二次創作小説(紙ほか)

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ボカロ短編〜七つの大罪〜 [参照100越え&完結しました]
日時: 2012/12/17 19:28
名前: 嘘つき少女 (ID: EBP//tx7)

 こんにちは?こんばんは?初めまして?



 嘘つき少女です。


 今回はボカロで短編ということで


 七つの大罪シリーズを書くことにしました!




 多分…いや、絶対つまんないと思いますが


 よろしくお願いします。



 12月17日完結しました!
 
 今まで見て下さった方に感謝します。
 今度からはカゲプロをやります!
 宜しければ見て下さい。


 ----目次----


 Prologue

 moonlit bear

 置き去り月夜紗

 クロノ・ストーリー

 ヴェルノマニア公の狂気

 悪食娘コンチータ

 トワイライトプランク

 悪ノ娘

 悪ノ召使

 リグレットメッセージ

 白ノ娘

 Re_birthday

 円尾坂の仕立屋

 眠らせ姫からの贈り物

 悪徳のジャッジメント

 箱庭の少女

 ハートビート・クロックタワー

 Epilogue




 今まで有難うございました。




Re: ボカロ短編〜七つの大罪〜 ( No.15 )
日時: 2012/12/13 17:23
名前: 嘘つき少女 (ID: 9H03YzTC)



 Re_birthday



 目覚めた時僕は一人ぼっちで

 真っ黒な部屋にいた。


 何も見えない…聞こえない…


 それらが僕を震わせた。



 天井を見上げるとそこには大きな穴が一つ。

 よく見るとそこには大きなぜんまい。

 その隙間から突然響いたのは…

 不気味な声。


「罪深き少年よ…お前はこの先永遠に…
 この部屋からは出られぬ…」



 その瞬間思い出したのは今までの

 全てのキヲク…

 そして多くの罪を重ねた自分の姿。



 ここにいる理由と結末は安易に想像できた。



「もうあの頃には……——」



 気付けば両手には赤い手錠。

 両足首は青い鎖。


 きっと手錠が赤いのは血のせいだろう。

 きっと鎖が青いのは涙のせいだろう。


 ふと浮かんだのはそんなこと。



「るりら…るりら…」



 何処からか誰かの子守唄が聞こえた。


「一体誰が…?」


 分からなかった。



 どれくらい時間が経ったのだろうか。

 動かぬぜんまいに問う。


 答えは返ってこない。


 憂鬱な心を子守唄は癒してくれる。

 救いはそれだけだった。



 ある日僕は気付いた。

 子守唄の真実に……


 ああ…そういうことだったのか…


 そして僕は子守唄に言葉を付け足した。

 




 するとぜんまいの隙間から落ちてきたのは

 小さな光だった。

 それはきっと…きっと…———




「君がくれた『メッセージ』…」



 廻り始めたぜんまいは僕に言う。


「罪は決して許されることは無い…」



 だけど僕は全てを唄に変えて見せよう…

 全てを君に…———



 赤い手錠が外れ、声がする。


「これから彼方は生まれ変わるのよ」



 青い鎖が外れ、声がする。


「今日が君の新しいBirthday」



 全てが廻り始めて、真っ黒な世界に白が混じり始める。



 もうすぐで君に……




「もうすぐで会いにいけるよ…」



 ほら…海に向かおうか。


 君に会うために…———




Re: ボカロ短編〜七つの大罪〜 ( No.16 )
日時: 2012/12/13 18:01
名前: シグレ (ID: pbINZGZ2)

>>13 嘘つき少女さん

悪ノ王国が終わったら次はカゲプロですか!

頑張って下さい!

Re: ボカロ短編〜七つの大罪〜 ( No.17 )
日時: 2012/12/13 21:33
名前: 嘘つき少女 (ID: 9H03YzTC)




 円尾坂の仕立屋



 ----円尾坂の片隅に建つ一軒の仕立屋。

 その若き女主人は気立ての良さと確かな腕があった。

 そのおかげで近所からも評判の店だ。


 そんな彼女には悩み事があった。

 それは愛する人の浮気症。


「私という者がありながら家に帰ってきやしない」


  彼女は哀しかった。----



 だけど仕事は頑張らなきゃ…
 
 母の形見の鋏で一生懸命。

 鋏は研げば研ぐほどよく切れるわ。




 いつも通りの町で偶然彼方を見かけたの。

 一体隣の女は誰なの?

 赤い着物がよく似合う美しい女。

 ああ…そんな女が好きなのね。




 だけど仕事は頑張らなきゃ…

 着物の縫い直しを涙を零しながらしたの。

 どうして彼方はいつも私を…———




 町は何やら不穏だわ。

 何か事件があったらしい。

 橋の前でまた偶然彼方を見かけたの。

 一体隣の女は誰なの?



 落ち込んだ様子の彼方に優しく寄り添う女。

 緑の帯がよく似合ってて髪がとても綺麗。

 何でかしら?彼方は私に言ってくれないの?

 ああ…そんな女が好みなのね。



 だけど仕事は頑張らなきゃ…

 帯の修繕を早くしなきゃ。

 赤く眼が腫れてるのは彼方のせいよ…



 町はにわかに騒がしい。

 再び事件が起きたらしい。

 かんざし屋でまた偶然彼方を見かけたわ。

 一体隣の女は誰なの?


 
 若い女の子なのにかんざしを買い与えて

 何をするつもりなの?

 本当に彼方はどうして…

 そんなに私を傷付けるのかしら。

 
 
 だけど仕事は頑張らなきゃ…

 鋏の色がいつもと違うのは気のせいかしら?
 
 鋏は真っ赤だったかしら。



 
 …やっと仕事はひと段落したわ。

 なのにどうして会いに来てくれないの…?

 会いに来てくれないなら…

 私が彼方に会いに行くわ。


 

 赤い着物を着付けて

 緑の帯を締める。

 黄色いかんざしは頭にさして…



 ねえ…私頑張ったわ。

 これなら彼方も私を見てくれるでしょう?

 これが彼方の好みだから。


 

「彼方……」


「え…と…初めまして…こんにちは」



「彼方…どうして会いに来てくれなったの?」



「は…?」




----今日の町は大騒ぎ。

 今度は男が何者かに殺された。

 これで家族全員が殺されてしまった。

 
    犯人は……————----







 それにしても彼方は酷いわ。

 「初めましてこんにちは」なんて。

 まるで他人の様じゃない…

 私は彼方を愛してたのに…

 彼方は………




 だけど仕事は頑張らなきゃ…

 赤く染まった裁縫鋏は

 研げば研ぐほど…



 綺麗に彼方を切れるわ…


 
 
 

Re: ボカロ短編〜七つの大罪〜 ( No.18 )
日時: 2012/12/14 18:48
名前: 嘘つき少女 (ID: /.h6ls2B)



[お知らせ]
 次のお話は悪ノ王国には入っていないのですが
 七つの大罪シリーズということで
 「眠らせ姫からの贈り物」にして頂きます。
 知らない方もいるかもしれませんが…。
 なるべく初めての方でも読めるように工夫したいと思います。

Re: ボカロ短編〜七つの大罪〜 ( No.19 )
日時: 2012/12/14 19:12
名前: 嘘つき少女 (ID: /.h6ls2B)



 眠らせ姫からの贈り物



 よく眠れるこの薬を彼方にあげるわ。

 とても効く薬なの…

 そう私は眠らせ姫

 これは全て彼方のためなのよ…——




 
 政略という言葉の婚姻をした私達。

 それでも私は彼方を愛した。

 欲に塗れて毎晩の様に遊ぶ彼方。

 だけど私はずっと前から好きだった…



 医者の娘の私の財産しか彼方の眼には映っていないけど

 別に彼方の傍にいられるならそれでも幸せ。

 幼い頃の約束を彼方はきっと忘れてしまった。

 私は忘れていないのよ?

 しっかり約束したから。



 不安に揺れる彼方。

 それなら良い薬を持っているの。

 とても良い夢が見れる薬。

 これは私からのプレゼント。



 よく眠れるこの薬を彼方は飲んでくれた。

 ほら…良く効くでしょう?



 人は誰もが悩みを抱えてるものよ。

 父も母も皆…

 それなら私からの贈り物を受け取って。

 良い薬があるの…———



 
 嫌なことも全部忘れられるわ。

 そんな現実から離れてみたくない?

 目を閉じれば赤子の様に眠りにつく。

 これが私からの贈り物…



 私からのgiftを皆飲んでくれた。

 皆安らかに眠ってる。

 皆幸せに満ちている。

 これで私は自由と財を得られたの。



 良く眠れる毒があるの…

 痛くなんて無いわ

 ただ静かに眠るだけ。

 私はそう眠らせ姫…

 希望を求め続けた女。




 お飾り人形の日々をいつも壊したかった。

 利用されるだけなんてもう嫌だった。

 だから壊シタノ……———



 とても良く効く薬はどう?

 ねえ貴女はいらないのかしら…

 永遠の眠りにつきたくないの?


 …なら私はもう眠りたいの。

 
 やっとだわ…


 こんな世界にお別れなんて…



 これで私も眠らせ姫じゃなくて…






 憧れに眠り姫になれる…———






「おやすみなさい……」





 


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