二次創作小説(紙ほか)
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- [イナクロ]-想いは時空を超えて((オリキャラ募集締め切り
- 日時: 2013/02/09 22:25
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
立てましておめでとうございます←
ここでは
『イナGO』-アドニス〜リベロ永久欠番〜
の続編を書きます。
まずはそちらの方をご覧になってからの方がわかりやすいかと思います
注意事項
・荒らし、中傷、勧誘、出て行け!!
・優騎那が嫌いな奴も出て行け!!
・イナクロが嫌い?Go away!!
・オリキャラ入りの小説が苦手なら他のところ行け
・注意事項増えるかも
・以上のことに目をつむってくださる方、大歓迎です
選手—オリキャラ—
主人公和藁尊 >>15
凛々様より 神條李久>>02
蓮那様より 佐々木菜央>>05
リク様より リインフォース>>07
姫佳様より 白炎輝姫>>19
ARISA様より 暁火織>>30
オリキャラ募集用紙>>01<締め切り>
主人公>>15
プロローグ>>04
第1話「全てが消えた日」>>10
第2話「変人出現」>>18
第3話「消えない想い」>>21
第4話「フェイ・ルーン」>>24
第5話「ごきげんよう」>>25
第6話「倒すべき新たな敵」>>26
第7話「アーティファクト」>>33
第8話「サッカーやろうぜ!!」>>35
第9話「逆襲行くぞ!!」>>36
第10話「剣城優一」>>37
第11話「瞳の先に映る者」>>38
第12話「もう一人の恋人」>>39
第13話「新雲サッカー部復活」>>40
第14話「尋問させて貰おうか」>>41
- Re: [イナクロ]-想いは時空を超えて((オリキャラ募集締め切り ( No.36 )
- 日時: 2013/01/19 14:15
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
第9話 『逆襲行くぞ!!!』
プロトコル・オメガからのキックオフで試合スタート。
フェイにいきなりトリプルチームがつけられ、思うように動けない。
「フェイ!上がれ!」
まずはフェイにかけられたディフェンスを解くことが優先だと判断し、フェイをハーフコートより向こうに行かせた。
紫シイタケはシュートを打つよりも、デュプリにボールをぶつけ、痛めつけた。
「くっ……!」
デュプリは遠隔操作だ。
よってデュプリが受けた衝撃はフェイに通じる。
「待てよ………。サッカーは…サッカーはそんなんじゃないぞ!!」
エンドラインから叫ぶ声が。
円堂が紫シイタケのラフプレーに切れた。
「円堂!サッカーはそんなんじゃないって、じゃあどんなんだよ!!」
「えっ…………」
「あんたはサッカーをどう思ってる!!?答えろ!!!」
そんなことを−一時的とはいえ−チームメイトに聞かれると思っていなかったのか、円堂は回答を必死に探している。
「尊姉!試合中に何言ってるの!?」
「試合中だからだ!おれは一度、サッカーで孤独を味わったことがある!!サッカーができなくなった天才のことも知ってる!!」
どうあがいても、本気を出さなくても、弱いのに勝ち続けていたあのころは、サッカーに感情を抱くことはなかった。
筋肉の病気に侵され、約束を果たしてフィールドから姿を消したラファエル。
それらがあって、今のおれが生きている。
「おれにとってサッカーはつらくて当たり前のものだ!!あんたにとってのサッカーは何なんだ!!」
紫シイタケがシュートを放った。
円堂はすっきりした決意の表れを感じる表情を見せた。
「ゴッドハンド!!」
円堂の左手が稲妻の手となり、アルファのシュートをブロックした。
「尊って言ったっけ!!」
「あぁ」
「お前の言ってることはよく分からない!!」
おい…
「でも、これだけは言える!!おれにとってのサッカーは、楽しいものだ!!」
円堂が導き出した答えは100点満点とは言えないが、おれを満足させるには十分な答えだった。
「あんまりサッカーを甘くとらえるなよ。ケガするぜ」
円堂はおれにパスを出した。
ボールを所持してハーフコートを突っ切った。
「天馬!フェイの後ろにつけ!!」
「わかった!!」
ここから先の試合は荒れる。
好きだぜ。
スリル。
「逆襲行くぞ!!!」
- Re: [イナクロ]-想いは時空を超えて((オリキャラ募集締め切り ( No.37 )
- 日時: 2013/01/27 22:56
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
第10話 『剣城優一』
おれにとってサッカーは、つらくて当たり前の物だ。
つらいなら、やらなければいい。
じゃあ何故やるのか?
おれはこう考えている。
才能に恵まれない選手はこの世に腐るほどいる。
天才と呼ばれる選手もまた然り。
だが、おれは異端だった。
点取り屋としての能は皆無。
エースにはなりたくてもなれない。
誰だって追いつけない足の速さ。
精密機械のように正確なパス。
凡人と似て似つかない。
天才と似て似つかない。
———鬼才 Genie
おれにできることは限られている。
だから、おれはできることを限界を超えて極めて、チームを勝利のイスに座らせる。
そのために今、パスを出す!!
「天馬!止められるんじゃねぇぞ!!」
「分かってる!!」
おれのアシストで天馬が真マッハウィンドを決め、1−0で先取点を取った。
その後、プロトコル・オメガが一気に攻め込み、DFに集中しなければならなくなった。
フェイのクリアで何とか勝機につなげることができた時、蠱惑的なテノールが響いた。
「おーい!!」
声がしたのは観客席の非常口前だった。
逆立てた緋色の髪に、蜜色の双眼。
誰かと似ている気がする。
「「剣城?」」
天馬もおれと同じことを思ったらしく、声が重なった。
その男は観客席からフィールドに降りてきて、おれと天馬に寄ってきた。
「剣城……じゃねぇよな?」
「あぁ。おれは君たちの知っている京介ではない。京介の兄、剣城優一だ」
「優一さん……?」
何だこいつ、おれの彼氏の兄貴と知り合いか?
ちょっとだけ妬いたのは内緒だ。
「天馬君に、尊ちゃんだね?」
「足は……もう、大丈夫なんですか?」
「話は後だ。今はあいつらと戦おう」
パラレルワールドから頼もしい味方の登場だ。
優一さんはユニフォームを纏い、ピッチに立った。
「おれ、嬉しいです!優一さんとサッカーできるなんて」
「おれもだ。それに…君と一緒にプレーできるなんてね」
———尊ちゃん
名前のように優しく微笑む優一さんに、剣城を重ねて不覚にも胸の高鳴りを覚えた。
これが剣城だったら最高の口説き文句だ、と妄想してしまう。
決して浮気ではない。
剣城優一という男が剣城京介と似すぎていて、ぐらついただけだ。
全て剣城愛しさゆえだ。
「ディフェンスは任せて、優一さんはシュートに集中して下さい。おれがパスを出します」
火照った心をさまそうとして、いつもチームメイトのスコアラーに言っている台詞を、優一さんに向けて言うことしかできなかった。
- Re: [イナクロ]-想いは時空を超えて((オリキャラ募集締め切り ( No.38 )
- 日時: 2013/01/30 21:35
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
第11話 『瞳の先に映る者』
そこからは早かった。
優一さんはおれにカットさせる間もなく自らボールを奪い、ドリブルで切り込んでいく。
一人で何人もディフェンスを突破し、その勢いは止まらない。
圧倒的だ。
優一さんの後ろに天馬とおれがついて、攻撃回数を増やそうと狙う。
「天馬君!尊ちゃん!化身だ!!」
おれと天馬は一瞬呆気にとられた。
が、すぐに気を引き締め、オフェンスに集中した。
「行くぞ!!」
「「はい!!」」
優一さんの背から青黒い波動が生み出される。
「"魔戦士"ペンドラゴン!!アームド!!」
自らの化身を鎧として身に纏った。
優一さんが化身が召還された時点で驚いていたおれ達は、さらに驚かされることになった。
「天馬!尊!君たちにもできるよ!!やってみて!!」
フェイに言われ、おれ達は顔を見合わせた。
そして互いに頷きあい、化身を召還した。
「"魔神"ペガサスアーク!!」
「"月の鬼女"ジェニファー!!」
「「アームド!!」」
おれと天馬は化身を纏うことに成功した。
本来なら喜んで良いところなのだが、おれは素直に嬉しく思えなかった。
初めてやったことが一発でできるなんて……おれにはあり得ないからだ。
「さあ、行くぞ!!」
「「はい!!」」
優一さん主体におれ達は3人で攻め上がる。
「"天空の支配者"鳳凰!!アームド!!」
紫シイタケが化身アームドし、行く手を阻む。
「天空の支配者だってんなら、地上じゃなくて天空にいろよ」
優一さんはおれにヒールパスを出した。
そのパスを受け、おれはボールを空中に蹴り上げた。
3人一斉に宙へ飛び上がり、シュートを打った。
ここで1点入り、ラ・ピュセル2点目だ。
着地した瞬間、3人とも化身アームドが解除された。
「撤退する」
おい………今なんて言いやがった。
と言いたかったが、言わせる間もなく奴らは去っていった。
「勝ったんだよね!?やったー!!」
勝って嬉しい花いちもんめ。
天馬ははしゃいでいる。
「ありがとう!優一さん!!」
「この戦い、おれにも手伝わせてくれ」
フェイと優一さんは握手を交わした。
「優一さんも…!?」
優一さんは天馬の方を向いた。
「京介のためにね………」
天馬の方を向いて話しているのに、その言葉はおれに向けているような気がしてならなかった。
- Re: [イナクロ]-想いは時空を超えて((オリキャラ募集締め切り ( No.39 )
- 日時: 2013/02/03 22:52
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
第12話 『もう一人の恋人』
プロトコル・オメガとの試合終了後、おれたちは楕円状になって座った。
優一さんとじっくり話ができていないため、何故彼がここに来たのか、どうして歩けているのか—天馬から聞いた話だと、優一さんは足をケガして車いすでの生活を余儀なくされている—を話すことに。
「天馬君、君の知るおれの歴史は、おれが12歳、京介が7歳の時の事故が原因でサッカーをできなくなってしまった、ということだね?」
「はい」
「あの事故は起こらなかった。その結果、おれも京介もサッカーを続けることができた。かなりのレベルに成長したおれ達に、サッカー留学の話があって———」
そこから先は聞くに堪えない話だった。
サッカー留学の話が舞い込んできたまでは良かった。
が、剣城の家には余裕が無く、行かせられたとしても1人だけだった。
両親がリビングで頭をひねっているところを目撃し、話を聞いてしまった優一さんと剣城。
『おれ…行かないよ』
優一さんは剣城に行かせるように両親に言った。
だが、剣城はサッカーに飽きたなどと嘘をついて、優一さんに行けと言った。
「剣城がそんなことを……!?」
「本気で言っているはずがない。
でも京介は、自分のサッカーに関わる物を全て処分して、二度とボールを蹴ることはなかった…。
それが京介の精一杯の優しさだって……。
だから、あいつのためにも、尊ちゃんのためにも、サッカー留学することを決めたんだ」
ぼんやりとして聞いていたおれの頭は、いきなり酔いが醒まされた。
剣城の優しさを汲んでサッカー留学を決めたのは分かった。
というか分かる。
だが、おれのためというのはどういうことだ?
「優一さん、おれの為ってどういうこと何スか?」
聞くと、優一差は妙に熱っぽい視線でおれを見つめて来た。
その蜜色の目に、剣城京介を見た気がした。
「信じられないと思うけど、君とおれはこの時間の流れの中では恋人同士だった」
「え………!!?」
驚くと同時に、合点がいった。
先ほど優一さんにときめいてしまったのは、違う世界で優一さんと付き合っていたからなのだと。
「おれは他人と重ならないプレーをする君に興味がわいて、新雲学園の試合を見に行った。パスとカット以外はからっきしだったね」
「痛いとこつきますね……」
「でも、チームメイトの力を90%引き出せる選手は君以外にいない。おれはどんどん君に惹かれていった。
サッカー留学の話を君に聞かせた時、君はこう言ったんだ」
『優一さんは天才です。おれが行けない高みへ行ってきて下さい』
「君はサッカープレイヤーとしての自分の限界を悟っていた。だからおれに夢を賭けた」
「……………………」
鬼才と天才は相性が良い。
おれの近くには必ずと言っていいほど天才が1人はいた。
ラ・ピュセルにいた頃はラファエル、ステファニー、パトリスがいた。
新雲では太陽と出会った。
太陽とおれが他人になっているのなら、この時間の流れでおれの相棒は優一さんなのか。
十中八九そうだろう。
「だけど、おれはどんなに思い通りに行かなくても、諦めの悪い尊ちゃんが好きだ。サッカーはつらくて当たり前……。君がずっとそう思っていられるように、ね」
何が悲しいのか分からない。
何が苦しいのか分からない。
ただ、剣城を想って、胸が痛い。
- Re: [イナクロ]-想いは時空を超えて((オリキャラ募集締め切り ( No.40 )
- 日時: 2013/02/08 20:22
- 名前: 優騎那 (ID: hoeZ6M68)
第13話 『新雲サッカー部復活』
円堂守の時間を守ったことで、後の世界に出てくる影響を確認するため、タイムジャンプで元の時間に戻る。
怒濤の一日で疲れた、とワンダバがぼやくほど、おれも結構疲れている。
流れでおれ、天馬、優一さん、フェイ、ワンダバは"木枯らし荘"にやっかいになることになった。
"木枯らし荘"で一晩を過ごし、翌日、天馬とフェイ、優一さんは雷門に、おれは新雲に行った。
部室の鍵を持って、ドアの前に立ちつくす。
おれの胸中には様々な不安が渦巻いて、濁った色を形成していた。
もしまた、太陽に他人扱いされたら?
真住がぶっきらぼうじゃなかったら?
雛野先輩の毒舌が聞けなかったら?
狩部監督がいなかったら?
余計な邪念を振り払い、おれは部室の鍵をドアに差し込んだ。
右に90°回して、戻す。
鍵を引き抜いて、ドアをおそるおそる開けると、そこにはサッカー部の練習に使う道具が一式そろっていた。
「早いね!尊!」
甘い声に振り向くと、そこには待ちこがれたオレンジの髪があった。
意図していたわけではなく、おれは動けなくなった。
「練習しよう。今日は僕と君で連携必殺シュート練だったよね」
「太陽!!!!!」
嬉しさ感極まって、おれは思わず太陽に飛びついた。
突然のタックルにうわ、と太陽は身を崩した。
「太陽!!やっぱおれの相棒はお前でなくっちゃな!!」
「どうしたの?今日、君おかしいよ」
「おかしくて良いんだよ!!バカ野郎!!んの野郎!!」
「朝っぱらから何いちゃついてる…」
冷やかすような台詞が耳に入ってきた瞬間、おれは眉根を寄せ、太陽から退いた。
「あぁ?別に良いだろ。難なら特別サービスでお前に飛びついてやっても良いんだぜ。真住坊や」
「願い下げだ」
愛想のねぇ真住でよかったぁ〜!!
「お!一年諸君早いな!」
おちゃらけた調子で根淵先輩が部活棟の屋根の上からのぞき込んでいた。
スタッと降りてきて、超スタイリッシュに着地。
「根淵先輩!尊が変だよ!!」
太陽がおれを変人扱いして、根淵先輩に告げた。
変人ですが、何か?
「朝から騒がしい人たちですね。まぁ、騒がしくないと部活に来た気がしないのですが」
皮肉を込めて雛野先輩が言った。
今おれは、この上なく嬉しくて仕方ない。
太陽や先輩達、真住がおれと同じサッカー部のジャージ姿でいる。
数日前まで歴史が変わったせいで太陽と他人だったから、相棒で同じ部にいることが何よりも嬉しい。
「よっしゃ!!練習すっぞ!!」
新雲学園サッカー部の副キャプテン和藁尊、今日も部員を鼓舞して、どたばたやっております。