二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- RR 赤イ翼ノ執行人 ー 人は単純だ。だから、つまらないー
- 日時: 2012/08/17 19:21
- 名前: 東洋の帽子屋 (ID: O7xH2wYh)
- 参照: http://blog.livedoor.jp/yamisizuku00/
初めまして。
ようこそいらっしゃいました。
ああ、ごあいさつが遅れました。元神咲 裕の帽子屋というものです。
以後お見知りおきを。
■この二次小説は、藤本新太先生の作品レッドレイヴンを題材にしたものです。それを踏まえた上でご閲覧下さい。
■プロローグ
…青い、空が見たかった。ただ、それだけだったんだ。
■第一章
−借り物の力。それは、ただの子供騙しにすぎないと。ボクが一番分かっている−
>>1 >>13
□第二章
−一度だけでいい。自由に笑って見たいと彼女は言った。
もし神様というのがいるとしたら……いや。気付けな かったのは、紛れもないボクの罪だ−
>>14>>15>>16>>17>>18>>19>>2>>3>>6>>12
■第三章
−彼は言った。「いいか?ダルいから一度しか言わねぇ。お前は、もう俺達の仲間なんだ」−
□livedoorblog、公開中です。
お時間ありましたら、是非上記のURLからお越しください。
我が家の愛犬とオリジナルイラストを掲示予定です。
お越しくださいったさいに、コメントを頂けると管理人は飛び上がるほど喜びます(笑)
お客様
・黒簾様
・黒猫様
・満月*様
・ゆったりノック様
- Re: レッドレイヴン 赤イ翼ノ執行人 ( No.9 )
- 日時: 2012/08/05 02:09
- 名前: 東洋の帽子屋 (ID: VQr8r4K0)
- 参照: 彼女は確かに強い。でも、人一倍モロイ。
黒猫様
お久しぶりです。
そうですね。やっと、リバースナンバー側のオリジナルキャラクターの登場です。
彼は、個人的には凄い好きなキャラクターです。目一杯働いてもらいます(笑)
満月*様
いえいえ。こちらこそ。返信が遅れて大変申し訳ありませんでした。
楽しんでいただけたのなら何よりです。
お互いに頑張りましょう。
黒簾様
そうですね。彼には期待していてください。
かなり感情移入してかきますんで。
- Re: レッドレイヴン 赤イ翼ノ執行人 ( No.10 )
- 日時: 2012/08/07 12:59
- 名前: ゆったりノック (ID: Coc0ZMxQ)
ものすごくうまいですね^^
自分もつい最近レッドレイヴンの夢小説を書き始めました。
でも初心者すぎて、恥ずかしい限りです・・・。
これからもがんばってください。 応援してます^@^
- Re: レッドレイヴン 赤イ翼ノ執行人 ( No.11 )
- 日時: 2012/08/07 19:00
- 名前: 東洋の帽子屋 (元 神咲 裕) (ID: 9j9UhkjA)
- 参照: http://
ゆったりノック様
感想ありがとうございます!
初めましてのお客様でしょうか?それならば、失礼致しました。
挨拶が遅れて申し訳ない。帽子屋というものです。ああ、本人は帽子は作りませんよ? (笑)
いえいえ。上手だなんてとんでもない。しかしながらもったいない御言葉、有りがたく頂戴致しましょう。
近々、ゆったりノック様の小説に失礼させて頂きます。
本日はありがとうございました。お気をつけてお帰りください。
またの機会をお待ちしております。
- Re: レッドレイヴン 赤イ翼ノ執行人 ( No.12 )
- 日時: 2012/08/08 01:58
- 名前: 東洋の帽子屋 (元 神咲 裕) (ID: 9ihy0/Vy)
- 参照: 第二章終了…そして、第三章へアンディ達は歩みを進める
「それじゃあ、お世話になりました」
まだ太陽の昇りきっていない、薄暗い街の一角で子どもたちの声は凛とした。
冷たい空気を伝って、その声は街にこだまする。
「……本当に、いいのね?」
アンナはリナージュ達に最後の決断迫っていた。
孤児院だってしばらくすればまだ使うことができる。そう、判断されたからだ。
「……はい。 私達は鴉の巣に身をおきます」
リナージュは自分の周りからついて離れない、可愛い妹や弟達の頭を優しくなでた。
彼女の目は、初めて会ったときとはまるで別人のようだった。
目のなかに希望を宿し、心なしか目付きも穏やかになった。
「そして……自由に笑って生きていきます」
ーリナージュの表情は実に綺麗な物だった。
普通に絵になりそうなマフィアとレッドレイヴンという異色の設定での光景は、背後から射した朝日が一層際立たせる。
「……そう。分かったわ。はあ、私は一体何人のレッドレイヴンと関わるのかしらね」
アンナはやれやれ、とため息をついて疲れたように目を閉じる。明らかにレッドレイヴンの第一印象をボクで決定しているようだ。
「まあ、そこいらのマフィアにはなかなかない繋がりだよね」
「なかなかじゃなくて、全くな・い。 のよ」
アンナの後ろでは部下たちがしかめっ面で僅かながらもうなずく。
その中の何人かは腰のホルダーに手を当てたまま離さない。いつでもボクの頭を撃ち抜ける、といった感じだ。
試しに足を少しでも前にずらしてみると、ホルダーにかかっている指がピクリと動く。
(……潮時か)
「じゃあ、アンナ」
「……うん」
馬が荷馬車をひきはじめる。そこに小さい子ども達は飛び乗り、沢山の荷物に身を埋めてみたり、お菓子を取り出して食べ始める。
「あ、レゴック食べてるの? 頂戴!」
「ん。いいよ」
「鴉の巣はどんなところだろうね?」
「きっと、あのロボットみたいなのがたくさんいるんだよ! 楽しみだなあ」
明るい話題ばかりで話を紡ぐ、子供達のその様子をリナージュは遠くからじっと見つめる。
このまま、ここにいたくなったのだろうか。
彼女はなかなか一歩を踏み出さない。
「…………」
と、その時。
ポンッ、とリナージュの肩にアンナが手をのせた。
「アンナさん……」
リナージュは弱々しい声でアンナを振り向く。
「ほら皆待ってるわよ」
向こうのほうで、子ども達は飛び跳ねたり手を降ったりしながらリナージュの名前を呼んでいる。
誰もが別れを惜しむことなく、次の生活に心を踊らせているのだ。その心情をみてとることができる。
……夜が明け、市場にも活気が戻りつつある午前6時。
『ゴーン……ゴーン…………』
ー 壊れた孤児院の、独特な重低音の鐘の音が、何処からともなく聞こえてきた。
「……なんでっ」
リナージュは訳がわからない、といったように目を白黒させてはアンナに問うた。
「皆が出ていくのに間に合うようにね、鐘だけさっき直してもらったの。まあ、本当に少しの時間しかなかったから急拵えだけどね」
アンナはポリポリと恥ずかしそうに頬をかく。
少しベタ過ぎたかな、と呟いてどこを向いても具合の悪い視線を空に移す。
「私、この鐘の音大好きよ」
「はい……私も大好きです」
リナージュは逆に下を向く。声を微妙にぐずらせているところを見ると、どうも泣いているようだ。
しかし、時間はない。仕方なくも後押しする。
「いくよ。リナージュ」
「……うんっ」
タッ、と。 リナージュは、さっきの様子からでは想像もつかないほどの軽々とした足取りで駆けだした。本人もその軽さに驚いたようで、思わず転びそうになる。
「……っと」
ころびかけたついで、後ろを振り返ると既にアンナは孤児院に戻ろうとしていた。
後ろを振り向きもせず、コートを翻らせながら未練なく歩くその姿は、まさにマフィアのボスと呼ぶにふさわしい。
「……っ。ありがとう…ございましたっっ!!」
リナージュの声に、アンナは一瞬歩みを止めかける。
しかし、振り返ることはしないでただ、右手を挙げると小さく左右にふった。
リナージュは黙ってそれを見届けると、すぐに馬車に向かって走り出した。
「ありがとう…ございました」
もう一言、そう呟くと二度と振り返りはしなかった。
……そうして、ボク達は鴉の巣に馬車を走らせた。
もし、神様というのがいるとしたら。
ボクは彼女の事を……………。
- Re: RR 赤イ翼ノ執行人 〜人は単純だ。だから、つまらない〜 ( No.13 )
- 日時: 2012/08/08 02:16
- 名前: 東洋の帽子屋 (元 神咲 裕) (ID: 393aRbky)
- 参照: http://
「あれ?また行き止まり……」
「おい、アンディ……また迷子か?」
そういってシャルルは振りかえる。
空の色は青空からなんとなく侘しさを感じる茜色となり、街灯がポツリ、ポツリとまばらにつき始めていた。
「ウォルター置いてきちゃったし、目的地にはつかないし……なにより、アンディが方向音痴だってのを忘れてたのが最大のミスだ!」
シャルルは両の翼であたまをかきむしる。
「羽、抜けるよ」
僕も、辺りを見回してみた。
ホテルもなければ、民宿のようなものも見当たらない。
「今日は野宿だな」
やっと騒ぎを落ち着かせたシャルルが不吉な事をくちばしった。シャルルにはナビが搭載されていて、シャルルがそういうと言うことは、実際にこの近辺には宿
がないのだ。
「えぇっ」
「えぇっ、じゃねーよ!」
シャルルも泣きそうになりながら、それでも重要な事実を忘れてはいなかった。
「さて、問題は……」
「ああ、大丈夫だよ」
「えっ?」
「ウォルターの事だろ?大丈夫だ。心配しないで、先に進もう」
シャルルはアンディの反応に一瞬戸惑いながらも、すぐに次の疑問が浮かび上がった。
「進むったってどこへ?」
「いや、ちょっと思い出したからさ。多分、期待していいと思うよ」
一方、その頃。
ウォルターは、アンディを一人で行かせたことを後悔していた。そう、アンディは方向音痴だ。まともに目的地に着けるわけがない。
「アンディー!!どこだー!!!!」
背負っている棺おけが、ガッシャガッシャと鎖が擦りあわさって重低音を立てている。
「クソッ、これが重いっ」
重い。しかし、捨てることはできない。いつ、どこでマフィアに出会うかなんてわからないからだ。
「ア……ディ……っつ、……ハァッ…………クソッ、こんなときにメルテがいれば……」
頬に汗がつたい落ちる。そして、すっかり時間帯が変わり、暗くなった足元にくっきりとうつされている自分の影に吸い込まれていく。
「…………ハァッ」
「ハァ?」
「メルテ!?」
「せっかく、微調整とメンテナンスが終わったから来てみたのに……なんですの?そのためいき。もしかして、来ない方がよかったのですか?」
電線にちょこんと座っている、しゃべり方が独特なその鴉は、ウォルターの肩に舞い降りた。
「お久しぶりですね。ウォルター マーキン。ワタクシがいない間に、アンディやカルロさんに迷惑かけていないですよね?」
「逆に、こっちがかけられてるんだよ。
でも、よかった。来てくれてたすかったよ」
「たすかったよ。
たしか、監視ロボット同士って通信できんだよな?」
ウォルターは異様なまでに早口だ。もはや、一刻の有余もない。といった感じだ。
「ええ、私達監視ロボは通信機能を持ち合わせておりますが……何です?急ぎの用事ですか?」
「ああ、早くしねぇと。アンディの迷子っぷりはもはや神の域だ。ほっとけば、地球の反対側までいっちまう。急いで、シャルルに繋いでくれ」
ウォルターは安堵の息をついた。よかった。これで、やっと連絡がとれる。
「……メルテ?」
しかし、メルテが動く気配は一向にない。それどこれか目をつぶり、一心に震えている。
「……おい、メル………」
ウォルターがメルテに手を伸ばしかけた。が、
「あんなの」
「へ?」
メルテの声が自分の声を遮り、手を伸ばすことを躊躇した。
「あんなのに回路を繋ぐ位なら、ウォルターのあたまをつついてたほうがましですわ!」
(…………え?)
「ち、ちょっと、落ち着けよ。メルテ」
さっきの意味不明な発言に突っ込んでいられる状況ではなかった。
とうとう、メルテが泣き出したのだ。
「落ち着いていられるものですか!!あれはっ……あいつは……」
「え?シャルルがどうしたって?」
「あいつは……」
「ヒックシッ」
「ん?どうしたの??」
「いや……なんか知らんがくしゃみがでた。誰か俺の噂してるのかもな」
と、シャルルは自慢気にアンディ肩で呟いた。
「くしゃみひとつって、悪い噂じゃなかったっけ?」
「……え」
僕は浮かれ気分のシャルルを心情的に打ち砕くと、辺りをもう一度見回した。
「あ、あった」
「ん?ここって……え…………」
「何?忘れたの??」
「お前まさか……」
ガウンッ
と、シャルルの言葉をかきけし、空気を振動させる音がした。
「おい、少年。
ここは君みたいなガキが来るところじゃねえぞ」
ああ、ここもか。
「おい!聞いてんのか!?」
馬鹿みたいだ。借り者の力なんて単なる自己満足じゃないか。
「聞いてるよ」
「なら、さっさと出てけ。俺は気が短いんだよ」
カチャッ、と銃弾が切り替わるおとがした
「さぁ、出て………」
「ねぇ」
わずか数秒、僕はその力を使って僕を狙っている(遊んでいる)男(子供のような) の後ろに回り込んだ。
「なっ…………!」
男が瞬きをする。
「おまえっ何者だ………!?」
銃口を前につきだし、迷わず引き金を引く。
ガウンッ、ガウンッと続けて勢いよく放たれるその弾は、持っていた鞄の止め金に当たり、鞄の口がガバッと開かれた。
ジャラリと垂れる、鈍い銀色の鎖。鎖の右端には持ち手に使う丸い輪。左端には使い込まれた感じのする、鉄錆びが所々についた巨大なギロチンがついている。
「僕が何者かって?」
「ひっ…………」
僕の瞳に映っているのは、男の顔じゃない。
汗ばんだ右手に握られている、作られた力だ。
「僕は……」
(化け物……!!)
(そう、お前はただの人間じゃない)
(普通に生きてみたいだけなんだ)
(そうだ、壊せ!!壊せ!!!!)
(アンディ)
(お前の居場所はここにある。仲間がいるところ。そこがどこであろうと、俺やカルロ、シャルルやメルテがいれば、そこはアンディの居場所になる。
いいか、今のお前は『ただ』のアンディじゃないレッドレイヴンの四番目なんだ)
「僕は……レッドレイヴンだ!!!!」
勢いよく投げたギロチンが、男の持っているスキャッグスに突き刺さり、さらっていく。
そのままギロチンもろとも壁に衝突すると、スキャッグスは粉々に粉砕されていた。
「ひっ、ヒィッ」
僕は輪を引っ張り、ギロチンを自分のところへ呼び寄せた。
「早くここから立ち去りなよ。僕は気が短いんだ」
「う、うわぁぁ!」
男は己を守る物がなくなったとたんに怯えたかおをし始め、叫びながらその場から逃げ出した。
と、同時に
「おーーいっ、アンディ」
向こうからウォルターがかけてきた。
「やっと見つけた!ったく、無駄な体力使わせんなよ」
ウォルターは額の汗をぬぐった。
「ウォルター」
「あ?」
「ありがとう」
「……え、何が?」
「僕は一線を踏みとどまることができた。それは、みんながいるからだ」
「……………………」
「だから、ありがとう」
僕は、 ペコリと頭を下げた。初めてのことだったので、何だか恥ずかしかった。
「 アンデ…………」
「それよりウォルター」
「何?」
僕は向こう側を指差す。
そこにはシャルルとメルテが二人で話してた。
「あの二羽、何やってんの?」
「ああ、シャルルのちょっとした気遣いが足りなくてな。説教されてる」
「は?」
「なんで、なんで予約しといてくれなかったのですか!?
深夜2時から始まるサスペンスドラマ!!」
「知るか!そんなもん知るか!!なんだよ、『キミと醤油』って!!」
「……なんか、入り込めない話してるね」
「ああ、俺もさっぱりだ」
そして、ウォルターは振り返った。
「で、ここどこ?」
そこは巨大な塀で囲まれている、西洋風の屋敷だった。
門には無駄な飾りがなく、黒い鉄格子のような仕様だった。
「ジョルダーニ」
「…………え?」
「聞こえなかった?さっき話してた、アンナっていうボスが当主のマフィアの本家」
「おいおい……そんなとこに来てどうすんだよ」
「ここが、唯一のあてだからね」
僕は、その大きな門を見上げた。暗いだけあって、上の方を確認できない。
「とりあえず、呼び鈴でも鳴らしてみようか?」
平然とした口調で僕はいった。
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