複雑・ファジー小説

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【今夜も】夢を綴る【いい夢を】
日時: 2012/08/24 01:10
名前: 空とぶくじら (ID: m.NeDO8r)



ぽちゃんと耳元で音がしたら

目を開けてごらん?


ほらそこは

君だけの世界

Re: 【今夜も】夢を綴る【いい夢を】 ( No.82 )
日時: 2014/04/15 19:48
名前: 空とぶくじら (ID: 9yCTBNZC)

ろくじゅうきゅうこめ。



波紋が広がる

「僕」の足の下に

広がる

拡がる

広がった線は

円になり

四角になり

立方体になり

宙に浮く

そのなかには「僕」の足跡がいくつも詰まっている

足跡は全て硝子で出来ていて

とても脆く壊れやすい

パキッ

少し力を入れただけで立方体ごと砕け散った

イタイイタイ

破片が足に突き刺さる

これじゃあもう歩けないよ


『僕』にバトンタッチしないとね


Re: 【今夜も】夢を綴る【いい夢を】 ( No.83 )
日時: 2014/04/15 19:49
名前: 空とぶくじら (ID: 9yCTBNZC)

ななじゅっこめ。




空にはいつも通りクジラが泳いでいて
あたり一面刺繍の派手で繊細な世界が広がっていて
今日も夢に来ていると実感する

歩いていくとレースの河が広がっていて
足を踏み入れると少しだけ冷たく感じる
布が擦れる音を鳴らしながら河は大きくなっていく

ボタンとビーズとラメで創り出された砂浜には
今日も人魚達が愛を語り合っている
口から零れ落ちそうなほどの愛に私は少し気持ち悪くなる

その愛を主食にしている切り絵の魚たちは
愛を飲み込んでは星に変えて
空へと打ち上げ夜空を生み出す

「・・・・・・・ねぇ」

声をかけてきたのは男の子
綺麗なガラスのガスマスクをつけた彼は
私のほうに言霊を放つ

「昨日もあったよね、君」

昨日?私は昨日もここに来たのだろうか
それは思い出せない
それは思い出してはいけない

「嗚呼、可哀想な君、夢の中でしか呼吸ができないんだね」

夢は暗転した
ガタンゴトンと電車に揺られる
向かいの席に座るはあの男の子

「君はこちらでしか生きられないんだ」

そう言い残しどこかの駅で降りてゆく
ガタンゴトン電車は進む
また駅にとまった

次に乗ってきたのは
身なりのきちんとした老人
老人はか細くなった声で私に問いを投げかける

「『これ』はどこまで行くのかね?」

これとは電車のことだろうか?
それとも夢のことだろうか?
それは分からない

「まぁ君に聞いても仕方がない」

老人は少し微笑み会釈をすると
次に止まった駅で降りて行った
電車には私一人

ガタンゴトン電車は進む
その揺れに身を任せ
今日も夢の中で目を閉じる

Re: 【今夜も】夢を綴る【いい夢を】 ( No.84 )
日時: 2014/04/17 22:32
名前: 空とぶくじら (ID: 9yCTBNZC)


ななじゅういっこめ。




宇宙船に乗って宇宙を進む
宇宙にはシャボン玉がいっぱい浮かんでいて
その中には宝石がキラキラ浮いている

「捕まえなきゃ・・・」

宇宙船の扉を開けて?
重力もお母さんのルールも無視して
『外』に飛び出すんだ
シャボン玉を捕まえて
パリパリッと音を立ててシャボン玉が割れて崩れる
宝石はジュースに早変わり

「飲みたいな」

でもここは宇宙
ジュースになった宝石は漂い消えてさようなら

宇宙船に戻ってさようなら

Re: 【今夜も】夢を綴る【いい夢を】 ( No.85 )
日時: 2014/04/19 09:11
名前: 空とぶくじら (ID: 9yCTBNZC)


ななじゅうにこめ。



ベットの中眠る夢見るお姫様

その両手には指が隠れるほどの指輪が輝いている

ひとつひとつにはとてもきれいなまじない事がかけられている

一つでも外すとお姫様は泣いてしまう

死んでしまうと泣いてしまう

嗚呼、これは枷なんだね

君と王様をつなぐ枷

指輪がないと死んじゃうと

王様が嘘ついて

君を守っているんだね

僕はその指輪を全部食べて

君を守っている枷を外して

君を食べて

今日もゆっくり眠る

Re: 【今夜も】夢を綴る【いい夢を】 ( No.86 )
日時: 2014/04/20 09:51
名前: 空とぶくじら (ID: 9yCTBNZC)


ななじゅうさんこめ。



目の前にあるは飴でできたマイク

そのマイクで言葉を発すると

言葉が円い飴玉になって出てくる

嬉しい言葉は甘い

悲しい言葉はしょっぱい

怖い言葉は辛い

酷い言葉は苦い

様々な味の飴がどんどん出来上がる

そのなかで一つ落ちてた虹色の飴

食べてみるといろんな味がして

おいしいようなまずいような

よくわからない味

とりあえず全部なめると中から指輪が

嗚呼これは


『結婚』



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