二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- イナイレ*最強姉弟参上?!10years later-26話
- 日時: 2013/11/03 10:14
- 名前: 伊莉寿 ◆EnBpuxxKPU (ID: 3Sm8JE22)
初めまして、またはこんにちは!
訪ねて頂き、ありがとうございます♪
このスレは駄作者伊莉寿の1作目「イナイレ*最強姉弟参上?!*」の“続編のリメイク”となっております。
1作目のキャラクターが引き続き登場し、謎も出てくるので1作目を読んで頂いた方が理解は深まるかと思いますが、駄文な上とても長いのでこちらで説明を加えて書いていこうと思っております。
なお1作目を書いていた時は目次を作らなかった(来たばかりの時は知らなかった)のですが、賞を頂き、カキコの方がまとめて下さいました。URLを貼っておくのでどうぞ。
※お願い&注意
・ネット上のマナーをお守りください。
・原作沿いですが、オリジナル設定が半端無いです。
・駄文です!!
・高校に上がったので亀更新になるかと。
以上の事に了解して下さる方、まだ少ないですが楽しんでいって下さい!
<目次>
**本編
第1節((白い絵の具で色を隠した、そんな少女))
プロローグ>>007第1話>>008第2話>>011第3話>>013第4話>>016皆さんのオリキャラ紹介>>017
第2節((少女は、サッカーとふれあい、渦へ巻き込まれる事を望む))
キャラ紹介>>21世界説明>>22第5話>>020第6話>>025第7話>>028第8話>>032
皆さんのオリキャラ紹介>>035
第3節((強すぎるほどの光で明るく照らされる、少女の学校生活))
第9話>>038 皆さんのオリキャラ紹介>>043第10話>>044第11話>>052第12話>>054第13話>>060
第4節((危険なサッカーにより、目覚める力、目覚める者))
雷光小FC紹介>>069第14話>>066第15話>>070第16話>>074第17話>>079第18話>>084
第19話>>086第20話>>089
第5節(())
プロローグ>>091第21話>>092第22話>>103第23話>>109第24話>>118第25話>>166
第26話>>167
**短編まとめ
バレンタイン短編*記憶喪失のお菓子作り>>047
**お知らせ
*1000HITs Thanks!!:03/05
*100comments Thanks!!:05/09
最終更新:11/03 第26話>>167
**お客様
・レッドさん…リメイク版初コメの方。ダンボール戦機の小説を書かれています。
・姫佳さん…1作目からコメを頂いてます!双子姫が最強で可愛い♪メル友で神友でお姉ちゃんで婚約者で((とても仲良くさせてもらってます☆←
・雪桜奇(元:凛々)さん…イナイレの小説を書かれています!亞夢ちゃん強いです、魁渡君に口喧嘩で楽勝しそう!←
・水蓮寺雨音さん…1作目からコメを頂いていて、イナイレとポケモンの混合小説を書かれています。
#プロフィール(読まなくても全く問題ないです)
P.N 伊莉寿/イリス
学年 高1 誕生日 12/07
趣味 ネットサーフィン、読書とカキコの話を考える事。時々ピアノ。
好きなもの 犬。カキコの皆さんと話したりメールが出来るパソコンと携帯は無くてはならないもの。
好きなこと 寝ること、犬をなでること。それと皆さんのコメントを読むことが嬉しくもあり楽しくもあり。
マイブーム 最近カゲプロにハマってしまったかもしれないです←
その他 父親・弟の影響でアニメにハマった為、色々と好きです。
主に好きなアニメ&マンガ&ラノベ
——マギ、黒バス、ガンダム種&運命、イナズマイレブンシリーズ、ダン戦シリーズ、るろ剣、バトルスピリッツシリーズ、鋼錬、クレイモア、仕立屋工房、バカテス、ハイキュー!!、キノの旅
スレッド作成日((11/24/Saturday/11:58))
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- Re: イナイレ*最強姉弟参上?!10years later-17話 ( No.82 )
- 日時: 2013/04/08 22:42
- 名前: 水蓮寺雨音 ◆HBYeJ8gTec (ID: IeOLKe7g)
- 参照: 第三場更新!!
伊莉寿
お久です♪
入学、おめでとう!!!
次は私が受験生かぁ…(泣)
倉羅「勉強、頑張ってよ。」
は?(´Д` )?
無理に決まってるじゃん←
杏樹ちゃんに早く元気になってほしいっ!
あと、杏樹ちゃんの過去も気になる!
- 第18話 現れる悪魔-美咲side ( No.83 )
- 日時: 2013/04/13 00:12
- 名前: 伊莉寿 ◆EnBpuxxKPU (ID: 7jEq.0Qb)
あたしがベンチに戻ると、一番外側に座ってる霧野先輩が険しい顔をしてフィールドを見てた。
葵たちマネージャーの顔も暗い。
美咲「うわぁ、剣城君……」
突っ走る剣城君は、ドリブルで攻め上がろうとしても途中で囲まれて、ボールを奪われちゃう。
それに万能坂のラフプレーの矛先は、フィフスセクターを裏切って試合に勝とうとしてる彼にも向いていた。
わぁ、倉間先輩、顔が笑ってるよー。
そーだよね、前半ラフプレーされた相手と、尊敬してる先輩がやめる切欠作ったシードだもんねー。
葵「み、美咲ちゃん、笑顔がひきつってるよ……」
美咲「っ、荒れ果てた荒野に恵みの雨を……!!」
霧野「どうした橘!!」
音無「どこを見ているの!?」
なーんて言って、恵みの雨が降ったら試合キツイよね。更に倉間先輩の心が荒れるかもしれない……!
……そうやってあたしが必死に“癒し”について考えて頭が爆発しそうになった頃。
剣城君に、ボールの波状攻撃。からの——万能坂のキャプテン・磯崎っていう人の、鋭い一撃。
え、これ大丈夫なの!? 審判何してんの!?
天馬「っ、剣城!!」
切羽詰まった声で、6月が叫ぶ。
そして剣城君は——ボールを足で受け止め……ってか1回転した!
すごっ!!
剣城「……っ」
美咲「?」
何か、ちょっと嫌な予感が……気のせいだよね、悪魔は来ないんだし。
そのまま剣城君は上がっていく。そして。
体力的に苦しい部分を狙って、彼の意識の中にいた“それ”が徐々に現れる。
オラージュ『今回、悪魔は恐らく来ない』
うん、そりゃあ来ないよね。
……もともと、剣城君の心の“スキマ”に、隠れてたんだから。
天馬「つる……ぎ?」
月乃「ッ!」
戸惑う6月。
その呟きに、剣城君——否、目を赤く充血させた“悪魔”が6月を振り返った。
ニヤリ、と黒い笑みを浮かべて。
*
ソフィア『アルモニ、貴女ちゃんと授業受けてる?』
アルモニ『当たり前でしょ! あたし、体術で1番とったんだから!』
ソフィア『過去襲撃した、理性型悪魔の共通点は?』
私の質問に、アルモニはフリーズ。
人間界での『好きな教科は?』『体育!』と同じ状況。聞きたいのはそこでは無い。
まず理性、という単語に首を傾げるアルモニに、溜息をつかざるを得ない。
ソフィア『天使の役割は、悪魔を倒すって事じゃないのよ』
アルモニ『え?』
ソフィア『“人間を守る”のが第一。そう習ってるはずよ』
そういう授業は、体を動かす事が好きなアルモニの不得意分野なのだろう。
けれど、将来A級入りが有力視される彼女に、忘れてほしくない大切な事が教科書には沢山載っている。
ソフィア『潜伏型悪魔が取り付かれやすいタイプは?』
アルモニ『……潜伏型って、危ない奴だよね』
表情が陰った。
反省してるなんて、珍しい。
ソフィア『怒りと悲しみ。この2つが心に隙を作った時、悪魔はそこにつけ込む。人間が感情をコントロールできなくなった、その時を狙うのよ』
アルモニ『それって、退治しようとしても体は人間のってコト?』
当たり前じゃない。
答える前に、私の表情を見たアルモニがさっと目を逸らした。
ソフィア『簡単よ。人間として近付いて、気絶させて、体力回復させて、マイナスの感情を取り除く。隠れ場所が無くなった悪魔を退治してジ・エンド』
アルモニ『……疲れてるの?』
ソフィア『誰かさんのせいでね』
兎に角。
話を終わらせるために、立ち上がって簡潔に結論を告げる。
ソフィア『人間を守りたい、って思う貴女がちゃんと知識を身につけてくれれば、私の仕事が軽くなるの』
アルモニ『それってあたしが怒られるチャンスが減るってこと!?』
ソフィア『ええそうね良い事尽くしね。せいぜい頑張りなさい』
ツッコミは入れてあげないわ。
けれど知識をあまり身に付けられないまま、彼女がA級天使長となるのはこれから余り先ではないけれど。
それはまた、別の話よ。
*
美咲(そーだ、気絶……って、あたしベンチだよ、手出せないよ!!)
これが人間なら、顔から血の気が引いてくんだろう。
黒い笑顔の剣城君、何か違う雰囲気を感じ取った6月。2人の目が合ってる今、あたしは混乱中。
剣城君のマイナス感情の出所も気になるけど、今はそれどころじゃない。
あの悪魔が具現化して化身として暴れたら……こんな人の多い所で、天使と悪魔のバトルなんて!
バトルって、人間からしたらすごい不自然なんだよね。
姿の見えない天使に、具現化して暴れてる悪魔がダメージを受けてくの。
それは絶対避けたい。
神童「剣城!」
囲まれた剣城君に、まだ変化に気付いてないキャプテンが走りながら声をかけた。
神童「万能坂を倒したいという思いは同じ! だったら俺達と連携しろ!」
無表情の悪魔が、キャプテンをちらりと見て眉を寄せた。
うああ……ここでパスと見せかけて超絶すごいシュートが来ちゃったらどうしよう!!
霧野(橘、何でこんなに挙動不審なんだ? あ、いつもの事か……)
剣城(?)「……」
彼は一歩も動かない。
そして——普通のパスが、通った。
美咲「!?」
葵「やった!」
- 第18話 現れる悪魔-美咲side ( No.84 )
- 日時: 2013/04/13 00:16
- 名前: 伊莉寿 ◆EnBpuxxKPU (ID: 7jEq.0Qb)
焦ってパスワードを間違えたので、投稿し直します。
*
あたしがベンチに戻ると、一番外側に座ってる霧野先輩が険しい顔をしてフィールドを見てた。
葵たちマネージャーの顔も暗い。
美咲「うわぁ、剣城君……」
突っ走る剣城君は、ドリブルで攻め上がろうとしても途中で囲まれて、ボールを奪われちゃう。
それに万能坂のラフプレーの矛先は、フィフスセクターを裏切って試合に勝とうとしてる彼にも向いていた。
わぁ、倉間先輩、顔が笑ってるよー。
そーだよね、前半ラフプレーされた相手と、尊敬してる先輩がやめる切欠作ったシードだもんねー。
葵「み、美咲ちゃん、笑顔がひきつってるよ……」
美咲「っ、荒れ果てた荒野に恵みの雨を……!!」
霧野「どうした橘!!」
音無「どこを見ているの!?」
なーんて言って、恵みの雨が降ったら試合キツイよね。更に倉間先輩の心が荒れるかもしれない……!
……そうやってあたしが必死に“癒し”について考えて頭が爆発しそうになった頃。
剣城君に、ボールの波状攻撃。からの——万能坂のキャプテン・磯崎っていう人の、鋭い一撃。
え、これ大丈夫なの!? 審判何してんの!?
天馬「っ、剣城!!」
切羽詰まった声で、6月が叫ぶ。
そして剣城君は——ボールを足で受け止め……ってか1回転した!
すごっ!!
剣城「……っ」
美咲「?」
何か、ちょっと嫌な予感が……気のせいだよね、悪魔は来ないんだし。
そのまま剣城君は上がっていく。そして。
体力的に苦しい部分を狙って、彼の意識の中にいた“それ”が徐々に現れる。
オラージュ『今回、悪魔は恐らく来ない』
うん、そりゃあ来ないよね。
……もともと、剣城君の心の“スキマ”に、隠れてたんだから。
天馬「つる……ぎ?」
月乃「ッ!」
戸惑う6月。
その呟きに、剣城君——否、目を赤く充血させた“悪魔”が6月を振り返った。
ニヤリ、と黒い笑みを浮かべて。
*
ソフィア『アルモニ、貴女ちゃんと授業受けてる?』
アルモニ『当たり前でしょ! あたし、体術で1番とったんだから!』
ソフィア『過去襲撃した、理性型悪魔の共通点は?』
私の質問に、アルモニはフリーズ。
人間界での『好きな教科は?』『体育!』と同じ状況。聞きたいのはそこでは無い。
まず理性、という単語に首を傾げるアルモニに、溜息をつかざるを得ない。
ソフィア『天使の役割は、悪魔を倒すって事じゃないのよ』
アルモニ『え?』
ソフィア『“人間を守る”のが第一。そう習ってるはずよ』
そういう授業は、体を動かす事が好きなアルモニの不得意分野なのだろう。
けれど、将来A級入りが有力視される彼女に、忘れてほしくない大切な事が教科書には沢山載っている。
ソフィア『潜伏型悪魔が取り付かれやすいタイプは?』
アルモニ『……潜伏型って、危ない奴だよね』
表情が陰った。
反省してるなんて、珍しい。
ソフィア『怒りと悲しみ。この2つが心に隙を作った時、悪魔はそこにつけ込む。人間が感情をコントロールできなくなった、その時を狙うのよ』
アルモニ『それって、退治しようとしても体は人間のってコト?』
当たり前じゃない。
答える前に、私の表情を見たアルモニがさっと目を逸らした。
ソフィア『簡単よ。人間として近付いて、気絶させて、体力回復させて、マイナスの感情を取り除く。隠れ場所が無くなった悪魔を退治してジ・エンド』
アルモニ『……疲れてるの?』
ソフィア『誰かさんのせいでね』
兎に角。
話を終わらせるために、立ち上がって簡潔に結論を告げる。
ソフィア『人間を守りたい、って思う貴女がちゃんと知識を身につけてくれれば、私の仕事が軽くなるの』
アルモニ『それってあたしが怒られるチャンスが減るってこと!?』
ソフィア『ええそうね良い事尽くしね。せいぜい頑張りなさい』
ツッコミは入れてあげないわ。
けれど知識をあまり身に付けられないまま、彼女がA級天使長となるのはこれから余り先ではないけれど。
それはまた、別の話よ。
*
美咲(そーだ、気絶……って、あたしベンチだよ、手出せないよ!!)
これが人間なら、顔から血の気が引いてくんだろう。
黒い笑顔の剣城君、何か違う雰囲気を感じ取った6月。2人の目が合ってる今、あたしは混乱中。
剣城君のマイナス感情の出所も気になるけど、今はそれどころじゃない。
あの悪魔が具現化して化身として暴れたら……こんな人の多い所で、天使と悪魔のバトルなんて!
バトルって、人間からしたらすごい不自然なんだよね。
姿の見えない天使に、具現化して暴れてる悪魔がダメージを受けてくの。
それは絶対避けたい。
神童「剣城!」
囲まれた剣城君に、まだ変化に気付いてないキャプテンが走りながら声をかけた。
神童「万能坂を倒したいという思いは同じ! だったら俺達と連携しろ!」
無表情の悪魔が、キャプテンをちらりと見て眉を寄せた。
うああ……ここでパスと見せかけて超絶すごいシュートが来ちゃったらどうしよう!!
霧野(橘、何でこんなに挙動不審なんだ? あ、いつもの事か……)
剣城(?)「……」
彼は一歩も動かない。
そして——普通のパスが、通った。
美咲「!?」
葵「やった!」
連携……した?
再び前を向いた彼が、微かに笑ったのは見逃さなかった。
狙いは何?
体を乗っ取った今、悪魔は何でもできるはず。それなのに、雷門に都合の良いように動く?
……勉強が苦手なあたしに、答えを見つけられるわけがない!
霧野「月乃っ!」
先輩の声にハッと我に返ったあたしの視界に揺れる——桃色。
横に崩れるつきのんの体を支えて、力の抜けている腕にビックリした。
音無「月乃さん!」
美咲「っ、もう戻った方が良いよ!」
月乃「!」
こんなにフラフラなのに、つきのんは首を横に振って、残りたい、って駄々をこねる。
目は潤んでるし、顔は赤いし、ぐたぐただし……。
だけど、強く言えないのは、つきのんの目が、ひたすらに訴えてくるから。
この状況で、誰よりも諦めてないから。
つきのんを寄りかからせながらドリンクを渡すと、葵から制止の声が上がった。
葵「月乃さん、病院に……」
美咲「戻りそうにないから、仕方ないね」
葵「え、でも」
美咲「その代り! そのドリンクちゃんと飲んで、苦しかったらあたしに言うコト! いーね!?」
一口ドリンクを飲んで、つきのんはコクリと頷いた。
それから膝の上にドリンクを転がして、またぎゅ、っと目をつむって指を絡める。
一生懸命、祈りを捧げてる。
シスターかと思っちゃうほど、真剣な表情で。
フィールドでは、三国先輩が必死にゴールを守っている。
キャプテン達が助けに入ろうにも、マークがきつくて上手くいかない。
剣城君(in悪魔)はそれを前線で見てるだけ。
さらにフィフスに従う先輩達も、我関せず、と一歩も動かない。
——つきのんは、何を祈ってるんだろう。
何も変わらないよ、と言いたくなるほどに、真摯な少女の願いは届いてない。
そして三国先輩が怪我目的のシュートを受け止めよろけた所で、霧野先輩が怪我を忘れて立ち上がった。
それを止めると怒りをぶつけられてしまった。
……倉間先輩級に心が荒みそうだよ。
月乃「……っ」
つきのんがさらに強く強く祈った——刹那、ピリ、と空気が震えた。
傍観していた悪魔が、顔をしかめて膝をついた。
あたしはというと、言葉を失くしてた。何で、何でつきのんが“こんな事”できるの……!?
その時。
カッコよく無言で立ち上がったのは、我らが番長・水鳥先輩でした。
***
本文下から5行目→イナイレでも使ってた表現。懐かしい。
- Re: イナイレ*最強姉弟参上?!10years later-18話 ( No.85 )
- 日時: 2013/04/13 08:19
- 名前: 伊莉寿 ◆EnBpuxxKPU (ID: 7jEq.0Qb)
水蓮寺雨音さん
>>地震あったそうですが、大丈夫でしたか!?
お祝いの言葉ありがとです!
慣れないから疲れるけど、来週は部活動見学とかもあるみたいですごく楽しみ!
イナイレも黒バスもボカロも知ってるっていう、すごい趣味が合う人が後ろの席なんですよ!
受験勉強は、少しでもやっとくと定期テストとか楽になると思います。
まぁ……私が言える事でも無いですが。←勉強嫌いな人
急に『受験生なんだから勉強しろ』って無理ですよね(笑)
月乃の過去……は、少しずつ明らかにしていきたいと思います。
18話では美咲メインになっちゃったので、次は月乃視点で物語を進めます。
コメありがとうございました♪
- 第19話 護るための聖歌 ( No.86 )
- 日時: 2013/04/13 14:51
- 名前: 伊莉寿 ◆EnBpuxxKPU (ID: 7jEq.0Qb)
玲央「……一匹オオカミが集団行動をした」
奏太「どんな例えだ」
静かなツッコミに表情を変えず、玲央はテレビをじっと見ていた。
——その背後で行われる、シュークリーム投げ合戦から逃避するように。
奏太「せっかくの人気店のシュークリームが、ぐちょぐちょになってそうだ」
迷「……龍羽は、潰さないようにしてる」
玲央「里愛は気にしないだろうな」
はぁぁ、と溜息をつく玲央。
テレビに映るのは、よろけながら立ち上がる雷門のキーパー。
迷「……かわいそう」
同じポジションだった迷が、表情を陰らせながらぽつりと呟く。
そんな後ろ姿をベッド脇の椅子に座りながら眺めている鈴音は、小学生時代を思い出してふと隣の少年を見下ろした。
そして。
ぴくり、と動いた小さな手に、目を見開く。
鈴音「なっ……」
僅かに空気を震わせるのみの声は、シュークリーム投げ合戦の音にかき消される。
小さな少年——流星魁渡の中で、時が動き始めた。
ちょうど、額に手を当てて顔をしかめる雷門のエースストライカーが、ベンチを睨みつけた時だった。
*
水鳥「お前らっ! あいつ等のサッカー見て、何も感じないのかよ!!」
大きく息を吸いこんだ水鳥が、2,3年の試合に参加していない選手に訴える。
その大声に思わず体を揺らした選手達は、水鳥を振り返る。
シュートの嵐を浴びながらもゴールを守った三国に、神童や天馬、西園が駆け寄っていた。
水鳥「あいつらは、同じサッカー部の仲間なんじゃなかったのかよ!! 一緒に部活して、飯食って、一緒にやって来たんだろ!? その仲間が、必死に雷門サッカー守ろうとしてんだぞ!!」
ハッとして、ゴールを振り返る車田や浜野。
——忘れかけていた、仲間という意識。
水鳥の言葉が、すーっとしみ込んで行く。
水鳥「まだ雷門に来て日の浅い月乃だって、こんなフラフラなのに、ここで祈ってるんだぞ!? なのにてめえらッ、何も感じないのかよぉっ!!」
美咲「っ、水鳥先輩……」
*
体の中から湧いてくる力が、空気中にすぅっと消えていく。
そんな初めての、でも懐かしい感覚を確かめて、私は“祈り”をやめた。
水鳥先輩が、私の事をさっき皆さんに言ってくれました。
それは聞いていたから、違う、と言いたかった。私は、雷門のために祈ってる訳じゃない。
赤い目のエースストライカーと目が合った。睨まれてる……つまり、効果があったということ。
あの人から感じる黒い物が、少し弱くなってる。
月乃(だけど、疲れた……)
ぐらんぐらん揺れている感じ。疲れて疲れて、頭がおかしくなって行く気がする。
だけど、決意までは揺らがせない。
——私は、神童拓人を護る
悪魔にとり付かれた人から、絶対に護るんだ。
私はまた手と手を合わせて、強く強く握る。目を閉じて、心の中で歌を歌う。
今は、動き出した雷門の選手が注目を集めている。この間に、元の人に体の主導権を返させたい。
?『——え、どう……じゃった……ろうね?』
誰かの声が、頭の中に響く。焼かれた野原が脳裏に浮かんだ。
私の、知らない景色?
それとも……私が、知ってた景色?
?『ねえ……して……パは——』
段々クリアになっていく声、景色。
幼い少女の声。
焼け野原で、膝をついている。風が吹いて、灰と共に少女の涙をさらった。
?『ねえ……して、パパは……んじゃった……ね?』
ドクン、と心臓が跳ねた。
私はこの子を知っている。薄い桃色の髪、花柄の傷が付いたワンピース。
?『ねえ、どうして、パパは死んじゃったんだろうね?』
泣き笑いの表情で、誰にともなく尋ねる少女。
やっぱり、この子は。
この子は、過去の私だ。
*
車田「行くぞ皆! これからが本当の勝負だ!!」
オオッ、という声が合わさった。
真っ先に動いた車田は、ダッシュトレインで化身発動間際の光良からボールを奪い、反撃の狼煙を上げた。
そして今、倉間以外の全員のフィールドプレーヤーが気持ちを1つにした事を宣言したのだ。
車田が天馬へパス、敵をそよかぜステップでかわした天馬は、浜野につなぐ。
美咲「いっけー浜野せんぱーいっ!!」
浜野「よしっ、なみのりピエロ〜! よっ、ほっ」
水鳥「何だ、必殺技使えたのか!」
波が目くらましの役割を果たし、浜野はボールを足で上手く転がして敵をかわす。
それにいらついた磯崎が、すぐに奪い返してしまったが。
その後続いた一進一退の攻防に終止符を打ったのは——。
天城「ビバっ、万里の長城! ハーッハハッハ!」
光良が、その技でボールをとりこぼし、転がって行った先にいたのは、未だ一歩も動かない倉間だった。
剣城(?)「こっちだ!」
神童「倉間!!」
磯崎は光良に上がれ、と指示し、動かない倉間の足元にあるボールを奪いに駆けだす。
美咲「……倉間先輩っ、奪われたら“くらまん”って呼んじゃいますよッ!!」
霧野「Σ橘!?」
倉間「……ウゼー(ボソッ」
倉間は突然、ボールを蹴りあげた。その先にいるのは、ボールをよこせと言った剣城だ。
美咲「えーっ、くらまんって呼ばせてくれないの!?」
葵「相手、先輩だよ!?」
全員が美咲とは違う意味で驚いている間にも、剣城は上がっていく。
美咲(あれ、確かあれって中身……)
篠山「機械兵ガレウス!」
あんな奴にゴールを割らせるか、と出現させた化身。剣城は愉しそうな笑みを浮かべた。
剣城(?)「鬱憤を晴らしてやるぜ……剣聖ランスロット!」
美咲「……ラ、ランスロット様ぁぁぁ!?」
霧野「叫ぶな美咲、隣に病人がいるんだぞ!」
月乃「……(ガクッ」
葵「Σ月乃さぁん!!」
▼月乃がログアウトしました。
剣城(?)「我らが女王に捧げます(ボソッ……ロストエンジェルっ!!」
美咲「ロ、ロストエンジェル!? あああランスロット様カッコイイ!!」
円堂「……もう止まらないな、橘は;;」
篠山「ガーディアンシールドっ……うわぁぁぁ!」
剣城が化身を解除すると、同時に赤い目も元に戻り、悪魔は再び彼の心の隙間に身を潜めた。
続けて、化身を出せる体力が残っていなかった篠山からフォルテシモで神童が追加点。
興奮が収まらない美咲と、その声で限界を迎えた月乃という対照的な状態の2人で大慌てなベンチも、鳴り響くホイッスルで勝利の喜びに浸った。
VS万能坂戦
3−2、雷門の勝利
***
シリアスブレイカー美咲のおかげで、後半gdgd←
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