複雑・ファジー小説
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- 俺の妹はサイコキラー2(ロリコン注意、そしてコメを)
- 日時: 2013/08/16 16:48
- 名前: 阿厳 (ID: XgoiBkTS)
部屋。
ナチュラルブラウンの壁紙。ベージュのカーテン。素朴な安心感を与える空気。そして———その中に汚らしくぶちまけられた、人間の血と、肉の塊。
その、金臭い空気の中に一人立つ、彼岸花のように儚い美しさをたたえる、一人の少女。
年のころは、十歳前後だろうか。
艶やかな黒髪が、部屋の開け放たれたドアから漏れる光を反射する。
そして、少女が着ている真っ白なブラウスも、血液で真っ赤に染まっていた。
———二つの肉の塊は、『俺』と『妹』の母親だ。
———そして、殺したのは、『妹』だ。
「ごめんなさい・・・お兄ちゃん」
妹、愛理が涙のあとが残る顔をこちらに向け、涙声で弁解する。
「愛理、どうしても我慢できなかった」
その言葉は、当時の俺の心に残っている。
———茨のとげのように、刺さったまま離れない。
—————俺の妹は、サイコキラーだ。
- Re: 俺の妹はサイコキラー(書き直し) ( No.4 )
- 日時: 2013/06/30 16:29
- 名前: 阿厳 (ID: oWbfUqQX)
ゆぅさん
もちろん覚えていますよww見捨てられてなくて何よりです。
執筆活動の方は順調でいらっしゃいますか?私の方はとても順調ですまあ天才だからしょうがな((蹴蹴蹴
す、すいません・・・
えープロローグも終わり、いよいよ本編突入ってとこですかね。前作より年齢も上がり、行動もどことなく親父になっている岳人君ですが、一点「妹の愛」
に関してはおりませんwww
前作で最後まで生き残ったあの人や、最後らへんですっかり忘れ去られてたあの人も、多少というかかなり毛色の違うキャラクターになって出てきます。
また前作みたいな終わりかたは嫌なのでh頑張ろうと思いますww
でわ(m_ _m)
- Re: 俺の妹はサイコキラー(書き直し) ( No.5 )
- 日時: 2013/07/23 05:14
- 名前: O-flex (ID: RHqvt9yZ)
君にまぁまぁ近い立場にいるものだ。
君の作品は非常に人の興味を引くのが得意なようだ。
実際私は君の作品に興味を持っている。
ま、楽しみにしてるよ。
以上だ、ペド阿厳クン。
- Re: 俺の妹はサイコキラー(書き直し) ( No.6 )
- 日時: 2013/07/26 19:59
- 名前: 阿厳 (ID: KspNLL5O)
・・・上等だっての。
度肝抜いてやるから見てやがれ
「ひっ・・・・ぎぃ・・・・ァ・・・・」
窓から月光が差し込んでいる
千田智文(せんだともふみ)は己の口から絶えず漏れる蛙のような呻き声を涙と鼻水ともに垂れ流していた。
この千田という男は「鬼月廻(ホウヅキカイ)」という名のヤクザの組員であり、その中でも組長・・つまりはオジキから5・6個のシマつまりは違法カジノや脱法ドラッグショップを任される程度には地位を持っている男であるのだが——————
・・・その彼が所属する鬼月廻の事務所はひどい有様であった。
部屋内のいたるところに血や臓物が飛び散っており、その飛び散っているものの分量に負けず劣らずの死体が転がっている。
それぞれの死体の損傷具合はすさまじいものがあり、ひどいものは大型トラックに満遍なく引かれた後にプレス機にでもかけられたのか?というぐらいの損壊度のものもあった。
まあ、用は肉内臓脳髄が満遍なく混ざり合いもとの性別すら分からない肉塊が鎮座していると思えばいい。
「うわァ・・・ゼリーみたい」
その『肉塊』を怖気づく様子も無くちょんちょんと棒状のもので突っつく15・6歳の少女がいた。名は「オルテガ・フィシティニア」である。
生まれつきであろう褐色の肌にまとわれているのは対照するかのように
白いノースリーブのシャツ、ズボンは膝元あたりで丈がきってあるジーンズである。髪は適当に伸ばしたものをこれまた適当に後頭部でまとめてある。
「・・・あんま弄るんじゃねえよ、後始末が面倒だろうが」
不意に、肉塊をちょんちょんつつくオルテガにむかってぼさぼさの金髪を携えた女性がぞんざいな声を投げかける。
名は「ニムバス・レイン」である。年齢は二十歳の半ば程度であろうか。
「えーーーーー・・・・・楽しいのになァ・・・まあいいや、そんでさ。こいつどうする?」
ようやく、千田にベクトルが移る。
褐色の少女———オルテガが肉塊をつついていた棒状のものを千田に向けると、窓から差し込む月光によって、『それ』の全貌が明らかになった。
それは、ショットガンであった
正式名称「スパス12」
フルオートにより、アサルトライフルに勝るとも劣らずの連射力を誇り、そのくせ弾丸は発射または着弾の直後に破裂しバラける威力絶大の
粒弾(スラッグ)を採用した正真正銘の化け物銃である。
「殺しちまえばいーんじゃねーのォ?もうあらかた必要な情報とかはそこらでおねんねしてる連中から聞き出せたわけだし」
「そっか」
「ころさ(「バイビー」ドンッ
あっけないな。とおもえてしまうほどには小さかった銃声とともに千田の顔が文字通り『潰れたスイカ』に変貌する。
千田に何かを期待していた読者の方には謝罪を申し上げようと思う。
仕事が終わったなら、仕事人はさっさと退散するのが世の常というものだろう。
オルテガはスパスをギターケースを模した武器ケースに収める
ニムバスも仕事道具が入っているのであろう馬鹿でかいアタッシュケースを軽々と方に担ぎ出口に向かう、オルテガもそれに習った。
二人の「サイコキラー」がいなくなった後の部屋には血だまりと肉の塊の軍勢しか残らない。
月光は数刻前と別段変わりの無い光を窓の間から垂れ流していた
- Re: 俺の妹はサイコキラー(書き直し) ( No.7 )
- 日時: 2013/07/27 12:44
- 名前: 阿厳 (ID: KspNLL5O)
どこかのカフェテリア
「・・・えェ〜こいつら殺すのォ〜」
「文句言うんじゃねーよ」
人と人が交流し合い、いつも一定の騒がしさを保っているカフェテリアその奥のほうのテーブルについていたオルテガは、次の殺すべきターゲットの資料に目を通した途端、不満げな声を漏らす。
「いや・・・だってさァ、目を通すカンジ、なんもやましいとこないパンピーだよ?兄妹で、妹のほうなんか小6になったばっかだよ?寝覚めワリィじゃ〜ん・・・・ま、殺すことに変わりは無いんだけど」
ニムバスはオルテガのその言葉を聴き終えると嘆息し
「・・・当たり前、あたしらは殺すことしか出来ない。その趣味を、生きる手段に発展させるには殺し屋しかないんだからな・・・」
「ハイハイ御託はいーから・・・ん?」
スマートフォンが振動を始める。オルテガの物だ。
「・・・『社長』だ」
オルテガはそのちょうどいい感じに装飾された長方形の物体のディスプレイをあらため、ぽつりと言った。
通話接続のエフェクトをタッチし、テーブルの向かい側に座っているニムバスにも通話の内容がとどくようスピーカーホンにする。
「もしもし」
『オルテガか。—————入国早々、ジャパニーズマフィアを皆殺しにするなんてことはコレきりにして欲しいものだな』
「そりゃ無理な話ですね〜日本風にいえば・・・無い袖は振れない、かな?————ボクらにとっては、生きることが殺すことであり殺すことが生きること。ですから。あなたもそこをわかっていながらボクらを組織に組み込んだんでしょう?」
『そこを付かれると痛いな・・・ニムバスの調子はどうだ?」
「いつもどおりですよ〜現在進行形で絶賛すれからし中です」
「・・・あァ?」
ニムバスのぎょろりとした眼光から目をそらしつつ、オルテガは『社長』に疑問に思っている事を聞いた。
「・・・で、一つ質問なんですけど・・・ぶっちゃけ、このターゲットを殺して、組織になんの得があるんですかね?」
『気になるかい』
「そりゃなりますよ、資料に目を通す限り。このターゲットは兄妹で二人暮ししてるだけの一般人なんですから」
『・・・・・・・』
「安心してくださいよ。何もボクはやらないって言ってるんじゃない。あくまでこの一般人を殺す理由とそれによって得る利益を説明できるのであれば説明してほしいだけ—————え?」
瞬間、オルテガは目の前の状況に凍りついた。
- Re: 俺の妹はサイコキラー(書き直し) ( No.8 )
- 日時: 2013/07/27 13:29
- 名前: 阿厳 (ID: KspNLL5O)
静寂
静寂であった
人と人の交流場所であるがゆえに、いつでも一定の騒がしさを保っていたカフェテリアが、いまはただ静寂という概念に支配されている。
「ニムバス・・・?」
怪訝に思ったオルテガは、向かいにいるパートナーに呼びかけた。
すると、それに答えるように
ゴトン、とニムバスの首が落ちた。
「・・・・ッ!!——————ッ!!??」
いつでも一定の人口を保っているカフェテリアならば、悲鳴の一つでも上がっただろう。
だが、一声も発するものはいなかった、正しくは発せるもの———つまりは『生者』が一人としていなかった。
カフェテリアの中の人間は、ウェイトレスウェイター客すべてひっくるめて—————『頭部をなくして』死んでいた。
「うっ・・・・!!うわァァァァァァァァァァ!!」
こんどこそ、オルテガは絶叫する。
それと同時に本能的に座っていた椅子から飛びのいた。
瞬間
ズパン!!
オルテガが数瞬前まで体を預けていた椅子と机がまるで豆腐のようにサイコロ状に分断される。
「・・・惜しいなァ」
そして、場違いなほどに可憐な声が響いた。
ヒュルルルルルル!!とサイコロ状に分断された机がある部分から、なにかがものすごい勢いでどこかへ巻き戻っていく。
そして、オルテガは可憐な声の聞こえたほうを振り向く。
振り向いてしまう。
そこには、彼岸花のようなしんみりとした美しさをたたえた少女がたっていた。
ぬばたまの黒髪、と形容するにふさわしい黒髪がゆらりとゆれる。
(こいつ・・・・・)
オルテガは驚愕した
(ターゲットの資料に乗っかってた写真に写ってた・・・妹!)
そう
そもそも殺し屋にマークされるような兄妹が普通であるはずが無いのだ。
目の前にいる少女はにっこりと笑う
可憐でそれでいてどこか儚い笑顔をオルテガに向け、言う。
「安心して?最高に気持ちよくぶっ殺してあげるから・・・・だからまずはおにいちゃんと遊んでね」
瞬間、オルテガはまったくの逆方向から男の手に首を引っつかまれる。
そして、信じられないような剛力で投げとばされ、これまた信じられないような速度で壁に叩きつけられた。