BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

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BL長編
日時: 2025/01/12 23:06
名前: なちゅ (ID: Gqc2/rRD)

長編か短編集にするつもりでいます
(ならないかもしれないです)
投稿は不定期です!
・これはオリジナルなので内容がおかしくなって
いるかもしれないです
・誤字脱字がある可能性大
・何でも許せる方のみ読んでください…
まだまだ初心者なので、温かい目で見ていただけると嬉しいです!

Re: BL長編 ( No.8 )
日時: 2025/01/20 22:23
名前: なちゅ (ID: rfy7IlR/)

No.7
橙樹視点
教室のドアの前で立ち止まる。昨日あんな事があって、青にどんな顔して会えばいいんだ。
決心して扉を開く。そこにはいつもと変わらないクラスメイト達。俺は恐る恐る自分の机に向かった。

四時間目のチャイムが鳴る。驚くことに青は俺に挨拶しただけで、何も言ってこなかった。
少し安心して教室を出ようしたとき、後ろから声がした。
「おい」
振りかえると青が真剣な顔をして立っていた。
やっぱり謝ってこない事を怒ってたのかな。
俺が口を開く前に青が話始めた。
「お前に着いて来て欲しい所がある。」
「え?」
「いいから、着いてこい」
そう言って腕を引っ張り無理やり連れて行こうとする。
「わかった!着いてくから引っ張んな!」
何度も抵抗すると、ようやく放してくれた。
それから青の後ろ姿を追いかけ、学校中を歩い
た。
しばらくすると青が立ち止まる。そこは体育館通路だった。
(あれ?あの子…)
目の前には髪の長い女の子が立っていた。女の子はこちらに気づくとつかつかと歩いてきた。
「この間の告白の返事、頂けますか?」
(はっ?もしかして)
この子が青に告白した子なんじゃ……
急いでその場を去ろうとすると、青に腕を強く握られていた。
「ちょっと……」
「いいから」
そう言って彼女に向き直る。
「この間のことだけど」
怖くて聞けない。ぎゅっと目を瞑る。
「申し訳ないけど付き合えない。」
「君さ、俺の事運命の人って言ってくれたけど、俺はそうは思えないんだ。ごめん。」
そんなバッサリ言うか?普通。案の定女の子も悲しそうな顔をする。
「俺には俺の運命の人がいるから。」
えっ、青の運命の人?そんな事を思える人いたんだ。
青に運命の人って言われるなんて羨ましいな。そんなことを考えているうちに、いつの間にか女の子は居なくなっていた。
「青、運命の人とか信じるんだね。ちょっと意外。」
「お前バカ?」
は?なんで急に罵倒してくるんだ、と思った瞬間青に壁に押し付けられる。
「こんだけやって、気づかねぇのかよ」
「え?」
「なんで俺がお前を連れてきたと思う?」
「?」
何を言っているのか分からずきょとんとしていると、青はため息をつく。
「本当に昔から鈍感だな」
「だから、さっきから何言って……」
「お前が好きだ。」
「……………え?、えっ、えぇーーー!!」
一気に顔が熱くなるのが分かる。嘘だ。青も俺の事が好き?信じられず、頬をつねる。
「現実だよ。ばか」
「もーー!ばかばか言わないでよ!」
「で、どうなの?お前は」
急に真剣な顔してこちらを見る。あぁ、やっと言う時がきた。今までたまっていた全部の思いをこめて、
「俺も好き!大好き!!」
と叫んで青に抱きつく。
二人で笑いあう。久しぶりに中学の時のように何も隠さない、本当の笑顔ができた。
晴れ渡る空に無数の花びらと鳥が羽ばたいて行った。

Re: BL長編 ( No.9 )
日時: 2025/01/20 22:28
名前: なちゅ (ID: rfy7IlR/)

橙樹くんと青くんの恋愛は終わりですが、紫星くんと冴緑くんのも書こうと思います。
(でも青橙も出てくるのでご心配なく)
ほぼ紫星くん目線です。

Re: BL長編 ( No.10 )
日時: 2025/01/29 19:03
名前: なちゅ (ID: wq7vXSlU)

第二章 No.1
紫星目線
教室にチャイムが鳴り響き、あちこちから椅子の音や話し声が聞こえてくる。
俺は大きく伸びをして友達に会いに行くため教室を後にする。
ぼーと歩いていると誰かとぶつかった。
「!、ごめんなさい!」
あわてて謝り恐る恐る顔を上げると、そこには俺の初恋の人である若月冴緑がこちらを覗いていた。
「すんません!大丈夫ですか?」
がたいのいい体と美しい緑色の髪に見とれてしまう。やっぱりかっこいいなぁ
「?、あの?」
「!?あっ、大丈夫です!」
はっと我に返り答える。すると遠くから可愛い声が聞こえてきた。
「あっ!ここにいたんだ~」
ずいっと髪の長い女の子が間に入ってきた。
「おい、急に来んなよ」
「だってぇ冴緑全然来ないんだもん!」
俺のことは無いもののように話し始めてしまった。この場にいるだけで胸が苦しい。今すぐここから離れよう。
「じゃあ俺はこれで…」
「あっ……」
後ろで声がしたが、きっと幻聴だろう。もうあの場は二人の世界だった。
俺が入っていい所じゃない。
唇を噛みしめながら歩いていると、聞きなれた声がした。
「あれ?なんでしょげてんの?」
振り向くと、友人である花倉橙樹がひらひらと手を振っていた。
「自分が成功したからってからかうな」
「悲しそうに見えたから話しかけたのに!」
そう橙樹はこの前好きな人と付き合えたのだ。
「で?本当にどうしたの?」
急に真剣になって聞いてくる橙樹に少しびびりながらもさっきあったことを話す。
「あーー!川根美月ちゃんねー!」
さっきの女の子は川根美月(かわね みつき)と言うらしい。橙樹によると、冴緑の幼なじみでトレンドに詳しい女子らしい。まぁ俗に言う一軍女子だ。
「やっぱり俺が好きになるなんてだめかな…」
「そんな事いうな!絶対叶うから!」
元気づけてくれる橙樹に微笑みながらも頭の中では不安でいっぱいだった。
橙樹と別れてとぼとぼと廊下を歩いているとまた後ろから声がした。
「今度は誰……。正一くん?」
そこには橙樹繋がりで仲良くなった、黒瀬正一くんが立っていた。
「どうしたの?」
いつもとは違う表情の正一くんに問いかける。
「ちょっと、相談があるんだ」
「え?」
「紫星くんにしかできない相談が」
さっきまで騒がしかったはずの廊下が静まりかえる気がした。

Re: BL長編 ( No.11 )
日時: 2025/02/06 21:57
名前: なちゅ (ID: oRnw6v/P)

どこまでも続いていそうな青空の下、俺と正一くんは中庭のベンチに腰かけていた。
「で?相談ってなに?」
暗い雰囲気を終わらせようと、口を開く。
いつもならすぐに返事をくれる正一くんだが、今日は少し目をつぶり、決心したかのようにこちらを見た。
「俺さ、どうしたら橙樹と青をもっと仲良くできるかな~って思っててさー」
さっきまでとは違う陽気なテンションに驚くが、すぐにそれは隠し笑いだとわかった。
「無理やり笑顔を作らなくていいよ。俺知ってるよ、正一くんが橙樹の事好きなの。」
正一くんが勢いよく顔を上げる。その顔は驚いていたが、やがて悲しそうな、あきらめたような表情に変わっていった。
「まったく、君には敵わないな。」
そこから正一くんは隠していた思いを話してくれた。
仲良くなるにつれて恋愛感情が目覚めた事、親友って言われて心のそこから嬉しかった事、橙樹と青が仲良くしているの見ると胸が苦しかった事、
そして……橙樹から青が好きだと打ち明けられた時の事。
聞いていると、自分もさっきの光景が浮かぶ。自分が入れない世界。それはこの世の何よりも苦しい物だと思う。それを正一くんは4年間も抱えてきたのだ。
「俺どうしたらいいんだろう……」
悲しげな彼を見て、唇を噛みしめる。
「言いなよ……」
「え?」
「橙樹に言いなよ!好きだって!」
「でも、橙樹は青と…」
そんなのわかってる。でもこれだけは…!
「関係ない!思いだけでもぶつけてきな!」
正一くんの目をまっすぐ見て、声を上げる。
君には俺みたいになって欲しくないから。
「ありがとう。やっぱり紫星くんに聞いて正解だったな。」
そう正一くんは笑った。久しぶりに見た彼の笑顔は空に浮かぶ太陽よりも輝いて見えた。

正一くんと別れ、俺も教室に戻ろうと中庭を出ると、そこには冴緑が立っていた。
(え?なんでここに……)
そのまま素通りしようとすると、がっと手を掴まれた。
「放課後、体育館に来てください。俺待ってますんで!」
そう言い残し走って行ってしまった。
一瞬すぎて、俺は掴まれた手のぬくもりを感じる事しか、出来なかった。

Re: BL長編 ( No.12 )
日時: 2025/02/08 21:00
名前: なちゅ (ID: oRnw6v/P)

No.3
いつの間にか外はオレンジ色に染まっていた。
昇降口にはたくさんの生徒達の声が響いている。
そんな中、俺は静まり返った教室で頭を抱えていた。
(どうしよう……)
お昼休みに言われた言葉が頭の中で繰り返される。
(「俺、待ってますんで!」)
待ってるって、果たして何を言われるのだろうか?もしかしたら何か気に触る事しちゃったかな
理由を探してみるがまったく心当たりがない。
(でも……)
「行動しなきゃ始まらない!」
俺は声を張り上げて、廊下に出た。

しばらく歩き、体育館までたどり着く。
覚悟を決め、ドアを開けようとドアに手をかけた。
「あんた?冴緑に呼び出しされたっていう奴は」
後ろを振り向くと、そこには腕を組み仁王立ちしている、川根美月さんがいた。
「まったく、冴緑もなんのためにって、あんた男じゃん!」
こちらを指差しびっくりしている。結構失礼じゃないか?それ。
「あの?あなたも冴緑くんに呼ばれたんですか?」
「違うわ、私はただ見定めにきただけ。」
「見定めに?、何を?」
美月さんがニヤリと笑う。
「冴緑の女になる奴をよ。」
一瞬何を言われているか分からず、思考が停止する。女?彼女ってこと?
そんな俺に構わず彼女は続ける。
「でも、冴緑が男を呼び出してると思わなかったわ。まさか男を彼女にしたいなんて言い出すわけでもあるまいし。」
その言葉が俺に一番刺さった。『男を彼女にするわけない。』今自分の恋を全否定されたのだ。
「ま、いいわ。男だったんだし、かーえろ~」
悲しさで崩れ落ちそうになると、後ろから声がした。
「おい。」
「あっ!冴緑~❤️」
そう、後ろには冴緑くんが立っていた。美月さんは彼の方に走りよった。しかし予想外の事が起こった。
「寄るなよ。」
手を弾くような音が鳴る。
「え……冴緑?なんで?あたしなんかした?」
「お前は!!」
冴緑くんが声を張り上げる。
「俺の大切な人を傷つけた。」
そう言って俺の手を掴み体育館の方へ引っ張った。
美月さんの声が聞こえるが、冴緑くんは体育館のドアを勢いよく閉める。まだ状況が読み込めずぽかんとしていると、
「来てくれたんすね。嬉しいです。」
と今まで見たこと無いくらいに優しい笑顔でこっちを見た。
「じゃあ、話ますね。俺が…あなたを好きになったきっかけを」
外はいつにもまして眩しいオレンジ色に染まっていた。




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