二次創作小説(紙ほか)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

FAIRYTAIL【CROWN】
日時: 2020/06/27 18:29
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)

妖精の尻尾の紋章を手の甲につけた少女ルーチェ・クランベル。

彼女は星霊魔法に似た魔法を扱う魔導士。彼女を新たな仲間に加えて妖精の尻尾は動き出す。

始まりは大魔闘演武!

「大魔闘演武編」 >>01-11

幕間「黒と白の薔薇」>>12-15

Re: FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.16 )
日時: 2020/06/27 18:52
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)


アイリッシュはフェイスの近くにやってきてウェンディの隣に立つ。

彼は一早く冥府の門の存在に気付き後を追っていた。

「お前は…」

「アイリッシュ・マーベル、ウェンディ・マーベルの兄だ」

ドラゴンフォースを使うウェンディの隣でアイリッシュは不敵な笑みを浮かべて九鬼門の一人

エゼルを見据える。

「こんな奴ら、簡単に殺せる。そう思ってないか?」

「何?では違うのか?」

「あぁ。そうだな。僕が言えるのは…あの世で苦しめ」

アイリッシュはドラゴンフォースを使う。短時間だが絶え間ない努力でようやく使いこなせるように

なった。八重歯が鋭くなり前傾姿勢になる。その姿は荒々しい竜そのもの、さっきまでの

穏やかな青年は好戦的な狂戦士へと姿を変えた。

「(凄い…力強くて柔らかくて…)お兄ちゃん」

アイリッシュは目線のみウェンディに向けた。

「水竜の—」
「天竜の—」

「「咆哮ォォォォ!!!」」

二人分のブレスを喰らい更にアイリッシュは追い打ちをかける。飛ばされながら見たアイリッシュの

表情は楽しそうな笑みを浮かべていた。

「あ、ああ悪魔が!」

「まさか、お前らには負けちまうよ。さぞ楽しかっただろうね?人間を殺して…!」

アイリッシュはエゼルの顔面を鷲掴みにした。水を纏った手でエゼルを地面に叩きつけた。

—「水竜の断頭」

ボロボロになっているウェンディに変わりアイリッシュがフェイスと対面する。

「む、無茶よ…!アイリッシュ…!」

シャルルが彼を引き留めようと手を伸ばす。

「妹は、ボロボロになるまで戦った。今度は俺が頑張る番だ。シャルル、飛べるか?ウェンディと

一緒に離れてろ」

荒い口調でアイリッシュはそう言った。二人が離れてからアイリッシュは腕に力を入れる。

骨が砕けても構わないと考えている。

—滅竜奥義「激流壊拳」

一撃必殺に近い技を何発も繰り出す。ついにフェイスが崩れた。

Re: FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.17 )
日時: 2020/06/27 22:24
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)


魔装「風神ノ俊脚」、それは飛行能力も持っている。それを纏ったままルーチェはスティングと

ローグと共に冥界島にやってきた。変な笑い方をする兎、ラミーに声を掛けられた。

「イケメン?イケメン…美男子探しかぁ…」

とりあえず真面目に考えること数分。

「それならここに二人。どっちも週刊ソーサラーに取り上げられてるんだよ。顔面偏差値は

凄い高いと思うけど」

「うわっ、なんか集まってきたぞ!?」

「ごめん、何か変なのが来たね。よし行こう!」

「ん?」「え?」

スティングとローグの手を掴みルーチェは融合魔装「疾風迅雷」を使う。そしてトップギアで

駆け抜けていく。

ある程度進んでからルーチェは二人を降ろし魔装を解除した。

「流石にね、男子二人を力づくでは無理だわ…」

「でもおかげで良い場所に来れたみたいだ」

二人は冥王マルド・ギールと対峙するエルザとミネルバと合流した。

「ルーチェ!?お前まで何故…!」

「そんなのエルザさんは分かってるでしょう?私も手伝う」

更にナツたちはエルザ、ミネルバたちと入れ違う形で合流した。

「あの人…!」

ジエンマ、彼は悪魔へと姿を変え双竜とルーチェを迎え撃つことになった。

「二人とも、サポートは任せて」

ルーチェは後方支援に回る。後方からも攻撃が出来る術がある。

—魔装「アルテミスドレス」

白銀の弓と純白のドレスを身に着けた。ルーチェは弓を引いて構える。それを見たジエンマは笑う。

「弱い弱い!どうせ撃てまいだろう?」

「アルテミス、それは月と狩猟を司る女神。標的を射抜けない?そんなことは無い。それにこれは

光属性、食べられないはずがない!外れても良い、私はフィニッシャーじゃないんだから」

白銀の弓矢が放たれた。

「俺たちはアンタを倒す!妖精の尻尾のようなギルドを作るためにな」

白竜と影竜、双竜の拳を喰らいジエンマが倒れた。

Re: FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.18 )
日時: 2020/06/27 22:42
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)


サルビアはある男と対峙していた。名をグラトニー・ゲイルという。圧倒的な実力差を

見せつけられた。

「スッゲェ、火と氷を扱う造形魔導士か…。多少の準備運動にはなったな」

「くっ、まだだ!ファイアメイク!千剣」

赤い炎の剣が幾つも作られグラトニーに向けて放たれた。剣を躱しながらグラトニーはサルビアの

目前に立ち膝蹴りを入れた。

「…ここに捨てて言っても良いが、餌にするには丁度よさそうだな」



グラトニーという悪魔はルーチェと対峙する。

「ッ!サルビア!!」

投げ飛ばされたサルビアがルーチェの脚元に倒れる。

「仲間だったか。なら良いんだ、俺はお前と戦いに来た。ルーチェ・クランベル、俺は人外故に

長生きしていてね。幾人もの魔導士と魔法を見て来た。久々に良い相手を見つけたと思ってるんだぜ

魔力を纏う、なんていうのは初めてだったからな」

ルーチェは数歩前に出た。

「ルーチェ、一人で行く気か?」

ローグがルーチェに聞いた。すると彼女は笑みを浮かべた。

「最後の切り札で二人の力が必要になる。その時に力を貸して」

ルーチェの言葉に二人は頷いた。融合魔装「疾風迅雷」を使用しルーチェは速度で勝負する。

深く入り込み過ぎないように注意しながら蹴りを入れる。

「知ってるか?蹴りってのは脚が長い方がリーチが長いんだってよ」

「関係ないよ!不利だろうがひっくり返す、それだけだからね!!」

ルーチェの脚を掴みグラトニーは投げ飛ばした。上手く着地しルーチェは一度距離を取る。

「少し、そこの造形魔導士で肩慣らしをしてきたのは正解らしい。お前もこれの前に軽い

戦闘があったみたいだしな」

「ッ!」

「ククッそう畏まるな。俺は戦闘は好きさ、だけど弱い奴を痛めつけても何も楽しくない。やはり

相手は互角か俺以上でなければ盛り上がらない。久方振りに楽しくなりそうなんだ」

Re: FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.19 )
日時: 2020/06/27 23:05
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)


「どうした?ルーチェ。体力切れか?それとも魔力切れか?否、前者か。魔導士として活動し始めてから

魔力は急上昇しているしな」

「なんでそれを…」

「お前に似た魔導士に俺は一度負けている。使っている魔法は違うがな?その男は戦いの中で

魔力を増加させて見せた。俺の敗北はあの一回きりだ」

グラトニーは地面を蹴り予備動作なしでルーチェに殴り掛かった。すぐに反応し躱したが

少し掠った。

「良く反応したと言いたいが残念だな。もう目が慣れた」

グラトニーのラリアットを喰らいルーチェの視界が回転する。一瞬霞む視界、はっきりした時には

目前にグラトニーの笑みと拳が見えていた。もうダメだ、そう思った瞬間だ。二人の間に氷の

壁が出来た。フラフラの体に鞭を打ちサルビアは魔法を行使した。

「アイシクルハント!」

グラトニーの片腕が一瞬で凍り付いた。

「完全な術じゃないな?そりゃそうか、魔力はほぼ空。その状態での魔法は時間稼ぎにしか

ならんからな」

「それだけで構わない…何度でも、起きてやる、さ…!」

サルビアは笑みを浮かべた。グラトニーも笑みを浮かべていたがルーチェが何かの準備を

していたことに気付く。魔力が急激に増加していく。

「そうか…ハハッ!そうか!!予想以上だ!!」

「融合魔装、エクリプス・オブ・ザ・ムーン…私の新たな魔装だ!」

片方は黒、片方は白のロングブーツ。横にはそれぞれ別の色のラインが入っている。

「まだあるな?!その先に、もっと強い力が!よし、俺がそれを引き出してやるよ!!さぁ来い!!」

グラトニーは好戦的な笑みを浮かべた。一度ならず二度の進化を遂げようとする少女を見て

まだここにも強い人間がいると思い知った。

「随分と楽しそうだね、貴方は」

「そりゃそうさ。俺は初めて確信した、自分の負けをな。だが諦めて手を抜くつもりは無い。

自分で売った喧嘩だからな!」

Re: FAIRYTAIL【CROWN】 ( No.20 )
日時: 2020/06/27 23:24
名前: 春先雪華。 (ID: xs5T8t9X)


ルーチェの蹴りをグラトニーはわざと喰らっているように見えた。攻撃を喰らうたびに

彼は魔力を回復させていく。だが驚いたことに幾ら回復してもルーチェの魔力量に追いつけない。

「相手の魔力が上がっている、俺が魔力を上手く回復できていない、その両方があるのか…」

グラトニーは呟いた。彼は腕に力を入れ拳を突き出した。防御態勢を取るもルーチェの細い体が

空中に投げ飛ばされてしまう。

「しまっ…!?」

脚に魔力が伝わらなくなり始めていた。

「限界か?ガッカリさせるなよ。このまま殺されるか!?仲間諸共さぁ!!!」

脚に冷気が伝わる。更に光が、影が集まっていく。それはサルビア、スティング、ローグの

魔力だ。サルビアに関しては瀕死状態で魔力を大量にルーチェに送っている。

「アイス、メイク…守護薔薇プロテクトローズ!」

氷の小さな薔薇が幾つか咲いた。その薔薇はルーチェの血を吸って赤色に染まる。体が軽くなり

ルーチェは気合を入れ直す。

「これが正真正銘ラストだ!」

「そうみたいだな」

グラトニーは全身強化を行う。ルーチェは彼の攻撃を躱し上空へ跳躍した。

—滅脚「月食ノ花」

空から白い花が降りてくる。それはグラトニーの上に落ちる。全身魔装に成功していた。

グラトニーは避けようとするもそれが出来なかった。足元には氷と炎。避けるのを諦め彼は

敗北を認めた。ルーチェは力を使い果たし地面に倒れ込んだ。




貴方、まだいるの?

「不満か?安心しろ。取って食おうなど思っていない。そうだなぁ…人間の言う守護天使に近い

存在にされた。力の大半は失ってな」

そっか。じゃあ私を守るために生き延びたの?

「さぁ?お前が望んだから生き残ったのか、俺が生きたいと思って生き延びたのか…

何にせよ俺は負けた。お前は勝った」


Page:1 2 3 4 5



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。