BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

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イナズマイレブンで自己満小説!
日時: 2019/07/19 01:39
名前: らむね (ID: QcQewiLv)

イナズマイレブンのブレイク組を中心に自分の好きなBL小説載せていこうと思います。

主に鬼道さん受けです。豪鬼推しです!

6割妄想だと思って結構です!自己満小説ですので「キャラ違うから!」などと言ったクレーム受け付けておりません。ご配慮お願いします。

裏表現ほとんど無いほのぼのとなると思います。

・「あとでなんて来なくていい」
>>1,>>2,>>3】(完)
円→鬼←豪
・「ふたりきりになりたい」
>>5,>>6(未完)】
円→豪→鬼→円?+風
・「握手」
>>7,>>8】(完)
灰→鬼+豪
・「風邪っぴき鬼道さんと愉快な仲間たち」
>>9,>>10,>>11,>>12,>>13,>>14,>>15】(完)
ブレイク組+灰崎、豪鬼←灰
・「僕はあなたが憎い」
>>16】(完)
悠→灰→鬼
・「これからをみよう」
>>17,>>18】(完)
豪鬼
・「真夏の告白」
>>19】(完)
豪→(←?)鬼→円
・「初めてのタクシー」
>>20,>>21,>>22,>>23】(完)
豪鬼
・「鬼道さん大好きなダメな大人監督会議」
>>24,>>25,>>26,>>27,>>28,>>29】(完)
豪鬼←影山+響木+久遠+趙金雲
・「支え」
>>30,>>31(未完)】
政(→?)悠


Re: イナズマイレブンで自己満小説! ( No.17 )
日時: 2019/03/09 08:20
名前: らむね (ID: WVWOtXoZ)


【これからをみよう】
豪鬼
鬼道さん離脱後、豪炎寺の病室にて
ーーーーー

「俺はしてはいけない過ちを犯してしまったんだろうか」

ベッドに腰掛けている豪炎寺の隣の丸椅子に腰掛けた鬼道は両膝に置いた拳を握りしめ俯いたまま告げる。ゴーグルをしていても付き合いが長かったり観察眼が鋭ければ鬼道の目が見えていなくても何となく感情が分かる。酷く後悔していて何かを胸に抱えている、そう察した豪炎寺は出来るだけ優しく問う。

「何か悔やんでいるのか?」
「・・・チームメイトを傷つけてしまったかもしれない」

ボソリと言った鬼道は酷く弱っているように見えた。イマイチ内容が理解出来ない豪炎寺は、うーんと唸って考えてみる。普段の鬼道の言動を。

「・・・だが、俺がやらなければ仲間が危険な目にあっていたかもしれない」
「鬼道?」
「試合中に敵は反則行為を行っていても誰も何も言わない、審判は気付かず監督はヤツを下げることは出来ないと言った。その間にも仲間は怪我を負い、目的は何かと聞いてみればヤツは笑って、なんのことかとそ知らぬ振り。それどころか」
「鬼道」
「ヤツは楽しそうに笑って、容易に仲間を傷つけるようにヤツの仲間に」
「鬼道っ!・・・少し落ち着け。」
「っ・・・・・・すまん」

鬼道は情に厚い、帝国では常に冷静であれと教わっていたはずだが、雷門に来て豪炎寺と円堂と関わるようになって感情を出せるようになってきていた。豪炎寺にとってそれはとても喜ばしいことだ。だが時にそれは彼の弱点になる。鬼道は思考に熱がこもってしまうと動揺を隠しきれず普段の知能を生かすことが出来なくなってしまう。
慌しく早口になり声が徐々に大きくなる、呼び止める声も聞こえないこともある。それだけ真剣に考えているということは分かる。鬼道を宥めるように穏やかに言って丸椅子から腰を上げていた鬼道をもう一度座るように促す。
ゆっくりと腰掛けた鬼道の手を覆うように握る。

「初めから、話してくれないか?」

豪炎寺はゴーグル越しの鬼道の眼をしっかり見据えて聞く。目が合うと悲しそうにそれは歪んだ。鬼道が顔を逸らすと眼は見えなくなってしまう。質問の答えは鬼道が小さく頷いたことで解決した。

オリオンの使徒である一星を野放しにすればチーム皆が怪我を負ってしまう危険性がある。制止を呼びかけても無駄ならフィールドから出てもらう選択肢をした、ボールを凶器のように使ったと。本来その卓越されたボールさばきは人に害を加えるためのものではないと分かっているはずなのだ。だからこうして反省している。

「鬼道、サッカーやりたくないか?」

話を聞いて豪炎寺はポツリと呟くように言った。

Re: イナズマイレブンで自己満小説! ( No.18 )
日時: 2019/03/11 03:41
名前: らむね (ID: WVWOtXoZ)



「やりたいさ。だが、今の俺にアイツらと同じようにサッカーをやる資格なんてない」
「誰もそんなこと思ってないさ」
「今更どんな顔して戻ったらいいのかも、俺には分からん」

豪炎寺は一度鬼道から手を離し、なんとなく鬼道と出会った時のことを思い出す。雷門に乗り込んできて豪炎寺の実力を見る為に円堂や雷門のメンバーをサッカーボールを使って戦闘不能にまで追いやる勢いで、最後の円堂はボロボロだったが負けなかった。チームの強さなどお構い無しにボールを蹴り合う様子に極悪非道だと思っていたが、鬼道には目的があった。

「・・・一星は、何故オリオンの使徒になったんだろうな」
「それが分かれば、これ程苦労はしない」
「なあ鬼道、俺は一度サッカーを辞める決意をした。鬼道は音無と暮らせるように三連覇を目標とし、サッカーに力を注いだ」
「何が言いたいんだ?」
「一星にも何か理由があるんじゃないか?」

先程までの落ち込んで下がっていた眉はどこへ行ったのか、ムッとした不服そうだが頬がやわらかそうに思える表情で顎に手を添え鬼道は考える。
冷静になった鬼道の頭は豪炎寺の言葉を理解出来たみたいだ。

「一星について、少し調べてみよう」

丸椅子から立ち上がった鬼道は先ほどの弱々しい空気は無かったかのように堂々とした立ち姿だった。
上記だけ述べると退室する為に豪炎寺に背を向け部屋の扉へ歩む。
すっかり元気を取り戻したようで良かったと豪炎寺は窓越しに空を見上げる。晴天の青空に飛行機雲を見つける、早くサッカーがしたいと思った。
ふと、扉を開けた鬼道が振り返った気配がして顔を向けると、鬼道は柔らかく表情を崩し微笑みながら言った。

「豪炎寺、ありがとう」

それだけ言うと背を向けて静かに扉を閉めた。鬼道が退室した病室で豪炎寺は目を見開いたまま暫く扉から目を離すことが出来なかった。

Re: イナズマイレブンで自己満小説! ( No.19 )
日時: 2019/03/21 10:28
名前: らむね (ID: WVWOtXoZ)


【真夏の告白】
豪→(←?)鬼→円
雷門で練習中。
ーーーーー

木陰に豪炎寺と鬼道は隣同士で座って休む。動いていないのに地面からジワジワくる熱気と蝉の鳴き声が煩く感じる季節。
それでもグラウンドではメンバーが元気よくサッカーをしていて、ゴールマウスから円堂が皆へ声をかけている。指示から賞賛、要求など。そんな様子に雷門に来て円堂と出会えて良かったと思った鬼道は思わず薄く笑う。
隣にいた豪炎寺には気づかれていないのか、豪炎寺の疑問に思った声が鬼道に届かなかったのかは気にすることではない。

ああ、好きだなあ。単純にそう思ったが恋愛感情はサッカー漬けの日々だった鬼道にはよくわからない。ただ、自分の中で円堂は光り輝く特別な存在なんだという事だけは解っている。頬を伝う汗を首にかけたタオルで拭きながら、豪炎寺に話をふってみた。

「なあ、豪炎寺」
「なんだ?」
「今気づいたんだが」
「ああ」
「俺は円堂のことが好きかもしれない」
「そうか」
「ああ」

淡々とする会話に、そんなに重い話では無いのかと実感する。豪炎寺を見ずに会話した鬼道だが、豪炎寺の声はいつも通りで安心した。優しく温もりのある声。
だが、円堂のことを好きだと告白したならこの後どうすればいいか相談すべきなんだろうかと多少考えるが、蝉の鳴き声に遮断される。こんな暑い中、深く考えるのはよそう、そう鬼道は思ってボンヤリグラウンドのメンバーを見つめていると隣から声がした。

「なあ、鬼道」
「なんだ?」
「ずっと思っていたんだが」
「ああ」
「俺は鬼道のことが好きだ」
「そうか」
「ああ」

先程のように淡々とした会話で、なんとなくで聞いていた鬼道は豪炎寺の言葉をもう一度頭の中で繰り返す。
そうか、豪炎寺は鬼道が好きか。・・・ん?鬼道?

「・・・は?」

鬼道は俺のことだよな?いや、俺以外に雷門で、豪炎寺と俺の知っている人の中で鬼道の名前は俺だけだ。聞き間違いではないのか?豪炎寺が俺を?
信じられなくて呆気にとられた表情で間抜けな声を出してしまったが、そのまま隣の豪炎寺を見た。
自分がグラウンドを見ながら話していた為、豪炎寺もグラウンドを見ているものだと思っていたが、豪炎寺を見た時、豪炎寺は鬼道の目を見据えていた。まるでずっと鬼道の横顔を見ていたかのように。
暑さでか蝉の鳴き声でか鼓膜に膜が張ったような感覚で変に汗が出てる気がする。
豪炎寺は目を逸らさない、熱を持った瞳が鬼道を捕らえている。暑さでか若干頬も赤い。そんな豪炎寺の眼差しに鬼道は言葉を失う。

「豪炎寺ー!鬼道ー!早く来いよー!」

グラウンドから円堂の声がしてハッと我に返ると、豪炎寺はスクっと立ち上がる。豪炎寺はもうグラウンドを見ていた。

「先に戻る」

それだけ言って豪炎寺は駆け足でピッチへ。
豪炎寺へなんと返事をすればよかったのか、そもそも返事をするべきなのか、俺は円堂のことが好きだと告白したばかりなのに豪炎寺はどう思ったんだろうか、何故このタイミングで言ったのか。
豪炎寺の背中を見送ってまたハッとする、慌てて自分も腰を上げ立ち上がるとクラッと視界が揺れた。
脳を休める時間が余計考え込んでしまったと頭を抱える。
ふと顔を上げてグラウンドを見ると円堂が両手を振っている、壁山や栗松が俺を呼ぶ声がした。フィールドの中央に豪炎寺がポツンと立って顔だけこちらへ向けていた。
先程のことを思い出す。

顔が熱くなってきたのは暑さのせいにした。

Re: イナズマイレブンで自己満小説! ( No.20 )
日時: 2019/04/01 22:28
名前: らむね (ID: 0H2MybmK)


【初めてのタクシー】
豪鬼
※オリオンの刻印での豪炎寺の足の怪我ありです。
※無印の帝国vs世宇子戦話が少し出てきます。
ーーーーー

「豪炎寺、足の具合はどうだ?」
「ああ、リハビリをしているからな。今は順調に歩けるようになってきた」
「そうか、ゆっくりでいいからな」
「ああ」

時折俺の病室に鬼道は姿を見せた。アジア予選中にも関わらず、病室の扉が開いた時に看護師か父さんか、フクさんと夕香か、鬼道、というくらいには頻繁だが来る時の連絡は無い。翌日である時もあれば三日後である時もある。

今日もベッド脇の丸椅子に座ってイナズマジャパンの現状やオリオン財団の目的や俺の足が治ったらやることを話してくれる。
俺はこうやって鬼道と二人きりで話すのも新鮮だけど妙に落ち着いて気が解れる。一人でいることは寂しくはないが、鬼道がこうして来てくれるのは嬉しい。
鬼道が代表から降ろされた時は本人の口から語られて不本意だと言うのも理解出来た。だが、鬼道有人というピッチの絶対指導者、いや、天才ゲームメーカーが居なくなったフィールドで自分達に何が足りないのかを自覚し、より強くなる為に努力するには鬼道の離脱は大きくも、今すぐ戻れる様に案を練った方がいい等とは微塵も思わなかった。
こうして病室に姿を現し楽しく会話をして時間が来ると何事も無かったかのように平然と「また来る」と言っては帰って行く鬼道に、世宇子戦で敗北した帝国の佐久間や源田にもしていたと思うと鬼道の仲間思いな所が見て取れる。

「豪炎寺?」
「ん?」
「話を聞いていたのか?」
「いや、すまない。少し考え事をしていた」
「まったく、お前はそう物思いに耽ると周りが見えなくなる傾向があるな。気をつけていないと、猿も木から落ちるし、犬も棒にあたると言うからな、これ以上の怪我は許さんぞ」
「フフッ、すまん」
「そういえば先日、円堂と電話をした時、豪炎寺のボールを新技で止めてみたいと話していたぞ?円堂の事だからな、本当に止めるかもしれないぞ」
「フッ、円堂にも止められやしないさ」
「ほう・・・だが、無茶はするなよ。今は絶対安静だ」
「わかっているさ」

鬼道も円堂と同じくらいよく喋る。少し態度が大きくても相手が鬼道なら全く気にならない。いつも仲間の事を思って行動して、皆を見ている頼れる司令塔。ゴーグルで綺麗な瞳を隠していても眉毛や口の動き、声音で意外とわかりやすいヤツだ。

「外出は可能なのか?」
「まだ松葉杖が無いと歩くのには厳しいが、外出は届出が出ていれば」
「なら、散歩しないか?」
「散歩?遠くには行けないぞ?」

丸椅子から立ち上がった鬼道は壁に掛けてある松葉杖を俺に手渡してくる。鬼道のことだ、届出は提出してあるのだろう。口角を上げている鬼道が上機嫌なのは何故なのか分からないが左脇に松葉杖を挟んでベッドを発つ。

一緒に病室の外へ出ると、目前にタクシーが止まっていた。

Re: イナズマイレブンで自己満小説! ( No.21 )
日時: 2019/04/11 00:49
名前: らむね (ID: 0H2MybmK)


「ほう・・・自動でドアが開くのか、面白いな」

左の後ろのドアが自動で開くと鬼道は少し驚いた様で感心した声を上げた。タクシーが初めてなのは鬼道の生きてきた環境上、分からなくもないので感心する様子に少し可愛いと思ってしまう。
クスッと笑って、乗り込もうと屈めば松葉杖を鬼道が取って腕を支えてくれた。おかげですんなりと入ることは出来て右足で奥の席へ移動する。松葉杖をしっかり持って後から鬼道も慣れたように車に乗りこんだ。自然と真顔で真摯を見せつけられる、そういうところが人を寄せ付けるんだぞ、そう思うけど言ってやらない。
乗り込んだ鬼道が両膝に手を置いて開いたままのドアと外を眺めている。外に何かあるのかと体をずらして聞いてみる。

「どうした?鬼道」
「ああ、いや。開いたドアは誰が閉めるんだろうかと思ってな」
『ドア、閉まりまーす』
「!・・・閉まるのも自動なんだな」

ドアの開け閉めは執事の袴田さんにやってもらっているから、タクシーだとどうなるか悩んでいたようで、運転手の掛け声の後、閉まるドアに小さく歓声を上げている。運転手が手動で押すボタンでドアを開け閉めしていることに鬼道は気づいてないが、可愛いので言わないでおく。クスクスと笑いニヤけてしまう顔を止めらない。
運転手から声がかかる。

『行き先はどちらまで?』
「ん?ああ、雷雷軒まで」
「・・・鬼道?」
『・・・はい?』
「?雷雷軒だ」
「っぷふ」
『・・・あのー』
「なんだ?」

しがないラーメン屋を言ってもマップでは出てこないだろうし、タクシー運転手だとしても詳しく道を覚えているのは数少ないだろう。稲妻町の人間ならまだしも、鬼道の寄越したタクシーは系列の会社が稲妻町ではないうえ、別の地区の人間が運転をしている。安全運転を指導された者で相手が鬼道だからと変なルートへ導かないちゃんとした者が用意されたのだろうことは分かったが、稲妻町から選ばれなかったのかと哀しさと可笑しさに苦笑ものだが、店名を言って通じるのが当然だと思っている鬼道も面白くて吹き出してしまう。
成り立たない二人の会話に、運転手が困っていたので俺が何丁目のどこどこへ停めるよう詳細を述べれば分かったようで車は走り出した。

隣を見れば鬼道は腕を組みながらそこまで言わなければならないのか?と少し不服そうにしていた。


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