複雑・ファジー小説

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コンプリヘンシブ
日時: 2025/03/01 03:53
名前: 梶原明生 (ID: BLmVP1GO)

あらすじ・・・混迷を極める昨今の社会情勢。この時代を国や政府が乗り切るためにある専門家によるアイデアが採用された。それが「コンプリヘンシブ プロジェクト」各省庁の専門家でチームを組み、あらゆる事態と事件に対処する。ここまでは従来通り。しかし、ここからが違った。「省庁に限らず、アトランダムに選出されたあらゆるエキスパートに、それぞれのパイプラインとなって心臓部になってもらう。」つまりは壁を開けてお互いを共有し合う前代未聞のチーム作りを許可したわけだ。しかし問題はその土台をどこにするか。最終的に防衛省と警視庁が揉めたが、「まだ国民の多くは警察手帳に重きを置く傾向にある。また、単調的に説明しやすい。」として、やむなく「警察庁、警視庁」に本部を置く事で決定した。かくして、あらゆるエキスパート8人が警視庁別室総合特別対応室に集められた。しかも初日から特別に警察手帳と特殊拳銃が支給された。それぞれクセのある8人だが、国と国民を守るため、日夜あらゆる事案、事態、事件に「コンプリヘンシブ」達が挑んでいく。・・・8人の所属組織は以下の通り。防衛省(特戦、別班?)、警視庁、消防庁、海保、医療機関、マル暴、文科省、芸能界。

Re: コンプリヘンシブ ( No.1 )
日時: 2025/03/02 01:02
名前: 梶原明生 (ID: yyWFfh9m)

登場人物紹介・・・・・・・・新田慎吾 55歳。警視庁公安部課長を勤めていたベテラン。実質独身となっているが、地方に妻子を隠している。今回チームの主任を任されることになった。・・・藤崎雅昭 53歳。元陸自空挺レンジャーにして特殊作戦群にいた強者。叩き上げで格闘教官課程を主席で卒業。三等陸佐で退官後チームに召喚された。経歴の割に気さくでひょうきんで面倒見のいい性格。しかし過去の闇に苛まれている。チーム一の子沢山。・・・斎賀主水 28歳 若手の一人。東京消防庁消防士を経て、特殊救難隊に配属された消防のエキスパート。幼馴染の恋人がおり、彼女の父を震災時救えなかったことを後悔している。・・・松下愛菜 23歳 海上保安庁の女性潜水士。同じ海保の潜水士だった彼氏の死を乗り越えてこのチームに志願した。・・・天川逸 30歳。 国境なき医師団に参加したことのある天才的な医師。イケメンな冷血漢と誤解されがちだが、実は熱い気持ちを秘めている。・・・遠藤剛士 45歳 警視庁マル暴対策班にいた強面の刑事。新田とは少なからぬ因縁がある犬猿の中。見た目にそぐわず猫好きである。行きつけの店は猫カフェ。・・・美山柊子 23歳 昨年文部科学省に入庁したばかりのSE。容姿端麗ではあるが、異様な潔癖症。かつて世間を騒がせたネットクラッカーは彼女だった。自作した専用ラックトップが相棒。・・・黒石愛 18歳 チーム一番の最年少。皆からはかなり批判の的だった。その理由は彼女がただの「芸能人」だったからだ。しかし、芸能界に精通している事と、変装の天才であることが判明。やがてチームに認められる存在に。・・・警視庁四天王→十和田和市 48歳 コンプリヘンシブのお目付け役となったリーダー格の刑事。チームにはかなり批判的で度々嫌味を言う。・・・竹中浩志 58歳 同じくお目付け役の老練刑事。十和田を宥める中立タイプのベテラン刑事。かなり理解がある。・・・塩谷孝志 25歳 お目付け役にして最も若い刑事。十和田と竹中に手を焼く。チームには日和見タイプで、都合が悪くなると十和田の味方。・・・内山久美子 38歳 本部長を勤めるキャリア組。十和田の元妻で、子供二人の養育権を握っているジングルマザー。今回の人事を憂いている。・・・徳田晋作 25歳 今回のコンプリヘンシブプロジェクトの発案者にして謎の教授。年若いが故に政府からは反発の声もあった。が、その天才的手腕で政府を説き伏せた。大学でのあだ名は「ホスト」 見た目がそれっぽく見えるかららしい。 他。

Re: コンプリヘンシブ ( No.2 )
日時: 2025/03/15 20:06
名前: 梶原明生 (ID: d1Bequrp)

「コンプリヘンシブ始動」・・・手を前に重ねて上の人間に一礼するような姿勢でかまえている男がいた。面構えはいかにも強面上層部だ。しかしそれよりお偉い方が上官席で座りながら振り向いた。「新田君。君に期待してるよ。何せ初の試みとあってここでコケるわけにはいかないからね。だから君に白羽の矢がたった。よろしく頼むよ。」「恐縮です。」立ち上がってオフィスの窓外を見る上司。「しかし何だな。君も大変だ。随分と変わった奴らを相手にまとめ役を買ってでたんだろ。」「ご心配には及びません。彼ら彼女らは芯の強い、真面目なメンバーばかりです。」「それならいいんだが。問題児でもある。・・・違うかね。」終始無言で苦笑いする新田。その頃、8時出勤してきた警視庁の面々が今日も忙しくオフィスを行ったり来たり。その中で怒肩をさらに怒らせて歩くスーツ姿の男がいた。途中本部長と会う。「ちょっと、何無視してんのよ。私は紛いなりにも元妻であなたの上司よ。」「それが余計ムカつくんだよ。いくら人員不足とは言え、何で俺を特室(総合特別対応室)のお目付け役にしたかな。その上お前とバディなんか。嫌がらせだろこれ。」「お、お前ってね。上司をお前呼ばわりだなんて。」「ああわかりましたよ。じゃあ首にしてくれよ。」「できるわけないでしょ。」「全く。首の方がましだよ。特室の準備まで。これじゃお目付けどころか、ただの下働きじゃねーか。」「我慢して。まだ立ち上げたばかりの部署で、政府からの要求よ。ま、警察は中立公平になんて言うけど、政府相手じゃね。上もそうそう無碍にはできないのよ。」「ああそうかよ。」持っていた資料書類を特室のデスクに荒々しく置く十和田。内山もため息混じりに呆れる。一方、1時間遅れで新井をはじめとする「コンペリヘンシブ隊員」が続々集まってきていた。最後に遅刻で「特室」にはいる若い娘。「うっそーっ、半分おじさんじゃん。」明らかに回りと異質な女の子に回りが面食らう。柊子は舌打ちしていた。「君もコンプリヘンシブのメンバーだろ。無駄口叩いてないで座りなさい。」「はーい。」やや納得なさげに座る黒石愛。小一時間話したところで新田が柊子に目配せする。「そろそろいいだろう。」「了解しました。」開いていたラックトップのエンターキーを押す。「よし、それじゃ本当の特室に入るとしよう。」新田、藤崎、柊子以外はキョトンとしている。藤崎が皆に振り返る。「どうした。まさかこの部屋が特室そのものと思ったのか。警視庁とは共有しない秘密の隠し部屋を作ってんのさ。」天川が聞く。「し、しかし。それではあの監視カメラが・・・」「だから小一時間ここで喋ってたじゃないか。ねぇ、新田主任。」


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