二次創作小説(映像)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 【ラブライブ!】アイドルを支えたロックバンドの話
- 日時: 2015/07/25 19:19
- 名前: 北瀬結里 ◆Hy48GP/C2A (ID: hxVh9B54)
はじめまして。北瀬結里(きたせ ゆうり)です。
この名前では活動していませんが、かつてはよく別の名前でここをよく訪れていました。
それはいいとして。
*注意*
この話は、とあるバックバンドに照準を当てたお話であります。
完全なバンド初心者の自己満足です。
!!!μ'sがほぼ出てきません、ご了承ください!!!
*
プロローグ「皆で叶える物語」
>>1
オリキャラ紹介
>>2
*
μ'sがほぼ出てきませんが、よろしくお願いします(2回目)。
- メンバー紹介 ( No.2 )
- 日時: 2015/07/25 19:28
- 名前: 北瀬結里 ◆Hy48GP/C2A (ID: hxVh9B54)
穂坂 華乃香-ほさか かのか(G/V)
@2年 帰宅部
主人公らしさはない。しかしいいリーダー。
周りを引き込む何かはないんやけど、何か輝いててかっこいいんよね(by希)
中学の時にギターを始める。友達いない。
放課後はすぐに帰るタイプのため、帰宅部エースと言われていた。
実は動画サイトに弾いてみた動画を多数アップしている。(HN カノン)
まっすぐな穂乃果の瞳と、ひたむきなμ'sのパフォーマンスに惚れたファンの一人であり、それを支えたいとか考えていたところ、ギターの音源をどうにかしたいと考える真姫と出会う。
バンドの活動を始めて、どんどん活発的になる。
新瀬 渚-あらせ なぎ(B)
@2年 ex-吹奏楽部(C.B/E.B)
見た目はヤンキーだが、優しいし芯は強い。意外にも繊細というか…かわいい。
言葉遣いが今時JKっぽい時がある。
2年の春、文化祭を最後に部活を退部。理由は「続けててもいいことなんてなかった」から……と言うが、本当の理由は本人も分からないそうだ。
スラップの指の動きがすごくエロい(そら談)。そこそこ変態。
高みを目指すあまり、音楽本来の楽しみを見失い、無我夢中な部員たちとの距離を感じた時期、心からたのしそうに踊り歌うμ'sのパフォーマンスに魅了される。
北原 そら-きたはら そら(D)
@1年 吹奏楽部(中学)→帰宅部
冷静(自称)なのだがどうもスイッチが入るとおかしくなるらしい。
普通の人より何かずれているところがあるのかと言われると、まあそうだよねとしか言い様のない性格をしている。
渚の後輩。元々パーカッションをやっていたが、渚の話から高校は吹奏楽を続けないことを決意。ドラムの経験もあるため、密かに高校でバンドを組もうと決意していた。
渚の退部を聞きつけ、ここぞとばかりにバンドを組もうと持ちかける。そのとき、μ'sの存在を知る。
華乃香の弾いてみた動画のファン。(HN Sky)
坂下 遥希-さかした はるき(Key)
@1年 調理部(幽霊)
宇宙人と喋れそうなタイプの不思議ちゃん。だがバックバンド意識(?)は凄い。大阪から来た。希の話し方について、「あれは関西弁とはちゃう、何か別の方言」と語っていた。
ピアノが得意。本当はA-RISEに憧れUTX学院に入学したかったのだが、学費諸々の事情で断念。はじめは少し抵抗もあったが、そら達の勧めでμ'sのバックバンドとして活動する。
坂下 遥華-さかした はるか(SG)
@3年 バスケ部
遥希の姉。軽音楽部結成時、5人の部員が必要だったので、軽音楽部の部員だが、書類上そういうことになっているだけの様子。バレー部。引退後、サポートギターとしてちょくちょく軽音楽部としての活動に協力してくれる。妹と違ってしっかり者。
- Re: 【ラブライブ!】アイドルを支えたロックバンドの話 ( No.3 )
- 日時: 2014/07/28 23:22
- 名前: 北瀬結里 ◆Hy48GP/C2A (ID: hxVh9B54)
@作者のロックミュージック事情
ニルヴァーナわりと聴くよ〜……オルタナは本当によく聴く。
アジカン、ブリグリ、マンウィズもよく聴きます。
俗に言うロキノン厨というやつです。
最近キテるバンドはグドモ、と言うほどには
あんまりよく近頃のバンドは聴けてません。
中の人事情はお察しで
- Re: 【ラブライブ!】アイドルを支えたロックバンドの話 ( No.4 )
- 日時: 2015/07/25 12:47
- 名前: 北瀬結里 ◆Hy48GP/C2A (ID: hxVh9B54)
1. Lonely Kanon
穂坂華乃香、16歳、高校二年生です。
私には夢がない、友達がない、とりたてて長所もない。本当に何もない!
ーーーなどと言いつつも、心の何処かでは、私は他の誰よりも凄い力があるんだと信じているのだ。
存在意義を見出すための、そんな日々を過ごしている。
唯一の強みは……中学からギターを続けていることだろうか。
興味のない人からすれば、だからどうしたんだ、という話だけども。
クラスでは影が薄い。居てもいなくても同じ。常に日陰で生きてきた。同じような境遇の人と傷を舐め合い日々過ごす。
そんな姿を惨めだと思う人もいるのだろうか、しかし私にはこれが一番似合う気がする。卒業するまでに何人と喋れるだろう。ひょっとすると10人に満たなかったりして。
そんな風に毎日生きちょります。
*
5時間目の選択芸術は移動教室だった。音楽と美術、実用書道の3科目から1つ選択できるのだが、授業の中でギターが弾けるらしいので、私は音楽を選択した。
昼休み明けの授業なので、弁当を食べてから、大体授業開始10分前に行動するクラスメイトがほとんどだった。
ぼっち確立の私は、当然ぼっち飯をして、その後に1人で音楽室へ向かう。というか、これくらいの距離と1人で行けないのか? とも思うわけだが。
そそくさとぼっち飯を終えた華乃香は、とにかく早くこの教室から出ていきたい……という、ぼっちであるという事実が作り出す劣等感の声に従って音楽室へ向かった。
他のクラスメイト……クラスだけじゃない、他のみんなは……今も楽しそうにお喋りしてる。いいなぁ。楽しそうで。
…この事を考える度に頭が痛くなる。やめよう、この事を考えるのはやめよう。
意識を他へ逸らすため、何と無く掲示板に目をやった華乃香は、何かに目を惹かれた。
「スクールアイドル募集?」
廊下を黙々と歩いていた私の目に飛び込んで来た、一枚のポスター。
「へえぇ……」
とは呟くが、結局自分には全く関係の無い世界である。……よく分からないけど、可愛い服来た可愛い女の子が、複数人で、スポットライトとか浴びて、人前で歌って、踊るのだろう。
日陰で生きてる私には、関係無い、きっと輝かしい世界。間違っても私とは縁の無い世界だよね。
華乃香は再び歩き始めた。心なしか、さっきより早足になっていた。
****
1人で行動することの利点に、マイペースに行動しても誰からも咎められないということが挙げられる。例えば歩幅や歩くペース。歩くペースが早い華乃香にとって、あえて人と歩調を合わせるのは、この上なく怠いことなのだ。
そのおかげか、授業開始まで15分近くも余裕がある状態で、音楽室に着いた。華乃香の他には誰もいない。
「これはこれで暇だな……」
15分の暇を潰そうとあれこれ思考をめぐらせていた華乃香の視界に、授業で使うのであろうギターが目に入った。
学校の授業で使うものであるので、たいしていい楽器では無さそうだ。手にした感覚は、本格的なアコギなどとは比べ物にならないほど軽かった。
華乃香は、空いたままの窓のサッシに軽く腰掛けた。そして手にしていたギターを構え、手首のスナップを効かせ、弦を掻き鳴らす。が、華乃香は弦を抑えてすぐに音を止めた。
「チューニングェ…」
チューニングが不十分なせいか、かき鳴らした和音が全く混じり合わずに不協和音を奏で、華乃香の耳には非常に耳障りに感じられた。しばらくペグを弄り、弦を鳴らして、またペグ弄る…の作業を数回繰り返したのち、再び6本の弦を掻き鳴らす。
華乃香は静かに頷いた。
開けっ放しにされた窓の向こうには、校門や校内の敷地に咲く桜の花も一望できた。窓のサッシに腰掛けていた華乃香は、自分はそれら全てを見下ろしているんだという、なんとも言えない贅沢な感覚を覚えた。
風は静かに、桜の木を、そして華乃香の髪、制服のスカート、シャツの袖を揺らす。
ふと、白い何かが華乃香の視界に飛び込む。華乃香は右手で慌ててそれを掴み、ギターを落とさないように左手でネックを必死に握った。
華乃香が右手ひっ掴んだ白いそれは、どうやら紙であったようだ。しかし、窓から落とすまいと必死になるあまり、ぐしゃぐしゃに握りつぶしてしまった。
「あああああ……」
慌てて元通りに紙を伸ばしたものの、握りつぶした跡が残ってしまった。これがもし、代替の無い重要な書類だったらどうしよう…と、もう一度紙を丁寧に広げつつ、華乃香は恐る恐る紙に目を通した。
「……ん?」
重要な書類のそれとは違うのは、見た瞬間に直感した。どうやら楽譜のようであった。ピアノの弾き語り用に書き下ろされたものと見える。
こう見えて、華乃香には絶対音感があったり、譜読みは得意で初見でもギターが弾けたりと、音楽的な才能がある。
「愛してる ばんざーい…」
初見で華乃香が口ずさんでみての感想だが、この曲、何ともむず痒くなるが、それでいて、とっても暖かい。言葉自体は、小中学生にでも意味が分かるようなとても簡単なものだが、そこへメロディが加わることによって、この詩のもつ魅力をより大きく魅せることが出来ている……。
言葉や詩という骨組みに、メロディで肉付けをしたものに、コード進行や伴奏で味付けをする。作曲とは本当に難しく骨の折れる作業である。この曲はオリジナルなのだろうか、それとも既存のバンドの曲の耳コピのものなのか。華乃香は、この曲を書いた人の世界観を讃えたいと感じていた。
爽やかな風が吹き、暖かい日差しに包まれた穏やかなこの空間は、不思議な気持ちを膨らませる何かがあるような気がしている。
「弾き語ってみますか…」
なおこの時、誰かが音楽室に入ってきたら……という考えは華乃香の脳内には全く浮かばなかった。すぅ、と華乃香が息を吸う。少し間をおき、澄んだ歌声が音楽室に響く。
〜♪
途中まで、歌い終えた後、華乃香は背後に人気を感じた。
(やべぇ……えげつないもん晒してもたでぇ……)
華乃香はしばらく、後ろを振り向くことができなかった。
*
2015/07/25 追記
歌詞がアウトということで、書き換えさせていただきました。
- Re: 【ラブライブ!】アイドルを支えたロックバンドの話 ( No.5 )
- 日時: 2014/07/29 08:10
- 名前: Mekakushi (ID: xJkvVriN)
えりちとにこにーの出番はありますか。
ラブライブ!大好きな者です。応援しています!
っていうかさっきの歌の歌詞ってまきちゃああああん((
これからも頑張ってください!
- Re: 【ラブライブ!】アイドルを支えたロックバンドの話 ( No.6 )
- 日時: 2014/07/29 12:41
- 名前: 北瀬結里 ◆Hy48GP/C2A (ID: hxVh9B54)
2.
背後から、誰かが拍手をしていた。心のこもった、暖かい拍手だった。硬直しきっていた華乃香だったが、その拍手が嬉しくて、思わず後ろを振り向いた。
「すごいね!! すごいよ!! 歌、すっごく上手だし綺麗な声!! ギターも上手いし!!」
拍手をくれた主は、こちらに駆け寄り、溢れんばかりの賞賛の言葉を掛けてくれた。それは、時々いる「とりあえず凄いって言っとけばいい」と思っているような人のものでなく、心からの賞賛の言葉に思われ、華乃香は珍しく笑った。
程なくして、拍手をくれたのは同じクラスの高坂穂乃果……ちゃん……だっけ……と考える華乃香。そして、そんな感じの名前の子だったなぁと思い出す。何となく自分の名前と似てる気がしていたのだが、人見知りな性格が邪魔をして結局話しかけることができず、今に至った。
「穂坂さん、笑うととっても可愛いんだ……」
「えええ?! ありがとう……?」
最近笑ったことの無い華乃香には、笑顔を褒められるという機会も無かったので、少しむず痒かった。しかもどう返せば良いかも分からず、ただただ慌てるばかりであった。多分今、凄く気持ち悪い顔してるわ……。
「ねぇねぇねぇ、スクールアイドルやってみない?」
「ほ、ほ、穂乃果ちゃぁん?! え?! 何を言いますか?!」
突然何を言い出すかと思えば、先刻自分には縁もゆかりも無いと、振り返ることなく通り過ぎた世界への勧誘だった。
「スクールアイドル! やってみない? 穂坂さん、歌もギターも上手いし!可愛いし!」
めちゃくちゃ迫ってくるやんこの子……! しかし華乃香は穂乃果の目をじっとみてこう言った。
「私には、スクールアイドルは向いてないんです!」
華乃香自身の高校生活で、多分、今、初めて自分の意見を他人に言ったような気がする。
「だいじょーぶ! 穂乃果も飽きっぽいけど、強い思いがあれば続けられるよ!」
そういう問題じゃないんだよなぁ……と、華乃香は黙って考えていた。すると穂乃果の背後に誰かが立っていた。
「穂乃果……」
いつも穂乃果と一緒にいる、髪の長い弓道部の子だった。名前は確か……
「園田さん……」
園田さんだ、うん。下の名前は何だっけか……ウミとかソラみたいな名前なんだけど……ううむ、思い出せん。いかに他人に興味が無かったのか、華乃香自身よく思い知った瞬間だった。
「すいません、穂坂さん……。穂乃果も、無理に勧誘するのはよしてください」
「でもね海未ちゃん! 穂坂さんすっごく歌とかギターも上手なんだよ! 笑った顔とか、すっごく可愛いんだもん! こんなすっごく可愛くてかっこいい穂坂さん、皆知らないじゃん!」
少しずつクラスメイトが音楽室にやって来た。彼らは皆こちらを不思議そうにみていた。普段は日陰族の穂坂が、高坂さんと園田さんとの間に挟まれている光景が、きっと珍しかったのだろう。
「穂乃果ちゃん? 海未ちゃん?」
その中に、もう1人割って入って来た。理事長の娘……南ことりだ。とりわけ理事長の娘というのは嫌でも目立つ存在だから、華乃香も辛うじてフルネームは知っていた。
板挟み状態の華乃香だったが、ことりが絶妙なポジションに立ちやがった所為で、完全に華乃香は包囲された。しかも、ことりは絶妙すぎるポジショニングをしておきながら、終始「海未ちゃぁん……」「穂乃果ちゃぁん……」とヒートアップする2人を見つめながら時々名前を呼ぶくらいのことしかしていない。お前マジ何しに来たんだ……と、華乃香は心の中でつぶやく。
加熱する口論はとどまる所を知らなかった。もう華乃香の手に負えない所まで来てしまっていたので、華乃香はそのまま逃げるように3人の輪の中から抜け出した。後から他人に何か言われても面倒だし、ギターはわざと窓に立て掛け、置いたまんまにして。
クラスメイトの視線が私に刺さる。そしてその中の1人が「どうしたの?」私に話しかけて来た。私は適当に「いや、まあたいしたことじゃないし」と言って逃げる。華乃香はトイレに行く体を装って、音楽室から逃げた。
「穂乃果ってほんと、良くも悪くも行動力あるけどね」
「でも穂乃果が穂坂さんに対してどうしてあんなに?」
「んー……まさかスクールアイドルに関することとか?」
「そりゃ無いんじゃない? イメージ無いし!」
本人たちに悪気は無かったのかもしれないが、この会話が「やはり私にはアイドルなんて」というマイナスの意識を、華乃香に植え付けた。
……言われなくたって、知ってたわい。うるせぇ。
この掲示板は過去ログ化されています。