二次創作小説(紙ほか)
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- 進撃の巨人 もう一人の人物
- 日時: 2018/06/02 21:44
- 名前: けんぬん (ID: Do1fG5Tg)
- プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12230
※ネタバレ・グロあり
ザビニ・ブレーズというオリキャラが登場します
ほぼ原作と同じです
完全に自己満足です
進撃の巨人が好きなかたも、はたまた見たことも読んだこともないかたも、ぜひ読んでいってください
第1章・序章
>>01
第1章〜トロスト区死守命令850〜
>>03-04 >>06 >>08-13 >>15-17 >>19-28 >>30-31 >>33-未定
雑談回
>>02 >>05 >>07 >>14 >>18 >>29 >>32
- Re: 進撃の巨人 もう一人の人物 ( No.16 )
- 日時: 2018/05/01 18:35
- 名前: けんぬん (ID: Do1fG5Tg)
- プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12230
フランツとハンナは、中のいい恋人同士だ。今日もふたりで寄りそいながら歩いている。
訓練所でも有名な公認カップルというやつで「バカ夫婦」なんて、あだ名が付けられていた。
「いやー、夫婦みたいだなんてそんな! 気が早いよ!」
「お似合い夫婦だなんて、恥ずかしいっ!」
別にそんなことまで言っていないのに、ふたりして顔を赤くしている。こっちのほうが恥ずかしい。
いつもの調子だった。きっとふたりとも同じ兵団を希望するだろう。訓練中はときどきうっとうしいと思ったが、もうすぐこのイチャイチャぶりを見られなくなると思うと、少々寂しくもある。
- Re: 進撃の巨人 もう一人の人物 ( No.17 )
- 日時: 2018/05/03 15:43
- 名前: けんぬん (ID: Do1fG5Tg)
- プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12230
「ようっ。お前は、どこの兵団にいくか決めたか?」エレンは言った。
「オレはもちろん調査兵団を希望するぞ。巨人どもを駆逐してやるんだ!」
熱い口調で息巻いている。そういえば訓練所でもエレンはずっとこんな調子だった。
「おっと、そうだ。今日も当直があるから忘れるなよ。時間が来たら『外壁』まで来るんだぞ」
そんなことも言った。「まあ、最後の休暇みたいなものだから、オレも少しは市内をぶらつくけど……お前も、いつまでも遊んでたりするなよ!」
- Re: 進撃の巨人 もう一人の人物 雑談(3) ( No.18 )
- 日時: 2018/05/03 09:25
- 名前: けんぬん (ID: Do1fG5Tg)
- プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12230
進撃の巨人 もう一人の人物
閲覧回数200回突破!!ほんっとうにありがとうございます。
これから目標の幅を広げていきます。
目指せ!300回!!
- Re: 進撃の巨人 もう一人の人物 ( No.19 )
- 日時: 2018/05/03 15:44
- 名前: けんぬん (ID: Do1fG5Tg)
- プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12230
>>17の続きです。
大通りに近い食堂だ。いい匂いが漂っている。
見れば店先で、同じ訓練兵のサシャが物欲しそうな顔をしていた。
ザビニは、訓練所時代の彼女のことを思い出す。彼女はいつも腹を減らしていた。勝手に調理場から芋を持ち出して食べて、教官から大目玉をくらったりしたこともある。
あいかわらずひもじそうに、よだれまでたらしている。みっともない……。
「おいおい、商売のジャマだろ。蹴り出されるぜ」
近くを通りかかったコニーも呆れて、そんなことを言っている。
- Re: 進撃の巨人 もう一人の人物 ( No.20 )
- 日時: 2018/05/04 09:31
- 名前: けんぬん (ID: Do1fG5Tg)
- プロフ: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12230
店の主人らしき男が出てきて言った。
「あんたたちは訓練兵だろ。未来の兵士にごちそうさせてくれ」
そう言ってテーブルに招いた。湯気のたった皿を持ってくる。
「な、なな、なんと、いい人なのでしょうか!」
サシャは感涙にむせんだが、遠慮もせず皿にとびついた。
「ほれ。あんたたちも、若い者が遠慮するんじゃない」
そう言われて、ザビニとコニーも食事をごちそうになることになった。
訓練所の食事よりもおいしい。芋のシチューだった。贅沢な材料とはいえないが、現在の街の豊かさと、この店の主人の誠実さが感じられた。
サシャは「あの〜。に、肉のカケラとか、入っておりませんでしょうか」
そんなことを言い出した。
コニーが「タダで食わせてもらってるのに、ずうずうしいヤツだな!」と、その頭をこづいた。
店の主人のほうは、気を悪くした様子もなく笑って言った。
「5年前から領地が減って、家畜の数も制限されているからな。いまは肉なんぞ食べられるのは、この街でも大商人か、兵団の上級士官だけだろう」
ザビニは、サシャたちと共にお礼を言って、この店を出た。