BL・GL小説 （オリジナルで全年齢対象のみ）
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- 【百合】私の親友は。
- 日時： 2015/07/08 00:56
- 名前： 音夜 天 （ID: yOB.1d3z）
初めましてー！音夜と云います。
このお話、最初の方実話です（笑）
題名変わるかもしれません。
更新はゆっくりめ。
ではどーぞ↓
1年生の時、同じクラスだった。
その頃は気にも止めていなかったし、記憶も曖昧だ。
確か、彼女はクラスでとても浮いていたと思うのだけれど。
同級生を殴ったり、掃除の時間、扉にもたれかかってツーンとしていたり……
そんな彼女の髪はパッツン茶髪だった。
2年生の時、同じクラスだった。
あまり覚えていないが。
私の仲の良かった友達、『アスカちゃん』のお別れ会。
体育館でのドッチボール。
彼女は窓の外を見て、やっぱりツーンとしているのだった。
先生は一年生の時と変わっていて、少ししつこい先生だった。
しつこく彼女をドッチボールに誘った。
すると彼女は顔を思いっきりしかめ、
トイレにこもって給食の時間まで出てこなかった。
そんな彼女の髪は肩までストレートの茶髪で根元がちょっと黒かった。
三年生の時、同じクラスだった。
素行の悪さがちょっと和らいだ。
掃除もするようになったし、クラスメイトとも少し話せるようになった。
私も少し話したが、まだ態度は冷たい。
そんな彼女の髪はポニーテイルになっていて、毛先が茶色かった。
四年生の時、同じクラスだった。
素行の悪さが悪化した。
朝の会の途中、何度も先生に呼ばれているのを見た。
それはもう毎日のように……と言ったら言い過ぎか。
4日に一回くらいは、と直そう。
それはもうすごかった。
私の周りの人たちもほとんど彼女に泣かされたと言っていた。
次は私か……と、ドキドキしていたが何もなかった。
そんな彼女の髪はポニーテイルが様になっていて、やっぱり毛先が茶色かった。
五年生の時、同じクラスだった。
転機が現れた。
仲良くなってしまった。
「かっこいいね」と言われた。
初めて見た笑顔で。
別段嬉しくもなかった。
彼女は、心を入れ替えた…
とまでは言わないが、前と比べれば丸くなった。
仲良くなって見れば案外、面白い人だった。
歌が上手くて、本を読むのが好きで、何より自由だった。
私なんかより、彼女はカッコ良かった…と思う。
彼女の髪はポニーテイルでおさまってとても伸びた。
六年生の時、同じクラスだった。
毎日が青春って感じだった。放課後が楽しかった。
彼女と、私と、他数名。仲良しグループでの活動はとても楽しかった。
なぜか彼女は私を自分の彼氏だと言いふらすようになった。
つか、女だ。
なんて言ったら「何言ってんのー？」と、笑顔で返されるだろう。
黒い笑顔。
思えば最初に見た笑顔もこんな顔だったなぁ。
週末は絶対遊ぶし（彼女の曰くデート）、
二人組になれと言われたら彼女。
移動の時は手を繋いだ。（←これは先生に何か言われた気がする）
そんな彼女の髪はポニーテイルでないといけないのだ。
春。
中学一年生。
…………………。
違うクラスになった。
…………………コロサレル…。
- Re: 【百合】私の親友は。 ( No.23 )
- 日時： 2015/07/18 14:34
- 名前： 音夜天 （ID: 393aRbky）
苺様コメントありがとうございます！
頑張ります！
- Re: 【百合】私の親友は。 ( No.24 )
- 日時： 2015/07/19 20:32
- 名前： 音夜 天 （ID: Jolbfk2/）
「お邪魔しまーす。」
某月某日土曜日の午後。
キョウがウチに遊びに来た。
私の部屋は二階。
回る階段を上がった突き当たり。
前の住人が作った、猫の出入り口が四角くあいている部屋。
「ひゃー！落ち着くー！」
「どーゆー意味だよ。」
「寝たい………zz」
「こら。」ポカッ
「あうー。」
今日はウチで勉強会。
なんせ前に言った通り、三原中学は進学校だから
私みたいな平凡人が通えてるのは、（癪だけど）
キョウに教えてもらっているおかげ。
キョウは見た目によらず頭がいい。
人は本当に見た目によらない。
授業中は眠たくなったら寝ているらしいし、
先生の名前だって未だに覚えてないし………。
本当に不思議。
だから、
「あのさー。キョウってなんでそんなに………、テストの点数高いの？」
なんでそんなに頭いいの？なんてムカついて聞けない。
だいたい、小学校の時は私の方が頭良かったのに。
点数の見せ合いっこなんて普通でしょ？
全教科平均85だった私に対して、キョウは50。
なのになのに！急に受験するとか言い出して、
（本当かなぁ？）先生に聞いた話。
……………………………結果オール100。
嘘でしょ？？あり得ない。と思って先生に聞いたらホントだって。
言われたのに信じらんない。
……………………………本当かも？
「んー？なんでだろーねー。」
「ごまかさないでよ！」
「まぁまぁ、あ、そこ間違ってる。」
「〜〜〜！」ケシケシ
「………私の場合、夜型だから暇で勉強してるの。……そこも。」
どこぞの優等生だよ！
暇で勉強とか！！！
「へぇー！」ゴシゴシ
「カナちゃんって、いつまでも小学生だよねー。10時に寝てるとかってさぁ。」
「うるさいなぁ、キョウこそ、もっと寝たら？」
「言ったでしょ、The低血圧」
「いつも眠そうじゃん、体壊すよ。」カキカキ
「………心配してくれてんの？」クスッ
あ、失言。
「ふーん？クスクス」
ムカつくなぁ。
「うん、そ、心配してんの。悪い？」カキカキ
「………」
あれ、どうした。
いきなりの無言。
「……キョウ？」
手を止めて、顔を上げた。
すると、キョウが俯いてる。
「おーい…………」
体を机から乗りだしてキョウの顔を覗き見ると。
「うわ、真っ赤じゃん」
真っ赤な顔して、照れてるキョウがいた。
「…………うるさい。」
ぷいっと、顔を逸らした。
この後、ちょっと不機嫌になるんだよなぁ。
「はぁ、………何か飲む？」
「……………………………………………コーラ。」
「はいはい。お菓子は？」
「……………………………………………ポテチ。」
「…………。」
言いたいことはいろいろあるが言ったらさらに不機嫌になるんだろう……
と考え、何も言わずに、注文の品を持ってきてやった。
「ん〜、幸せ。」
バリバリとポテチをほうばりながら、キョウがなんか言っている間
私はせっせと課題を終わらせた。
「よしっと……。あ！ちょっと！食い過ぎ！」
「んー。」
「聞けやコラ。」
「炭酸嫌いでしょ？だから飲んでやってんの。」
「そりゃ、どーも！」
「うむ、感謝せい」
「調子にのるな」
ひょいっとかわしながら、キョウは言った。
「でもさー、なんで炭酸嫌いなのにコーラある訳？」
「……！」
「カナちゃん家って、共働きだよね。」
「……！！」
「仕上げにここの賞味期限から言ってこのコーラは……」
「馬鹿っ！！」
ガバァっとキョウを押し倒した。
違う違う！！別にっ！
「……私のために用意したと判断してみる♪」
「…………っ！！！」
「あはっ、図星？」
「ち、違う！たまたまだから！たまたま……」
はっ、と気が付いた。
この状況って……。もしかすると、床ドンですか？！？
………………///。
私は俯いて、この後なんて言おうか考えた。
やばい、すごい恥ずいっ//。
「…………どいてくんない？」
「うわぁ！！！！」
ばばばっとキョウから離れた。
思ったんだけどキョウって変なとこで照れたり照れなかったりするよね。
「プッ、変なの、カナちゃん。床ドンぐらいで何照れてんの？」
「馬鹿！馬鹿ぁ！キョウが変なこと言うからでしょ！たまたまだから！」
「はいはいわかったってば………多分。」
「だから……！」
「ただいまー、要芽ー？」
あ。
ちょうどいいのか知らないけど母が帰ってきた。
タンタンと階段を上ると、部屋に入ってきて
「あら京佳ちゃんいたの？いらっしゃい。」
「お邪魔してます！」
猫かぶりやがって！
- Re: 【百合】私の親友は。 ( No.25 )
- 日時： 2015/07/20 02:56
- 名前： 音夜 天 （ID: Jolbfk2/）
【キャラクター紹介】
今更ですけど。
キョウ→本多京佳（ホンダキョウカ）
三原中学一年四組。
自慢ー腰下まである長いポニテ。
得意教科ー特になし
苦手教科ー体育、歴史（点数は良い）
カナちゃん→永澤要芽（ナガサワカナメ）
三原中学一年一組。
自慢ー………一人っ子。
得意教科ー社会（先生が面白い）
苦手教科ー数学、体育、美術（←センス０）
サナエ→柏原早苗（カシハラサナエ）
三原中学一年一組。
自慢ーそろばん一級。
得意教科ー数学
苦手教科ー体育
です。今のところは。
- Re: 【百合】私の親友は。 ( No.26 )
- 日時： 2015/07/20 10:33
- 名前： 音夜 天 （ID: Jolbfk2/）
その後はだらだらと漫画読んで、ちょくちょく予習教えてもらって、
好きなだけＣＤ流して、夕方頃帰るというので送っていった。
「次は私の家、来る？」
なんて別れ際に言うから、
「行く。」
と返した。
来週の土曜日。同じ時間に、だそうだ。
前に言った通りキョウの家はアパートで、一軒家のウチと比べると
狭い……と思う。
だがそんなの御構い無しにキョウの部屋には500冊の漫画が
壁一面にびっしりと置いてあるのだ。
しかも次に行くと増えてる。
ただ読みし放題。
キョウも「一冊減っただけじゃ気付かない。」と言っているくらい。
そんなこんなで、あっという間な1週間弱。
本日土曜日、曇天。
「お邪魔しまーす。」
「どーぞー。」
二階の一番手前の部屋。
入るといい香りが……………するわけない、が、臭いわけでもない。
奥の左側のふすまの先がキョウの部屋。
「うっわ。いつ見てもドン引きな部屋だね。」
「失礼だなー。そのドン引きな部屋に入り浸ってるくせに。」
「そだねー。」パラッ
言いながら、一冊を手にとってパラパラめくる。
ーーー暗殺教室。
うん、有名どころ。
戻して、隣のを引っ張る。
「うち、何もないからねー。」
「うん知ってる。」
キョウはお金がないとか、節約だとかで、
家には最低限の食べ物しか置いていない。
冷蔵庫を確認したわけではないが、あんまり入っていない気がする。
つまりは、「お菓子なんか出さないからねー。」と解釈。
ーーーフェアリーテイル。
うんまぁ、知ってる人は知ってる。
けどなんで少年ジャンプの次がマガジンなんだよ。
となり、「きらりん☆レボリューション」だし。
「バラバラすぎ……。」
「なんかいったあ？」
「何も……これ何ー？」
手にとったのは「めだかボックス」
「このアホ毛可愛い。」
「不知火ちゃんだよ、私の不知火ちゃん。」
あんたの？
「んっとねー、超人生物黒神めだかが、学園を守るために戦うのよ」
「何それ。」
「触ったらものが腐敗する女の子とかー、
セリフにカッコ（括弧）つけてるやつとかー、
ショタっ気ムンムンの超どＳとかー…………」
「ふーん、」
一巻を取って、ベッドにダイブ。
おいおい、人ん家で。
その後も無言で、漫画を読み漁った。
ーーーうみねこのなく頃に。
ーーー佐藤くんと田中さん。
ーーー夢喰いメリー。
ーーーGATE7。
ーーー終わりのセラフ。
有名所からマイナーまで、中古ならなんでもある。
全てに値札、108円。
……新品買えば良いのに。
ーーラグーンエンジン。
ーーToLoveる……バシんっ！
見なかったことにしよう。
この手の漫画は苦手。
「ねぇ、喉乾いた。お茶くらい無い？」
「…………ちょっと待って。」
立ち上がると、3分くらいで持ってきたものは麦茶。
「いただきます……。」
「んー。」
飲み干すと、続きを読む事に専念。
……眠い。
布団からするファブリーズの香りと、
つまらない漫画も手伝って、眠気倍増。
うーわー、やばい、寝る…………zzz。
- Re: 【百合】私の親友は。 ( No.27 )
- 日時： 2015/07/20 12:08
- 名前： 音夜 天 （ID: Jolbfk2/）
今回急展開！！((先に言っちゃう
ナニかありますよ〜ww
はい！書きます！！
いつの間にか眠ってしまっていた。
私はキョウの家に遊びに行って、眠くなったのだから、「ココ」
はキョウの家のキョウのベッドの上でないといけない……はず。
………ここどこ。
私は監禁されていた。
なんて展開だった方が幾分かマシだった。
私はどうなっているんだろうか。
この状況を詳しく読者様に教えたい限りなのだが、
頭が朦朧としてしまっている。
気分が悪い。
まるで、そうだな、脳髄をくり抜かれた感じ。
…………わかんないよね。
こんな今でも、眠い。
私ってばノーテンキだなぁ、なんて思っていたが違うようだ。
この匂い、甘ったるいこの匂い。
“あのお茶”からも漂っていた。
クラクラするように、気持ち悪いぐらいに、甘い匂い。
吐き気がしそう。
どうやらここまで考えられただけ、少し頭も慣れてきた。
一つ目、どうやら走行車の中らしい。
車の中に横になった時と同じ感じがする。
二つ目、その車というのが、まさかリムジンなのでは無いかという予想。
縦に走行している車に対して、縦に寝ているし、
視界は歪んでいるし瞼も重いが見える景色は映画の中の高級車。
曇りのはずなのに（多分だが）クーラーで肌がサラサラしている。
三つ目、これやばくない？
…………………誰かの膝の上な気がする。
ちょっと待ってよ、知らない人とかだったら嫌なんだけど……。
というのも、この状況、一番怪しいのはキョウ。
記憶力は並々。
ぼやけた視界から見えるのは、キョウの着慣れたジャージな気がした。
まぁ、キョウなら別に…………良くないだろう！
そう思って、少しだけ、身体に力を入れてしまった。
ピクッ………
肩が震えて、とっさに‘この人’は私の震えた肩に手を置いた。
するとだんだんと、静かだった車内に会話が聞こえた。
「ねぇ、今どこ？いつ着くの？」
やっぱり、この声はキョウだ。
あーあ、どうなってんだよ。
なんかイラついてきた。
すると、キョウとは明らかに違う、
まるでボディガードさんのような声が低く響いた。
「そんなにかかりませんよ。」
後ろを向いて喋っているらしい。
運転しているのは、1人？
「しかしよくやりますなぁ？」
いや2人。
こちらは1人目と違って、軽薄そうな口ぶり。
少し頭が軽くなってきた。
「親友を躊躇なく“誘拐”なんて。さすが、
極悪非道の頂点とでも言いますかなぁ」
あぁそう、誘拐されたの私。
極悪非道の頂点とか、まぁそうだけど………うゎ言えてる。
「うっさい、別に誘拐じゃない。」
そうなの？じゃあ何さ。
「てゆーか、アイの指示でしょ、背いたら殺されちゃうし。」
「あっははは、ですよね〜。」ケタケタ
おいおい、答えろよ。
アイ？誰？名前からして、女？
あのキョウが女に言い負かされてんの？
考えてる間、『動いてはダメ』とでも言うように、
キョウの手が私の髪をいじる。
何されるんだろうなー。何かしたっけがなー？
キョウが近くにいるからだろうか、なんか私、安心してね？
この状況で、もう少し怯えるとか……。
「しかし、アイ様はこいつをどうする気なんだろうな」
「ケイン……！」
えええ、ちょっと待ってよ、何されんだよ私！
と考えたいのだが、キョウの怒りのこもった低い声に、
癪なことに怯えて決まった。
そして1人目の名前はケインというようだ。
知ったところで覚える気はないが。
「今なんて言った、もう一度でも“私の”カナちゃんをこいつ呼ばわりしてみろ
………殺すよ。」
「おお！お怒りだよー？どうするケイン？」
「………好きにしろ、だが本当に……お前の友人、殺され……」
「うるさい！！！」
びっくぅぅ！！
本当にやめてよ、いきなり叫ぶの！！
痛い痛い！手ェ痛いー！
力入れんなー！！
「……そんなことさせないから。問題ない…。」
さすさすと、力を込めてヒリヒリする私の肩をさすった。
……ごめん、照れたいんだけど、良いように解釈して照れたいんだけど！！
やっぱ、この状況、恐怖の方が勝っちゃって。
あとでもう一回言って。
「別に、地下室に監禁とか、キサラみたいなことしないし。」
誰だよキサラって！
え！？監禁て何ソレ！！！
「あ〜！キサラ嬢ですか！！あれは見ものでしたね〜！
バレちゃった友人5人全員、監禁して「」やっちゃいましたからねぇ！」
え？何聞こえなかった。
キョウが私の耳を塞いだ。
一体何がしたいのやら。
「とにかく、カナちゃんに手ェ出したら、殺すから。あんたら全員。」
「うっわぁ〜！やりかねないなぁ。」
そこまでは、聞こえた。
突然甘い香りが強くなって、強い眠気に襲われた。
一体全体、私は何をされるのだろう。