二次創作小説(紙ほか)

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東方厠戦録
日時: 2023/08/19 18:32
名前: 博士 (ID: 7ZyC4zhZ)

この小説は、東方ProjectとDaFuq!?Boom! さんの作ったSkibidi Toilet seriesという動画に登場するSkibidi Toiletの二次創作です。

※注意
・東方キャラの死ネタあり
・独自設定が少しあります

以上がこの小説を読む際の注意です。では、楽しんで!

プロローグ

忘れ去られた者達が辿り着く場所、その名も幻想郷。そこでは、人間と妖怪や神々が共に住む楽園の様な世界が広がっていた。しかし、なんの前兆も無く、幻想郷が滅ぶ寸前まで追いやられた大異変が今、始まろうとしていた。

Re: 東方厠戦録 13 ( No.14 )
日時: 2024/03/18 18:07
名前: 博士 (ID: 7ZyC4zhZ)

-魔法の森・魔理沙宅-

森を襲撃していたスキビディトイレ達が立ち去った後、ブラックカメラマンと魔理沙は家に戻り、隠れながら作戦を練っていた。

魔理沙「こいつと一緒に生き残れるか不安だ...そういえば、名前とか無いのか?」

ブラックカメラマンに尋ねると、静かに頭を指さした。

魔理沙「頭にカメラ...よし、これからはカメラマンって呼ぶぜ...って言っても、カメラマンはたくさんいるからなぁ。そうだ!いつもプランジャー持ってるし、プランジャーマンってのはどうだ?」

魔理沙の提案にプランジャーマンはサムズアップした。

魔理沙「少しでかい奴はラージ...巨人みたいなのはタイタンって呼ぶ方が分かりやす...待て、足音がするぜ。」

プランジャーマンと魔理沙は家具に身を隠し、迎撃態勢に入ったが、扉を開けたのは、白いスーツを着たカメラマン達であった。

魔理沙「何だ...カメラマンか。」

ため息をつくと、魔理沙に白スーツのカメラマンが歩み寄っていた。よく見ると、手にはパラサイトスキビディトイレの死体を握っていた。

魔理沙「こいつ!クラウンピースの首にくっついていた奴だ!」

白いスーツを着たサイエンティストカメラマンは、魔理沙の後ろを指さした。その方向には、いくつかの実験器具が落ちていた。

魔理沙「あれを使いたいのか?別に良いけど...」

魔理沙の返事を聞いて、三人のサイエンティストカメラマン達は、実験器具にパラサイトスキビディトイレを入れて、何やら開発していた。スキビディトイレ達の襲撃からかなり時間が経っている。辺りは既に真っ暗だった。魔理沙は立て続けに戦闘していた事もあって、いつの間にか寝てしまった。

次の日、魔理沙が起きると、サイエンティストカメラマンの一人が小さな銃を持っていた。

魔理沙「何に使うんだ?」

魔理沙が興味深そうに銃を見ていると、サイエンティストカメラマンが外に出た。そこには、プランジャーマンが夜のうちに捕まえたカメラマン達がいた。全員パラサイトスキビディトイレに寄生されており、縄で木に縛り付けてあった。サイエンティストカメラマンは寄生されたカメラマン達に銃を向けて引き金を引く。それと同時に、銃口から青い閃光が解き放たれた。閃光はパラサイトスキビディトイレ達を感電死させ、寄生されたカメラマン達を解放した。

魔理沙「これがあれば、霊夢達を助けられる!」

魔理沙が銃の効果に関心していると、このタイミングを待っていたかのように、黒い霧からテレビマンが現れた。テレビマンはサイエンティストカメラマンの銃を回収し、再び消えていった。サイエンティストカメラはテレビマンが去った虚に向けて、サムズアップした。

魔理沙「どこに持っていったんだろうな。」

魔理沙が疑問に思っていると、サイエンティストカメラマンが一枚の紙切れを持って来た。それを受け取って見ると、紙には-Alliance Base-の文字と、その建物が位置するであろう地図が描かれていた。

魔理沙「この地図は...外の世界の物?やっぱりカメラマン達は外の世界で作られたのか...」

カメラマン達はスキビディトイレに対抗するための巨大な基地を外の世界に持っていた。スキビディトイレ達が幻想郷から侵攻し始めたため、基地の場所は未だバレておらず、他のカメラマン達はテレビマンを通じて、幻想郷と外の情報を交換していた。そして今、テレビマンが回収した銃から、基地ではパラサイトスキビディトイレに対抗出来るパラライザーガンの量産が行われていた。幻想郷のスキビディトイレを駆逐するべく、The Allianceは増援部隊を準備していた。

続く...

Re: 東方厠戦録 14 ( No.15 )
日時: 2024/03/18 20:51
名前: 博士 (ID: 7ZyC4zhZ)

魔理沙達が魔法の森で過ごしていた夜、人間の里は火の海に包まれ、スキビディトイレ達が跋扈していた。

スキビディトイレに占拠された里にはただ一人、カメラマンが生き残っていた。テレビマンから事前に預かったレンズを握り締め、物陰からスキビディトイレ達の様子を中継する。カメラマン達の視点は端末やラージテレビマンなどに常に送られているので、敵の情報を得るために偵察していた。しかし、目の前の光景を偵察する事に集中していたカメラマンは、背後を警戒していなかった。レンズを腕ごと掴まれて、ようやく理解した。カメラマンの後ろには、クロースキビディトイレが佇んでいた。

クロースキビディトイレ「......」

位置をバレないようにするためか、クロースキビディトイレは口を縫われていた。しかし、不快感を感じているようでは無かった。高速回転させた爪でカメラマンの頭部を刺して、レンズを奪い取った。クロースキビディトイレは錆びた車輪を鳴らしながら、黒い霧へと消えていった。

-人間の里-

そして現在、里は人妖やカメラマン達の死体だらけになっていた。二体の洗脳したラージスピーカーマンを引き連れて、ラージミュータントスキビディトイレが蹂躙していたのだ。

ラージミュータント「Yes Yes! skibidi dop yes yes!」

里の真ん中で笑顔を浮かべていると、何かが向かってくる事に気がついた。魔理沙とプランジャーマンの二人だった。

魔理沙「里を返してもらおうか...掛かってこい!」
ラージミュータント「skibidi skibidi skibidi!?」

新しい獲物を見つけ、眼を光らせながらラージミュータントが突進を仕掛けようとする。しかし、敵は二人だけでは無かった。魔理沙達の後ろに黒い霧が発生し、数体のラージカメラマン。そして、ラージサイエンティストカメラマンの搭乗するホイールタンク-パラサイトディサブルレーザータンク-(通称・PDLT)が1台現れた。PDLTのレーザーはラージミュータントに直撃するが、あまり効果は無いようだった。しかし、その両端にいたラージスピーカーマンの洗脳が解かれた。ラージスピーカーマンが一発殴ると、すぐさま反撃するが、もう一体のラージスピーカーマンにナイフで動力源を破壊され、何発もパンチを食らう羽目になってしまった。魔理沙はPDLTに搭乗するラージサイエンティストカメラマンにサムズアップした。

魔理沙「このレーザーなら、タイタンの洗脳も解ける筈だぜ!」

早速、妖怪の山へとPDLTが進むその時、後ろからG-manスキビディトイレが現れた。背後にジェットパックを装備しており、両脇に追加のレーザー砲を装備していた。PDLTは為す術も無くレーザーの直撃によって破壊されてしまった。G-manスキビディトイレに続いてストライダースキビディトイレ達がこちらに向かって来る。

魔理沙「まずい...このままじゃまた全滅だ!」

ストライダースキビディトイレが魔理沙に機関銃を向けるが、洗脳が解除されたラージスピーカーマン達がそれを阻止した。しかし、G-manスキビディトイレはもうレーザーを撃つ寸前であった。魔理沙は全滅を覚悟するが、直後に現れた黒い霧によって、G-manスキビディトイレの様子が変化した。タイタンテレビマンがやってきたのだ。画面から放たれる赤い光によって、周りのスキビディトイレ達は次々と自害していった。命に危険を感じたのか、G-manスキビディトイレは顔を伏せながら妖怪の山の方へ逃げていった。

タイタンテレビマン「Are you trying to get in my way?」

G-manスキビディトイレを追撃しようとするタイタンの前に、洗脳されたタイタンスピーカーマンが現れた。それに加え、クアッドランチャースキビディトイレとグレーオクトクロースキビディトイレを引き連れている。どちらもテレビマンの光を遮断出来るサングラスを装備していた。タイタンテレビマンが赤い光を放つが、全く効かなかった。

魔理沙「畜生...対策されている!」

タイタンテレビマンに接近するグレーオクトクロースキビディトイレを咄嗟にマスタースパークで攻撃するが、このサイズになると、全くダメージを受けないようだった。勝ち誇った笑みで魔理沙に巨大な爪を近づける。しかし、その隙にタイタンテレビマンがサングラスを直接殴って破壊し、赤い光を浴びせた。グローオクトクロースキビディトイレは頭を爆発させて力尽きたが、クアッドランチャースキビディトイレとタイタンスピーカーマンが中距離から攻撃を仕掛けた。コア目掛けて発射されたプラズマとミサイルを手で防ぎ、タイタンテレビマンが応戦していると、背後から黒いヘリコプタースピーカーが三つ現れた。2つはタイタンテレビマンの肩、一番大きいスピーカーがコアを守る様に胴体に装備された。

シネママン「Can this be prevented?」

スピーカーの音圧によってサングラスは破壊され、クアッドランチャースキビディトイレも爆発を起こして倒れた。唯一、スピーカーの聴覚攻撃に耐性を持つタイタンスピーカーマンは雄叫びを上げて、シネママンにプラズマキャノンを撃ち込んだ。しかし、防御力が上昇したシネママンに効くわけも無く、肩に装備された鉤爪で頭部についたスピーカーを一つ引き千切られてしまい、撤退を余儀なくされた。シネママンは黒い霧に消え、タイタンスピーカーマンの追跡を始めた。

魔理沙「私達も行こう!」

プランジャーマンは魔理沙と一緒に箒に飛び乗り、シネママンを追いかけて妖怪の山へと向かった。

続く...

Re: 東方厠戦録 15 ( No.16 )
日時: 2024/03/19 21:10
名前: 博士 (ID: 7ZyC4zhZ)

妖怪の山に続く道、草原の上をタイタンスピーカーマンが飛んでいた。その後ろから黒い霧が出現し、シネママンが姿を現した。

タイタンスピーカーマンを睨みつけ、シネママンは背中のブースターを起動する。一気に距離を詰めようとしたのだ。しかし、その護衛としてバキュームスキビディユリナルがシネママンの行く手を阻んだ。シネママンに追いついた魔理沙達であったが、バキュームスキビディユリナルを見た途端、プランジャーマンが箒から飛び降りようとした。

魔理沙「ちょっ!危ないって!」

バキュームスキビディユリナルは自らの口を大きく開き、吸引攻撃を行った。シネママンでは無く、魔理沙達を狙っての攻撃だった。プランジャーマンは地面に着地して、近くの木にしがみつき、何とか耐えるが、空中にいる魔理沙は勢い良く吸引されてしまった。

魔理沙「うわぁぁぁぁっ!」
シネママン「Oh my... there was a human?」

シネママンが魔理沙に手を伸ばすが、数センチ足りなかった。魔理沙はバキュームスキビディユリナルの体内に吸い込まれてしまった。吸い込まれた瞬間を見たプランジャーマンは、シネママンの足元で呆然と立っていた。しかし、シネママンがバキュームスキビディユリナルに接近しようとした瞬間、バキュームスキビディユリナルの口から黄色い閃光が放たれた。閃光と共にバキュームスキビディユリナルは口から煙を吐き出し、血を吐いて力尽きた。しばらくして、体内から魔理沙が這い上がってきた。手には八卦炉を持っている。体内でマスタースパークを乱射して、内側からダメージを与えていたのだ。

魔理沙「死ぬかと思ったぜ...」

魔理沙に続いて、数人のカメラマンが口から出てきた。バキュームスキビディユリナルに吸い込まれていたのだろう。プランジャーマンは安心すると同時に、仲間を助けてくれた魔理沙にサムズアップするのであった。しかし、まだ戦いは終わっていない。

G-manスキビディトイレが意気揚々とシネママンの前に自ら姿を現したのだ。

シネママン「It's finally here...get over it」

レーザーがコアに直撃するも、シネママンは怯まず赤い光線を浴びせた。G-manスキビディトイレは攻撃を止め、苦しみもがいていた。シネママンが優勢に見られたその時、背後から二対のバズソーを装備したジェットパックバズソースキビディトイレがシネママンの肩に装備されたスピーカーを切断してしまった。シネママンはすぐさま背中の鉤爪で拘束し、殴り飛ばすが、背後をG-manスキビディトイレに攻撃される。

シネママン「Disappear quickly!」

腕に装着したアンカーでG-manスキビディトイレを自分の元に寄せると、レーザー砲を掴んで直に赤い光線を浴びせた。だが、あと少しでG-manスキビディトイレを破壊出来る所で、いつの間にか背後に回っていたタイタンスピーカーマンに画面をナイフで破壊されてしまった。

魔理沙「次々と追手が来ている...早く逃げないと!」

しかし、シネママンはタイタンスピーカーマンとG-manスキビディトイレの反撃にコアを防御するしか無かった。山の向こうから巨大なストライダー型のスキビディトイレが接近し、頭部にはヘリコプターパラサイトスキビディトイレが飛び移ろうとしていた。タイタンテレビマンは黒い霧に姿を消し、撤退を余儀なくされた。タイタンテレビマンが逃げた事を見届けると、G-manスキビディトイレもタイタンスピーカーマンと共に黒い霧に姿を消して行った。魔理沙は守矢神社に到着すると、早苗達が生き残っていないか確認していた。

魔理沙「諏訪子達もいない...既に洗脳されているかもしれないな...」

一人で呟いていると、プランジャーマンでは無く、普通のカメラマンが背後に立っていた。手にはパラライザーレーザーライフルを装備している。

魔理沙「さっきまでいなかったような...」

そう言いかけて、魔理沙は後ろの光景に呆然とした。草木を掻き分け、カメラマン達が姿を現したのだ。妖怪の山を隅々まで捜索する様に、無数のカメラヘリコプターが上空を移動していた。援軍部隊が到着した様だった。The Allianceは洗脳された幻想郷住民の本格的な奪還作戦を計画していた。

シネママンによって大ダメージを受けたG-manスキビディトイレは部下と共に、妖怪の山から手を引き、地獄に拠点を移していた。G-manスキビディトイレが戦線から離脱した今、残ったスキビディトイレ達を残滅し、地上を奪還するチャンスが訪れた。

続く...

Re: 東方厠戦録16 ( No.17 )
日時: 2024/06/09 20:08
名前: 博士 (ID: 7ZyC4zhZ)

-人間の里-

魔理沙とプランジャーマンは援軍部隊と共に里まで帰って来た。暴走していた妖怪達とカメラマンは既に洗脳から開放されており、カメラマン達が前哨基地として利用していた。カメラヘリコプターから色んな機材が持ち出され、メディックカメラマン達が負傷者を治療していた。

魔理沙「...慧音!」

負傷したカメラマン達の中、フィジシャンカメラマンに治療されている慧音の姿が見えた。首元には血の滲んだ包帯が巻かれている。隣にはバツが悪そうに座る妹紅がいた。

魔理沙「その傷...大丈夫か?」
慧音「このくらいで死なないさ...妹紅に殺されかけたのはショックだったが。」
妹紅「本当にすまない...動けなかったんだ。」
魔理沙「動けなかった?」
妹紅「洗脳って言えばいいかな。ほら、ここの傷。」

首の後ろには小さな穴が空いていた。

妹紅「ちっこいトイレに首を刺されたんだよ。意識はあったけど、自分の意思で体を動かせなかった。」
魔理沙「他の奴らは?チルノとか。」
慧音「妖精達は皆無事だ......だが、霊夢と咲夜だけ見つかってない。」
魔理沙「...そうか。」
慧音「カメラマン達も地上を捜索しているが、人妖誰一人見つからない。ここにいる者達以外は...」

慧音達が黙り込んでいる中、突然爆音が響いた。

魔理沙「なんだ!?」

周りのカメラマン達も慌てている様に見える。プランジャーマンは魔理沙を庇う様に立ち、プランジャーを握る。

ジェットパックバズソースキビディ「SKIBIDI SKIBIDI SKIBIDI...」

崩れた民家の中から出て来たのは、ジェットパックを装備し、常に宙に浮きながら巨大なバズソーを回転させるスキビディトイレだった。周りのカメラマン達がパラライザーガンを撃つより先に、ジェットパックバズソースキビディは突進でカメラマン達の胴体を切断していった。そのまま魔理沙達の方向にも向かってくる。

妹紅「伏せろ!」

咄嗟に魔理沙達を突き飛ばし、バズソーを正面から掴んで見せた。

ジェットパックバズソースキビディ「SKIBIDI?」

スキビディトイレは妹紅の力に驚くが、回転速度を上げて、その手を切り裂いていった。

妹紅「が...限界だ...」

不老不死とて、痛覚は存在する。妹紅の腕に回転速度が上がると共に激痛が走った。そして、一瞬妹紅が体勢を崩したところで、両腕が切断された。

妹紅「がはっ...!畜生...」

ジェットパックバズソースキビディが魔理沙達を見てニヤリと顔を曲げる。

魔理沙「手強い奴だぜ...」

あの速度ならマスタースパークも避けられるだろう。プランジャーマンも後退りしている。その時、魔理沙達の後ろに黒い霧が出現した。中から出て来たのは二体のテレビマン。そして、笑顔の絵文字を浮かべる-テレビウーマン-であった。テレビウーマンの頭部が分離すると、小型ジェットパックでジェットパックバズソースキビディの後ろに回り込んだ。すると、困惑していたスキビディトイレに突然、青い稲妻の様な物が走った。それと同時にスキビディトイレは魔理沙達と反対方向に位置する崩れた民家へと突進し、自ら自爆していった。爆発と一緒にテレビウーマンの頭部が戻ってきた。

魔理沙「す...すげぇ。お前も操れるのか!」

テレビウーマンは魔理沙にサムズアップすると、テレビマンと共にバズソーに切断されたカメラマン達に近づいた。テレビマン達は触ったカメラマンと共に黒い霧を使って消えていった。テレビウーマンは最後に残された茶色いコートを着たカメラマンを抱きしめて、霧の中へと隠れていった。

魔理沙「助かったぜ。」
慧音「妹紅、無理はするな...」

妹紅の両腕は既に治っていた。

妹紅「迷惑かけたんだ。命なんて、いくらでもかけてやる。」
魔理沙「もう夕方だ...私は疲れちまったぜ。」
慧音「長らく寝てないからな...」

二人がため息をついていると、上空から轟音が響いた。魔理沙は咄嗟に八卦炉を持ち、辺りを警戒するが、スキビディトイレの気配はしない。

妹紅「な...なんだあれ!?」

妹紅が上空を指さした。魔理沙とプランジャーマンがその方向を見る。

魔理沙「...やっと...帰ってきたのか」

プランジャーマンとその周りのカメラマン達が空に向かってサムズアップする。

夕焼けの空を飛ぶ巨大な影。

漆黒のスーツとコートを身に着け、左腕にはレールガン。右手に巨大なハンマーを握り締め、特殊なジェットパックを装備したカメラマン。
中央のコアには、様々なカメラマン達の魂が宿る蒼穹色の閃光が絶え間なく光る。
カメラマン達の最高にして、最強の戦力。希望。


















新たな力を手にし、タイタンカメラマンが目覚めた。

Re: 東方厠戦録17 ( No.18 )
日時: 2024/06/11 18:54
名前: 博士 (ID: 7ZyC4zhZ)

タイタンカメラマンは一人で妖怪の山に飛び立っていった。山には数体のストライダースキビディトイレとジャイアントデュアルレーザースキビディトイレ、デュアルレーザーストライダースキビディトイレがいた。タイタンカメラマンは真下を歩くストライダースキビディトイレを潰し、逃げ惑うデュアルレーザーストライダーにレールガンを撃つ。数体のストライダースキビディトイレがタイタンカメラマンに攻撃するが、タイタンのハンマーに次々と潰されていった。山の頂上から狙撃してくるジャイアントデュアルレーザーにレールガンを二発撃ち込むが、装備した盾で防がれてしまう。タイタンカメラマンはその隙にブースターで距離を詰めると、ハンマーで盾を粉砕し、胴体のコアから直接エネルギーを浴びせた。

魔理沙「派手にやってんなぁ...」

魔理沙は人里からタイタンカメラマンを感心した様子で見ていた。

タイタンカメラマンに先導される様に数機のカメラヘリコプターが妖怪の山へと向かう。地上のカメラマン達もアーマードカメラバンに乗って、次々と山の中へ潜入する。ノーマルスキビディトイレの残党が残っていないかを確認するためだろう。人里では黒い霧からテレビマンが先導してThe Allianceの兵器が大量に輸送されていた。カメラマン達はパラライザーガンを装備した。これである程度武装したスキビディトイレにも対抗出来るだろう。これを見た妖怪達も次々に姿を現し、スキビディトイレの残滅に参戦していた。

幻想郷では、The Allianceと妖怪達の反撃が始まっていた。

しばらくして、プランジャーマンが魔理沙の元に帰ってきた。背中には二本のプランジャーと小型ジェットパックを装備している。

魔理沙「お前も飛べる様になったのか!」

プランジャーマンは頷くと、妖怪の山へと飛んでいった。

魔理沙「私もついていくぜ!」

-妖怪の山-

プランジャーマンが到着した頃には、先に突入していたカメラマン達によって無力化されたスキビディトイレ達がそこら中に倒れていた。魔理沙達がしばらく歩いていると、虹龍洞近くにカメラヘリコプターが止まっていた。フィジシャンカメラマンが数人の妖怪達の治療にあたっていた。数人の白狼天狗と百々世が座っている。

魔理沙「百々世...生きてたんだな。」
百々世「やっぱり異変なのか?いきなり怪物が襲いかかってきて焦ったぜ。」
魔理沙「そういえば、千亦とか魅須丸はどうしたんだ?」
百々世「それが...」
山城たかね「二人とも動かなくなったよ。」

魔理沙達の後ろに座っていた山童のたかねが喋る。左腕はスキビディトイレに食い千切られたのか、切断されていた。

魔理沙「動かないって...どういう事だ!?」
たかね「神ってのは人間達の信仰心で存在しているでしょ?だから、自分達を信仰する人間達が消えたら消滅する危険性があるのよ。千亦は少し前の異変で復活してたけど、今回の異変は人間達が何等かの理由で消えているのよ。」
魔理沙「まさか...」
たかね「二人とも数日前に石像みたいに固まっちゃったのよ。」

妖怪の山が急速に陥落した理由はそこにあった。
妖怪の山には白狼天狗達の警備の他に、守矢、虹龍洞の神という戦力も存在した。神の前ならば、どんな者も敵わない。しかし、スキビディトイレ達は直接戦ったわけでは無かった。

スキビディトイレ達が叫ぶ唄には、人間の脳を腐らせ、怪物へと変えてしまう呪いがあった。スキビディトイレは自分達の賛美歌を口ずさむという性質のため、人間の里にいた人間達の殆どはスキビディ化した。狂った人間達が信仰対象をスキビディトイレに変えたため、神達への信仰はゼロに近づいていた。それが、スキビディトイレが幻想郷に入って来た最初期から神達が現れなかった理由である。守矢の神達は虹龍洞の神達と同様に石化してどこかにいるのだろう。

たかね「幻想郷にいる神様の殆どは動けなくなってるでしょうね。」
魔理沙「...分かった。ありがとう。」

魔理沙とプランジャーマンはタイタンカメラマンの方へ向かって飛んでいった。

-縦穴-

タイタンカメラマンは山の中腹で下を見ながら止まっていた。見つめていた先には、地獄へと続く縦穴があった。中は地獄に続く巨大な洞窟になっているが、流石に巨大なタイタンは入れない。

魔理沙「残りは地獄の方にいるのか?」

タイタンカメラマンがゆっくりと頷く。地上に残っているスキビディトイレは殆ど残滅されたのだろう。

ラージテレビマン「Go ahead. I'll take my brother with me later.」

ちょうど縦穴にカメラマン達と共にラージテレビマンが歩いてきた。ラージテレビマンから放出された黒い霧がゆっくりとタイタンカメラマンを覆っていく。移動には時間がかかるだろう。

魔理沙「...タイタンは後で来るのか、私達で様子を見てくるぜ!」

魔理沙とプランジャーマンは縦穴へと歩いていった。その後をアーマードカメラバンと数人のカメラマンが追った。それと一緒に一人のサイエンティストカメラマンも縦穴に走っていった。

地獄に築かれたスキビディトイレの基地を破壊しに、魔理沙達は深淵へと向かう。縦穴の中では、タイタンスピーカーマンの咆哮が響き渡っていた。

続く...


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