二次創作小説(紙ほか)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

狐のお嫁は笑うのか?【妖怪松】
日時: 2017/07/22 23:19
名前: 真珠を売る星 ◆xlDLNzYf9o (ID: 9E/MipmP)

 はじめまして、真珠を売る星と申します。
 
 小説初挑戦となります、よろしくお願いします!
 

注意!


・おそ松さん落ち夢小説です。
・人間の六つ子は出てきません(妖怪松が出てきます)。
・主人公があの末っ子よりドライです。
・舞台が名も無き東北のど田舎です。
・ほとんどオリキャラです。
・最終的に恋愛小説ではなくなってしまう恐れがあります(作者の好みの問題)。
・キャラ崩壊の可能性大いにあり!「いや、こいつはこんなんじゃねえよ!」と思った方はご指摘していただけると作者が泣いて喜びながら修正します。
・長男、四男多めです。
・後半に行くにつれ、主人公が変態と化していく恐れがあります。
・作者がものすごくメンタルが弱いため、途中で止めてしまうかもしれません。

 古いパソコンを使っているため、唐突に消えたり、いきなり話が飛んだりするかもしれませんが、そんなときは生温かく見守っていてください。
 
 コメントを頂けるととても嬉しいです。

 亀更新になってしまうと思いますが、よろしくお願いします。

Re: 狐のお嫁は笑うのか? ( No.3 )
日時: 2016/12/04 02:49
名前: みみーに (ID: 6LrH7uzE)

これお粗末さんでやる必要ある?普通にオリ話で

Re: 狐のお嫁は笑うのか? ( No.4 )
日時: 2016/12/04 17:49
名前: 真珠を売る星 ◆xlDLNzYf9o (ID: 9E/MipmP)

 みみーにさん、ご指摘ありがとうございます。

  最初は私もオリジナルで出そうと思っていたのですが、どうにも相手のお稲荷様がおそ松さんにしかならず、
「じゃあもう、おそ松さんの夢小説でいいじゃん!」
と、なってしまいました…。

(妖怪松が好きすぎて手を出したかっただけとも言います。)

展開は亀よりも遅いですが、だんだんと他のキャラもぶっこんでいこうと企んでおりました。

 
 これからだんだん迷走していくとは思いますが、引き続き読んでいただけると嬉しいです。

に ( No.5 )
日時: 2017/01/06 12:48
名前: 真珠を売る星 ◆xlDLNzYf9o (ID: 9E/MipmP)

「おばーちゃーん、ただいまでーすっ」

 玄関前で、大声でおばあちゃんを呼ぶ。というのも、玄関に鍵がかかっていたのだ。これじゃあ大荷物を抱えたまま玄関で立ち往生するほかない。

「はぁーいよぉー」

 直後、間の抜けたわずかに掠れた懐かしい声が届いた。後ろの小屋から。

「あ、おばあちゃんこっちで作業してたんだ」
「んだ。よおきたなぁ、またおっきくなったんじゃねえのすけ」
「いやあ、2センチも伸びてないよ。中3だからね、そろそろ身長止まる頃だよ」
「そか。ほれ、おあがりなんせ。疲れたべ」
「うん。お邪魔しまーす」

 おばあちゃんが鉢植えの下から鍵を取り出し、玄関を開ける。
 埃と醤油とちょっと湿った感じの匂いが私の鼻に届いた。決していい香りでは無いけれど、何となく「ここが実家なんだよなあ」と感じてしまうような安心感がある。

「笛子さんは?」
「今年は受験でこれねえってら」
「そっか……残念」

 笛子さんとは、私の従姉妹にあたる人で、今年は高校3年生だから受験勉強で忙しいらしい。全く、子供には子供で面倒なことが多くて嫌になってくる。
 笛子さんと私は同じ趣味を持つ仲間なので会うたびに盛り上がるのだ。
 今年は来ないのか、無念。

「そういやおばあちゃん。明日のお祭りに行きたいんだけど」
「珍しいな、おめさが自分でんなこと言うなんてよ」
「いやあ、ちょっとね」
「ん?誰かと約束したりしてんのか?」
「まあ、そんな感じ?」

 そのままだけど。でも、言い出しにくいものではあるのだ。バスの中で知り合った大学生——しかも男性——と夏祭りに行く約束しちゃったんです、とか。
 察してくれよ、おばあちゃん。

「いっひっひ、若いのう」

 若いことはいいことだ、とニヤニヤしているおばあちゃん。どうやら間違った方向で察していただいたようだ。
 
 止めておくれ、おばあちゃん。
 いくら若いとはいえ、共学でキャッキャ言ってるモノホンの青春とは比べ物にならないくらい悲しい青春を送っているんだよ、私は。
 私は女子校に通っている。そのため、“青春”とやらの価値観が少し——いや、大きく他とずれているのだ。
 抱き着く相手も壁ドンの相手もお姫様抱っこしてくるのも同性なんだよこっちは。
 ついでに言うと11月11日に棒状のスナックを端から二人で食っていくというドキドキ風謎イベントによる初キッスの相手も同性なんだよ。

 私はやらないけどな!何が何でもやらないけどな!!
 ……。キャラが乱れてしまった。ここではそんな現実忘れよう。忘れておこう。

 問題はおばあちゃんがいろいろと勘違いしてる感じだということだ。が、もういいや。どうにでもなるだろう。それよりも浴衣だ。浴衣でなくても何かしらオサレしなくては。
 制服は無いけど。制服はそもそも持ってきてないけど。

「浴衣はなぁ、赤いのがあるっけよ」
「赤かぁ……私にはあんまり似合わなそうだけど」
「なぁに言ってんだ。おめさの背負ってるカバンも赤だべよ」
「これはまあ……そこまで女の子女の子してないから」
「ふうん……?」
 
確かに私は赤は好きだが、似合うかどうかは別の問題だ。何より、今度の待ち合わせの相手はあの真っ赤なパーカーの男性である(しかも何故か似合っていた。不思議だ)。私と彼の男性とで共に赤い服を着て祭りに行ったらそれこそペアルックでしかない。
 出会って間もない相手としては複雑に思うだろう。
 それは是非とも避けたい。
 しかし、だからと言って折角のお祭りに私服で行くのも盛り上がらないし……。

 ……——。
 結局、浴衣で行くことにした。
 おばあちゃんが引っ張り出してきた件の浴衣だ。しかしそれは私の想像よりも遥かに綺麗だった。

 白地に大きく真っ赤な牡丹とそれに止まった紫の蝶。派手ではあるが、気品も有ってまさに『風流』といった感じがする。
 おばあちゃん、こんな良い物を持っていたとは。

 しかも(私が言うのもなんだが)、これが結構似合っていた。これが馬子にも衣装というやつか。

 一部の同級生とは違い、普段化粧の類はほとんどしない私だが(せいぜいリップクリームとか化粧水くらい)、この時ばかりはおばあちゃんに押し切られ口紅を少しつけてみた。——やはり私には化粧は似合わないということが判っただけでも収穫が有ったというべきか。
それを見たおばあちゃんいわく。

「暗れぇんだっけからまんずそんな心配すっことねぇって!」
 
 ……やっぱりお婆ちゃんも私に口紅が似合わないことを理解していた。
 だったら何で付けさせた!?

さん ( No.6 )
日時: 2017/01/06 13:03
名前: 真珠を売る星 ◆xlDLNzYf9o (ID: 9E/MipmP)

「遅い……」
 
私の呟きは祭りを楽しむ人々の群れにかき消された。
 
現時刻5時20分。約束の時刻からもう20分もオーバーしている。

「(おそ松さん、なんか自由人な感じがしたからきっと遅れてくるだろうな〜、とか思って10分遅れて来たものの、流石に20分以上遅れるとは思っていなかった……)」
 
それとも、10分も遅れて来た私にあきれ果て、どこかで待っているとか。もしくは約束自体忘れたか……。

 前者だとしたら、私のせいだな。だけど、あの人がちゃんと約束を守るとは思えない。……あって三時間くらいしか話したことのない私が言うのもなんだけど。だから、私の勘としては「遅れている」か「忘れられた」だけなのだが。
 おそ松さんを探す振りをして周りを見れば地元のじじばばが大半で、残り3割はお盆の帰省客の様だ。爺婆にしたって家族や連れと来ている。

 一人で立ち尽くす私としては「寂しい」の一言に尽きる。


 ——これ見よがしに楽しそうにしやがって。


 前は両親と来ていた。従姉も一緒にいて、楽しかった。
 前と言っても、ずいぶんと前。従姉が中学に入る前だ。彼女が中学生になってから、勉強やらなんやらが忙しくなって実家にもあまり顔を見せなくなってしまった。高校に入ってからはもっとだ。
 私はその点、家の近くの中高一貫校に入学し、受験戦争とも離れているから今もこうやって呑気に祭りになんて来れているのだけれど。

 ——けれど。
 やっぱり一人は寂しい。

 めったに履かない下駄で長時間(と言っても10分くらいだが)立って居た為に攣りはじめた足を休めるために(私は生粋の帰宅部だ)、駐車場脇のベンチに腰掛ける。

「おっと」
「……」

 どうやらベンチには先客が居たらしく、私の横には黒い猫が胡乱な目をして静かに座っていた。
 光の加減によっては紫色にも見える、不思議な毛並みだ。

「君もここで誰かと待ち合わせですか?」
「……ンナァ〜……」

 いかにもくたびれた感じの猫だ。鳴くことすらも面倒臭そう。
 黒猫は「お前暇なんだろ、俺の事でも可愛がってろよ」とでも言う様に(嘘だ、私は猫の考えなんてわからない)私の手に頭を擦り付けて来た。

「ふうん、野良にしては随分と人に慣れていますね。そうやって甘えて色んな人から餌貰ってるんでしょう、きっと。ずる賢い感じの顔してますもんねえ」
「……」

 黒猫の動きが止まった。言葉が通じているみたいでちょっと面白い。

「言っときますけど、今私、財布とティッシュとハンカチしか持ってませんからね」
「ンナァ〜?」
「食べ物持ってませんから」
「ナァ〜」

 黒猫は私の持つ巾着袋を見つめている。

「食べ物持ってませんから」
「……」

 黒猫は私の持つ巾着袋を見つめている。

「……も、持ってませんから」
「……」

 黒猫は私の持つ巾着袋を見つめている。
 猫の口から涎が一滴垂れた。

「……も、持って……」
「……」

 黒猫は私の持つ巾着袋を見つめている。
 ぱたた、とさらに涎が垂れた。
 その眼は半分閉じていながらも期待で満ち溢れている。

「ま、負けました……」

 猫に根負けした私は仕方なく巾着袋の口を開けた。
 そこにはおばあちゃんが「念のため」と持たせてくれた、アルミホイルに包まれるおにぎりが三個ある。どれもけっこうな大きさだ。

「何で判ったんですか……」

 袋から一個だけ取り出し、それを半分に割って片方はアルミから取り出す。もう片方はアルミでお皿のようなものを作ってそこに入れ、黒猫の横に置いた。
 置いた途端、黒猫は上機嫌でおにぎりの片割れに齧り付く。
 私も、そのもう片方を口に運ぶ。——どうやら具は鮭の様だ。

「もう、これで2個しかなくなっちゃったじゃないですか、楽しみにしてたのに……もう」

 おいしそうに食べる猫に向かって話しかける。すると、猫が食べることを一時的に止め、私の方をちらりと覗いた。

「ケッ、こんなクソでっかいの後二つも食べたらアンタ牛になるな」
「……——は?」

 猫は何事もなかったかのように再びおにぎり(もう原形を留めていない)を食べている。
 いや……え?
 さっき、なんつった?
 驚いた衝撃で危うくおにぎりを取りこぼす所だった。

「あ……あなた、さっき喋りました……?」
「…………」

 猫は何事もなかったかのように器に残った米粒を取ろうと必死だ。

「え、ちょっと……無視しないで下さいよ」

 二分の一のおにぎりを食べ終わった猫に詰め寄ろうとした、その時。

ビュウッ


「っ!?」

 風が私に向かって吹いた。

 突風が私の体を貫いた。   気がした。
何も    見えないほど の
 赤い牡丹    黒い猫が 紫     蝶?   いや、違う。
    赤い着物   帯が     にやにやと
赤   風が凄くて   目が  紅いのは   赤
 突き刺さる 金色の   突き抜けて    紅くて 赤くて
赤が 赤 朱いのは あれは  赤い   記憶 思い
  赤に  笑って   出せない紅  くらい くれない 
 血よりも赤く  朱 紅い  赤紅い赤赤 紅赤 朱紅赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤赤■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

Re: 狐のお嫁は笑うのか? ( No.7 )
日時: 2016/12/04 22:15
名前: プチシュークリーム ◆IVDmJcZSj6 (ID: fgYvAUM4)
プロフ: http://project-hasami.jimdo.com/

普通にオリ話で〜の後が抜けてた。

普通にオリ話でやっても面白いとおもうで、応援してるよ な。

なんかぶっちゃけホラータグ付けてほっとくだけでもそこそこな評価得られそうなんやけどなぁ、情景がざっと流し読みしただけでも捉えられる、感情移入しやすいってのが第一の評価点やね

キャラクター1人1人の行動の解説が入ってて場面の解釈が容易なのはほんと助かる。


Page:1 2 3 4 5 6



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。