複雑・ファジー小説

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かの後、人は新たな噺を紡ぐ—『完結有難う!!!』
日時: 2012/07/31 11:55
名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: kGzKtlhP)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode=view&no=11553

はい、こんばんわ。火矢八重どす。
このお話は、先日完結した「六花は雪とともに」の外伝となっております。参照をクリックして頂くと本編に飛びますので、そちらを先にお読みなさると判り易いと思います。勿論、本編を読んだことがない方にも判り易いように書くつもりですが;

さて、前置きをブッ飛ばして、注意事項へ行きましょう。

・荒らし・中傷は今すぐお帰り下さい。
・この小説は未熟者の中坊が書いております。「こんなのは嫌だ」と思った人は、戻るのボタンを押した方が災いを防げるかと思います。
・時代小説ですがファンタジーです。妖バリでます。
・荒らしはお断りですが、アドバイス・コメントはおk!反対意見(?)や物語の矛盾点、誤字の知らせなどもどんどんください!

またまた題名が浮かばず、題名を考えてくださった優しい方々↓

・夏蜜柑様 ・ガリュ様 ・水瀬うらら様 ・水月様 ・N.Clock様 ・ヒトデナシ様

この題名はN.Clock様から拝借して頂いています。応募してくださった方々、有難うございました!

では、本編へ参りましょう!!             書き始め 1月4日


                               ◆

お客様
・ヒトデナシ様 『もしも俺が・・・』(恩人さまです!! 感動出来るお話と、それでいて重くならない、素敵なギャグや笑いを作れる方です。ヘタレな私を励ましてくれますbとても尊敬していますw)

陽様 『姫と魔物』ほか (とても面白くて優しいお方です!!)

ガリュ様 『十二支と命者と妖たち』ほか (恩人さまその弐で長い付き合いである方です!! アイディアが奇抜で主人公風音は可愛くてカッコいいです!!)

志保様 『*イナイレ*【トリップ】失い過ぎた少女】など (恩人さまその参。二次小説の方でお世話になっていますwとても優しく突っ込みが素晴らしい方ですw)

しょぼん様 『GLORIA!!』 (恩人さまその四。妖モノが好きと言う、気が合う方です♪小説は何時も楽しみにしておりますb)

水月様 『光の堕天使 〜聖なる力を持つ堕天使の物語』 (恩人さまその五。主人公ルエたんがメッチャ可愛いです!! とても優しくしてくれる方です^^)

風猫様 『陰陽呪黎キリカ』など

エヌ様
                         ◆

新しく小説始めました!!!詳しくは>>51

目次

登場人物>>1 用語解説>>3
————————————————————————

序章 一つのカケラ>>7

第一章 十三年後>>16

第二章 現実逃避>>19-20

第三章 夢想の中で>>25-26

第四章 別世界>>35-36

第五章 歩めなかった道>>40-41

第六章 忘れたかった記憶>>42-43

第七章 確かにココに存在する>>49-50

最終章 かの後、人は何時までも新たな噺を紡ぐ>>54-55

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【第一回 人気投票アンケート結果発表〜♪】>>10
【参照100突破感謝会】>>31
【参照200突破感謝会】>>39
【『水車が廻る刹那に』予告編 その壱】>>59
【『水車が廻る刹那に』予告編 その弐】>>62 new!

Re: かの後、人は新たな噺を紡ぐ—「六花は雪とともに」外伝『第七章 ( No.53 )
日時: 2012/02/02 19:40
名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: kGzKtlhP)

 水月さん!!!!

いやっほぉぉぉ!! 遅れたけど、誕生日おめでとうございます!!!

 水月さんの言うとおりですね。悩んだり辛かったりするんだけれど……とってもちっぽけ過ぎるって、多いですよね。それが若い者の特権だとは思うけれど、そこで諦めたり自殺したりしたら笑いごとじゃない笑いごとになりますよー。

 鬱病……うう、こんなにも心配してくださる方々が居るのに、復活できていない自分が情けない……(((汗
 本当にありがとうございます。完治に向けて自分も精一杯努力しますので、どうかこんなバカをよろしくお願いします!

 更新頑張ります!!!

Re: かの後、人は新たな噺を紡ぐ—「六花は雪とともに」外伝『第七章 ( No.54 )
日時: 2012/02/03 19:20
名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: kGzKtlhP)
参照: 節分だぜいやっほう!!!

最終章 かの後、人は何時までも新たな噺を紡ぐ

 杏羅が目覚めて、杏羅の家では祭り状態になっていた。
 何でこうなったかと言うと、白龍が越前の酒を持ってきて、ここらの妖や村人を集めてしまったからである。
 広さは縦穴式の家の何十倍以上も広いが、ここまで大人数で来られるとぎゅうぎゅうづめである。——だが、今の杏羅には周りが酒臭くても、周りが五月蠅くても、それがとても心地よく感じた。


(——もっと、素直になればよかったのかもしれない。肩の力を抜いて楽しめば良かったのかもしれない)


 どんどん白龍に呑まされる杏羅は、そう思った。
 こんなにも、優しくて暖かい人たちがいるのだから——。




 朝から始まった宴会は、真夜中まで続いた。
杏羅は酔いつぶれた妖や村人に暖かい布団を被せ回る。明日から春とは言え、まだまだ寒い。へそを出して寝ていたら風邪をひくだろう。余談だが、杏羅は酒はあまり飲まないがとても強い。


「お兄ちゃん、こっちは終わったよ」


 杏羅の手伝いをしていたナデシコがコソ、と言った。——余談だが兄妹揃って酒に強い。
 ありがとう、と杏羅が伝えると、ナデシコはニッコリと笑って言った。


「ね、お兄ちゃん。皆が寝ている間、話さない?」

「え……?」




 今日は綺麗な満月だった。池にはそっくりそのままの月が写っている。
 月光を頼りに、ナデシコと杏羅は互いの顔を見る。


「ねえ。お兄ちゃん。私が白龍様の妻になりたいって言った日、覚えている?」

「……ああ」

「あの時ね、私救われたんだよ」


 ナデシコの思いがけない言葉に、杏羅は聞き返した。


「——お兄ちゃん、あの時お兄ちゃんは何て言ったっけ?」


 悪戯っぽく笑うナデシコ。杏羅は必死に思いだす。


「え———……『早速式の準備しなくちゃな』みたいなこと?」

「その前」

「え——……『そうか、お前みたいなちんちくりんのような奴も、お嫁にいけるのか……』みたいなこと?」

「その前。つーかお前、後でその面殴るから覚悟しとけ」


 怒りを露わにした妹にも怖気ず、杏羅は考え込む。が、やがて満面の笑みで答えた。


「え——……あ、『何だ? 変にかしこまって』みたいなこと!?」

「前に行き過ぎだよ!!! ていうか、その台詞あんま意味ないでしょ!!!?」


 杏羅のボケに、ナデシコはシャウトした。——流石血の繋がった兄妹と言うべきか。


「そうじゃなくて!!! ほら、私が妖の嫁に行くの、どう思う? って聞いた時、『覚悟があるのなら別にいいと思う』って言った所!!!」

「——……あ、あれか。でも、俺は別に特別な意味は……」

「その一言に! どれだけ私は救われたことか」


 杏羅の言葉を、ナデシコは遮る。そして、少し呼吸を置いてから、杏羅に話した。——満面の笑みで。


「——時の流れも違う。住む世界も違う。妖と人は陰と陽。そんなのが交わっていいのか判らなかった。
 勿論覚悟はあった。でも、背中を押してくれる何かが欲しかった。——それが、お兄ちゃんだった。
 お兄ちゃんが何気なく言ったのは判る。けれど、私にとってはとっても嬉しかった」


 そう言って、ナデシコはゴメン、と告げた。


「——私は、そんなお兄ちゃんに何かしたかった。だから、一緒に住もうと言ったんだけど……それは、お兄ちゃんにとっては古傷を抉るだけしか無かったよね。……本当に、ごめんなさい」


 頭を下げて、ナデシコは謝罪した。——その姿に、杏羅はただただ驚くしかなかった。
 本当は、杏羅が謝るはずだった。自分の嫉妬心から逃げ、ナデシコに八つ当たりしたのだから。そんな情けない兄を嫌うと思っていた。
 けれど、ナデシコは謝った。杏羅を責めず、自分の非を認めたのだ。

 頭を上げたナデシコは、少し居心地が悪いのか、苦笑してそそくさと杏羅の元を去った。暫くの間、杏羅は呆気に取られ、そのまま外に居た。


Re: かの後、人は新たな噺を紡ぐ—「六花は雪とともに」外伝『第七章 ( No.55 )
日時: 2012/02/03 19:21
名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: kGzKtlhP)
参照: 節分だぜいやっほう!!!

                             ◆


 翌日。杏羅はちゃんと朝を迎えることが出来た。——が、酒を呑み過ぎたせいか、杏羅とナデシコ、そして子供たち以外の人員は、二日酔いで起き上がれずにいた。
 結局、雪乃の墓参りは夕方に行くことになり、杏羅たちは二日酔いの大人たちの薬を出していた。

 やっと一休み入れることが出来たのは、太陽が真上に来た頃だった。
 ふう、とため息をついた杏羅は、起きる前のことを、ぼんやりと思い出していた。


(……夢、何だろうか、あれは。月乃とか花乃とか美雪とか、全部夢だったのだろうか……)


 その時、ふと雪乃の遺書のことを思い出した。本当は遺書を読むはずだったのに、すっかり忘れていたのだ。
 早速杏羅は雪乃の遺書を取りだした。
 香の匂いがほのかに漂っている遺書には、こう記されていた。


『拝啓 杏羅様。

 これを読んでいる貴方の隣には、すでに私の身体は存在していないでしょう。

 今これを書いている私は、自分がなぜ生まれたのか良く解りません。
 王族の片割れとして生まれ、女だから殺さる運命だった私を、じい様が必死の想いで助け……双子の弟のことも忘れ、さ迷って怪我をした私を、村娘は助け……殺されそうになり、他人に生かされ、今思えば翻弄されていたように感じます。

 ですが……私も、私のせいで振り回された人も沢山居ると思います。——杏羅様も、私のせいで命の危機に攫われたこともありましょう。

 杏羅様は、私と出逢わなければ良かったと想いでしょうか。私のせいで傷ついたと言うのなら……こんなことで償えるとは思いませんが、私の事は全て忘れてください。
 ですが、もしも私と出逢って良かったと思って下さるのなら……私を、忘れないでください。

 私は、どんなに杏羅様に憎まれようと、絶対に忘れません。杏羅様に私の存在を忘れ去られようと、とても大切な日常を手放すことはできません。
 私が居ない世界は、どんな風な日常を紡いでいるのでしょう。願わくば、それが杏羅様にとって幸せな日常でありますように。


 杏羅様、ごめんなさい。
 けれど、私はこの生を憎んでいません。この選択も、私の最高の望みです。
 貴方に会えて、本当に幸せでした。

 本当にごめんなさい。そして、本当にありがとう。
 また何時か、会える日を楽しみにしています。

 それまで、さようなら。
                              雪乃』


 綺麗な字で、遺書にはそう綴られていた。手紙に、ポツリ、ポツリとシミが出来る。——溢れる涙を、杏羅は止めなかった。
 最早声にならなかった。指の先まで、暖かいモノと切ない想いが渡った。


(これから、どんな日常が僕を待っているのだろうか。
 辛い日々も悲しい日々もあるだろう。楽しい日々の方が、少ないだろう。
 それでも、それが何時か長い年月を掛けて、とても暖かく、手放したくない想い出になるのだろうか——)





 その後、杏羅は更に腕のいい医術師になる。
 だが、生涯独身を貫き、養子もおらず、名誉も望まなかった彼は、公に知られることは無かった。

 それでも、彼と彼女は生き続ける。
 物語は、ちゃんと受け継がれているのだから——。

                                   終わり

Re: かの後、人は新たな噺を紡ぐ—『完結有難う!!!』 ( No.56 )
日時: 2012/02/03 19:35
名前: ガリュ (ID: ia9Umcvq)
参照: http://loda.jp/kakiko/?id

どうもです!
 完結———!?
  おめでとうございます!
花言葉がんばってくださいねー!!!
また妖などでてくる小説を期待していたり・・・(・д・)

Re: かの後、人は新たな噺を紡ぐ—『完結有難う!!!』 ( No.57 )
日時: 2012/02/04 08:13
名前: 陽 ◆Gx1HAvNNAE (ID: ixlh4Enr)
参照: http://loda.jp/kakiko/?id

2回目のコメが完結後になるとゎ(д)
なかなかコメできなくてごめんなさいo(TヘTo)

完結おめでとうございます!!
そして終わってしもうた(;_;)

狂羅さん泣けてよかったです(><。)
確かに人の死、別れを乗り越えるのは大変なことだとは思いますが、同時にその辛さは絶対に乗り越えなければいけないものなんだと思います(・・。)

嫉妬……私の個人的な意見では、する、しないよりもそれを見せる、見せないの方が大切だと思います……なのでそれを隠し通した杏羅さんはすごいなあと……ナデシコちゃんにはばれてましたけど(笑

次の物語も楽しみにしております(*゜▽゜*)
お体に気を付けて……


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