二次創作小説(紙ほか)
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入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ドラえもん+オリジナル (あらすじ)
- 日時: 2022/05/16 19:55
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
それは、ずっと待っていた。
ある物の体の中で。
そして、時々話しかけて、酷いいじめにあった時は、ジャイアンとスネ夫はニュース沙汰になるほどの大けがを負わされ、その者との会話が、のび太は唯一の楽しみとなり、何時の間にやら、唯一の友達になっていったのだ。
それが、どんな目的で、のび太の中に潜んでいたかもしれずに、ドンドン育って行き、ついに、目覚めの時が来たのだった。
そう。彼が怒りと憎しみと疑問に満ちた時、ついにそれは外に出る事ができ、そのお礼として、のび太にある力を与え、その為の魔方陣を描くように言うと、彼は必死に書いて行く。
そして、ついに完成し、それはのび太にどんなパワーが与えられるのだろうか?
>>1 >>2 >>3 >>4 >>5 >>6 >>7 >>8 >>9 >>10 >>11 >>12 >>13 >>14 >>15 >>16 >>17 >>18 >>19 >>20 >>21 >>22 >>23 >>24 >>25
- (謝罪と言い訳) ( No.6 )
- 日時: 2022/05/08 12:28
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
やっぱりだめですね私は。
地上だけで済ませるはずが、思いっきり異世界が出て来ちゃってます。
しかも地上は何もなくなり、本当に酷い状態にまで滅んでしまい、今ドラえもん達がいる場所が最後に残った場所です。
で、魔王を復活させてしまい、その為に穴が開いて、皆は吸い込まれ、異世界(パラーアド・ピーア)に飛ばされてしまいます。
と言うワケで。ここから出て来る人達を紹介したいと思います。
オルクス村
ここでは土が良く、野菜の収穫が楽しみにされており、100年前に、魔王が現れたのもここで、長老や占い師はあの時の事を忘れぬ様にと、塚を気付き、そこに魔王の封印札が貼って降り、そこには一本の剣が刺さっていた。
ちなみに一番最初に出る村がここです。
そして、ここから、この世界を冒険する事になります。
あ~ドラえもん単品で行くはずがど~してこうなっちゃうかな~(泣き)
「イルミ・エリーシア 魔法使いになりたくて、日夜勉学に励んでいるが、まだ入学には1年足りないが、それならばと、教科書だけ、野菜を売りに行った町で入門書を手に入れ、必死に頑張った。
これが、彼等を助けるとも知らずに。(茶色のポニーテールに黒い目をしている女の子。魔法使いになろうと必死になっている。
(小さな杖)
リミール村
野菜の市場が並ぶちょっととした道の駅みたいな感じの所で、ここでは、動物使いが多く、皆その動物達の世話をしている。
そしてその中で、一番早い馬をいとも簡単に操る使い手がおり、将来は召喚士になろうとトレーニングの真っ最中だ。
彼女の名は、ラマースハレス(女)黒色のおさげに黄色の紫の目を持つ女性で、年からすると、中学2年生だが、学校に行きたがらず、家に手伝いをしたいと申しいれ、勉強の方は、自分やっている。
そして、彼女は皆の為に、馬を操る事になろうとは、予想もしていなかった。
ラシーヌ城
その国には、王と妃、王子と王女がいるが、いつも王女レミア・デ・ダガールは兵隊に剣術を教えて欲しいと頼み、からかいがてら、
将来は剣士ですか?」
と言うと、そうよ。私はね、籠の中の鳥はイヤなの。ここを出て、もっと一杯勉強がしたいの第一、この国を継ぐのは、お兄様の方。なら、私は、居てもいなくても、一緒なの。だったら、この力を使っても良い人と出会いたいの!」
と言うワケで付いて来る事に
ブロンドの髪に、茶色の目をしている。スタイルは抜群で、剣の腕も一級品だ。
とまあこんな感じです。
敵の方も決定しました。
というか、出て来るキャラってどうして女ばかりなんだろう?(汗)
敵キャラ
ブラッククイーン
エインガーヘイトレイドの元で生まれた、スタイル抜群で、水色のツインテールの髪に赤い目をした女性だが、それに似合わず凄まじいパワーを秘めており、幼少期に何か有ったらしく、人間に対しては一切手を抜かず、殺すまでやるというスタンスで、ウェポンボールと言うのを持ち、様々な物に変えて、攻撃する事が出来る。
セスト・エリスト(男エルフで、ほっそりとした体形で、普段はマスクをかぶっており、誰も彼の素顔を知らない。
剣の達人と言われ、魔界の鉱物で作られた、特殊な剣の使い手で、相当数の人間を殺しまくってきたが、本人はホントにクールで滅多な事では話そうとしない。
フラデリア・ラシーカ(男エルフ 武道の使い手で、並半端な攻撃では勝てず、魔界の大会での優勝経験を持つ)
常に己を鍛えており、この世界に、落ちて来た人間がいる事を知って、ますます力が入っていた。
リフェレス・エラフ(老人っぽいいが魔力はずば抜けて高く、ちょっとやそっとではまいらないしつこさ)
魔法力なら誰にも負けず心理攻撃がうまくマインドコントロールでしずかを配下にしようとしようとした。
幻想と現実の中間空間内の警察……(かな?)
アミラル・カルフレア 紫の髪に青い目を持つ(エルフ男)
ルナアダ・ミルア金髪に緑の目(天使族 女)
レイ・ミルイシャピンクのツインテールに赤い目(女魔法使い)
- (第4章 異世界へ落ちた皆、魔王の復活!) ( No.7 )
- 日時: 2022/06/04 14:53
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
しずかはのび太を叩いた。
「のび太さん! 本当にもうやめて!! どうしてこんな事をするの!? こんなのいじめよりはるかに酷い事じゃない! あなたはいじめを受けていたから、辛さは分かるはずでしょ? だったらこんな事はやめなさい!」
「ウルサイ女は、嫌われるぞ!!」
と、いきなりエインガーヘイトレイドに戻り、闇の雷で、しずかを吹っ飛ばした。
「しずかちゃん!」
と、2人が行って、すぐに手当をしようとするが、闇のパワーは凄まじく、とても近づく事が出来なかった為、テキオウトウを使って近づいた。ドラえもんはエインガーヘイトレイドの前に来た。
「やい! しずかちゃんにまで手にかけるなんてどういう事だ! あの子は将来の君の奥さんじゃないか!? それなのにどうしてそんな酷い事をするんだ!?」
「フン! おかしなことを言う青タヌキだな~」
「誰がタヌキだ! 僕はネコ型ロボットだ!」
「では1つ聞こう。お前のその体を見て、誰が猫だと言えるんだ?」
「ムッカー失礼な! 君だって、もうその姿じゃないだろ!!」
「ハハハハハ。そこは褒めてやろう。そうだ。もう過去の奴は消し去った。俺は望んだ。誰にも負けず、自分の望みが叶う力を貰った。この姿は無限の可能性。町を壊し、全ての物をぶっ壊す事の出来る超パワーだ! そして、魔王様の封印を解き、僕はその方に仕えて、理想郷、ユトウピアを作り上げるのだ。その為に、この世界を全て消し去ってやる。さあ! 落ちろ――――――――――!!!」
と、エインガーヘイトレイドは、地上を全て異次元の穴へ落とし、その町の物からのエネルギーを蓄え、ついに復活した。
そして、地上を楽園にする為、エインガーヘイトレイドは、魔王に自分のパワーを半分以上与え、またしても、地上に戻ってきて、自分の力で、全ての土地を緑にし、動物達や幻想生物達が暮らす環境にしてしまった。
もう人間もいない土地で、あちこちに幻想生物がいるという少女趣味の世界になってしまっていた。
そして、一方逆に落とされた者達は、皆バラバラの異世界に落ちてしまった。
心配したドラえもん達は、彼等の後を追うと、皆一緒の異世界に出てしまった。
丁度夜だった為、村の灯りが付けられており、降りるのはもうそこしかなかった。
そして、オルクス村には、やはり、美穂、音光、豊、理沙の皆もおり、その持っている武器を見て、長老は、すぐさま彼等を長老の家に通し、傷を回復させた。
ドラえもん達まで落ちて来ると、皆は何事かと集まって来るが、幸い言葉は通じ、とりあえず、しずかの手当てをしてもらえる事ができた。
そして、長老が、何が有った聞かれ、ドラえもんと出木杉は答えた。
「やはり、魔王は復活したのか! して、奴は今どこに?」
「……僕達の世界です。その魔王を復活させたのは、元、クラスメイトなんです」
「なんじゃと? それはどういう意味じゃ!?」
「聞きたいのはこっちですよ。わけがわかりません!」
「こっちだって言いたいよ。確かに長い間いなかった事は反省するけど、まさかあんなになってるなんて、僕でも思わなかった。一体、何が有ったの?」
「……全小学生の模試が有って……のび太君は行きたくないって言ったのに、親が行けってしつこかったらしいんだ。そしたら、その情報を骨川君が、ネットに情報を流して!」
「そうかそれだ! そのせいでのび太君の中に隠れていた何かが反応し、のび太君に憑りついて洗脳して、挙句あんなパワーを使えるようにしたんだ! でも、どうしてのび太君にあんな力が付いたんだろう? 一体いつの間に……」
と、言うと、長老が言う。
「もしやそれは、これではないか?」
と長老が見せるが、出木杉もドラえもんも全然知らなかった。
すると、理沙の魔導書が風もないのにページがパラパラと捲れ、そいつに関する情報が浮かびだした。
しかも不思議な事に、簡単に読めているのだ。
これには皆ビックリしているが、とにかく、これから先どうしようか考えた
もう、あの場所へ戻る事は出来ないのか、それともどうにかして、道を切り開くしかないのかと必死になって考えた。
その結果、出された答えは、遠い北の国にある氷山に、異界へ続く洞窟があるという伝説からがあり、とりあえず、皆はそこを目指すしかなかった。
ところが、何所でもドアもタケコプターも使えないのだ。
「剛田君と骨川君がいなくて良かったね」
「うん! あの2人なら間違いなく暴力沙汰だしね。それにしずかちゃんの容態も気になるし」
と言っていた時、理沙が倒れた」
「理沙! 大丈夫か?」
と、豊が言うと、彼女は胸を抑えて苦しんでいた。
「ドックン! ドックン! ドックン!」
「く、クスリ……有った」
と彼女がそれを飲むと、少しずつ落ち着き、いきなりのバトルで体も心も疲れ切っている為、自己紹介は明日にして、今日はこの村に泊めてもらう事にした。
はたしてどんな大冒険が、待ち受けているのだろうか!?
そして、地上を救うのは!?
その夜彼等は、村の一番広い部屋で雑魚寝だが、そこで眠る事になり、理沙としずかは、ドラえもんの道具ではなく、この世界の薬でどうにかする事になった。
「ほれ、これで大丈夫じゃ」
「ありがとうございます」
「お前さんはこっちじゃ」
と、老婆が出してくるが、しずかの心は閉ざされたようだった。
「どうしたんじゃ?」
「あの、ここから、その、滅ぼされた世界を、見る事は出来ませんか?」
「と言うと?」
「私達の世界が、どうなったか知りたいんです。半分、私のせいでもあるから、だから、おかしくなったのは……」
「ちょ、ちょっと待って! それってどういう事?」
と理沙が言うと、しずかが言った。
「小学生一斉全国模試が有ったのは知っていますね。あなたも小学生でしょ?」
「え、ええ。一応上位をキープしたけれど」
「……実はそれで、オール0点の生徒が、うちのクラスにいて、凄く怒られた挙句、皆から笑われて、そしたら彼、屋上へ行って、どういうわけか、屋上の扉が開いていて、私達が駆け付けると閉まっていたんです。
それで、先生が鍵を取りに行って戻って来たら、何か変な音がして、皆で見たら、のび太さん、何かの紋章……恐らく、それが始まりだったんだと思います……」
「でも、普通そんな事ぐらいで、あんなにまでなるなんて、ありえないわよ~」
「原因と言えば、それ位しか思いつかないんです」
「でも、のび太君の心は、残るはずだけど……」
「おそらく、彼は、自分で自分を殺したんだと思います。だから、もう誰の言葉も届きません。なんとかならないんですか?」
「う~む。とにかく、それには……有ったこれじゃ」
と、箱を開くとキラキラと輝くダイヤモンドの玉が有った。
「これは?」
「奇麗!」
「こやつは不思議な宝石で、心を取られた者を治すと言われておるんじゃ。もしかしたら、この宝石が 役に立つかもしれぬ」
「ありがとうございます。これで、彼を元に戻して、ちゃんと会話がしたいです!」
「うむ。良い心がけじゃ! さあもう眠りなされ、朝は早いのでな」
と皆の眠っている部屋に戻り、眠る事にしたが、理沙はあの薬が効いたのか、スヤスヤと眠っている。
だが、しずかの方は、全然眠れなかった。
そんなこんなしている頃、魔王は、現実世界をユトウピア(理想郷)へ変えて行き、殆どの人間がエルフにされたり、妖精にされたりと、もう本当にメチャクチャな世界になってしまっていた。
一部の人間は奴隷として扱われ、エルフ以下で、こき使われるという自体になってしまい、ヒソヒソ話をしていた罰として殴られてたりもした。
一方ジャイアンとスネ夫の所はもろに影響を受け、とある町でいきなり奴隷にされようとしていた。
「うわ~」
「や、やめてよ~~~~~~~~」
と2人は逃げ回るが、鎖を持った女が、そいつの後を遠慮なしに追い回す。
もう、彼にいる所は何所にもなかった。
「う~~~~~~ママ~~~~~~~パパ~~~~~~~!!!」
とスネ夫が叫ぶと、スネ夫は何もできない子供だとわかり、奴隷として働かせる事にした。
一方ジャイアンは、その体を買われて、お店を手伝う事になった。
だが、そこはやはり商店の子で、店番と配達は、宿命見たいな物だったが、それでなんとかなっていたのだが、
スネ夫の方は、温室で育った為か、奴隷で出来る仕事ばかりやらされて、しかも、ここの文明は進んでおり、ルーンの文字を腕に焼きつけられて、逃げられなくされて、つまらない仕事をずっとさせられる事になった。
皆がこの世界に来ている事に気付く事無くだ。
そして、翌朝、地平線の彼方から、朝日が見え始め、村人達は平穏無事な事をお祈りした。
これからの彼等の旅路が上手く行きますようにと。
一応旅費は向こう持ちで、その時、
「待って――――――!!」
と、女の子がやって来た。
「ハア、ハア、ハア。わ、私、イルミーエリシアって言います。見習い魔法使いですが、どうか、私も、お供させてください!」
「俺達は、遊びに行くんじゃないんだぞ? 子供の面倒なんて見れるワケないだろ?」
と、豊が言うと、美穂が出て来た。
「あら? あなたも魔法が使えるの?」
「はい。ただ、年齢的に、学校には入れてませんが、それでも勉強だけはちゃんとしています。学校に入って置いていかれないように、村で練習をしています。お願いです。私は本物の魔法使いになりたい。皆の様に、強くなりたいんです! お願いします!!」
と、頭を下げられ、皆が困っていると、長老が出て来た。
「行っておいで」
「長老様」
「コヤツは確かに半人前じゃが、いずれあなた方の味方となる子じゃ。シッカリ頼むぞ。それに今のお前達には必要な人材じゃ。シッカリ頼むぞ!」
と言うと、豊が、
「君、攻撃魔法とか出来る?」
「はい。回復系も攻撃も補助系も、全部オールマイティです!」
「分かった。君の力、戦闘で見せてもらうよ。さあ、出発だ。荷台に乗って」
と言うと、村人の引く馬に鞭を入れ、走り出した。
- (第5章 旅の始まり。仲間を求めて!) ( No.8 )
- 日時: 2022/05/08 12:43
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
すっかり朝になっており、馬車は進む。長老様のくれた物を使い、目的地を決めていた。
「まずは、リミールタウンに向かいます。そこで、この野菜を市場に届ける様に言われているので」
と言うと、美穂は言う」
「そこで仲間は手に入るの?」
「分かりません。ですが、水晶が光れば、仲間に会えると聞いています」
「へえ~」
「あ、見えて来ました。あそこです」
「あれ? 以外と近いのね」
と音光が言うと、その地形に関して、村人が詳しく教えてくれた。
「ここの地形は大昔に神が作った土地に、動物達を放し、その生態系でこんな土地になったと言われています」
「へえ~こんなとこにも、そんなもんがあんだな~」
と豊が言うと、何となく杖を見る。
自分の分身の様に、あの時力を貸してくれた。
今度はどうなるか分からないが、なんとかしようと考えていた。
そして、皆も選ばれた道具を見た。
特に理沙の方は、魔法書になっており、彼女は何の気なしにページをめくると、色々な事が書いて有り、元々物語好きな彼女にとっては一番良い物を貰った様な物だった。
そして音光の方は剣を見た。
あの時、がむしゃらに戦ったが、今度はがむしゃらでは済まされない。
キチンとした剣術を、何処かで学ばないといけないのだ。
「どっかにないかな~? 剣術教えてくれるとこ」
「あ、そっか。お前剣持った事ないもんな~」
「うん。だから、少し自信がないの。私、剣士じゃないから」
これには豊も同意見だった。
自分もいきなり杖を渡され、あの時は思いついたように戦っただけだ。
それではいけないと、皆が思ってた。
と、その時美穂が武道具を見ると、彼女もやっぱり不安な所があった。
「そう言えば、美穂は武道具だったわよね」
「ええ。パソコン関係ならいざ知らず、武道具ですもん。しかもいきなり。これもどこかで習わないといけないわね。いつまでも、道具の「力だけに頼らないで、自分自身で技が出せる様にならなくちゃいけないと思う!」
「皆さん熱心なんですね」
と、村人に言われると、村の入り口で馬車を止めた。
「スイマセン。野菜の箱、下ろすの手伝ってくれませんか?」
「お、おう」
「わかりました」
と、理沙を除いて皆が手伝うと、その様子を、何処か寂し気に見ていた。
自分の体が弱い事は分かっている。だから最前列でなく、後方支援のこれになったのは何となく見当がついた。
「これが、私の力? これで私は戦える。でも、皆の足を引っ張りたくはない……」
と言って、本をギュっと抱きしめた。
皆を助けられる力が欲しいと願った時、本が緑色に光、彼女を包み込む様になった。
そして、それから数分後、イルミーエリシアが、理沙を呼びに来た。
「理沙さん。ご飯ですよ~」
「え?」
と言った時、
「グ~~~」
とお腹が反応してし待った。
そう言えば、旅に行く準備でバタバタしていた為、ご飯の事を忘れていたのだ。
そして、食堂に入ると、野菜は別の町だが、卵やミルク、肉などは、ここで採れたばかりの者で、ご飯は炊き立てで、本当に美味しかった。
理沙は思いっきり食べた。
そして皆もがっつき、その様子を、ここの馬の世話をしており、将来の夢が召喚士という変わった女が、ずっとこちらに視線を向けており、それに豊が気付きだすと、慌てて視線を逸らすが、また見てしまう。
「どうしたの? 豊」
「音光が聞くと」
「あそこの女、ずっとコッチ見てんの」
「そりゃ私達は、異世界から来たから、珍しいんじゃないの?」
と言ったその時、あの宝石とは別の水晶が光ってい事に、美穂が気付いた。
「あ! 反応がある」
と美穂は全部平らげると、とりあえず、お金を払って、次の目的地までどうするか決めていると、さっきの女が出て来て、こちらを見ていた。
「何なんだろう? この感触。行きたいって事なのかな? でも、どうすれば……」
「ホッホッホ。ついにお前さんにも、旅立ちの時が来た様じゃの」
「アルファバア。どうしてここに? 店は?」
「な~に漬物を貰って来て、帰る所だったんじゃ。どれ、あ奴等も占ってみるかの。呼んできてくれんか? わしの居場所は分かるな」
「あ、うん……でもどうすれば……」
と、困っていると、イルミが気付いた。
「? どうしたの? お姉さん」
「ギク!」
「あ~お前だろ? さっきから俺等の事見てたの」
「あ、いや、その……う、占いとかって、信じます?」
と、しどろもどろする、ラマースは、なんとか必死だった。
村ではちゃんと話せるのに、どういうワケか、彼等の前でこんな態度に出てしまうとは思わなかった。
「え、えーっと……旅、してるんですよね?」
「おお。つか、誰だお前?」
「あ、ああすいません。ラマース・ハレスで、い、今はこの村にいるんですけど、将来の夢は召喚士です」
「へ~そりゃ立派な夢だけど、召喚した事は?」
「あ、まあ仕事都合で何回かやった事はあります。それで、お声をおかけしたのは、皆を占ってくれるって言う人がいるんです。で、連れて来てほしいって頼まれちゃって」
「なるほどな。で、どこなんだ? それ」
「そこです」
と、小屋の1つを指さし、入ってみると、そこはいかにも占い師がいそうな部屋だった。
「アルファバア。連れて来たよ」
「ようこそ。アルファの館へ。お主等、何人かは異世界から来たようだ。しかもその世界は滅び、こうなっておる。
「!」
と、皆がビックリしてみると、そこはもう、完全な幻想世界にされ、元からいた地上の人達は皆奴隷にされ、働かされていた。
そして、城の玉座には、エインガーヘイトレイドと
魔王、エス・バラードがいた。
「あいつ! ついに地上を制圧して、あんな事を!」
「コレ、あの人達に見せた方が良いと思う!」
と、皆が決めた時、彼女は、次の占いを始めた。
それは、これからの皆の仲間になる者達で、やはり召喚士志望の彼女も混ざっていた。
「フムやはり、お前も混ざっておるの~彼女も連れて行っておくれ」
「え? でも……」
「お主ももう子供ではない。もう旅立ちの時じゃ。両親には話しておるのじゃろ?」
「うん。でも、まだ子供だからとか、家の手伝いとかって、言われて、ずっと……」
「ため込む必要はない。ラマースよ。すぐに支度をしておいで、彼等と一緒に行くのじゃ!」
と言われ、彼女は皆を見ると、興味深々の顔で見た。
すると、この中で、最年長の彼が言った。
「俺達は、村の外で待ってる。決めるのは君だ。もっとも俺達は、この武器に選ばれた身だ。だけど君は違う。ちゃんと自分の意思で戦うだ。
「戦う?」
「そうだ。あの魔王が、何もなしで、地上へ出たとは考えにくい。恐らくこの世界にも配下を残して行っているはずだ。そいつを倒す為にも、君の力が必要になる。よく考えるんだ」
「あ……あの、あんた……」
「あ……」
「ワリィ自己紹介まだだった」
「ズコー!」
と、これにはアルファバアもひっくり返った。
で、皆は自己紹介を終え、村の入り口にある場所から、旅向けの馬車を借りる必要が有った。
そして、それ専用の馬も必要になるのだ。
一方その頃、しずか達も、彼等が出て行った事を知り、馬車で追いかける事にした。
本来なら、ここで治療したいのだが、それでも彼等について行かない限り、エインガーヘイトレイドを止められない。だから行く必要が有ったのだ。
長老様に、馬車を貸してもらい、なんとか出木杉としずかが乗り、ドラえもんは、その後を付いて行く格好になった。
そして、その馬を走らせていると、分かれ道でどっちに行ったか分からないでいた。
するとその上に、赤紫の霧が出て来た途端、馬が暴れ出し、皆は落ちると、その一帯の空間だけが、完全に別の物になってしまった。
「フフフフ。お前達か、エインガーヘイトレイド様の邪魔をしようとした者は」
「ど、どうしてそれを!?」
「私はその方からこの体を頂いた。暗黒の王女ダークネスプリンセスよ」
「あ、あの、あなたはその……」
「言いにくそうね~。そうよ。あの名前を言ったら今度こそ、殺すわよ! 今のあの方にとって、お前は消すべき存在になった。もう、お前を好きに料理して良いとおっしゃった。お前は裏切った。憎むべき対象だとおっしゃった。さあ、この場で死ね!」
と、彼女がしずかに攻撃して来た時、ドラえもんは素早くひらりマントで跳ね返したが、そんな事はとっくに向こうにはお見通しで、あっという間に、避けられ、更に攻撃をしてくる。
「なんてしつこい奴なんだ! 出木杉君はしずかちゃんを守って」
「え? でも、そんな所を見られたら、今度は僕等が殺されちゃう!」
「ウ~ン何か手は……そうだ! ここで通じるか分からないけど、集まれ! ドラエモンズー!!」
と、言うが、なんの反応も無かった。
「あ、あれ~!?」
「ウフフフフ。何をやっても無駄よ。さっきのヒラリマントは完璧なまぐれ。もう仲間はいない。とりあえず、この馬は村に返しておくわ。あの方は、人間以外は殺すなって言っているから。残念ね~頼みの道具が使えなくて。さて今度は、あの女を使って楽しい事をしましょう~」
「やい! しずかちゃんをどうするつもりだ!」
「ウフフ。それは見てのお楽しみ。ウフフ」
と、彼女は笑うと、しずかを空中で貼り付けにし、服を脱がせて、彼女を起こすと、彼女は逃げようとした。
- (第6章 弄ばれるしずか! 救世主降臨!) ( No.9 )
- 日時: 2022/05/08 12:52
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
「フフフフフ。あがけあがけ。今からとっても楽し~事をしてあげるわ!」
と、彼女の左腕が赤く変わり、そのまま彼女の左胸に手を突っ込み、心臓に触れた。
「ウア! ア、ア……」
「フフフ。次にこれはいかが?」
と、今度はそれに力を入れてにぎった。
「アアウウウウウ! イ……イヤ……イ……ヤ……くる、しい……」
と、彼女はもがくが、もう誰も助けに来ず、プリンセスはそのまましずかの心臓をオモチャの様に弄び、うめき声を出す」
「フフフフフフ。やはり人間の。女の子を弄ぶのは楽しいな~特に、苦しむシーンが何ともいえぬ快楽だ。フフフ。しかもあの方の一番好きだった者が裏切ったからこうなるのだ。さ~て次は……」
「空気大砲! ビックライト!」
「出木杉君。僕を大きくするんだ」
「うん! お願いだドラえもん。しずかちゃんを!」
「うん分かってる。絶対に助けるから」
「うん!」
と、出木杉がビックライトをドラえもんに当てると、ドラえもんは大きくなり、プリンセスに向かって空気大砲を撃った。
すると、当たる瞬間に、しずかを前に出した。
「あ!」
「あ~」
と、驚いていると、それは止まらず、しずかは大けが負い、グッタリとしてしまった。
「な、な、な、な、なんて事を! 直前でしずかちゃんを入れ替えるなんて! なんて卑怯な!」
「アハハハハハハ。これくらいのことで怒るなんて本当おバカさんね~。さあて、こいつはもう用済みね。もう苦しむ力もなくなっちゃったみたいだし! と、今度はスネ夫めがけて彼女を投げると、出木杉が済んででキャッチした。
「こんの卑怯者! 僕、本気の本気で怒ったぞ~~~~~~!!!」
とドラえもんは空気大砲を撃ちまくるが、全てスイスイとかわしていく。
そして、ドラえもんの前に出ると、突然どこからともなく、ブーメランが飛んできて、プリンセスを傷つけた。
「何!?」
「え?」
「なんだ?」
と、3人がキョロキョロしていると、、上空に、スレイプニールに乗ったさっきのブーメランを持った白いタキシード姿の男が現れた。
「チィ! どっかのザコアニに似せたつもりか~~~~~~~!!!!!!」
と、怒ったプリンセスが攻撃しても、全く当たらず、彼が持っていた物は、スレイプニールニ持たせると、彼は見事に空中を駆け回り、その男もかなり強いとわかった。
しかもパット分身の術を使い、プリンセスが見抜いた時にはすでに攻撃を受けた後だった。
「チィ! お前は一体誰だ! もう現実のゲートとこちらのゲートは閉じたはず。なのに何故入って来れた!?」
「貴様にいう筋合いはない! 覚悟!」
「するのはそっちだー!!!」
と、凄まじい光線の技も、全く効かず、フルートを吹くと、その音色に反応し、魔法陣と共にカードが降りて来た。
「いでよ! 神の使い手! ペガサス!」
「ヒヒーン!!」
と現れると、そのプリンセスの周りを飛び、雷を堕とし、彼女を苦しめる。
「スレイプニール一旦戻れ!」
と、彼はカードにスレプニールを戻すと、今度は、風の使い手カンヘル竜を召喚し、彼女はそのトップと真空刃を混ぜてボロボロにされ、とうとう場から、退散するしかなかった。
「逃がした様ですね。追いますか?」
「いや、あの彼女の事。また現れる可能性が高い。その前に、彼らを合流させる必要が有る」
「分かりました。彼等に伝えます」
「彼等には、召喚士志望の者もおりますが?」
「それは、彼女次第だ。さ、一旦彼女を村へ連れて行く。君は伝言が済んだら、一旦我々と合流だ」
と言うと、カンヘル竜は飛び去って行った。
そして、しずかはぐったりとなり、髪もボサボサで、挙句心臓に呪いを受けていた。
医師の診断を聞いた皆は、彼等への怒りが増した。
「酷いよ。好きだったのに、どうしてあんなむごい事を平気で出来るんだ!? 大体彼女は何なの!? ねえ、あなたなら知ってるんでしょ? あいつが何かを! 教えてよ! ねえ!」
「宇宙大図鑑によると、あれは精神の塊を切り離して作った岩場、魂の人形なんだよ」
「魂の人形? どうしてそんな 事が出来るの?」
「そこまでは僕もよくわからない。けど、これだけは言える。のび太君は、何かに操られている可能性が高い。恐らく、あのプリンセスが言っていたのが、恐らくのび太君の心のマイナスパワーが誰かに操られて作られていたのかもしれない。ですよね……ってあ~いない!」
「あれ? シートに手紙?」
「何々? 少し急用ができた為、席を外すが、必ず戻るから信じてくれ。白衣のタキシード仮面。だって」
「それってなにかのアニメでなかったけ?」
「う~ん有ったようななかったような~」
と言っていると、しずかがピクリと動いた。
「ウ、ウウ アウ、ウウ……や、めて……こ、ないで……わ、たしは! アウ! う、く、苦しい! ウア!……アウ!!」
「た、大変だ! 呪いが発動したんだ。早くしずかちゃんに薬を」
「分かった」
と、出木杉がしずかに薬を口移しで飲ませると、グッタリとなってしまったが、またいつ体がおかしくなるか分からなかった。
一方の彼は、今回の事について話し合われていた。
なんと彼の正体は、幻想と現実の間の世界のトップエリートのアミラル・カルフレアと言い、以前フィギュアスケートで準優勝を勝ち取った程の実力を持ち、更には召喚もできる。流石に素顔で行くと、後々面倒になるので、あの格好で行ったのだった。
「ム~」
と、皆が悩んでいるその頃、豊達の方にも魔物が押しかけて来たが、彼等は自覚し強くなり、理沙も発作慣れしてのか、落ち着いていたのか、発作を起こす事なく、魔導書を使って攻撃していく。ただ、彼女はそれだけではダメだと思い、ひそかに練習していたのだ。
魔導書を使わず、魔物を撃退する魔法を!」
だが、これを使うと、相当広範囲に影響が出る為、理沙も豊もどうしようか悩んでいたが、今は一刻も早く第3の町につかねばならない。
後、1山を越えれば見えて来ると聞いた。
そこで理沙は、
「皆、先に行って、この道なりを進めば良いのでしょ? なら、私は後から合流するから、皆は行って。今から出すこの魔法は、かなりの広範囲を吹き飛ばしてしまうの。皆を巻き込みたくない。急いで!」
「り、理沙。あなた確か心臓に……」
「分かった」
「ラマース!」
「その代わり、こいつを残しておくよ。そいつは小さいけど、デカくなると、空を飛べるようになる。人一人なら十分乗れるよ! 一回試しに乗った事あるから、安心して」
「ラマース……ありがとう」
「行くよ!」
と、彼等が離れた事で、皆は理沙を集中攻撃しよう襲って来た時、あの呪文をつかった。
「デストロイドアルミルアー!」
と、凄まじい爆発音と共に、道がくぼみ、木々はなぎ倒され、そこら中の物は吹っ飛んだ。
そして、その中央に、理沙が倒れているが、どうにか生きており、ラマースから借りた召喚獣が大きくなると、彼女を載せて後を追った。
そして、山の手前まで来ると、凄まじい風が吹き荒れた。
「ウヒ~。ここ通んなきゃいけないのかよ~」
「たく、豊ってば私等より年上に癖に根性ないよね~」
と、ラマースに言われ、挙句美穂も、
「そうそう。魔法を使って戦う時は強いのにどうしてこうも違うのかしら?」
「しょ、しょんな~」
とやっていると、召喚獣が理沙を連れてやって来た。
「うわ! 早! もう追いついちゃったの?」
「言っただろ? こいつは速いって」
「さて、この風を……ん?」
と、ラマースが風に耳すますと、何かの翼か羽で羽ばたく様な音がした。
「この先、何かいるよ。でも変だ。悪い奴等じゃないみたいなんだ」
「て事は、ここに済んでる動物か何かがいるって事なんじゃないの?」
「確かにその可能性も……」
「どうやらご無事の様ですね」
「そう。無事……ってキャ~~~~~~~」
と、皆は豊の後ろに隠れてしまった
「コラーお前等! さっきは人の事ボロカス言っておきながら、何なんだよ!? これは――――――!?」
「ウフフ。面白い方々ですね。ご紹介が遅れました。私は、カンヘル竜。ある方の使いで参上いたしました」
「ある方の使いって事は、敵じゃなくて味方? でもこの世界に味方なんて……」
「ご安心を、彼女は私の召喚獣です」
「あ、アンタは?」
と、皆が聞くと、彼は自己紹介をした。
「私はアミラル・カルフレア。幻想と現実のはざまにある空間の警察の様な所にいる者です。この渓谷は確かに風がきつい有名な難所で、普段なら、カンヘル竜に止めるようには言いませんが、あなた方は急ぎの旅。
しかも、体の弱い方までいるのであれば、これ位は当然です。
しっかりとして物言いに、皆はキョトンとしていた。
この世界に来て敵も多いのにその上また別のキャラクターまで出て来て頭がちょっとこんがらがっていたのだ。
「まあ、長話になるので、とにかくこの渓谷を超えましょう。カンヘル竜、風の操作を」
「はい!」
と、カンヘル竜は、その力で、風がこれから行く場所へ流れる様にした。
風の圧力が有れば、それに乗って進む事が出来たからだ。
そして、その風に皆が乗ると、カンヘル竜は、そこまでの風の向きを操作し、皆を導いた。
その間とりあえず軽く説明する。
ここで蘇った魔王が、現実世界を自分達の理想、郷ユトウピアへ変えようとしている事を告げた。
そして、その中に、彼等が最もよく知る人物がいる事も……
その人間が、自らの中に、種がある事を知らなかった為に起きた事も話した。
彼の中に、そうなる様に仕組み、種を植え付けた者がいると言った。
- (第8章 明かされた真実。闇に染まるまでの秘密) ( No.10 )
- 日時: 2022/05/08 14:26
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
それは、あの模試の結果が出た時だった。
彼は1人校長室にまで呼び出され、校長先生担当教員。
更に親まで呼ばれて説教されたのだ。
しかもその時のテストをわざわざ机を叩く様に、
「バン! バン! バン!」
と置いていき、のび太はあまりの恐怖で逃げ出したかった。
なんとかして逃げたかった。
認められないのだ。
しかも教員はそれを知ってか、2人を手錠で繋いでいた。
つまりは、絶対にこの場から逃がさない様にする為だった。
「どういうつもりだ?」
「え、ええ、えっと……」
「バン!」
と、教員が机を叩き、頬を叩く。
「どういうつもりかと聞いている! 毎日毎日のテストでオール0点。
流石にこの学校から、転校生まで出てしまったぐらいにまでなった。
挙句の果てにはマスゴミまで来て、書きたいように叩かれ、この学校は最低だと言われた! 誰のせいだと思う?」
「そ、それは……痛て!」
「バキ!」
と、親は切れてのび太を殴り倒し、彼は必死にドラえもんの名を呼ぼうとするが、それが出来ないぐらいだった。
そして、校長からある資料を渡された。
なんとそれは障害児の保護施設の書類だった。
「こちらの方に記入していただきますよ! もうこんな生徒は、うちの学校では面倒見切れません!」
すると、のび太の親である玉子は言った。
「ならば、こちらも離婚届けを出さないといけませんわね~」
「離婚届け?」
「ええ。どうやら、こいつは私の子じゃないんですから!」
と、鎖で思い切り首を締め上げ、失神寸前までやり、後はのび太を殴り回し、暴力沙汰まで やって血が出ても、親が続けると、教師が止めた。
「ストップです! 良いですか? ここは、この学校の校長室ですぞ! 変な汚れが見つかった時、新聞社になんと言わせるつもりですかな!?」
「関係ありませんわ! と言うか、いい加減これを外して下さらない? 私の神経が途切れる前に外さないと、本当にここで殺人事件を起こしかねませんので!」
と言って、のび太を凄まじい形相で睨みつける親に、のび太はナントカトイレに行きたそうな顔をするが、彼女には無駄な抵抗で、ヒールでの踵で蹴りまくった!
「痛い! 痛い! 痛い! お、お願い。やめて! ちゃんと勉強する! するから!!」
「もうそんな嘘は通じない!!」
と、言うと、のび太の担当教委は出て行き、今のうちにと脱出しようとしても、繋がっている限り無駄だった。
「お、お願い! 本当に、本当に漏れそう何だから、ね。もう許して! トイレ! トイレ~~~~~~~!!!」
と、彼がジタバタすると、
「ここで漏らされては困りますね。トイレはそちらです」
「分かりました。オラ! 立ちなさいよ! ションベン小僧め!」
そして、やっぱりトイレの時もその鎖が解ける事も無かった。
なんとか外れないかと必死に頑張るが、鎖が揺れるたびに、彼女は時計を見て言う。
「ちょっと! トイレに何分かかっているのよ! いい加減にしなさい!!」
「だだだだって、ずっと行かせてくれなかったから、た、た、たまっちゃって。お、お願いだから、この鎖を解いて! お願いだから~!!~~~~~ウワ~~~~~~ン」
と、とうとう奴は泣き出し、彼女はドアに体当たりを繰り返してのび太を引き戻し、更に暴力を加える。
そして、それを異空間から見ている者がいた。
そう。それこそが、エス・バラードだった。
「この者に、悲しみと恐怖と同時に、もう1つの心。憎しみすなわちヘイトレドが宿り始めている。フフフフフこの者は使えそうだな。
と、彼はのび太の頭に、折れた鉛筆の様な物をのび太に植え付けると、それはすぐに反応し、徐々に大きくなっていった。
そして、次の暴力に移ろうとした時、
ついにその力を使い、トイレをぶっ壊した。
「これは! 僕、何したの?」
「フフフフ。気付かぬか? それはお前の憎しみの力なのだ。共に来るが良い。その憎しみの力はまだまだ無限に広がる。私と共に来るのだ」
「だ、誰? 何処にいるの?」
「ここだ」
と言って、彼はのび太の前に現れ、手錠を切ると、のび太を黒いオーラで包み、自分の元へ引き寄せた。
「お~~~~これは素晴らしい。これ程の憎しみが有ったとは……使えるやもしれぬ。さあ共に来い。そして、全てを破壊するのだ!」
と言って、次に彼が連れて来られたのは、真っ暗な空間で彼は浮いていた。
だが、先ほどの事で相当ビックリしたのか、恐怖という感情がまだあった。
「フム。少し恐怖があるな。では、お前の力で、その恐怖を消し去れ!」
「で、出来るの? 僕に……」
「当然だ。お前の中で何かを感じているはずだ」
「そう言えば、何だろう? 憎め憎めって声が、中から聞こえるのは、ちょっとだけ感じているけど」
「それは人間としては、不要な感情。お前は怒りや憎しみを持った事は有るか?」
その問いにのび太はすぐには言えなかった。何をどう言うか、全く分からなかったのだ。
だが、彼はのび太に教える。
中にある憎しみと言う名の感情を揺さぶる事にした。
それは、無理やりサッカーや野球をさせられ、負ければ皆はいつも、自分をサンドバックにして来た事。
しずかが自分より出木杉の方へ行った事。
自分が遊びたいのに、他の友達と遊んでいる事
いつもスネ夫にバカにされたり仲間外れにされた事等が浮き彫りになり、それが更にパワーを上げ、一気に成長していく。
「お前に、本当の友などおらぬいるのは全て偽りの友だ。さあ、憎むがよい。そして、闇に染まった時、お前は最強の戦士になるのだ!」
「最強の……戦士。僕はもう1人ぼっち……」
と言った時、のび太は宙に浮き体から黒いオーラが出て来て、彼のマイナスパワーはどんどん上がり、ついには、その姿まで変わってしまったのだった。
そして、あの屋上の事が最後のピースになり、彼はもう、のび太ではなくなってしまったのだ。
彼は誓った。
過去を捨て、この地球を幻想世界イルーシェンに変えてやろうとしていたのだ。
そして、そこから落ちたドラえもん達だったが、しずかは呪いをかけられてしまい、それを解く為の、出木杉としずか、ドラえもんの旅が始まった。
だが不幸な事に、ドラえもんの道具が何1つ使えなくされてしまったのだった。
しかも頼みの綱である、美穂達に会う事が出来なかったし、村の村長と話すことが出来なかったのだ。
ドラえもんは途方に暮れ、とにかく医者を捜そうにも、ここの通過は持っていない。
と、困っていた時、なんと現実世界に行ったはずのエインガーヘイトレイドが現れた。
「まさか、お前達がまだ生きていたとは、悪運の強い奴等だな」
「ちょ、ちょっと待って、君、のび太君なんでしょ!? なんでこんな事するんだ!? お願いだよ。この世界から出してくれ!」
「フフフフフ。お前は優等生のはずだろ? この世界では、それも飾りか? 頭が良いだけでは、この世界では生きてゆけぬぞ?」
「やい! 僕達をここに落っことして、何をする気なんだ!?」
「フフフフフ俺の世界を、ユトウピアにするだけだ!」
と、彼は黒いく染まった剣を出して来た。しかもそこにはシッカリとルーン文字まで書かれている。つまり、暗黒のパワーを流す事で、本当のパワーが出せるのだ。
「フフフフフ。俺の力で、お前達を始末してやる! ハア!!」
「うわ~!」
「急いで走れ~!!」
と、ドラえもんが鞭を入れ、馬はすさまじいスピードで走り出し、攻撃をかわすが、彼は馬と荷台を切り離し、しずか達に攻撃を銜えようとしていた。
と、その時、出木杉が持っていた袋の中に魔導書が入っていた。
「もしかして、これなら……闇のパワーに対抗する魔法は……有った。シャニーングバズーカー!!」
と、出木杉が唱えると、彼は凄まじい力で押されるが、そんな事で参る彼ではなく、魔法無しですさまじい暗黒のパワーを発射した。
そして、荷台は壊され、ドラえもんと、しずかと出木杉は重傷を負うが、それで許す程、彼は甘くなく、何度も何度も攻撃してくる。
「フフフフフハハハハハハハハ。楽しい物だな。お前には いつも恥をかかされてばかりだったが、今度はそうはいかない。あのテストさえなければ、何事も起こらなかったのに、あんなテストを企画して奴等も皆殺しだ!! もう俺は誰も信じない! 信じるのは魔王様だけだ! あの方に、俺は新しい魂と命を頂いた。もう。俺は決して元には戻らない。もう、俺には、暗黒しかないのだ! さて、最後としよう! 俺も、忙しい身なんでな!」
と、その彼の目はちかちかと点滅し、思いっきり手カラくろい稲妻を放ち、更にその上に魔方陣をセットして、その中に閉じ込めた。
「フン! そこで永遠の苦しみを味わうが良い。ハハハハハハハハ」
と笑い、彼は消えた。
一方美穂達は、渓谷を無事に抜けて、道に出た。
「道だわ」
と美穂が言うと、アミラルはカンヘル竜を元に戻した。
「ここからは。皆で行けるな」
「え? ついて来てくれないの?」
と、音光が言うと、
「すまないが、まだ仕事がある。もしまた力が必要になったら来る。それまでは、皆で大丈夫だ。頑張るんだぞ」
「はい!」
というと、彼は姿を消し、皆は、先を急ぐ事にした。
はたして、この先、何が待ち受けているのだろうか!?