社会問題小説・評論板
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- 奴隷育成所
- 日時: 2019/07/28 17:27
- 名前: アマギ (ID: HuynY/aq)
——その日、俺は奴隷になった。
監禁され、地獄の日々を過ごす——
日本奴隷監禁社の紹介です。
弊社は、借金を背負った人や罪を犯した人の味方でございます。
借金や賠償金を抱えた人なら、身近な人を差し出すことで貴方の払う金額が
タダになる・半額以下に減ることになります!
罪を犯した人なら、身近な人を差し出すことで、貴方の刑がなくなる・現金を数万円で払うことで済みます!
私達は警察や金融機関などと関係があるので、このような事が出来るのです。
今、お困りの方、私達に相談しませんか?
- Re: 奴隷育成所 ( No.12 )
- 日時: 2019/08/05 23:00
- 名前: 李元根(イ・ウォングン) (ID: GP0veB9W)
>>10
内容が似ていると思った。
- Re: 奴隷育成所 ( No.13 )
- 日時: 2019/08/05 23:49
- 名前: 猫又 (ID: vVtocYXo)
こんにちは、猫又と申します。
奴隷育成所、読ませていただきました。
読んでみての感想ですが、
様々な伏線が張ってあり、読みごたえがありそうな作品だなと感じました。
描写に感じては冒頭の展開がやや雑ではありますが、特に問題なく、
あとは肝となるストーリーがどう展開していくのか楽しみです。
まだ冒頭ということもあって、
作品全体の面白さや、描写の割り切りについてはよく分からないため、
できれば、完結した後にまた見せていただいていいですか?
こんなコメントですけど、応援してます。それでは〜
- Re: 奴隷育成所 ( No.14 )
- 日時: 2019/08/06 07:03
- 名前: アマギ (ID: HuynY/aq)
>>13 コメントありがとうございます。
冒頭に関しては少しずつ手直しを加えていきたいと思っています。
はい、完結したらお伝えするので読みやすい作品に仕上げます。
- Re: 奴隷育成所 ( No.15 )
- 日時: 2019/08/16 12:03
- 名前: アマギ (ID: HuynY/aq)
「起きろぉぉ!」
大声で誰かが叫ぶ。眉間にシワを寄せ大きな口を開けていたのはおじさん。
「うわっ、誰ですか!?」
天井にぶつかりそうなくらいな勢いで飛び上がる。
「あ? 俺は看守だ。労働の時間だぞ、ついてこい」
看守の男に腕を掴まれ、部屋を出る。食堂とは違う方へ連れられていく。
前に奴隷達が見えてくる。何人か泣き、何人か溜め息をつき、何人かは叫ぶ。
俺は働くということしか知らないため、看守に従うしかなかった。
階段が見える。地下室から脱出できるのか、という微かな希望を持つ。
しかし、前にいた奴隷達の足が動きたがっていないように見えた。
階段を上りきった。朝、ここへ連れてこられて目覚めた場所のように冷たく硬い床。
看守が重そうな硬い扉を開けると、そこには希望の日光。
「地上だ!」 地上の世界に戻った。ここから抜けられる、わけない。
コンクリートで作られた高い壁。学校の校舎並みはあるだろう。
「今日はトマトとナスの収穫だ!」
大きな農園に響く天王寺の声。なんとなく自分で思っていた奴隷の姿に近い。
農園に長時間働かされる姿。まさにこれだ。
俺はここへ連れられ農作業をするのは初めてなので看守に連れられ農園の中へ入る。
ハサミを持ち、チョキチョキと実を切っては籠に入れることの繰り返し。
夕方が近いが、日差しが背中に直撃する。澄んだ青空からくる日光は悪魔の日光になっていく。
これも天王寺の作戦なんだろうか。早朝や夕方ではなくあえて昼間に農作業をやらせること。
「47番! サボるんじゃねぇ!!」
今日はハサミで切るだけの収穫だからまだ楽な方だと思うが、種まきとか大変そう。
その47番は天王寺に思いっきり鞭で叩かれた。
——天王寺アタックだぁ.....
周りの奴隷達は口を揃えてこの言葉をいい、顔が固まっていく。
- Re: 奴隷育成所 ( No.16 )
- 日時: 2019/08/21 14:00
- 名前: アマギ (ID: HuynY/aq)
「天王寺アタックって言うんだ....,」
47番の後ろで立っていた俺が小言を言うと天王寺が近付いてきた。
「25番、もっとこれを知りたいなら打ってやるよ」
そんなの御免だ。ニヤリと不気味な笑みを見せる天王寺に恐怖を感じる。
また、トマトやナスを収穫するのを始めた。
しっかりと熟しているのを確認して、トマトならヘタが沿っていることを確認する。
面白味もなく、サボったり失敗すると鞭で打たれる仕事を続けていく。
その時だった。
——83番! もう逃げられないぞ!!
また、天王寺の声が天王寺の声が響く。
きっと、47番や天王寺に皆が目を向けている最中に脱走しようと思ったのだろう。
日がギラギラと輝く中、糊のようにくっついて登る老婆の姿。
高い壁だが、小さな出っぱりを掴んで必死にしがみついている。
彼女もここに連れてこられて人生をめちゃくちゃにされたに違いない。
人生の最期の力を振り絞って、ロッククライミングのように登り続ける。
「.....ぁああ .....もう..だ、めぇぇ.....」
ジェンガが一瞬で崩れるように彼女は力尽きて、黒服達に運ばれる。
間近で老婆を見たが、どこか悔いがあるようだが少し笑みを浮かべていた。
色々な事があったが、収穫作業は全て終わったようだ。
きちんとやってれば以外と緩かった。長袖だし悪魔の日光が降り注いだせいか、汗を沢山かいた。
勿論、タオルや冷たい水なんてあるわけない。服の先を使って汗を拭う。
また、あの扉が開いて階段を降りていく。やっと終わった、シャワーでも浴びてぇなと思う。