社会問題小説・評論板

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椅子取りゲーム
日時: 2017/05/25 23:19
名前: 小説馬子 (ID: xnzmqlIT)
プロフ: http://www.kakiko.info/bbs_talk/read.cgi?no=12417

こんにちは、小説馬子です。
通例通りに挨拶すると、蘇我馬子でも、小説上手子でもありません。

コメディー、ラノベ掲示板でも執筆中につき、そちらも見ていただけると嬉しいですO(≧∇≦)o

あと、感想・アドバイス大募集中!読者様に快適に読んでいただけるよう、上のリンク先にお願いしますm(._.)m

ちなみに、各章の最初についてるURLは椅子取りゲームにちなんで、その章に流れそうな感じの曲です。暇な時に聞いてみてちょ笑

短編集のつもりが中編集になりつつある……汗


ーー椅子取りゲーム見学上の諸注意ーー
・このゲームは勝者が弱者を学校内でいじめる権利を与えられるゲームです。リスクが怖い方は閲覧をしないことをおすすめします。(ようはいじめの小説)

・曲を止めにきた、席を荒らしに来た方は速やかに退場ください巻き込まれる可能性があります。

・なお、皆様が強制参加させられても責任はとれませんのでご了承ください。

特別視聴席の皆様
◯音異羅様
◯黒翼様
◯かりん様
◯如月うさ様
◯^p^様
◯黒猫様
◯咲華様

100参照突破:2012年11月18日
200参照突破:2012年11月25日
300参照突破:2012年12月1日
400参照突破:2012年12月9日
500参照突破:2012年12月17日
600参照突破:2012年12月29日
700参照突破:2013年1月8日
800参照突破:2013年1月14日
900参照突破:2013年1月16日
1000参照突破:2013年1月22日
1100参照突破:2013年2月2日(くらい……)
1200参照突破:わかんない……ごめんなさい
1300参照突破:たぶん2013年3月後半くらい?
1400参照突破:2013年4月25日
1500参照突破:2013年5月
1600参照突破:2013年7月11日
時は経ち、、
4557参照:2017年5月25日


2012カキコ大会・冬ー社会問題部門ー3位入賞


ーー対戦表ーー

開戦宣言 >>01
一回戦中学一年生ーー讃美歌アメイジング・グレイスーー >>02 >>03 >>04 >>05 >>06 >>07 >>10 >>13 >>14 >>15 >>16 >>17 >>18 >>19

二回戦中学二年生ーーキセキ(GREEEEN)ーー >>20 >>21 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27 >>28 >>29 >>30 >>31 >>32 >>33 >>35 >>36 >>37 >>43 >>48 >>49 >>50

三回戦中学三年生ーーさくら(森山直太朗)ーー
>>56 >>57 >>58 >>59 >>62 >>65 >>67 >>68 >>70 >>71 >>73

1000参照突破記念ーーシード獲得戦ーー
>>51 >>52 >>55

ツイッターアカウントーー@umako_sandp

Re: 椅子取りゲーム ( No.28 )
日時: 2012/12/24 22:22
名前: 小説馬子 ◆MiJ.aMrglc (ID: DLaQsb6.)  


「だがお前のせいで姉貴は退学させられた。お前が学校なんかやめなければ、そんなことはなかった。

それでも、お前と仲良くしてこうと思ってた。今の今までな!

それでも、こいつの肩を持つのかよ。」

どういうことだ。

吉田は知ってたのか知らなかったのか、顔を渋らせた。
でも、俺達部外者にとっては何がなんだかわからない。

気付けば、朝休みにも関わらず教室は静かになっていた。


さすがに、いくら喧嘩っ早い亮太でもヒートアップし過ぎだな、これは。

しかも、女相手にガチギレなんてカッコ悪くすぎてこっちが恥ずかしいっての。

「亮太、落ち着け。個人の因縁はここでぶちまけるもんじゃねえ。

それにこの件は、吉田は何も悪くない。
健介がいけないんだ。
少しは体裁を考えろ、男が女いじめるなんてシャレにもなんねぇーよ。」

俺は、亮太からとりあえず健介を引きはがす。

「ありがとう、祐樹。」

健介は咳込みながら、こっちに向かって言う。

「履き違えるなよ?健介。
俺が今なんて言ったか、聞いてなかったのか?

悪いのはお前だと!」

俺は、健介の鼻っ柱を思いっきり殴る。

健介は床に倒れこんだ。

拳がじんじん痛む、これが人を傷つける痛み。
でも、その痛みを負ってでも俺は健介を殴りたかった。

「祐樹いっけ〜!」
「クラスの裏切りをやっつけろ〜」

Re: 椅子取りゲーム ( No.29 )
日時: 2012/12/27 18:30
名前: 小説馬子 ◆MiJ.aMrglc (ID: 0inH87yX)  


クラスの男子が観衆となり、騒ぎだす。

女子は突然の暴力に戸惑いつつも、明かに吉田のことを睨んでいた。

「みんな、悪かったって。本当にお腹が痛かったんだ。」

健介が目を涙ぐませながら謝る。

「はぁ?いまさら何言っちゃってんの?

ほら祐樹、蹴り飛ばせよ!」

周りの観衆が俺の背中を小突く。

俺としては、一回殴って仲直りするつもりだった。

だが、観衆は完璧におもしろ半分で健介を痛めつけようとしてる。

ここで、反抗すると観衆全員からの蔑んだ目、罵声、暴力を受けるかもしれない。

恐い、恐い……

俺のクラスはこんな狂犬揃いだったか?
いや、違う。皆も健介を恨んでたんだ。

そして、俺がさっき殴ったことで、かろうじてとめていた感情が暴発した。

「おい、祐樹。早くしろよ〜!!」

もしここで俺が退いたら、俺だけでなく健介がこの観衆全体から暴力を受ける。

ごめんな。

俺は心の中で謝ると、足を大きく後ろにひいた。

そして、勢いよく前へ蹴りだす。柔らかいけどなにか重い何かが当たる感触。

俺はこの日を忘れない。
俺はこの時の健介の裏切られたような顔を忘れない。

健介は蹴飛ばされ、ゴロゴロと転がる。俺はサッカー部だ。健介は口から血を少し出していた。

口を切ったのか、俺の蹴りが腹に当たって身体の奥底から出たのか。

ただ、俺の頬に一滴の生暖かいものが伝った。
皆に背中を見せているので、誰かに見られる前に舐めるとしょっぱかった。

Re: 椅子取りゲーム ( No.30 )
日時: 2012/12/29 21:18
名前: 小説馬子 ◆MiJ.aMrglc (ID: 7foclzLM)  


 その日の授業中、健介の教科書がまわってきた。そこには皆の落書きが書いてある。

『死ねよ、裏切り者』
『うぜーんだよ、チビ』
『ビビりくんは家で泣いててくんないかな』

みんな名前ペンで書いてるらしく、なかなか消えない。

「ゆうきもなんか書けよ。」

 隣のヤツがニヤニヤしながらこちらを見てくる。

「……わかったよ。」

 俺は油性ペンで

『クラスの裏切りはいる意味ねぇよ』

って書いた。



 そして一週間後、俺は健介いじめのリーダーになっていた。

 最初は罪悪感があった。今はないかと言われたら嘘になる。

 ただ、もしやめることで次に俺がいじめられるのが怖かった。

 健介の机にゴミが山積みなんて当たり前。
 日寄中は給食制だが、あいつがよそった物は全部残され、あいつの分の給食は誰もよそわなかった。

Re: 椅子取りゲーム ( No.31 )
日時: 2012/12/30 13:59
名前: 小説馬子 ◆MiJ.aMrglc (ID: ajFjTcav)  



 今日も健介が来た。
 早く休んでくれれば、俺だってこんなことやめれるのに。組体操はサボったくせに、よく来るよな。

「あれー、健介くんなかなかオシャンティだな。」

 健介は学ランをびしょ濡れにして、所々にチョークの粉がついてた。そして上履きがない。

 誰かが言ってた、今日は上履き奪って、階段の上から黒板消しを落として、バケツで雨を降らせようって。

 俺は教室はともかく、階段は通行人が多いし、バレるからやめた方がいいって言ったんだけどなー……。

 でもこれでバレたら、こんなことは終われる。

Re: 椅子取りゲーム ( No.32 )
日時: 2013/01/01 22:50
名前: 小説馬子 ◆MiJ.aMrglc (ID: jwGQAuxW)  


「いやぁ、ラッキーだったぜ。
センコーも生徒も誰もいなくて」

 だから決行したのか。だめだ……。こりゃ、バレない。

 俺は健介に歩み寄る。

「あのさ、お前汚すぎるよ?

早くこの教室から出てけよ。教室が汚れる」

 俺はそう言って、掃除用具入れから汚いモップを取り出した。

「じゃなかったら、俺優しいからきれいにしてやるよ」

 俺はモップを健介の顔に押し付ける。

 抵抗してくれたら、俺だってやめられるのに。
 なのに、なんでだ……。

 あいつは何一つ言わず、ただじっと待っている。

 まるで、悪いのは自分だと言うように。違う、悪いのは俺らだって。

「健介!!小田君、集団で虐めるなんて、卑怯よ!!」

 吉田が学校に着いたのか、駆け寄って来た。

「みき〜。あんたが行く方向がそっちじゃなくてこっちでしょ」

 亮太が大好きな女子の集団(通称:ファンクラブ)の一人が吉田の襟を掴んで引きずっていく。

「あんた、よくそんなブサイクちゃんで学校来れるよね。かわいそうだから、お化粧しよっか!」

 一人がマジックペンを取り出して、頬に『バカ』と書く。

「おい、お前ら吉田は悪いことしてないだろ?」


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