社会問題小説・評論板
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- 大好きだったお兄ちゃん。。。
- 日時: 2010/10/29 23:01
- 名前: 麗華ちゃん♪ (ID: zdDXpDJz)
私の“大好きだったお兄ちゃん。。。”
○人物紹介●
■佐田莉那 さだりな 中学2年生
侑と慧の妹。
■佐田侑 さだゆう 高校2年生
慧の弟。莉那の兄。
■佐田慧 さだけい 大学2年生
侑と莉那の兄。
■佐田奈津 さだなつ 40歳
佐田家の母。
■佐田恵 さださとし 40歳
佐田家の父。
■波江奈央 なみえなお 中学2年生
莉那の親友。
■矢吹翔 やぶきしょう 高校2年生
侑の親友。
■友枝大樹 ともえだだいき 大学2年生
慧の親友。
■菜々瀬瑠璃 ななせるり 高校1年生
佐田家の近くに住んでいる優しい女の子。一番に莉那を守ろうとする。
次から——
本題です^^
- Re: 大好きだったお兄ちゃん。。。 ( No.15 )
- 日時: 2010/11/30 20:17
- 名前: 奈留樹 ◆hjAE94JkIU (ID: zdDXpDJz)
△第8話▲
学校
「奈央!おはよう」
「おー莉那!おはよう。」
奈央は私より全然来るのが早い。
いつも私の机にほうづえついて外を見ている。
「あッ、愛海も来たね。愛海ー!」
「ふたりともいつも何時に来てるのー?はやいね!」
「私だっていま来たばっかりだよ!奈央が、早いの」
じーッ
「なんでそんなにあい見るの?」
「だってあいの目って吸込まれるくらい綺麗な色してるもんね…」
愛海の瞳は綺麗なスカイブルーの色。
私はこのあいの目が大好き…
「今日の美術、一緒にやろうね!」
「いつも3人一緒だもん!」
「来年も、みんな同じクラスだといいね」
「そーだねーッ!」
みんなとても仲良し。
いつでも一緒だし、なにをしてても一緒。
みんながみんなお互いをちゃんと分かってるから、嫌な事だってしないし…
隠し事は無しだってみんなで決めてる。
もし悩んだりしたら、絶対誰かに相談するって決めてる。
ただ—…
私が侑にいに暴力を振るわれて悩んでいるのは言っていない。
だって慧にいにも言ってない。
前までは—…仲良かったし。
佐田家
「ただいまー」
「おかえり!もう鈴君が来てくれると本当に助かるわ!」
「もうどんどん家に来てくれ!」
「そうですかー?そんならどんどん働いちゃおっかなー!」
家に帰ると鈴さんがいた。
朝、私には用は無いって言ったんだから、私には興味ないもんね…
「あ莉那!奈津さんに買い物頼まれてるんだ!一緒に行かないか?」
「私が一人で行ってきます。鈴さんは私に用無いんですもんね。家で慧にいを待ってたらどうですか。」
「そんな言い方しなくてもいいだろ!一緒に行こうって誘ってるんだぞ?」
「いくら鈴君が莉那に興味なくても誘ってくれてるんだ!いとこなんだぞ?一緒に行って来なさい。」
「せっかくのお誘いですが、私は一人で行ってきます。」
俺は莉那にまったく用が無いわけじゃない。
ちょっとは心配なんだよ…
「ちょっと鈴君。これを侑の部屋においてきて欲しいの。そうしたら、好きなことしていてね」
侑の部屋は…
ここか?
うおッ
綺麗だなー!
…ん?
○○大学理工学部、佐田慧
……間違えた。ここは慧の部屋か。
ここかな…?
なんだこれ…!!
- Re: 大好きだったお兄ちゃん。。。 ( No.16 )
- 日時: 2010/12/04 17:39
- 名前: 奈留樹 ◆hjAE94JkIU (ID: zdDXpDJz)
△第9話▲
なんで…佐田家総勢で撮った写真の莉那の顔に…カッターナイフが刺さってる?
どうしてこんなことを…
がちゃ
「母さん!今日は塾、送ってくれるよね!?」
「母さんは疲れてるんだ。」
「えー…↓」
「母さんの代わりに、父さんが送ってやる。ついでに莉那と鈴君のおつかいも一緒にしよう。」
「…鈴君は?」
「侑の部屋にモノを置いてくれてるはずなんだけど…」
ボクの部屋に!?
ボクの部屋に行ったら…机の上に…莉那の…写真の…カッターナイフの…
がちゃ
「すいませーん!侑の部屋ってどこですかー?」
「いいよ!ボク、帰ってきたし。」
「ここか…?」
「「開けるな!!!」」
気がつけば、ボクは大きな声を出して、鈴君に怒鳴っていた。
「なんで?」
鈴君は、ボクを睨みつけるかのように聞いてきた。
「部屋が…汚いからです…」
やばいよボク…震えてきた。
「じゃあ綺麗にしてあげる。…開けるね?」
—莉那Room
「あ、瑠璃さん!?」
〝莉那ちゃん^^変わりない?なんともない?侑に…いじめられてない?〟
「瑠璃さん…私、死んじゃえばみんな仲良くなるんですかね…?」
〝なに言ってるのよ!莉那ちゃんがいるからこそ、仲がいいんじゃない〟
「慧にいにまで…嫌われた。」
〝慧さんが?そんな…慧さんは、とっても莉那ちゃんを想ってるわよ。〟
「もう…死んじゃいたいよ…!」
〝いま、莉那ちゃん家迎えに行くから。待っててね!?〟
「はい…」
私はもう我慢できない。
瑠璃さんにだってもう迷惑かけられない。
ピンポーン
「誰か来たみたいだな。」
「侑。あとで絶対開けてやる。」
いいさ。
後でなんて。ボクしか知らないとっておきの隠し場所があるからね。
- Re: 大好きだったお兄ちゃん。。。 ( No.17 )
- 日時: 2010/12/13 20:09
- 名前: 奈留樹 ◆hjAE94JkIU (ID: zdDXpDJz)
△第10話▲
「こんばんはー」
「あら瑠璃ちゃん!どうしたの?」
「奈津さんこんばんは。莉那ちゃん…今部屋にいますか?」
「おー!瑠璃ちゃん!莉那なら、部屋にいるが?呼ぼうか?」
「あ、大丈夫です。」
なんだよ慧にいじゃないのかよ…
あのクソババアまたきたのかよ。
「恵さん。この方は?」
「いとこだよ。鈴君だ。」
「はじめまして。あなたは…敵ですか?(小声)」
「…敵?」
—莉那Room
「莉那ちゃーん?瑠璃だよー!開けてもらえる?」
「…すいません。わざわざ来てもらっちゃって…」
「私、莉那ちゃんの事、迷惑だなんて一度も思ったことないよ?莉那ちゃん、大好きだもん。」
あッ…
“大好き”
なんて凄い久しぶりに聞いたな…
やっぱり、瑠璃さんには一番心を許せる…
- Re: 大好きだったお兄ちゃん。。。 ( No.18 )
- 日時: 2010/12/13 20:45
- 名前: なな ◆p5CHNX570g (ID: x6z9HA8r)
小説書くの上手いですね!これからも、頑張ってください!
- Re: 大好きだったお兄ちゃん。。。 ( No.19 )
- 日時: 2010/12/18 18:52
- 名前: 奈留樹 ◆hjAE94JkIU (ID: zdDXpDJz)
ななs>ありがとうございます!
私なりに頑張ってみました^^
ななsは…小説書いたりしないんですか?
—本編行っちゃイまーす!
△第11話▲
コンコン
「誰ー?」
「莉那か。鈴だ。ちょっと開けてくれないか?」
「鈴さん…」
「莉那ちゃん、嫌だったら開けないほうがいいよ?」
「瑠璃さん、甘えちゃってもいいですか?」
「全然!」
「一緒に…」
「そこの女に用があるんだ。」
「瑠璃ですけど。菜々瀬瑠璃です。私に用があるなら今出て行きます。莉那ちゃん、待っててね?」
「はい。」
鈴さん、瑠璃さんに用があるなんて一体何があったんだろう…
それより慧にい、まだ帰ってこないのかなー…
朝の事、謝りたいし…
−慧と莉那、通話中−
「慧にい—…?」
〝今日の朝は一体どうしたんだよ。なんであんなこと言い出したんだよ。〟
「慧にいは侑にいのほうが好きなんでしょ?私がいるからいるから…いけないんだもんね…」
自分が大好きな慧にいに向かって最低なことを言っているのが分かった。
〝そんなこと…いつ誰が言ったよ!!〟
慧にいが怒った。
でも…怒ってる声が震えてる。
「…ごめんね。」
〝とにかく、今から家に帰るから。父さんにも母さんにも伝えといてくれ。〟
慧にいはめったに怒らない。
そんな慧にいが怒ったんだから…

