二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【リク募集】息を止めて【BSR現パロ短編集】
日時: 2014/07/24 07:56
名前: 優斗 (ID: VhEnEiwQ)

初めまして。


RADWIMPSさんの有心論をモデルという事に短編小説です。


島の左近ちゃんも出てこないし、秀吉様と半兵衛様も出てきません。

婆娑羅3の暗い(?)雰囲気があっているので。


7月20日→追記

この度、クリックありがとうございます。
短編集という題名に変えさしていただきました。

題名の通り、婆娑羅の短編集です。
リクエストとかあればどうぞ。

※バサラ4は現在、プレイ出来ない状況なので出来れば3までのキャラでお願いします。



7月24日→追記

作者プロフィールとかって、書いといた方がいいッスかね?

名前・優斗(北斗の拳、結構好きです!)
年齢・非公開の為、友達によく言われる60歳。
好きなもの
歴史漫画、辞書、北斗無双のレイ、BASARA、銀魂、進撃、の声優さん、pixiv、ニコニコ動画、ネット
嫌いなもの
炭酸飲料、コミュニケーション(ネットは全然OK!)
趣味
貯金、ネット、ゲーム
その他
性別はあえて書かないけど、家三が好きなので、もうお分かりでしょう。英語全く駄目です。筆頭の言ってる事すら、時々「え、なんだっけ……」とか言ってますwww



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Re: 【BSR】息を止めて【家康×三成】 ( No.1 )
日時: 2014/07/19 22:41
名前: 優斗 (ID: o/NF97CU)








昔から貴様はそういう奴だった。



笑顔で固めた顔は気持ちが悪かった。


だが、昔の様に普通に笑ってる貴様はここにはいない。

私の肉眼で見れる所にはもう居ない。







あの日境に、私と奴の距離は大きく離れた気がした。

自分の一番大切なモノを取り上げられた赤子の様に泣きわめく私を、奴は悲しそうに見つめた。その様な目で見るなと、あの時そう言えば少しは変わっていたのだろうか?興味は沸かないが。


太陽よりも輝き、失敗とかどうでもよくなる。







「おーい!三成ー?」

炎天下、あと数日で木枯らしの風が吹く季節とは思えない程。木漏れ日の光が落ちる縁側に、書物と共に目を瞑る男が。

名を石田三成。月を浴びる髪は、銀箔を敷き詰めたかの様に美しく輝き、色の白い肌は顔立ちもよく、刀を振るう姿はそれを越える程美しく素早い。
細身の体には似つかない、長刀の使い手だ。

名前を呼ばれ、疎ましく思うが顔を除き混んだ相手に目を大きく見開き小さく驚いた。起き上がり、もう一人の男の持ってきた茶菓子と茶を口にした。

「半兵衛殿の差し入れだ。三成が喜ぶと聞いて。」
「……そうか。半兵衛様が。」

黄色い服のフードを靡かせ、目を細め笑った。

男は徳川家康という。三成とは対照的に明るくまさに太陽と言っても過言では無い。三成が心を開く少ない者の一人でもある。

「どうした、何故呆けている。」

空になった茶碗を床に置き首を傾げる。

「……三成……何を泣いているんだ?」

言われた言葉に頬を触ると、確かに。少し濡れている。
自分でも分からない。そういえば、胸が締め付けられる様な違う様な。そんな気がした。気のせいでは無い事だけが確か。

「知らん。」

今はそれだけ返しておけばいいと、思う。

これから言わなくてはいけない時が来るだろう。








いつになるかは知らない。







ただ、










『もう少しでこんな時が終わりそうだった。』

Re: 【BSR】息を止めて【家康×三成】 ( No.2 )
日時: 2014/07/20 07:33
名前: 優斗 (ID: aVnYacR3)







ある日、私は言う。

『貴様は人を殺めても何も感じないのか?』

私は言う。

『なんとも思いはしない。』

そして、自分を斬った。

そんな私が嫌いだった。

奴の様に少しは思いたい。いけない事だと。これは秀吉様の望む世では無いと幾度も、幾度も言われた。しつこかった。

だが、今思い返してみるとそれは間違ってはいない。
むしろあっている。

臆病者な私を斬るとその亡骸で壁を築き、自ら人を嫌った。拒絶されるのが怖かった、後から嫌われるのが怖かった、裏切られるのが怖かった。


いつかは人は子孫をつくるため愛を求め、人を好かなければならない。それが世の心理だと刑部は言う。五月蝿い。

そのような感情ではないが、奴を見るとこう言いたくなるのは何故だろう。

自分を愛せ……と。











一方では繋がりを説き、一方では私の宝を全て奪った。

明日を呪い、朝日が昇るにつれ嫌になった。
人間等信じはしない。必ずといっていい程裏切る。








「……だろう?家康……」
「そう……だなァ…三成。」

あの時みたいに頬が涙で濡れている奴は綺麗だった。
口元が緩んだ。
そしたら奴は笑った。






複雑だ。





「……いえやすゥ……立て。」

冷たくなった家康の口元を見る。やはり笑っている。泣いているのは自分だけだ。また一人になったみたいだ。

「いえ……やす?どうしたんだ?早く……早くッ!!」

自分の刀を見るとドロッとした赤い血が滴り落ちた。
正気に戻った心はゆっくりと溶けていった。

奴は自分を変わらせるために死んでしまった。
もう少し一緒に笑っていたかった。

泣きたくなった。

『石田殿!』
『石田の旦那?』
『三成?』

横を見ると広がる世界。そして声がいっぱい聞こえた。

視野がすっかり狭くなっていた私の目の目には驚くものが広がっていた。
貴様の創った世界。その世界には端っこが無い。いつでも人が隣にいれる様にと。貴様らしい考えだ。

昨日を探していた自分はもうどこにもいない。
でも、お前もいない。
臆病者だった自分もいない。





息を止めて貴様を探した。そして、貴様を待った。





そしたら声が聞こえたんだ。






体の左側ら。






貴様は私の体の一部だったとはな。









家康の亡骸を越え、それを斬った刀を横に置き、呟いた。






『家康、貴様は私の心で生きろ……』









※ポエムっぽくてごめんなさい。


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