複雑・ファジー小説

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恋愛の書
日時: 2016/07/26 19:45
名前: hikari (ID: lBubOowT)  

おはこんばんは。どうも、この小説の作者です。

これはタイトルから見てわかる通り、恋愛系の小説です。そういうのが苦手ではない方は是非、お読みください。

それでは、ごゆるりとどうぞ。

Re: 恋愛の書 ( No.16 )
日時: 2016/08/01 16:26
名前: hikari (ID: lBubOowT)  

 side恵俚菜


うう、櫻ったらなんで勝手に〜。

確かに嬉しいけどそれ以上に恥ずかしいのよ!?

「と、とりあえず、何か頼もう?」

「そだね。じゃあカフェラテとパスタとケーキかな」

「恵俚菜はカフェラテと……、うーん…じゃあ私もパスタかな。あとパンケーキ」

「わかった。あの、すみませーん」

優くんが注目を取ってくれて、料理が届くまで談笑する。

にしても優くんって、見れば見るほど女子っぽいな。男の子と男の娘の間くらい?
ただ一人称が「俺」なのが残念だけども。

って!いやいや恵俚菜は一体何を考えているんだ!

「ん?どうかした?」

「い、いいいいいやなんでも!なんでもないからぁ!」

「お待たせしました〜」

「あ!?あ、は、はい、あ、ありがとうございます」

や、やだ恵俚菜ったらテンパりすぎだってば〜。

「じゃあ食べよう?いただきまーす」

「うん!いただきます」

つ、つい勢いで頼んじゃったけど…これ、優くんと同じもの頼んでる!?(デザート除いてだけどね。)

そう思うと恥ずかしい……










「恵俚菜、どうだった?楽しかった、嬉しかった?」

「もう!櫻ったら〜!」

「ふっふっふっ、感謝しなさ ふげえっ」

びしっ 

私はチョップをかます。

「いった!何すんの!」

「何すんのじゃないわよ!これくらい当然よ!」

Re: 恋愛の書 ( No.17 )
日時: 2016/08/01 23:22
名前: hikari (ID: lBubOowT)  



「ただいま〜」

「おかえり、優!お母さんが昼飯と夕飯、勝手に買って食えってさ」

「ああ、そうだ姉ちゃん、あと出掛けるから」

「ふーん、どこに?」

「ちょっとイオン行ってくる。本買いにいく」

「そう。いってらー」

「オウ」







時間に間に合うかどうか微妙なので、ギアを一番重くして全力でペダル漕ぐ。

時計を見てみると、もう10分前だ。

「やっべ、速くしねーと!!ホントに間に合わねーって」

足に更に力を込めてひたすら漕ぐ。
もうすぐ…もうすぐで着く!






はあ、はあ、なんとか約束には間に合ったけど、果たしてどこにいるものか…

プルルルルルルルル

自転車を停めて入り口前の広場にいると、ポケットの中のスマホが鳴った。誰だ?

スマホを見ると、恵俚菜ちゃんからだった。早速電話に出る。

「もしもーし」

『よっ』

声が後ろから聞こえたと思えば、脇腹をつつかれた。

「わっ!?」

「ふふふ、ビックリした〜?ごめんね、待ったかな?」

「いや、今来たとこだよ。それより頼むからやめてくれよ、ビックリするだろが」

「ごめんごめん。じゃあ行こう?」

「うん」

店内に入ると、様々な店が並んでいる。オシャレな服が飾られているが、今回はそれが目的ではない。
二人並んでエレベーターに乗る。

「優くんはなにか、欲しい本あるの?」

「ううん、そういうんじゃないけど、なにか面白い本があったら教えてほしくて」

「そうなんだ。まあ色々面白いのはあるけど、予算はどれくらい?」

「三千円くらい使うつもり」

「わかった。じゃあ五冊くらい買えるね」

「そうなもんのか?」

「そんなもんだよ」

二階について少し歩くと、結構デカい本屋があった。

「うわ、スゲえ…」

恵俚菜ちゃんによると、なんでもこの辺で一番大きいらしい。

「ね、スゴいでしょ?」

「うん、こんなに大きいのは始めて見た」

「そっか。じゃあ早速選ぼっか。そうだ、これはどう?
新海誠さん」

恵俚菜ちゃんが指を指したコーナーには、角川文庫の本が大量にあった。
その中でも、新海誠さんの本は特に目を引いた。

「一番のおすすめはこれかな、『君の名は』。他にも二冊あるけど、そっちも面白いよ」

「そっか。じゃあ、これ買ってみるか」

そんな感じでどんどん決めていった。
そしてそれらを購入してみると、三千円は使いきってしまった。





















すみません、諸事情により一旦切ります。

Re: 恋愛の書 ( No.18 )
日時: 2016/08/02 18:58
名前: hikari (ID: lBubOowT)  

「それで、結局どれにしたの?」

レジから出て来ると、まずそう問われた。
全部が全部、恵俚菜ちゃんに決めてもらった訳ではない。だから恵俚菜ちゃんは、どの本を選んだのかは知っていないのだ。

「っとね、『DOUBLES!!』と『サマー・ランサー』、『僕が愛したすべての君へ』、『世界から猫が消えたなら』、『ラン』だよ」

「……すごく言いづらいんだけどさ」

「うん」

「サマー・ランサー、図書室にあるんだよね」

「嘘!?」

「うん、ごめん、あらかじめ言っとけばよかった」

「や、大丈夫。それよりごめん、付き合わせちゃって」

「いやいやお気になさらず。恵俚菜も欲しかった本、買えたし」

「なら良かった。
それじゃあね、また明日!」

「うん、バイバイ!」














「ただいまー」

「おかえり〜。
どう、デートは楽しかった?」

「は、はあ!?デート!?姉ちゃん何言ってんの!?」

「え、違うの?だって、ほら」

そう言って姉ちゃんはスマホを俺に見せてきた。

「これ見る限り、ずいぶんと楽しそうだね」

「うわわわわわあああああああっ!?」

なんでなんでなんで!?なんで姉ちゃんが写真持ってんの!?

「あれ、やっぱ気付いてなかったんだ。
結構かわいいじゃん、この娘。私も早く、彼氏見つけないと」

「違う!違う!彼女じゃなくて友達だからっ!」

「ふーん、まあいいや。
それより、学校どんな感じよ?楽しい?」

「うん」

「かわいい女子いる?」

「別に」

「ふーん、いるんだ。しかも近くに。よかったね〜」

「ううっ、部屋に戻る!」

どだだだだだだだだだっ

バタンッ

「はあ、はあ、なんで姉ちゃんが…」

けど、今日は楽しかったな。
明日からの部活も上手くやれそうだ。

Re: 恋愛の書 ( No.19 )
日時: 2016/08/02 22:54
名前: hikari (ID: lBubOowT)  

 side恵俚菜


「失礼しま〜す」

「お、昨日どうだった?」

「え!?あ、美味しかったですごちそうさまでした」

「違うよ、これだよこれこれ」

差し出されたスマホには、一枚の画像が載っていた。

はうあっ!?な、なななななななななんで、なんでなんでなんでなんでそれを

「知ってるのよぉ!!ちょっと小野さん、それ櫻にはそれを見せないで!」

「ん?呼んだ?」

「うわっ!?」

「ほお、イオンモールの本屋でデートとは……」

「それを見るなっ!!」

「ぶべらっ」

「で、今日はどうするの?みんな書いてる小説完結したんでしょ?」

「うーん、ネタ集めにでも行きますか」

「じゃあそれで。他には私から言っておくから行ってきなよ」

「ん、それじゃあ行ってくる!行くよ恵俚菜」

「うん、最初はどこいく?」

「じゃー合唱からでいいんじゃ?」

「そうだね。じゃあ行ってきまーす」








「文芸部?見学ね、おっけー!みんな、張り切っていくわよ!」

「わかりましたー」










「いい合唱だったね」

「うん。次は……体育館は?」

「よっし行くか!(ということはバレー部も練習しているはず…)」








「ふーん、見学?わかった。
今、試合やってっから丁度いいや」

「うーす。いくぞ優、ちゃんと打てよ!」

「わーってるって!」

バシイィィン!

「甘いんだよ!こんなん簡単にはブロックしたるわボケ!!」



「うーわ、でかいねぇ。あんなんそう簡単には越えられんて」

「だよねえ、あれで中学生っていうんだから驚くよね」

背の高い人がブロックしたものを、小柄な人(優くん程ではないけど)がとり、それを別の人が上にあげると、優くんがまた飛んだ。

相手の背の高い人もそれに合わせて飛んだ。

優くんは、それをスパイクしなかった。
無回転のボールは山なりにブロックの上を飛んだ。

「へえ、ジャンプフローターサーブと同じ様に打つとは」

ジャンプフローターサーブ?聞いたことない単語だ。けど、流れを読み取るに無回転のサーブのことだろうか。

とにかくそれはブロックをかわし、そしてレシーブにいった人を嘲笑うかのように、不規則にコート上に落ちた。













「いやぁすごかったねえ!それにしても優くん、155cmくらいなのによく飛ぶね」

「うん。面白い小説が書けそう!櫻はどういうのにするか決まった?」

「ううん、まだ」

「そっか」

そのあとは部活という部活はせず、小野さんを交えた三人で話した。

恵俚菜にとってはこういう時間がとても幸せだ。

そして時間はあっという間に過ぎていき、帰宅の時間となった。

「櫻、帰ろー」

「うん。それじゃ、さようならー!」








「あれ、二人とも今帰るの?」

「うん、そだよ。優くんも?」

「ああ、うん。にしてもテニス部終わるの遅いな……」

「あれ、人待ち?」

「そうだよ。タクっていうんだけど、そいつを待ってる」

「じゃあ恵俚菜、私たちも待とうよ」

「まあ別にいいけど」










「わり、遅くなったな優。んじゃ帰ろうぜ………
じゃな、優」

「いやまておい!帰るな!」

「お幸せに」

「付き合ってないよ!?」

「あ、なんだよ先に言えよ。で、どちら様?」

「私が春川櫻で、こっちが凜田恵俚菜。よろしくぅ〜」

「おう、よろしく」

そのあと四人で帰ったが、タクと春川さんの意気投合っぷりがすごかった。
初対面でこれはすごい。などと思っていたら、春川さんに

「あんたらも同じ様なもんよ」

と告げられた。そんなもんか……?

Re: 恋愛の書 ( No.20 )
日時: 2016/08/03 17:57
名前: hikari (ID: lBubOowT)  

「ねー小野さーん暇ー。そして暑いーまだ五月なのにーー」

「待ってな櫻、今クーラーつけるからね」

「はーい。ねえ恵俚菜、今日はもうここでじっとしてようよ」

「おっけー、それで行こう」

「失礼しまーす…って涼しっ!クーラー使ってる!?」

「あれ、優。バレー部は?」

「今日は顧問いないから休みなんで。遊びに来ました」

「帰らないの?遊べるじゃん」

だって帰ったら姉ちゃんがいるし…

「よし、丁度いい!文芸部副部長として命ずる!私の名前で小説を書いて、ネットに投稿しなさい!」

「えーだったら別な名前で投稿するから」

「つまんなーい乗り悪ーい」

「櫻、自分でやりなさい。優が書くかどうかは本人に任せるわ。で、どうするの?」

えー面倒だけどウチに帰りたくないからやろう。

「それじゃやりまーす。サイト教えてください、会員登録するんで」

「じゃあ恵俚菜、お願いね」

「はーい。ちょっとスマホ貸して」

恵俚菜ちゃんはスマホを少しいじると、すぐに俺に返した。
見ると登録はもう済んでおり、その手際のよさに驚いてしまった。

「ありがと。
えーと、タイトルどうしようか……」












「どう?終わった?」

「うん。なんとか三話まで」

「ちょっと読ませて」

恵俚菜ちゃんはしばらくスマホを除きこみ、そして静止した。いや、正確に言うと画面を動かす手は止まっていない。

「へえ、すごいじゃん!初めてでこれは相当だよ!ほら、櫻と小野さんも読んでみて」

「……ふぅん、意外とやるじゃん」

え、何、適当に書いたつもりだったんだけどな……

まあ悪いことではない…はず。









そういやもうすぐIHか。がんばんねーとだな〜。


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