二次創作小説(紙ほか)

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ボカロ短編〜七つの大罪〜 [参照100越え&完結しました]
日時: 2012/12/17 19:28
名前: 嘘つき少女 (ID: EBP//tx7)

 こんにちは?こんばんは?初めまして?



 嘘つき少女です。


 今回はボカロで短編ということで


 七つの大罪シリーズを書くことにしました!




 多分…いや、絶対つまんないと思いますが


 よろしくお願いします。



 12月17日完結しました!
 
 今まで見て下さった方に感謝します。
 今度からはカゲプロをやります!
 宜しければ見て下さい。


 ----目次----


 Prologue

 moonlit bear

 置き去り月夜紗

 クロノ・ストーリー

 ヴェルノマニア公の狂気

 悪食娘コンチータ

 トワイライトプランク

 悪ノ娘

 悪ノ召使

 リグレットメッセージ

 白ノ娘

 Re_birthday

 円尾坂の仕立屋

 眠らせ姫からの贈り物

 悪徳のジャッジメント

 箱庭の少女

 ハートビート・クロックタワー

 Epilogue




 今まで有難うございました。




Re: ボカロ短編〜七つの大罪〜 ( No.5 )
日時: 2012/12/09 21:31
名前: 嘘つき少女 (ID: M4UdAK/d)





 ヴェノマニア公の狂気





 今日もまた美しい女が僕の元を訪れ、


 新しい妻となることが決まる。



 契約をして手に入れたこの力。

 僕を見た全ての女はただ、ただ、






 墜ちていくだけだよ。





 -----ある所に一人の男がいました。男は屋敷の地下室に
 気に入った女を次々と連れ去り、
 ハーレムを作り上げたのです。-----



 
 毒の味、刀の快楽。


 汗と血は混じり合い、やがて紫の滴となる。




 抱き合えばもう、現実には戻れない。



 

 暖炉で燃える昔の肖像画。

 あの顔はもう忘れたい。


 誰もが嘲り笑った、あの顔は……




 傍の可愛い女を抱き寄せキスをする。


 彼女は…







 

 

 昔、僕を嗤った幼馴染。






 -----ある日を境に、国中の女が姿を消しました。
 誰もが人を失い途方に暮れました。-----



 
 闇に染まっていく二つの影。

 無限に溢れる情欲。

 幻想はやがて…



 僕を『ヒト』じゃなくする。




 神に逆らい堕落していく僕。

 
 望んでいたのはこんな夜だった。




 今日もまた新しい女が屋敷を訪れる。



 『女』だろう………





 君を抱き締めた、瞬間…











 突然の鋭い痛みと、





 真っ赤な血。




 -----消えた恋人を探していた男はようやく元凶を見つけ
 女装をして男に近付き、懐の刀を突き刺したのです。-----



 毒を秘めた刀が刺さり僕は倒れこむ。



 血と汗は混じり合いやがて……




 紫の滴へと変わっていく。



 術の解けた女たちは全員屋敷から逃げ出していく。




 ああ…どうしてこうなってしまったんだ。



 そして最後に出て行ったのは

 あの幼馴染。




「ぅ………——」



「…最低…」



「…!!」


 幼馴染待って…



 お願いだ。



 まだ君に伝えてないよ。






 「好き」だって言ってないよ。



Re: ボカロ短編〜七つの大罪〜 ( No.6 )
日時: 2012/12/10 18:23
名前: 嘘つき少女 (ID: A0pjLufI)




 悪食娘コンチータ



 ある場所に腐臭が漂う背徳の館が建っていた。


 そこでは今日も…




 『最後の晩餐』がハジマル……——



 そこでは一人の女が、



 身の毛もよだつ料理の数々を


 食い漁っていた。



 彼女の名は「バニカ・コンチータ」


 かつて美食でもある


 悪食の至高を求めた悪食娘。


 
 敬い称えよ我らが偉大なコンチータ。


 この世の食物は貴方のためだけに…——




 食らい尽くせこの世の全て、


 胃袋にはまだまだ空きがある。


 皿では青白い猛毒が光り…



 彼女の食欲を駆り立てる。



 骨の髄までしゃぶり尽くせ。

 足りなければ皿にもかぶりつけ。



 舌先を巡るのは最高の至福。



 彼女の晩餐はまだまだオワラナイ……?




 今年に入って15人目のコックがこう言った。



「そろそろお暇を…」


「…どうしてかしら?」


「もう疲労が頂点に…」



「……」




 ------まったく使えないわ。------




 敬い称えよ我らが偉大なコンチータ。


 裏切り者には報いを…——




 その夜、館からは男の悲鳴が聴こえたらしい…


 それは真実なのだろうか?





 食らい尽くせこの世の全て、


 今日のメニューは少し特別なの。


 青白い毛髪が輝いて、



 彼女はもう耐えられない……




 骨の髄までしゃぶり尽くせ。


 足りなければ「おかわり」を…



「ちょっとそこの召使さん?」


「はい…?」



「あなたはどんな味がするかしら?」



「ぇ……———!!!!!!!!!」




 いつしか館はもぬけのからで何もないし…



 誰もイナイ…。


 それでも彼女は求めた。



 悪食の至高を……—




 食らい尽くせこの世の全て、



 そして彼女は右手を見て気付いてしまった。



 まだ………。




「マダ タベルモノ アルジャナイ」





 彼女の最後の晩餐のメニューは…



 彼女自身。




 その味を知る者は誰もいない…。





 いや、でも一人だけいるのだが…




 彼女はもうこの世には存在しない…——


Re: ボカロ短編〜七つの大罪〜 ( No.7 )
日時: 2012/12/10 18:42
名前: 嘘つき少女 (ID: A0pjLufI)





 トワイライトプランク




 何も無い所で転んだのは大丈夫。

 それはきっと悪い夕暮れの悪戯だよ。



 早く帰らなきゃね、暗くなる前にね…



 水平線の向こうで悪魔が笑ってる。

「私の黒いお腹に君たちを入れて遊ぼうよ」ってね。



 早く帰らなきゃね、悪い悪魔に食べられる前にね…



 砂浜に隠してた小さな箱が見つからないの。

 それは夜の闇に包まれているからだね。



 夕焼けを二人で分けようか。

 私は『昼』 僕は『夜』 手を繋げば空はオレンジに変わる。




 三度目の鐘の音は悪魔が覚める合図なんだって。

 ほら悪魔が物欲しそうな顔でこっちを見てる。



「私のおやつは絶対あげないからね!」

 そう言ってやった。


 
 そしたら悪魔はとっても悲しそうな顔をしたの。

「世界を全て飲み込んでも私はお腹いっぱいにはならないの」


 って言ったんだ。



 可哀想だったからおかしを分けてあげるよ。



 そしたら悪魔はこっそりと言ったの。


「ありがとう王子様、お礼にこの海の秘密を教えてあげるよ」


 悪魔は結構優しいのかもしれないんだ。



 あとで君にも教えてあげなくちゃね、



 この海の素敵な秘密を。




 夕焼けを二人で分けようか。

 
 私は『昼』 僕は『夜』 手を繋げば空はオレンジに変わる。






「ねえいいこと教えてあげる」


「なに〜??」



「この海の秘密だよ」



「楽しそうだね!」



「そうだよ…とっても素敵だよ」



Re: ボカロ短編〜七つの大罪〜 ( No.8 )
日時: 2012/12/11 18:19
名前: 嘘つき少女 (ID: pzCc2yto)




 悪ノ娘




 昔々ある所に、悪逆非道の王国に

 君臨する14歳の王女がいました。

 
 王宮は豪華な調度品でいっぱい。

 顔のそっくりな召使。

 愛馬の名は「ジョセフィーヌ」。



 全てが彼女の物…いや、私物と言いました。




 お金が足りなくなったら

 愚民共から搾り取り

 彼女に逆らうと

 粛清されてしまう…



 その恐怖から人々は何も出来ないのでした。




 彼女の言葉は人々に大きな不快感を与えました。




「さあ、ひざまずきなさい!」




 悪の華は可憐に咲き誇り、

 鮮やかな彩りで奇麗でした。


 周りの雑草は彼女には不必要でした。

 なので雑草はただ彼女の華の



 養分となるだけでした…




 暴君王女も恋というモノをしました。

 相手は海の向こうの青い青年。

 
 しかし、青年は王女の気持ちとは裏腹に
 

 緑の女に一目惚れしてしまったのです。



 王女様は嫉妬に狂いました。


 王女様は今まで全てを思い通りにしてきました。


 なので思い通りにならないのが悔しかったのです。





 そしてある日、王女は大臣をこっそりと呼び出しました。



 王女様は微笑しながら静かな声で大臣に言いました。


「緑の国を滅ぼしなさい」



 たくさんの家や人が焼き払われて

 人々は緑の国の人々は途方に暮れました。


 ですが王女にはその声も届きません。


 そして何食わぬ表情で言うのでした。



「あら、おやつの時間だわ」




 悪の華は可憐に咲き誇りました。

 しかし、華には棘がありすぎて

 誰も触れられませんでした。



 そんな日々はある日突然変わりました。

 悪の王女を倒すべく、

 赤い女の鎧剣士率いる人々は

 王宮に武器を持ち、向かいました。


 ついに王女は捕らえられ、こう強く言いました。



「この…無礼者!」



 悪の華は可憐に咲き誇りました。

 が、その彩りは今までより悲しげでした。

 彼女の楽園は脆く崩れ去っていったのです。



 昔々ある所に、悪逆非道の王国に

 君臨する14歳の王女がいました。




 処刑の時間は午後3時です。

 それまでに『彼女』は何を思ったのでしょうか。



 ついにその時はやってきました。

 終わりを告げる鐘が鳴り響く中、王女は言いました。




「あら、おやつの時間だわ」


 
 これが彼女の最後の言葉でした。




 悪の華は可憐に散ります。


 
 そして後に人々は口々に言いました。




「彼女は正に悪ノ娘だよ…」



Re: ボカロ短編〜七つの大罪〜 ( No.9 )
日時: 2012/12/11 19:04
名前: 嘘つき少女 (ID: pzCc2yto)




 悪ノ召使


 
 君は王女、僕は召使。

 運命分かつ哀れな双子。

 君を守るそのためなら

 僕は悪にだってなる…——




 期待の中僕らは生まれた…はずだった。
 
 二人の未来は大人達の勝手な都合で

 二つに裂けたんだ。



 たとえ世界の全てが君の敵になったとしても

 僕が守るから君はその笑顔を忘れないで。



 君は王女、僕は召使。

 運命分かつ哀れな双子。

 君を守るそのためなら

 僕は悪にだってなる。



 隣の国に出かけた時に

 街で見かけた緑のあの子。

 僕はその全てに惹かれていきました。



 だけど君があの子を消して欲しいと願うなら

 僕がその願いを叶えてあげましょう。

 でもどうしてだろう?涙が止まらないんだ。



「っ…—————!僕は…」



 君は王女、僕は召使。

 運命分かつ狂った双子。

 
「今日のおやつはブリオッシュだよ」

 
 そう言うと君は無邪気に笑う。

 その笑顔はたまらなく可愛かった…



 もうすぐこの国は終わる…

 僕は真っ先に気付いた。

 怒れる国民は止まりそうに無い。

 これが報いなら…僕は…——



「ほら僕の服を貸してあげるから…これを着てすぐに逃げて?」


「え……でもそしたら…」


「大丈夫、僕らは双子だから誰にも分からないよ」



「…っ…——!」


「ほら、泣かないで?」


「あ…待っ…」




 僕は王女、君は逃亡者。

 運命分かつ悲しき双子。

 君を悪というのなら

 僕にも同じ血が流れているはずだ。



 
 昔々ある所に悪の王国に君臨してたのは、

 僕の可愛い双子の姉弟。




 たとえ世界の全てが君の敵になったとしても

 僕が君を守るから…


 君はその可愛い笑顔をいつまでも忘れないで…?



 君は王女、僕は召使。

 運命分かつ哀れな双子。

 君を守るそのためだったら

 僕は……


 悪にだってなるから……———





 もし生まれ変わってもう一度出逢えたら…


 その時は…


 その時は…































 

 また一緒に遊ぼうね?


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