二次創作小説(紙ほか)
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- ジョジョ〜最強にして最弱にして純潔の罪人〜他
- 日時: 2017/06/21 07:49
- 名前: 月音 (ID: Ol2AK7af)
- プロフ: http://r18novels.com/novel/novel5/index.cgi?mode=view&no=17592
こんにちは、月音です。
ジョジョの奇妙な冒険の二次小説を投稿させて頂きます。
アイズオブヘブンが元です。
オリキャラ出演します。
また、息抜きとして少しずつ短編も投稿していきたいと思っています。
B L 注 意 で す ! !(短編のみ)
よろしくお願いします。
6月21日追記。
短編を18板に移す事になりました。
書いている内に楽しくなって来まして……
こちらにあるものは残して置きますが、以降短編を読まれたい方は参照のURLまでどうぞ。
BL、R18にご注意下さい!
本編はこのままです。
- Re: ジョジョ〜最強にして最弱にして純潔の罪人〜他 ( No.15 )
- 日時: 2017/05/06 18:39
- 名前: ゼラチン ◆SvRsgTHFT2 (ID: Z3U646dh)
月音さん返信ありがとうございます。
私の好きな部は2部と7部です。
2部はワムウとシュトロハイム、
7部はジョニイとディエゴが好きなキャラです。
私の小説も早めに更新できるように頑張ります!
- Re: ジョジョ〜最強にして最弱にして純潔の罪人〜他 ( No.16 )
- 日時: 2017/05/07 14:05
- 名前: 月音 (ID: 27y4eURD)
ゼラチン様、私も七部のジョニィとディエゴが大好きです!
他なら、短編で分かると思いますが、第五部ですね。
実は、本編はゼラチン様の小説に触発されて書き出したものなので、まさか来て頂けるとは思っておらず、嬉しい限りです。
そろそろ本編を更新しようと努力しています。
七部キャラ登場予定なので、お楽しみに!
- Re: ジョジョ〜最強にして最弱にして純潔の罪人〜他 ( No.17 )
- 日時: 2017/05/07 14:54
- 名前: 月音 (ID: 27y4eURD)
「では皆さん!休憩出来ましたか?第四回戦に移りたいと思います!今回のドローは……」
カードを捲った少年の瞳がキラキラと歓喜に輝くのを見、幾人かは身を固くした。そして告げられたドロー。
「『ジョナサン&ツェペリ』VS『ジョニィ&ジャイロ』!!新旧ジョナサンツェペリ対決に波紋・回転対決ッ!見所満っ載ですね!」
この時ばかりは少年の興奮に共感した者も少なくなかったに違いない。それほどまでに異色で、何らかの作為を感じずにはいられない組み合わせだった。
そんな疑惑をものともせずに、少年はまた指を鳴らす。
パチン。
ジョナサンは、紳士らしくゆったりと歩きながら、隣のツェペリにだけ聞こえるよう小さく呟いた。
「正直、僕は彼らと戦いたくないです」
「私もだ。波紋法はこのような事のためにあるのではない!」
現世での彼らの目的は、吸血鬼を倒し世界を救う事だ。そのため、人ならざるもの以外は倒すものではなく守るものだという正義感がある。二人ともバトルに積極的ではなかった。
「そもそも、あんなに幼い子がこんな戦いを考えるなんて、余程の事だ。どうにか助けられないでしょうか……」
「そうしたいのは山々だが、何をするにも人手が足りんわ。JOJOとスピードワゴン君しかいないとは……」
「そうだ!」
ぽんと手を打ち鳴らす。きらきら輝く真っ直ぐな瞳でツェペリを見た。
「バトルを通じて仲間を増やすんです!あの時の、ブラフォードみたいに!」
「ほう!確かに、真の戦いをすれば人と人とは分かり合える。良い考えだぞ」
「ですよね!」
あのディオとも仲良くなろうと努力していたジョナサンだから、きっと本気なのだろう。まずは歩み寄るところから。英国紳士らしいといえばらしい振る舞いだ。優しい彼が傷付く事の無いようにと、ツェペリは相手がディオのような人物でない事を祈った。
「ジャイロ〜……スロー・ダンサーがいなくなっちゃったんだけど……」
「オレだってヴァルキリーが……ああ、そういやオタク、歩けなかったな」
「スロー・ダンサー、君がいないと僕はこんなみっともない格好でしか動けないんだよ……早く帰って来てぇ……」
全く持ってここは変な空間だ。ジョニィは地面に這いつくばって愚痴をこぼしていた。下半身不随の彼にとって足のごとし存在の馬は、先程不用意に降りてみたばかりに突然どこかへ消えた。スロー・ダンサーはそういう馬では無かったので、やはりおかしいのはこの空間なのだ。愛馬を失ったジョニィは失意の底で、ジャイロも進むに進めず立ち往生していた。
「まあ元気出せよ。多分直に帰って来るって。な?お前だけ動けないなんてそんな不平等な事なかろうよ」
「うう……だったらいいけど」
もう何度目になるか分からない深いため息をついた。
「背負ってやろうか?」
「うーん……お願い」
冗談混じりの提案があっさり可決された事に驚きつつも、減らず口を叩く余裕もないかと苦笑してジョニィに背中を貸す。少し恥ずかしそうに顔を伏せ、また嘆息した。
「僕はレースもどうでもいい。早く回転を究めて、遺体を全て揃えて歩きたいだけなのに……」
「今頃あっちはどうなってんだろうな。ここのヤツらは得体が知れねぇ。あのふざけた格好はなんだァ?ちっとも理解出来ねー」
「でもさ、僕らの相手は結構マトモそうだったよ?」
「まあな。アイツらもスタンド使い……じゃあないんだっけか?」
「なんか、波紋使い?とか言ってたけど。この前の二人組みたいなもんじゃない?」
んー、と二人で頭をひねる。何かが引っ掛かる。バトル開始前、少年は何を言っていたのだったか。
思考の網をすり抜ける事実に手が届きそうになった時、聞き慣れた馬の嘶きが聞こえた。ジョニィはハッと顔を上げ、耳をそばだてる。ドカラッドカラッと地を蹴る力強い蹄の音を鳴らし、こちらに向かって駆けて来る馬達の姿が見えた。
「ス……スロー・ダンサーーーッ!!」
嬉しさの余り悲鳴のような叫び声を上げてしまい、危うく耳元で大声を出されびっくりしたジャイロに落とされるところだった。近寄って来たスロー・ダンサーに回転を使って乗り、太い首を抱き締める。
「会いたかったよォォ!もう、どこ行ってたんだよ馬鹿ァ!」
よしよしと毛並みを撫でると嬉しそうに顔を舐められる。くすぐったくて笑う。
「敵に見付かったらどうするよ……」
ジョニィは、呆れたジャイロに止められるまで少しの間、スロー・ダンサーとじゃれ合って過ごした。やがてヴァルキリーも帰って来たので、二人と二頭で息高らかに歩み出した。
- Re: ジョジョ〜最強にして最弱にして純潔の罪人〜他 ( No.18 )
- 日時: 2017/05/17 18:09
- 名前: 月音 (ID: 27y4eURD)
「「あっ」」
同じ台詞を同時に言う二人。出会ってしまった。パタリと足を止め、視線を交わす。戦闘が始まるかと思われたが、まずはジョナサンが手を差し伸べた。
「やあ、僕はジョナサン・ジョースター」
「そして私はツェペリ男爵だ」
「ジョナサン・ジョースター!?」
「ツェペリ……だと?」
大袈裟に驚くジョニィ達に首を傾げ、ジョナサンは問いかける。
「そうだけど……それがどうかしたかい?」
「僕……僕の名前も、ジョナサン・ジョースターだ……」
「ええっ!?」
「俺はジャイロ・ツェペリって呼ばれてるぜ」
「君もか!?うわあ、嬉しいな!」
そんな奇妙な偶然が、と目を大きく見開いて一歩後ずさる。そうだ。あの少年が試合前の放送で言っていたのはこれだった。
『新旧ジョナサンツェペリ対決!』
一体何者なんだ、あの少年は。という思いがこの場にいた全員の胸に渦巻いた。
それなら!とジョナサンは馬上のジョニィの手を掴み、感極まった様子で引き寄せ──こっそり耳打ちした。
「協力しよう」
「な、何?」
「あの少年を助けるために協力者が欲しい」
「……どういう事」
「それは」
さりげなく体を引き、礼儀正しく礼をしてみせた。片目を瞑り、にこやかに微笑む。
「まずはバトルだ」
「……あんた」
バチバチ視線の火花を散らす二人を見、空気を紛らそうとジャイロが間に入る。
「おいおいおい、何の話だぁ?」
「ジョナサン君……かな?彼にも話しておいてくれるかい」
「紳士面したお坊っちゃまかと思えば、あんた結構強かだな」
「世界の為、だよ」
挑発にも穏やかに返すが、滲み出る威圧感はただ者ではない。隣のツェペリとやらも身のこなしが柔らかいのに芯がぶれない。注意深く観察しながら、ジョニィは苦く笑う。
「それ、脅迫って言うんだよ。……まあいいか。僕の事はジョニィって呼んでくれ」
「分かったよ、ジョニィ。僕はJOJOって呼ばれてる」
「JOJO。まだ何が何だか分からないけど、戦えばいいってんなら、やってやるさ」
「良いバトルになる事を祈っている」
がしっと打ち解けて握手を交わす二人を、不思議そうに眺めるのはツェペリの二人。二人共誇り高きツェペリ家である。通じるものがある事を、うっすら感じ取っていた。
「ウチの相棒がこんなにフレンドリーだとは思ってなかったぜ」
「これがJOJOの力だ。君もじき分かる」
「そうかい。そろそろ行くぜ、ジョニィ!」
「分かった。なあ、僕ら、相当厄介なとこに当たったかもね」
「僕は君達と会えて嬉しいけどな」
「JOJO、早くせい!呼吸を整えんか!」
「はいッ!」
バッと距離を取る。まさに今、時間と空間を越えた奇跡のバトルが始まろうとしていた。
- Re: ジョジョ〜最強にして最弱にして純潔の罪人〜他 ( No.19 )
- 日時: 2017/06/02 21:41
- 名前: 月音 (ID: 27y4eURD)
ジョナサンとツェペリの波紋疾走。
ジョニィとジャイロの回転。
それぞれ一歩も退けを取らず、緊迫した試合が続いていた。
「ジャイロ!」
「何だ!?」
「アレをやる!」
「アレって……アレか!?」
アレ。黄金長方形を使った、無限の回転。まだ実際には使用した事はなく、理論だけの状態だ。本気かとジョニィを窺うと、冷淡なまでの表情で瞳には漆黒の炎が燃え盛っている。
「……“後一つ”なんだ。頼む」
ジャイロは少し気圧され、仕方ないと帽子を深く被り直した。
そのやり取りを見て、ツェペリがジョナサンに呼び掛ける。
「何か仕掛けてくるぞ!」
「じゃあ僕らもやりましょう!呼吸は僕が揃えます!」
「うむ!」
コオオオオ、と波紋の呼吸をする。ジョニィのスタンド、牙を破る方法はもう掴めていた。まず狙うのは馬だ。機動力を無くし地に落ちたところを爪弾を撃たせずに決める。それしかない。ジャイロは鉄球さえ防げば、きっと勝てる。頷き合わせ、勢い良く駆け出した。
「震えるぞハート!」
「燃え尽きるほどヒート!」
スロー・ダンサー目掛けて拳を振りかぶる。スロー・ダンサーは戦いて馬首を巡らそうとする。それを落ち着かせ、ジョニィはしっかりと前を見据えた。
訝しがりながらも、二人は波紋のコントロールに集中する。
「「伝われ、二人の波紋!仙道波紋疾走ッ!」」
「ぐ……ッ!!」
二発の協力なパンチを叩き込まれ、馬から転げ落ちる。──寸前!ジョニィは咄嗟に自ら地面に飛び降りた!
「な、何ッ!?」
攻撃が失敗した事に気付き、慌てて距離をとる。よく見るとジョニィは攻撃を避けただけではない。その手には、干からびたミイラのようなものを握っていた。
「まんまと誘き出されたという訳か……!」
「これで、全部だ!」
計画通り聖人の遺体を拾い、颯爽と愛馬に飛び乗る。
「ジャイロ!」
「ああ!分かってるぜェ〜!」
ドカラッドカラッと激しい蹄の音をさせ、馬と自分の動きが黄金長方形の螺旋を描くよう調整する。ジョナサン達は先程波紋を使い切った所為でまだ練れていない。そして、その時は来たッ!
「「完全なる!黄金の回転エネルギー!」」
「オラオラオラオラオラオラァァッッ!!」
「炸裂しろッ!」
二人の手から放たれる爪弾と鉄球は、無限の回転を備えながらそれぞれジョナサンとツェペリに命中し、二人を異空間へと誘った。
「やったなジャイロ!僕らの勝ちだ!」
「そうだな!」
ジョニィとジャイロはガッツポーズをし、互いの健闘を讃え合う。さて、と馬から降りた時だった。ジャイロの顔面が歪み、大きく吹っ飛んだ!
「う、グハァっ!?」
「何だッーー!?」
ジャイロの視線の先には、ジャイロを殴り抜いた構えのまま不敵に笑う紳士の姿が。
「地獄から舞い戻ったぞ!」
「ジョ、JOJOOOO!!!」
「グッバイ、ジョニィ。波紋ズームパンチ!」
「そんな馬鹿なッ!うわああああ」
不意を突かれ何も応戦出来ず、再起不能。
ジョナサンは一体どうしたのか。
簡単な事だ。
究極の回転を撃たれた瞬間、ツェペリがジョナサンを庇ったのだ。全ての攻撃はツェペリに集中し、ジョナサンは衝撃を受け吹っ飛んだもののガード出来、間一髪助かった。後は火事場の馬鹿力を発揮し、人とは思えない威力でジャイロとジョニィを殴り飛ばしたのだ。
ジョナサンは拳を握り締め目を閉じ、満足そうに呟いた。
「ツェペリさん……終わったよ」