二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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妖界ナビ・リナ
日時: 2010/08/09 18:36
名前: 瑞沙 (ID: zRrBF4EL)

妖界ナビ・ルナの二次小説です!

次こそは消されたくないです……

見た方、ぜひコメを!!



   ☆登場人物

安堂 リナ・・・伝説の子の力を受け継いだ少女。半妖の父と巫女の母のあいだにうまれる
      好きなことは料理で運動音痴

こよみ・・・銀色オオカミの妖怪。リナの手助け役として、妖界から来た。変化の術が得意

アレック・・・火獣族の少年妖怪。本来は獣の姿。炎の術がつかえる

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Re: 妖界ナビ・リナ ( No.10 )
日時: 2010/02/20 20:36
名前: 李逗 ◆hrygmIH/Ao (ID: ltRlmf2I)

私はまだ更新できないんだ…

3月ぐらいから更新できるww

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.11 )
日時: 2010/02/27 17:41
名前: 瑞沙 (ID: 0i4ZKgtH)

    2 こよみとアレック


 リナはきつね——ヒュウトが言っている意味がわからなかった。

「妖界とか悠久の玉とか伝説の子ってなによ?」

 するときつねは目を吊り上げた。

「とぼけるのもそこまでにしろ。さあ、おしえるんだ。悠久の玉はどこだ?伝説の子よ!!」

「知らないって言ってるでしょ!!」

 リナが言い返すと、ヒュウトは「いいかげんにしろ!」と言い、銀色の爪を光らせた。

「まだとぼけるのなら、無理やり連れ去ってききだしてやる!!」

 そして、手を横に動かした。

 その直後、リナは右足に鋭い痛みを感じた。

 右足が切れていた。

「きゃあっ!!」

 リナは足をおさえ、うずくまった。

「やったか!?」

 ヒュウトが喜びの声をあげた、次の瞬間……

「そこまでよ」

 女の声がして、リナは顔をあげた。

 それと同時に、赤く光る槍が、ヒュウトの右腕に刺さった。

「ぐはっ!!だ、だれだ!!」

 すると、まがり角から、高校生くらいの少女と、リナと同い年くらいの少年が現れた。

(だ、だれ……?)

「お、おまえらはッ……?」

 ヒュウトがきくと、少年がヒュウトに歩み寄った。

「おれはアレック。こっちのやつはこよみ。伝説の子を守りに来た」

 アレックと名乗った少年は、赤い針を生み出し、ヒュウトにはなった。

 無数の針が、ヒュウトに刺さる。

「ぐはっ!!くそっ……おぼえてろ!!」

 ヒュウトは近くに倒れていた成を持つと、逃げていった。

「な……成っ!!」

 リナは叫んで、何か違和感を感じた。

 リナは切られた足を見て、茫然とした。

 傷が治っているのだ。

「ど、どうして……はっ!もしかして、あんたらが……?」

 こよみがうなずく。

「あたしが治したの。治癒の能力を持っているからね」

「あ、ありがと……やっぱり妖怪なんだ」

 ふたりがうなずく。

「さ、戻ろう。そして、詳しく話そう」

「えっ、戻るって——うちにはりさこ叔母さんがいるけど……」

 その質問に答えたのはアレックだ。

「平気さ。りさこさんは、リナとおれたちのこと知ってるし」

「……そうなんだ」

 リナはうなずき、ふたりと家に戻った。

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.12 )
日時: 2010/03/02 19:10
名前: 瑞沙 (ID: 0i4ZKgtH)

    3 リナの秘密


 その日の夕飯前。

 リナはアレックとこよみ、そして叔母のはずだったりさこから聞いた話を整理していた。


 家に帰ったリナに、りさこはこう言った。

「リナ、聞いてちょうだい。わたしはあなたの父の妹ということになっているわね。それはそうなんだけど、わたしは——わたしと兄は人間じゃない。妖怪なの」

 そして、次のように語った。

 
 りさこと、りさこの兄でリナの父であるレインは、沢白国の姫であり、半分人間の血が流れている伝説の子・竜堂ルナに仕える妖怪だった。

 ある日レインは、散歩の途中、なぜか人間界にワープしてしまった。りさこはルナとともに、ルナの力を借りて、人間界に行ってレインを迎えに来た。

 レインは、星神神社の巫女で、リナの母である星村杏奈(ほしむらあんな)と恋に落ちていた。そして、杏奈と結婚すると言いだす。

 ルナは「それなら、あなたは妖界へ戻れなくなります」と、りさこも「杏奈さんは命と引き換えに子供をうむ」と説得したが、杏奈もレインも聞かなかった。

 そして二人は結婚し、杏奈はリナを産んで他界した。おどろいたことに、リナは伝説の子の力と第三の目を持っていた。レインはルナの力を借りて、リナの妖力を封印し、命を絶った。

 りさこはリナの保護者として人間界にいることになり、ルナから食べ物を口にすることができる力をもらった。

 それから五年たったある日、りさこはルナから、「もしかしたら、人間界と妖界をつなぐ道の封印が、また解けるかもしれない。その時、リナの妖力が目覚め、伝説の子として戦ってもらうことになる」という連絡をもらった。

 そして、昨日の地震で封印が解け、リナに伝説の子の力が目覚め始めている。


 リナは信じられなかったが、アレック、こよみ、ヒュウトという妖怪の存在を知ってしまったため、信じるしかなかった。

 と、その時、リナの部屋に、りさことアレックとこよみが入ってきた。

 りさこが口を開く。

「リナ、あなたの使命は、邪悪な妖怪が探している秘宝の悠久の玉を探し出すこと、邪悪な妖怪を妖界にかえすこと、妖界への道を封印すること。そのことができるのは、リナしかいないの」

 リナしかいない——リナはその言葉を聞いてはっとした。

 ——わたしがやらなければ、その使命は果たせない。

 リナは答えを決め、三人に言った。

「わたし——やる。戦うよ」

 その言葉を聞いたアレックは、リナの肩を叩いて言った。

「おれとこよみは、リナの手助け役として来たんだ。おれたちも戦うからな」

 リナの顔が明るくなる。

 するとこよみが、ポケットに手を入れながら言った。

「リナ、わたす物があるわ。ほら、アレックも」

 こよみはポケットから、満月をかたどった銅版がついたリボンを、アレックは五芒星のメダルを、リナにわたした。

「そのリボンは、まだ目覚めていないけど、リナのうなじにある第三の目を封印するのに使うものよ。で、そのメダルは、リングのペンダントにはめて」

「リングのペンダント?……ああ、小さいころから持っていたやつね。確かここにあった」

 そういって、リナは引き出しを開けた。

 しかしそこには、ペンダントなどなかった。

「——えっ?絶対ここにあったはずなのに。昨日の夜、ここにしまっておいたのに……!」

 リナの顔が蒼白になる。

 りさこがはっとして言った。

「もしかしたら——ヒュウトが持っていったのかもしれないわ!今日の昼、変な気配がリナの部屋から感じたの。でも、わたしが言った時は、何もなかったけど……」

「——っ、なんてやつなの!?取り返しに行くわよ、リナ!!」

 こよみが怒った顔で言う。

 リナは立ち上がって言った。

「——うん、行こう。ペンダントを取り返しに。そして、成を助けに」

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.13 )
日時: 2010/07/21 18:07
名前: 瑞沙 (ID: kVKlosoT)

    4 ヒュウトとの対決


 夜、リナは、銀色オオカミ姿のこよみに、九尾姿のアレックと乗っていた。

「行くわよ」

 そう言い、こよみは飛びたった。こよみは空を飛べるのだ。

「アレック、においはどこからする?」

「——このちかくだ。西に飛んでくれ」

 こよみはアレックの指示通り、西のほうに飛ぶ。

 それから二分くらい飛ぶと、

「あそこからする。ええと、学校?」

 アレックが、リナが通う学校を指差した。

「ああ、あれ、わたしが通う学校だよ」

「とにかくにおいがする。校庭あたりで降りてくれ」

 こよみは「分かったわ」と、校庭のど真ん中で降りた。

 アレックが背中から降り、屋上を指差した。

「あそこからする!」

 言うなり、ふたりは屋上に向かって走って行き、高くジャンプして、一気に屋上に行ってしまった。

「あっ!まってよー!」

 リナはあわてて追いかけた。



 屋上には、こよみが校庭に降り立つと同時に姿を現した、ヒュウトと気を失っている成がいた。

「ヒュウト」

 こよみが静かに言う。

 ヒュウトは怒りのこもった目で、現れたふたりを睨んだ。

「てめえら、おれのじゃまをする気だな。——伝説の子はどこだ」

 長い爪を光らせ、ヒュウトは言う。

「そんなこと、あんたには関係ないわ!」

 その言葉に、ヒュウトはキレた。

「かくすんじゃねぇ!ならば、おまえらからたおしてやろう!」

 ヒュウトが言い終わると同時に、ふたりを風の刃がおそった。

 ——と、それと同時に、非常階段から、伝説の子……リナが現れた。

 リナはたおれているふたりを見て、それからヒュウトを睨んだ。

「ふたりを——攻撃したわけね」

 ヒュウトはリナを見るなり、にやりと笑って、リナのリングのペンダントを見せつけた。

「来たか、伝説の子よ。おまえの宝物はいただいた」

「やっぱり、あんたが盗んだわけね」

 リナは怒りのこもった目をして、ヒュウトを指差した

「関係ないこよみとアレックをこんなんにして……関係ない成を連れ去って……ひとの大切なものを盗んで——たおしてやる!!」

 すると、うなじが熱くなり——リナはこう言った。

「封印解除!第三の目よ、目覚めろ!!」

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.14 )
日時: 2010/03/07 17:35
名前: 瑞沙 (ID: 0i4ZKgtH)

    5 妖界ナビゲーター


 リナのその声に、こよみとアレック、そして成が目を開け……リナの姿を見て、唖然とした。

 夜空にはえる銀色の髪。

 燃えるように真っ赤な、うずを巻く目・うずめ。

「あれが……伝説の子の姿……」

 アレックがつぶやく。

「あれが……リナ?」

 目を見開く成。

 ヒュウトはリナを見ると、舌打ちして、リナに風の刃を飛ばした。

 リナには、すべての風の刃が、スローモーションのようにゆっくりと見えた。

 足元に飛んできた刃を、リナは高くジャンプしてよける。

「す、すごい……」

 成は茫然として、リナを見た。

「まずいな……よし、あのお方のちからを……」

 ヒュウトはそうつぶやいて、叫んだ。

「飛べ、魔の風!!」

 すると、巨大な風が生み出され、リナ、こよみ、アレック、そして成をのみこむ。

 ——と、その直前、成がヒュウトから、リナのペンダントを奪い取り、リナの手をつなぎ、竜巻にのみこまれた。

「リナ、来てくれてありがとう。これ、リナの大事なものなんだよね。わたしからのお礼だよ」

 成が、やさしくそう言う。

「成っ……ありがとう」

 リナが成からペンダントを渡されると同時に……成の体から力が抜けた。

「成!!」

 リナがそう叫ぶと同時に、ポケットの中の、五芒星のメダルが光った。

「そうか!これはペンダントと!」

 リナはポケットからメダルを取り出し、リングにはめた。

 ——と、その時、竜巻がやんだ。

「なにっ!?」

 驚くヒュウトの前に、リナが現れる。

 そしてなんと……ヒュウトに微笑んだ。

「あまたの心憂きことをゆるし……」

 そうつぶやき、九字を切った。

「臨・兵・闘・者・皆・陣・裂・在・前!!」

 とたん、ヒュウトが苦しみだす。

「ぐはっ!!うう……」

 そんなヒュウトに、リナは言った。

「これは、報いを受けていると思って。人間界に来て、悪さをした報いよ。だから、もう人間界へ来てはだめ。邪気を払い、妖界にかえす」

「わ……悪かった。はやく邪気を払って、妖界にかえしてくれ……」

 リナはうなずき、ステップを踏む。

「天蓬・天内・天衝・天輔・天禽・天心・天柱・天任・天英」

 すると、リナの頭上に、真っ白なあな……妖界へのトンネルが現れた。

「あなたの邪気を清め、妖界へかえします。
 そうかあちらの世界では、おだやかに暮らせますように……」

 ヒュウトは穴に吸い込まれ、妖界へかえった。


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