬……?どうした……?」


剣城が驚いた表情で俺の肩を揺する。


「おい、天馬!?」
「お、俺……」


手に力が入らないんだ、そう言うと剣城は部屋を出て行ってしまう。
ハッキリは聞こえないけど、うっすらと聞こえる剣城の声。


「なんで……なんで天馬が……っく…う…っ」


剣城が、あの剣城が泣いてたんだ。










2日後、俺の体調が落ちついてきた。
あの日から剣城は来てくれなくなった。


「寂しいな……」


「会いたいな…」


「剣城……」




バタン、とドアが開く。
そこには息の切れた剣城の姿。


「剣城…どうしたの?」
「大丈夫か」
「うん、落ちついてきたよ」
「そうか…よかった」

剣城が俺をそっと抱き締めてくれる。

剣城が俺の事を抱き締めるとね、伝わってくるんだ。



「アイシテル」って。「マタサッカーシヨウ」って。







涙が止まらなくなるんだ。






だって、今日が最後だから。

















俺の余命の、終点だから。


続く


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