二次創作小説(紙ほか)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ボカロ短編〜七つの大罪〜 [参照100越え&完結しました]
- 日時: 2012/12/17 19:28
- 名前: 嘘つき少女 (ID: EBP//tx7)
こんにちは?こんばんは?初めまして?
嘘つき少女です。
今回はボカロで短編ということで
七つの大罪シリーズを書くことにしました!
多分…いや、絶対つまんないと思いますが
よろしくお願いします。
12月17日完結しました!
今まで見て下さった方に感謝します。
今度からはカゲプロをやります!
宜しければ見て下さい。
----目次----
Prologue
moonlit bear
置き去り月夜紗
クロノ・ストーリー
ヴェルノマニア公の狂気
悪食娘コンチータ
トワイライトプランク
悪ノ娘
悪ノ召使
リグレットメッセージ
白ノ娘
Re_birthday
円尾坂の仕立屋
眠らせ姫からの贈り物
悪徳のジャッジメント
箱庭の少女
ハートビート・クロックタワー
Epilogue
今まで有難うございました。
- Re: ボカロ短編〜七つの大罪〜 ( No.1 )
- 日時: 2012/12/09 18:47
- 名前: 嘘つき少女 (ID: M4UdAK/d)
Prologue
この世界には『七つの大罪』が存在する。
その罪を犯した者は全て…
行方知らず———。
これから始まるのは
そんな大罪たちの物語。
舞台は『エヴィリオス地方』です。
さぁ、始まりますよ?
醜い大罪物語が………。
- Re: ボカロ短編〜七つの大罪〜 ( No.2 )
- 日時: 2012/12/09 19:11
- 名前: 嘘つき少女 (ID: M4UdAK/d)
moonnlit bear
暗いクライ 森の中で…
拾ったのは
キレイな赤い果実。
神様からのプレゼントならば
感謝しなくちゃ。
持って帰ったら喜んで
泣いちゃうかもね?
今日は月が綺麗なの
ああ、早く家に帰ろ。
こういう夜は
怖い熊が出ちゃうわ。
せっかく…ようやく見つけたの
ダカラ…
絶対誰にも渡したくない。
花咲く森の道を、私は駆け抜ける。
赤い果実を持って帰れば
幸せになれるのよ。
だけど…
後ろから怖い怖い熊が追いかけてくるの。
お願いだから許して
見逃して…
分かっていたの
この果実は熊の宝物だったってことを。
イヤなの嫌だ絶対嫌
もうここがどこかも分からないけど
走るのハシルノ
もう涙が出てきちゃったわ
でも何で?
熊と果実も泣いてたの…
「はあ…はあ…」
やっと着いた。
愛しの我が家。
優しい顔をした彼は微笑んだけど…
果実を見たら
悲しい顔をした。
どうして?どうして?ドウシテ?
「…いいかい?僕たちの子供はもういないんだ。
その子たちはお母さんの元に返してあげるんだよ」
分かってるわ、
だけど…
真実が私を牙と爪で引き裂いても
この優しくて暖かい果実が
どうしても欲しかったの。
神様…私は罪をこの手で犯してしまいました。
「今ならやり直せる」と彼は言うけど…
「無理よ、だってもう…」
私は戻れない…
家の外にはきっと
女の亡骸が横たわっているでしょう。
きっとその傍らには
ミルクで満ちた
ガラスの小瓶が落ちているでしょう。
もういいの。
これで……
- Re: ボカロ短編〜七つの大罪〜 ( No.3 )
- 日時: 2012/12/09 19:33
- 名前: 嘘つき少女 (ID: M4UdAK/d)
置き去り月夜抄
「ねえ母さんこの道は幸せに続いてるの?
そこではおやつをたくさん食べられるのかな?」
「どうかしらね…」
「ねえ父さんこの道を進めば神様に会えるの?
どうして悲しい顔で僕らを見てるの?」
「何でもないさ…」
暗い森の中進んでいた。
僕らは知ってたよ
このままだともう帰ることはできないって。
二人ぼっちの僕らはまるで
ヘンゼルとグレーテル。
お月様の光は差し込むけど
小さすぎて道すら分からない。
僕らはさ迷うように歩く。
別に手掛かりが無いわけでもないんだからね。
ガラスの小瓶がぴかぴか光って
道を照らしてくれるの。
けれど…
正しい道だとは分からない。
でも、そしたら
見つけたよ
魔女の家だ。
さあ悪い魔女を燃え盛るかまどに放り投げて…
そうすれば僕らは幸せにきっとなれるんだ。
ほら?魔女はもういないよ。
「ねえ母さん?私、魔女を倒したんだよ」
「ねえ父さん?僕、魔女の子分も倒したんだよ」
すごいでしょ?
さあ…
やっとだよ
「本当」の母さんと父さんに
会えるんだ。
「やっとだね?」
「うん、そうだね」
「嬉しい?」
「うーん…分かんないや」
「私もだよ」
------ほら…もうすぐだよ------
- Re: ボカロ短編〜七つの大罪〜 ( No.4 )
- 日時: 2012/12/09 21:00
- 名前: 嘘つき少女 (ID: M4UdAK/d)
クロノ・ストーリー
聞こえてくるのは
鳥の声?
輝くのは
月の光?
違う。
聞こえるのは森の声。
輝くのは
灰となった母が燃える炎だよ。
後に残った「始まりの罪」を僕ら、双子で分けたんだ。
七つにね。
それが全ての ハジマリ…
「色欲」は花
「悪食」は種
「傲慢」は石
「嫉妬」は泉
「怠慢」は風
「強欲」は土
「憤怒」は森へと変わった。
七つの罪よ舞い上がれ。
偽りの母から生まれたのは?
廻れ世界よ。
この悪しき大罪を清めよ。
禁断の果実から生まれた大罪は世界に放たれ、散らばった。
「憤怒」の森を守るエルドの樹は
大罪の回収を友に頼んだ。
「退屈しのぎになるなら構わない。時間は無限にあるんだ」
魔導師は嗤う。
愛する人を失い、大事なものを壊した魔導師に与えられたのは
悠久という名の空虚な気持ちだけだった。
全てを手に入れた魔導師は
同時に全てを失った。
何を望む?
何を求める?
彼女は教えてくれないよ。
一人の女から始まった。
罪は七つに裂け、ストーリーとなったんだ。
魔女は時を越えて
気まぐれな行動を起こした。
それは………
森から始まる、
永い永い物語。