社会問題小説・評論板

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過去という名の鎖
日時: 2014/05/06 10:43
名前: 雅 ◆cx/rWkDC1s (ID: FLOPlHzm)

はじめまして。
ここでは初めて投稿の雅です。
いじめ系小説は初挑戦ですので、少々戸惑いがちですが
精一杯頑張りたいと思います^^

※長期不ログインのため、ID変更




○目次○

prologue >>1

第1章
高校生 >>4
初日 >>5
友達 >>7
それぞれ >>9
見覚え >>11
うわの空 >>12
冷たい彼女 >>15

第2章
部活 >>17
弁当 >>20
変わり目 >>21
違和感 >>22




以後続きます。


Re: 過去という名の鎖 ( No.18 )
日時: 2014/03/18 20:23
名前: アザミ (ID: ztRXnpN9)

初めまして、アザミです。
凄く面白くて続きが気になります!
特に…茜の周りがいつ、どんな風に壊れるのか…茜の過去は…と言ったところが気になってドキドキです。
この話を読んでいると心臓がバクバクとうるさいです笑

私はまだ中学生なので“高校生”という響きに憧れがあるのですが…友達を作るのが難しいのは中学校よりも高校なんですかね…やっぱり。
琴みたいな子がクラスにほしー!とかこっそり思いました((

Re: 過去という名の鎖 ( No.19 )
日時: 2014/03/20 00:52
名前: 雅 ◆L5jDasJqg6 (ID: 0/Gr9X75)


>>18

アザミさん

コメありがとうございますp(*^-^*)q
そう言ってもらえて嬉しいです。更新の励みになります♪
茜の過去はまだまだですが、後々書いていきます!

私も琴みたいな人は、クラスにいて欲しいです笑
安心しますよね、やっぱり∩^ω^∩

頑張ります!

Re: 過去という名の鎖 ( No.20 )
日時: 2014/03/22 19:50
名前: 雅 ◆L5jDasJqg6 (ID: 0/Gr9X75)




—弁当—


—————
———



キーンコーンカーンコーン




「…はい、じゃあこれで終わります」


「起立、礼…

「「「ありがとうございました」」」


一限の授業から始まり。

先週決まった学級委員の号令を合図に、
ようやく四限目の授業が終わった。


「っしゃー!終わったー!」


前の席でぐーんと大きく背伸びをする唯菜。
確かに初日は凄く長く感じたなあ。


「やっと終わったねー茜!」

「うん…疲れたね!」


教科書を片付けながらあたしに言葉を投げかける琴。
あたしもゆっくりと教科書を机にしまう。


「唯〜!ご飯食べよ!」


すると、今朝少し会話をした唯菜の友達、
…えっと…ボブヘアーの子…あ、野江さんだ。
野江さんが弁当を片手に唯菜の席へ近づく。

“唯”と独特な様子で愛称を呼ぶのは、野江さんと、あともう一人七瀬さんしかいないだろう。

四限が終わったため、次は昼休み。
去年中学校までは給食があったため、これから当番の人が急いで準備したりしていたんだっけ。
高校生だから給食なんてなくて弁当に変わる。


「あ、そっか!もう弁当じゃん♪食べよ!」


唯菜が鞄から弁当をとり立ち上がろうとした、

と、同時に


「琴ー、一緒に食べない?」


琴の友達の篠塚さんが自席から呼びかけた。


「食べる食べる!どこにする?」

「私の席でいいよ!」


琴は篠塚さんと食べるみたい。

あたしも鞄の横にかけているランチバッグを手にとり
立ち上がろうとしたとき…ふと気づいた。



あ、、、あたし、誰と食べるんだろ…


唯菜はきっとあの2人と食べるだろうし、
琴も篠塚さんと食べる様子だった。

あたしはてっきり3人で食べるものだと勝手に思い込んでいた。
だから、こうなるなんて予想しておらず。


それに予想通りにいかなくても、声かけて、一緒に食べたいって言えばいいのにそれすらできないなんて。
断られたら?嫌な顔されたら?なんて不安がよぎる。



…でもそのあとすぐに不安はあっさり消えた。


「茜も一緒に食べる?」

と。

琴が振り向いてあたしに声をかけてくれた。


「い…いいの?」

「何言ってんの!友達じゃん!」


純粋にうれしかった。
琴と友達になれてよかったと改めて思った。

そしてそのあと、唯菜達も誘い、結局はあたし、琴、唯菜、それから篠塚さん、野江さん、七瀬さんと6人で食べることになった。

篠塚さんと野江さん、七瀬さん、唯菜は初対面だったためそれぞれ自己紹介をしていた。





———そんなこんなで昼休みも終わり、


午後の授業も受け、今日の一日を終えた。


Re: 過去という名の鎖 ( No.21 )
日時: 2014/03/24 00:59
名前: 雅 ◆L5jDasJqg6 (ID: 0/Gr9X75)




ー変わり目ー


入学して二週間程たった頃。


「じゃあ行ってくる!ばいばーい!」

「行ってら!頑張ってね〜!」

「ファイトー!」


今日から琴が部活に行きはじめた。
最初は選手としてのバスケ部かと思ってたら、まさかのマネージャーだった。
しかも、男子バスケ部の。
思いっきりの青春を過ごそうとしている琴。

あたしもなにかしらの部活に入ろうかなって思ったけどなんかやる気がおきず。
結局帰宅部として学校生活を送ることにした。


でも琴が部活に行くということは、

「帰ろ〜」

「今日どーする?」

、、これから帰る人がいなくなった。

今迄は琴と帰っていて、最初は唯菜と3人だったけど、
後から野江さん達と帰るようになったから別々になることが多くなっていた。



「友梨、彩華帰ろー!」

「帰りどっかよらない?」

「いいね〜!いこいこ!」


あたしの視界の端にはいつも通り教室を出ていこうとする唯菜達が見えた。
もうこれは定着していて、琴が部活に行きはじめた以上、3人で帰ることがなくなるのも時間の問題。


悲しいけれどあたしと2人で帰るなんてことはまず、あり得ない。
この二週間程で気づいたけれど、あたしは琴を通じて唯菜と繋がりを感じているように思えてきた。
琴がいると唯菜と会話が弾む。
2人でいたことは殆どなかった。



……現にあたしは今唯菜から誘われていないから。


「茜ばいばーい」

「ばーい」 「また明日〜」

それでもこうやってあたしに声をかけてくれるから、嫌われてはいないから安心した。
別に悪口とか影口とか言われてないし、あの3人はずっと前から仲が良いから何も思わなかった。…寂しいと感じることはあるけどね。

「あっ、ばいばーい!!」

あたしも帰るかな…。
鞄に教科書をしまい肩にかけたときだった。


「雪乃ちゃん、帰ろう!」

「帰ろ〜」

「お、帰ろ帰ろ〜♪」


あたしがふと後ろを振り返ると、篠塚さんと他の子2人が帰ろうとしていた。
琴がいたときは稀に帰っていたときもあったけど、やっぱり琴がいないだけであたしのまわりはガラリと変わる。
篠塚さんも琴がいなかったらあたしと帰ることはないのかな…

でも、このまま1人っていうのは辛い。
彼女達がちょうど教室を出ようとした所を、あたしは勇気を振り絞って呼び止めた。

「し、篠塚さん!」

「ん、茜ちゃん。どうした?」

あたりまえだが篠塚さん達は止まってくれた。

「あ、あの。、、一緒に帰ってもいい?」

…自分から話しかけるのがこんなに緊張するなんて。
なんて言われるかな…

断られたら……

「うん、全然いいよっ、帰ろ!」

「…ありがと!!!」

あたしの不安を消し去り、あたしを手招きしてくれる篠塚さん。
いいよと言ってくれたことに嬉しさが込み上げ、内心驚きながらも、4人で教室をでた。



その光景を始終見ていた館野さんには気づかないまま。


ーーーーー…
ーーーーー…


「あ、なら琴とは塾が一緒だったんだね!知らなかったなー!」

「そーそー、最初ビックリしたけどね笑」

下校時。

琴と篠塚さんは塾が一緒だったらしく、友達だったことが分かった。
そして、

「茜ちゃん、こっちは千春ちゃんとみっちゃん」

「榎原千春。よろしくね」

「冴木美月だよ、よろしくね?」

と、篠塚さんが2人を紹介してくれた。

「牧野茜ですっ、よろしくね!」

榎原さんはショートで髪がほぼ茶髪で少し金髪も混じっている。
確か水泳をやっていたらしくて、塩素により髪質が変わったらしい。
だから肌も焼け色だったと、自己紹介の時言っていたのを思い出した。
最初はふ、不良?とか失礼なこと思っていたっけ…

みっちゃんと言っていた、冴木さんはセミロングの前髪がパッツン。
ピアノをやっていたことがあるらしく、手が綺麗だった。
指先が細く、羨ましいと思った。

篠塚さん達は席が近く、すぐに仲良くなったらしい。
あたしでいう琴と唯菜みたいだ。



でもなんだろ、、

全然好きだけど、嫌いじゃないけど、
唯菜よりも篠塚さん達との方が居心地がいいなんて…

最初に仲良くなったのは唯菜の方なのに…





ーーー…なんて疑問は「まあいいか」という自己解決で消え、

その日からは篠塚さん達と帰ることが増えていった。



Re: 過去という名の鎖 ( No.22 )
日時: 2014/05/11 10:07
名前: 雅 ◆L5jDasJqg6 (ID: z6zuk1Ot)




ー違和感ー


篠塚さん達と帰るようになって数日。
桜が散りはじめ、制服も移行期間になり既に暑さを感じるようになった4月から5月に入ったこの日。

6限目のHR。


「今日は来週ある体育祭の種目決めをするぞー。種目はーー…」


来週の土曜日に開催される体育祭の種目を決めるらしい。
高校の体育祭は中学校と比べて楽で、上下関係も少ないから凄くいい。
それに練習も少ないから良さそうだ。


「何しようかな〜!茜っ!どーする?」

「んー、余りまわりに迷惑かからない競技でいいかな笑」

「そっかー、…唯菜はどーする?」

「ウチはもち大玉転がし!楽しそーじゃん!!」


唯菜は大玉転がしに出るらしい。
ドデカイ大玉を男女4人でグラウンドを一周する競技。
なんでも大玉がめちゃくちゃでかくて、思うように転がせない。

唯菜曰く、選ばれた男子2人と仲良くなれるチャンスだと。
このクラスは何故かイケメン多いからなー。


「えー!楽しそう!彩華ちゃん達と出たりする?」

「いや、あの2人めんどくさがりだから楽なのしか出ない。今んとこ1人」

「じゃああたし出ていい!?」

「出てくれんの!やった!出よ出よ!」

「先生ー!あたしと唯菜で大玉転がしでまーす!」


どうやら唯菜はまだ1人だったらしく相手を待っていたらしい。
琴も出たそうで、2人で出ることになった。


それにあたしは少し嫉妬してしまう。
あたしとは口数少なくなった唯菜。
琴となるとこんなに楽しそうに話してるなんて。
あたしを挟んで会話を弾ませる2人を見ることはできず顔を俯いた。


「茜何でんのー?」


と。唯菜がふいにあたしに目を向けた。
瞬時に顔があがる。


「う、うーん、何でよう笑…絶対出なきゃいけないかな」

「て、先生言ってた」

「あーそうだよね…どうしようかな…ぁ、」


そうだ…篠塚さん達はどうするのかな。
…と思ってたのも束の間。

彼方を向く途中、黒板を視界に捉えた。
その時一瞬目を見開いた。


〔大玉転がし男女4名 男子:菊地 狭野 女子:水原 本条〕

〔技抗争男女6名 男子:桐谷 桜木 安藤 女子:篠塚 榎原 冴木〕


篠塚さん達は既に決まっていた。
それも定員は3人までで。

篠塚さん達の方を見ると、技抗争で選ばれた男子の3人と楽しそうに雑談していた。

「…っ、」

また顔を俯いてしまった。
彼処に混ざりたいなんて思っても、できない。


「琴、どうし…「水原大玉でんのかよ」


後ろを振り向くと同時に、男子2人が琴の右隣に来た。
見るからに知り合いのよう。
確か…、バスケ部の菊地君。


「えー!いいじゃん!って、光輝もでんの!」

「悪りぃかよ」

「なになに〜琴誰!彼氏?!」

「「はぁ??」」


そこに唯菜も混ざり、菊地君ともう1人、狭野君も入って4人で騒ぎはじめてしまった。

またしても同じ状況になってしまった。


チラッと黒板を見ると、
もう殆ど埋まってしまい残っているのがあとリレーと100m走だった。

走るのは大の苦手だけど、どちらかなら…リレーしかない。

あたしは前まで行き、リレーの枠に“牧野”と書いた。


リレーは他意外にも七瀬さんと野江さん、


そして…館野さんもいた。



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