二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 東方従者録
- 日時: 2016/01/19 04:16
- 名前: 十六夜皐月 (ID: bNAHgfPP)
※このSSには以下の成分が含まれています
・東方
・オリキャラ
・投稿者の咲夜さんへの狂愛
・若干中2(?)
それでも良いと言う人はどうぞごゆっくり
「駄目だね」と言う方はブラウザバックを推奨
ーこれは幼き吸血鬼とその従者達が住まう館に召喚された、一人の悪魔の物語ー
(更新ペースは投稿者の気まぐれなので あまり期待しないで下さい(^^;
- Re: 東方従者録 ( No.13 )
- 日時: 2016/04/07 01:38
- 名前: 十六夜皐月 (ID: yW/8TsYW)
第四話 黒き執事は死の風纏いて
懐中時計を開いて時刻を確認する。
旅館に置いて来た手紙はもう読まれているだろう、そしてそれを読んだ主がこちらへ向かうのも容易に想像出来る、私は主が来る前に全てを終わらせなければならない。
山の中にひっそりと建つ古びた建造物、紅魔館には劣るが少々大きい為、室内の人数の把握と構造を理解するのに二分も掛かった。
「……これ以上時間を掛けると危ないですね」
誰にも聞こえる事のないほど小さい声で呟き、黒く、鈍く月光を跳ね返して姿を見せる刃を持つ刀を左手に持ち、服の中には数百本の針、簡易的な爆弾を仕込んであるのを確認し、唯一の入り口である場所へと移動する。
(見張りが入り口付近に2……弓を持って待ち伏せてるのが4……室内に1……)
「余裕ですね」と付け加え、隠れていた草むらから一気に飛び出す。
「っ!」
見張りの一人が気付き、大声で侵入者が来た事を知らせる、もっとも、私にはあまり関係は無いのだが。
「あ……」
短い悲鳴と共に見張りの一人が倒れ込む、脳天に針を投擲し、中枢神経を破壊した。
他の者も応戦のつもりなのか、弓矢をこちらに向けて飛ばして来る。
「遅い」
殺気を周囲へと放ち、刹那の間のみ怯ませる、その刹那の間に前方へと駆け、見張りのもう一人の心臓を針で突き刺す。
流れる様に次の動作へと移り、四本の針を待ち伏せ部隊の三人めがけて投擲する、見事に眉間へ命中し、地へと伏せて行く。
「ひ……あ……や 止めてくれ 殺さないでくれ!!」
わざと生かした一人に近寄り、
「では素直にこちらの要求に答えて下さい 仲間はどんな装備をしています?」
と、優しい声色で聞き出す。
「お……俺らと同じ 弓と刀 斧を持ってる奴が居る!頼む 俺は令嬢を拐えば金が貰えると聞いて目が眩んだだけなんだ!見逃して」
「ご苦労様です」
「ぎぁぁぁぁぁっ!」
刀で首を跳ね、死体を足で転がす。
余計な話は聞く耳を持つ気も無い、(今まで隠れていたらしい)室内の一人が、矢を私の体に当てて来る。
「鬱陶しい」
瞬目の間に接近し、爆弾を口へと詰め込む。
「……時間がありませんね 急がねば……」
背後から爆風と飛び散る肉片と血を浴びながら、最大の警戒を行いつつ、お嬢様方を助ける為に最奥部へと駆ける。
- Re: 東方従者録 ( No.14 )
- 日時: 2016/10/11 02:37
- 名前: 十六夜皐月 (ID: /0vIyg/E)
「っ…!」
「あぅっ!」
二人の小さい体が乱暴に投げられる、といっても柔らかくクッションの代わりになる物が敷かれているので、肌などに傷は無かった。
服は所々破れ、後ろ手で結ばれた手の爪に若干の肉と血が着いている、激しく抵抗をしたが押さえ込まれた事が一目で分かるだろう。
「やれやれ…手こずらせてくれたじゃねぇか えぇ?」
強面で声がしゃがれており、顔や体に古い傷、筋肉質な体つきと、いかにも悪役の親玉という姿をした男が姉妹に話し掛ける。
「どうして私達を拐ったの…?」
「あん?俺らにゃ理由は無ぇよ」
「だったら何で…」
「あんたら…吸血鬼なんだろ?」
男がにやりと口の端を歪める。
「俺の故郷はあんたら吸血鬼に壊滅させられてな その時俺だけが生き残っちまったせいでやれ「呪われてる」だの「吸血鬼を手引きした張本人」だの言われて地底に追いやられたんでな…もう何が言いたいか分かるよなぁ?」
「下らない理由ね…そんな私怨で貴方と何の関係もない私達を捕まえたと言うの?愚かとしか言い様が無いわ」
拘束されたままの状態で、紅き館の当主が口を開く、何も恐れる事はない とでも言いたげな薄い笑みすら浮かべて。
「そうね…確かに故郷を滅ぼされては怨みもするでしょうね けれど私達二人はその事件に何も関与していない 良く考え直してみなさい 私達に手を出したら貴方達は…そうね こんなの食べたくはないけれど私達のお菓子になるかもしれないわよ?」
「るっせぇ!」
「…ッ!!」
「お姉様!」
男が鳩尾に重い拳を入れる、いくら吸血鬼と言えど、基本的な体の構造は人間と同じ、人体直線上急所である鳩尾に拳を食らって胃液が逆流しかけるのを必死に堪えて言葉を紡ぐ。
「…あらあら 抵抗出来ない者に拳を振るうの?最低ね…こんなの食べたらお腹を壊しそう…怖いわ」
「黙れ…黙れ黙れ黙れっ!」
「ぐ…かはっ…!」
男は二度、三度と何度も拳で突く、流石に吸血鬼の体でも苦しさを覚え、咳に血が混じり出す。
「吸血鬼は口先が達者だな えぇ!?」
「もう止めてよ!殴るなら私にして!」
「フラン!?止めなさい!」
制止も聞かずに間に割って入り、姉の身代わりとなる、背中を向けてはいるものの、思ったより拳が重く、今にも背骨が折れそうな苦痛を奥歯を強く噛んで堪える。
「馬鹿!何をしているのフラン!早く退きなさい!」
「やだっ…私が退いたらお姉様がっ…うくっ!」
強がってはいるが、体が悲鳴をあげる、何発か貰った所で血が服に滲み始める、青覚める姉の姿を見て楽しむ様に、男は徐々に力と殴るペースを上げる
。
「貴方が気にする事じゃないわ!良いから早く…」
「やだっ!私のお姉様を傷付けさせてたまるもんか!私にとってはお姉様が傷付く方がよっぽど痛いよ!」
「…っ…この 馬鹿フラン…っ」
それを聞いた男が、「良い事を思い付いた」とばかりに顔を醜く歪ませる。
「そこの吸血鬼がそんなに大事か?」
「当たり…前でしょ…げほっ……っ私の…たった一人の家族なんだもん…」
「そうかそうか…」
今まで感じていた痛みが消え、呆気に取られた表情を見せる、それを確認して男が賭けを持ち出した。
「なら一つゲームをしようか…」
「…ゲーム?」
「そうだ もし勝てたら二人とも帰してやるよ」
「…負けたら どうするつもりなの?」
「あんたらを欲しがる奴等の所へ売り飛ばす これだけ活きが良けりゃ高く付くだろ ましてやこの体型…変態がこぞって欲しがるだろうよ」
頭の中で、「大丈夫 私ならやれる お姉様を救える」と、何度も何度も自分に言い聞かせる様にして覚悟を決める。
「…良いよ 乗ってあげる」
「フラン!駄目よ 断りなさい!これ以上貴女が…」
「お姉様 私なら大丈夫…ほら 早くルールを説明してよ」
「くはははっ…良いね…気に入ったぜ」
- Re: 東方従者録 ( No.15 )
- 日時: 2017/02/10 20:30
- 名前: 涙紀 (ID: AwgGnLCM)
また成りたいな
- Re: 東方従者録 ( No.16 )
- 日時: 2017/02/19 11:52
- 名前: ダモクレイトス ◆MGHRd/ALSk (ID: 7PvwHkUC)
二度目まして、元風死です。えっと、お久しぶりです。
相変わらず愛を感じる小説ですね。特定の一人を徹底的に掘り下げるということが苦手な性分故、すごく羨ましいです。
そして咲夜さんの夢笑いました♪ 乙女か( ´艸`)
それにしても謎の男ですが、正直個人的にはレミリアより彼に感情移入してしまいました。
吸血鬼という種族という時点で恨むには十分すぎるだろう理由ですからね……むしろこの理由でくだらないと言われたら……もはや「紅霧異変」とかやりやがったレミィは袋叩きレベルなんだが(苦笑
あぁ、自分おぜう嫌いじゃないですよ? 寧ろ好きです……
ついでにいうとフランちゃんも好きですね。しかし、食べるも何も、フランちゃんあたりに瞬殺してもらえば(オイ
……正直、吸血鬼の肉体で人間のパンチが利くのだろうか……いや、効くんだろうな。妖気みたいなの纏って防御とかできそうな気もしますが。天子ちゃんあたりの例を見るとそうもいかないのか……
皐月さんの鮮やかな手際が少し怖くなるほどですね……
では、失礼しました。
- Re: 東方従者録 ( No.17 )
- 日時: 2017/09/18 02:49
- 名前: 涙紀 (ID: zjU14.kJ)
…元気にしてるかい?皐月。俺は元気だよ、ほら、Twitter教えとく。@SCP_2643
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