複雑・ファジー小説
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- ボクと誓約の翼【12月17日更新】
- 日時: 2011/12/18 10:51
- 名前: 元吉 ◆8OHUrY3.ic (ID: 0/yZEFH9)
どうも初めまして^^
ファンタジーものです
正直描写や背景に自信がないので
アドバイスはものすごい助かりますm(__)m
プロローグ
>>1
#1 The light spread its wings.
>>2
>>5
>>7
>>8
>>9
>>13
>>16
>>17
#2 encounter with a shady scientist
>>22
>>24
>>25
>>26 ()
>>27
>>31
>>34
>>35
>>36
まだ未完成ですが
紹介系載せます。
〓キャラ紹介〓
〇ディア・フリージア ♂
戦闘種:誓約者容姿:目→紺 髪→濃い灰
武器:古びた剣
基本明るい性格の少年。
本気の時には一人称が変わるという類を見ない変わり者。
ハーピィの特性の迅速戦法を使いこなし、敵を錯乱させる戦闘スタイル。
〇
〓用語紹介〓
〇想獣
現実世界には「伝説の生き物」と伝わる生き物。
この世界にはそれが普通に存在している。
〇誓約者
想獣を自らの手だけで倒し、想獣に認められた者。
その力の一部を我が物とすることが出来る。
〇魔術
大きく攻撃魔法・補助系魔法・呪術と三つにわけることが出来る。
全てに共通することは、必ず魔法陣を出現させて、そこから好きなタイミングで放てる。
滅多にないが、魔法陣を出現させる者と放つ者が別人という二人三脚の魔術戦法もある。
〇攻撃魔法
名の通り、攻撃手段。
炎や氷、雷などその数は未知数。
中には一つの魔法をマスターさせると次の段階へと進化するものもある。
〇補助系魔法
回復や、筋力増強、スピード増幅、バリアーなど、種類は様々。
攻撃魔法とは違い、進化などは一切しない。
〇呪術
一説によると、攻撃魔法と補助系魔法が歪に混じり合うと生まれると言われている。
人工的に混じり合わすことも勝手に混じり合ってしまうこともあるらしい。
元々使えていた魔法は使えなくなってしまう。
この世界で唯一の対誓約者戦法。
普通の武器に呪いをかけることが可能。
その全てには邪悪なる力が宿っており、誓約者には常に付加ダメージ。
呪術を極めるとこの世界でも現実世界とも一切干渉出来ぬはずの“魔界”と干渉出来ることがある。
〇呪われた武器
呪術によって、呪われてしまった武器。
この武器を手にした者は自我を奪われ、誓約者を殺しにかかる。
呪いの強さによっては自我は愚か、肉体まで奪われ、その姿が凶変する。
〇迅速戦法
その姿が霞むほどの速さで敵を錯乱させる戦法。
当然ながら武器や装備が重いにつれ、速度が落ちていく。
主に鳥系の想獣が得意とする。
- Re: ボクと誓約の翼 ( No.1 )
- 日時: 2011/11/14 09:51
- 名前: 元吉 ◆8OHUrY3.ic (ID: V89zVUtf)
─────現実世界とは対なる空間に存在するこの世界。
─────ここでは力が全てと言われているのだ。
─────現実世界の人間が想像で生み出した幻獣。
─────その全てはこの世界の生き物なのだ。
─────その名は想獣。
─────この世界に生きる人々は想獣と共存している。
─────そんな世界で人々は富や名声や野望を叶えるために力を求めて動き出した……
「おい。その剣を置いてけ」
「………無理」
一人のフードマントの旅人が七、八人程の山賊に囲まれていた。
「そうか。なら訂正だ」
山賊の中で一番体格のいい頭領らしき男が背中に手をかけた。
「剣と一緒に命も置いてけ!」
男は正面から旅人に向かって斧を降り下ろす!
─────人々は力を手に入れるための努力は欠かさなかった。
─────武術、魔術、機械兵器、錬金術……
─────力のために人間が生み出した物は数知れない……
─────そして、人々はついに最高の戦術にたどり着く……
辺りが砂地だったため、斧を降り下ろした風圧で砂煙が舞う。
「馬鹿め。口ほどにもないですね」
頭領らしき山賊の脇にいた小柄な山賊がにやけた。
だが、その肝心な頭領は顔を強ばらせていた。
砂煙のせいで他の山賊には見えないのだ。
頭領が降り下ろした先にはフードの旅人。
だが、その背中には……
─────そう、人々は一つの最高の戦術にたどり着いたのだ……
─────それは………
「つ、翼……だと…」
─────人と想獣との誓約……
─────そう、想獣の力の一部が人に宿ると言うものだ……
「行くよ。ハーピィ……」
翼で斧の攻撃を完全に防いだ旅人──の少年はそう呟くと瞬時に姿を消した。
「逃げられたか……なに!」姿を消して一秒も経たないうちに次々と
頭領を除く山賊達の胸や首筋から鮮血が吹き出た。
そして大量の返り血を浴び、フードが外れた状態で少年は剣を構えていた。
「上等じゃねぇか…!」
頭領は更に背中から無骨な斧を取り出した。
少年は古びた剣を尚も構え続ける。
「うおらぁ!」
二つの斧を同時に少年に向けて降り下ろす!
相当な速度だったが、それを右に避ける。
「やるじゃねぇか…」
「それはどうも」
少年は余裕顔を見せた。
「なら俺も本気を出し……」
頭領のセリフの途中で二つの斧の攻撃部分が取れた。
そして、頭領の首筋から大量の鮮血が吹き出した。
「もういいよ。ハーピィ」
少年がそう呟くと、背中の羽が光を放ちながら消えていった。
「またマントが汚れちゃったよ」
少年はマントを脱ぎ捨てた。
「最近の山賊は口ほどにもないなぁ」
そう言い捨て、少年は去っていった。
- Re: ボクと誓約の翼 ( No.2 )
- 日時: 2011/12/06 21:24
- 名前: 元吉 ◆8OHUrY3.ic (ID: MRwb6zkQ)
─────アデウス地方 モーガングの港にて
「宿。一泊」
そう二言だけ告げながらカウンターに金を置いて、宿屋の二階に向かった。
外はもう真っ暗だった。
ボクはあれから、砂地を抜け、小さな森林を歩いてやっとモーガングの港に辿り着いていた。
……正直、山賊の相手してあげるのより歩く方が疲れた。
ふぅ。と息を吐き、ボクは部屋の隅にある質素なベッドに寝転んだ。
すると、ドアに二回のノック。
続いて
「ディア・フリージア様。夕食でございます」
という声が聞こえた。
「入っていいよ」
ボクは上体を起こした。
「失礼します」
と言いながら、黒いタキシードを着た老人が、部屋に入ってきた。
やはり、この宿屋の汚さと老人の格好が釣り合わない。
過去にも二、三度、ここを利用したことがあり、格安で朝食夕食付きということでお気に入りだ。
老人は部屋の中央にある焦げ茶色のテーブルに夕食を置いて、
「召し上がられましたら皿は廊下へお出し下さい」
とボクにとってお馴染みになってしまったセリフを残して去ってしまった。
パンにサラダにスープか。
いたって普通の食事。
いや、むしろ質素か?
まぁこの際文句なんて言わないけど。
ボクは夕食をあっという間にたいらげて、
皿を廊下に出してそのままベッドに横たわった。
結局、今日も収穫は無しか。
今晩も明日についてハーピィと相談しよう。
気付けばボクの意識は夢の中にあった。
「今日はどうだったの? ディア。」
夢の中でのみ会うことが出来るボクと誓約を交わした想獣。
目の前にいる翼人族の少女がその想獣“ハーピィ”だ。
「ダメだ。まるで手掛かりがない」
ボクは肩を落とす仕草と一緒に言った。
「アレ以来丸っきりね。 このままじゃ奴等を殲滅出来ないじゃない」
可憐な見た目とは裏腹に言うことは怖い。
「いや、頑張ってはいるんだけどね……それが…」
「まぁいいわ。 気長に行きましょ」
そう言って笑みを見せたハーピィを最後に夢の中の意識が途絶えた。
あっという間に夜が終わる。
そしてまた、ボクの朝が始まる。