二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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EVIDENCEーmonster hunter:
日時: 2016/08/16 10:47
名前: 年中漢 (ID: OypUyKao)

モンハン2次小説、「エビデンス」
年中漢はモンハン2次小説を結構飽きずにかけています!
これからもどうぞよろしくお願いします!
さて、プロローグからどうぞ!
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狩人は世界と世界を行き来する者。

死と生

人と自然

愛しさと憎しみ

辛さと楽しさ。

何でこんなことするの?僕にも分からない。

でも命を奪っている。でも命を還している。

ぼくはどこに行けばいいの?



___________分かったのは、血の海にいたのを知った時。
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目次
#1始マリ
>>1-9

#2疾風迅雷
>>10-15

#3目覚メ
>>16-21

#4轟カレントスル運命
>>23-28

#5侵食
>>29-32

#( ^ω^ )世界観解説、キャラ紹介
>>22

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Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.15 )
日時: 2016/08/02 11:13
名前: 年中漢 (ID: w4lZuq26)

森に入る。ベースキャンプに荷物を置いて、支給品ボックスから、応急薬、携帯食料などを取る。

スルガは携帯食料を食べる。
肉を詰め合わせて燻した様な食べ物で、うまくも無ければ不味くも無い。
腹を満たすために食べるのだ。

今回はスルガが千里眼の薬を使う。
千里眼の薬は遠くのモンスターを感知することができる効果があるアイテムだ。

「オイ、スルガ?そのジンオウガってのはどこにいる?」

「3番エリア。少し遠いな。」

「だったら、ここから進むのがおすすめですよぉ〜。」
ミリアはそう言ってベースキャンプの後ろにある小さい穴に入っていった。

「おいおい、まさか、だろ?」

「うわ……エリアをショートカットした…」

「こいつは…飛び降りるのか?」

そうみたいだ。そう思い、スルガは飛び降りた。
洞穴の中を滑り台の様に進み、そして、外に飛び出した。

外の空間。無駄に高い。

数十メートルの高さから落ちる感覚。地面に受け身をつきながら、着地。

足が痛い。

「うおッ!?」

ヴァルハも落ちてきた。

「ここが、3番エリアです〜」
ミリアが教えてくれた。

…ということは?

スルガの予想通り、そこには大きな青緑色の鱗に包まれた生物がいた。
周りに大量の虫が飛んでいる。どうやら、それらすべてが雷光虫のようだ。

狼の様な見た目のモンスター。ジンオウガ。

ミリアの声に反応した様に振り向く。

「ウオオオォォォォンンッ!」

気づかれたか……!

「ミリアさん、援護頼む!ヴァルハ、中距離で溜めの待機!僕は斬りこむ!いざとなったらよろしく!」

「おう!」
「わかったです〜。」

ミリアが背中からガノバッシャーガンを取り出す。

リロード。構えて打つ。

銃身に込められたLV2通常弾が、火を噴き飛び出す。

ジンオウガの角に当たる。

だが、ジンオウガは怯まず、目の前にいたスルガに向かい、平手付き。

右、左、右、左、

しかし、スルガは左右の腕からの叩きつけを避ける。

そしてスルガは走りながら段差から飛び出し、その瞬間、刀を抜く。
氷刃【雪花】。

シァアアアンンンッ

鋭い音と共に斬りつける。
ジンオウガはその勢いに負け、倒れこむ。

スルガは倒れたジンオウガの背中に飛び乗る。
乗り攻撃と呼ばれる技で、モンスターの背中に乗り、ナイフを怯むまで刺す技だ。

ジンオウガが暴れる。

振り回されないようにしつつ、ナイフを刺していく。

「こいよォ、ジンオウちゃん。」

ヴァルハがいずれ頭が来るであろう位置に立ち、蒼剣ガノトトスを担ぐ。

そして、ジンオウガが倒れる。

ジンオウガの背中についていた虫がブワっと散り、そのまま、ジンオウガはもがく。

「ほい来ッッたァァァァ!!」

大剣を頭に叩き込む。

バン、という音と共に角が一本、折れる。

しかし、ジンオウガはすぐに起き上がり、回転する。

スルガたちは跳ね飛ばされる。
「うおッ?!」

ジンオウガは誰も近くにいない状況を作り、鳴く。

「ウオオオォォォォンッ」

「しまった、虫集めだ!!」
スルガはこの行動を知っている。本で読んだのだ。

「ん、何だって?!」
ヴァルハが聞く。

「超帯電状態になるぞ!」

「私が止めます!」
ミリアが、ガノバッシャーガンにLV1拡散弾を込める。
この弾は中に小さい爆弾が入っている。

撃つ。当たった瞬間周囲で大きな爆発が起きる。
しかし、《虫集め》を止めない。

また撃つ。爆発。突然、鳴き声が止まる。

やったか。ヴァルハは思う。





「……ゥゥゥヴヴォォォォオオオオオオッッ!」

一際大きな鳴き声。硝煙を撒き散らし、



_______ジンオウガは超帯電状態になった。

Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.16 )
日時: 2016/07/31 13:00
名前: 年中漢 (ID: Kot0lCt/)

超帯電状態……ジンオウガが背中の体毛、甲殻などに雷光虫を集め、その電気エネルギーを自身に蓄電した状態。背中の雷光虫もジンオウガと共鳴し、より高電圧を発生させる超電雷光虫となる。

「早ッ……!」
スルガは飛び退く。

バヒュゥゥッ!

すぐ横にジンオウガの腕が叩きつけられる。地面は高すぎる電圧で焦げる。

「ルォォオオオッ!」
ヴァルハが走る。そしてその勢いをつけて、切り上げ。

シュッ、ガン

避けた?!

もうヴァルハがそう思った瞬間、ジンオウガはすぐ後ろにいた。

「なっ……!」
「危ないです!!」

ヴァルハが絶句した瞬間、ミリアがジンオウガの今にも襲い掛かりそうなジンオウガの腕に弾丸を撃つ。

バンッ!

腕からは水飛沫がとぶ。水属性が内蔵された、水冷弾だ。
『ギャンッ』
ジンオウガは怯み、腕を引っ込める。

「おお、ナイスだ。」
「もちろんです!」

だが、ジンオウガは離れた場所に跳び、体を小さく回転させる。

光を放つボールが3個、宙に現れる。

「ヴァルハ!」
スルガが叫ぶ。

「見えてるぜ。」
光るボールが迫る。ヴァルハは避ける。が、

「ぬッ?!」
光るボールの軌道が変わり、ヴァルハに急激に迫る。
「これは……」
間近にボールが来た時、ヴァルハはボールの正体がわかった。

集まって群れを成す超電雷光虫の大群だった。

「避け…」
無理か。ヴァルハがそう思った瞬間、世界が水色に包まれた。

「うぐあああァァァァッ!」
バチジジジッ!
痺れる。全身の筋肉が痙攣し、呼吸もままならない。

「ヴァルハッ、今行く!」

痙攣して動けないヴァルハに、ジンオウガは突進して来る。

スルガはヴァルハの前に立ち、刀を握りしめる。

「このジンオウガ、何で止まらないんですかァ?」
ミリアも焦りを感じつつ、ガノバッシャーガンから通常弾を撃つ。

「来い!」
スルガが叫ぶ。

しかし、ジンオウガは目の前にいない。

バチバチバチバチ!

上から音が聞こえる。

「まさか!!」

上に背中を下にして落ちるジンオウガがいた。
背中には大量の電気を貯めた雷光虫が潜んでいる。背中の下でそれらと共に下敷きになったら……

まずい…

「止ァめるんです!!!」
ミリアが叫びながら、1発の弾丸をジンオウガの今にも落ちる胴に撃つ。

ボンッ!

胴に横方向の小さな爆発。

その勢いに乗せられ、ジンオウガも横にずれて落ちていった。

スルガとヴァルハのすぐ隣で背中から着地。

バヒュウゥゥゥッ!!
スパークが飛び、地面が焦げ、電気の異様な匂いが立ち込める。
_______危なかった。

「大丈夫ですか!!」
ミリアが心配する。
ミリアが撃った弾丸は徹甲榴弾だ。本来は弾が効かない相手に当てて、爆発のダメージで相手を倒す弾丸だが、今回はその爆風で、ジンオウガの着地位置をずらしたのだ。

『グゥルル……』

ジンオウガは一旦この戦いで疲れた体力を回復する為か、エリア4番の方角に去っていった。

「ヴァルハ!」
「ヴァルハさん!」

スルガもミリアもヴァルハを心配する。
あの電力を保った雷光虫に直に触れたら死んでいただろう。

しかし、
「俺は大丈夫だ。痺れも……取れてきたようだ。」

「ああ、よかった…」
ミリアが呟く。

きっと、ヴァルハの身につけているガルルガSシリーズが電気の衝撃を和らげたのだろう。
スルガは思う。

ガルルガSシリーズは雷耐性に優れている防具だ。

「おい、ミリア……」
ヴァルハが聞く。

「?……なんですか?」

「お前地形がニガテなんじゃねェのか?」

「それは、このクエストの狩場が原生林だとは思わなくて……えへへ…原生林はウチの地元なんですぅ…」

「ンだよ。早めに言ってくれ。」

「はい…」

ミリアがしょんぼりする。

「なあ、スルガ。」

「なんだ、ヴァルハ。」

「お前さ、超帯電状態の解き方って知ってるか?」







Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.17 )
日時: 2016/08/01 10:16
名前: 年中漢 (ID: MHTXF2/b)

4番エリアにジンオウガがいる。

「なあ、スルガ。お前さ、超帯電状態の解き方って知ってるか?」
ヴァルハが聞く。

「……きちんとしたやり方は分からない。」

「なんだよ。それじゃあ終わらねェじゃねえか。」

「ただ、ダメージを与え続ければ、ジンオウガの超帯電状態も解除が出来るって図鑑には書いてあった。」

「じゃあ、単純にダメージを与え続ければいいって話だな。」

「まあ…そういうことになるね。」

「死にそうになったら、言えよ。スルガ、ミリア。」

「もう、なんですかァ。」

「ガンナーは遠距離から攻撃できる分、防具の構造上、防御力が薄くなる。ジンオウガの攻撃が触れた瞬間、分かッてんだろな。」

ゴクリ……

ミリアが生唾を飲む。ジンオウガの攻撃に当たったヴァルハだからこそ、その言葉には重みがある。

「エリア、移動すッぞ。」
ヴァルハが声をかける。ジンオウガに1発かまされてしまったから、復讐に燃えているのかもしれない。

エリア4番……

ジンオウガが闊歩している。まるで陸の王者のようだ。

背中の体毛は静電気で完全に立ち、甲殻も開いてそこから青白い光を放っている。

蒼く光る狼。

雷狼竜の異名が冴えているように感じる。

「ここから、正念場だね……」
スルガは息をひそめる。

Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.18 )
日時: 2016/08/01 10:14
名前: 年中漢 (ID: MHTXF2/b)

『ヴォルゥゥム』

ジンオウガがそこに立つ一人のハンターに気づく。

「おい、糞野郎、こっちに来いよ。」
大声で挑発をするハンター。ヴァルハだ。

ジンオウガに言葉の意味が分かったかどうかは分からないが、ヴァルハに突進して行く。

だが、ヴァルハはトッと横にステップして、突進してくるジンオウガに斬撃を当てる。

まるで、突っ込んでくるボールにバットを当てるかの様に。

ジンオウガの皮膚、筋肉はこの程度では切れない。

ヴァルハは何度も斬撃を繰り返す。

切り上げ、斜め切り、峰打ち、薙ぎ払い、切り下げ、切り返し。

これが、重い大剣を動かすハンターなのかと思うほどの速さ。

だんだん、鱗や体毛が所々剥げていき、場所によっては皮下組織が見えている。

鮮血が飛ぶ。ジンオウガが仰け反る。

と、その時、草むらの陰からパチンと音がした。

「おおッ、きたきた。」
そこにはスルガとミリアがいた。
音はスルガの合図だ。

「ヴァルハ、囮お疲れ様。」
スルガが言う。
「おお!」
ヴァルハはジンオウガの視界から引く。

その時、ミリアが水冷弾を撃つ。

「振り向くですぅ〜」
ジンオウガの身体に当たり、水滴が飛ぶ。

そして、ジンオウガは振り向く。

視界には、スルガとミリアしか写っていない。もちろん、スルガもミリアも攻撃対象だ。

そしてジンオウガは飛びかかる。
「やっぱり…」
スルガはそう呟き、ジンオウガの飛びかかりを避ける。
ミリアも別の方向に避ける。

ズドン!

……真っ直ぐに向かっていたジンオウガだけが、スルガたちの足元にあった落とし穴にはまった。

Re: EVIDENCEーmonster hunter: ( No.19 )
日時: 2016/08/02 11:21
名前: 年中漢 (ID: w4lZuq26)

落とし穴。
大型モンスターが入るぐらいの穴を掘り、そこに丈夫なネットを被せて見えない様に隠す罠。

ジンオウガはそれに見事にはまり、もがく

もがけばもがくほど、ネットは絡まっていく。

「良し!爆弾を置こう。」
スルガはそう言って、草陰から大きな樽の様な物を持ってくる。
大タル爆弾と呼ばれるアイテムだ。殺傷力が強いことで名が知られる。単純にダメージを与えるなら、これしかない。

「こいつを置くしかねェよな。」
ヴァルハも爆弾を置く。

ミリアも置いて、一人2個ずつで、合計6個。
ジンオウガは尚も暴れる。

ネットを破られる前に小タル爆弾で起爆させる。

小タル爆弾は小さな爆弾で、置くと勝手に爆発する。普段は爆発しない大タル爆弾の信管の様な役割を果たす。

ピッ

小タル爆弾が設置される。

ジジジジジジ……

みんな、離れてて…
スルガは言う。

プシュッ、ドオオオオオオオオオォォオオンンッ!!

爆発。耳を塞ぐぐらいの爆音が鳴る。

「どうだ?」
ヴァルハは期待をする。
この一撃はとてもデカイ。普通は死ぬはずだ。

硝煙が晴れる。

そこには、ボロボロのジンオウガがいた。
角は2本とも折れ、顔の右半分顎側の皮膚はなくなり、歯と筋繊維が見えている。コゲが全体的に目立ち、胸元から肋骨がうっすら見えている。腕の甲殻も粉々になっている。周りの虫も少なくなっている。

頭をふらふらさせているそのモンスターには、以前のような王者の威厳はもう無かった。
_______死んだか?

「うおっっしゃアアアッ!」
ヴァルハが歓喜の声を上げる。

「終わったか……」
ここまで疲れる狩りは経験したこと無いな、とスルガは思う。

「?……あれ…?……え……?」
「?どうした、ミリア」
ヴァルハが何か聞く。ミリアはヴァルハの後ろをプルプルと指差す。

「は?………」
ジンオウガが、後ろにいた。

刹那。

爪がヴァルハの胸と脇腹をえぐる。
防具を突き抜け、素肌に触れる。爪に溜まっていた最後のものであろう電力がヴァルハに流れていく。

バヒュンッ
「ぐああああああアァッ!!」

「ヴァルハ!」
スルガが太刀を構える。が、それより前にジンオウガの長い尻尾がスルガに叩きつけられる。

避ける。間一髪か……?

グショリ。

あれ…?

「うぁあああッあああああぁぁうグッううあッ!!!」

スルガは転げ回る。脚が変な方向に曲がっている。
防具の隙間から白い骨が出ている。流血も酷い。

「ヴァルハさん!スルガさん!あッ、やだ……こっち来ないで……」
ミリアは涙を浮かべる。ジンオウガは右の頬と顎の無い顔でミリアを見つめる。ミリアは感電した。ジンオウガの雷光虫玉に当たってしまったのだ。ミリアは腰が引けて避けられなかった。

黒こげになって倒れる。

「うぐっ…… ぐっ……」
スルガは動き出す。戦う意思は捨てないつもりか、氷刃【雪花】の元まで這っていく。

バタッ

スルガは途中で倒れる。脚の流血が酷い。

コヒューコヒュー……ヒュー

息も荒い。

何でだよ。何でだよ。スルガは悔しく思う。

全てを奪ったのはモンスターだ。こんなやツラは、ゼンブ殺サナイト…



なんで嫌いなハンターになったの?

問われる。

いつも君は疫病を持ち込んだハンターを恨んでいたじゃ無いか。

_______そのハンターはもう死んだよ。

君は疫病を持ち込ませた原因が分かっているの?

ハンターは……父さんは、村の人から、僕からも恨まれながら、母さんの病気の原因を解明しようとしていた。けど、みんなに恨まれて、殺された。

誰に?

モンスターだ。

じゃあ、復讐の為に戦うの?

そうだ。ここで死んだら意味が無い。

一回死んでみたら?

死んでたまるか。

さあて、ここで生き延びられるかな。

生きてやる……生きてやるよ。








______________復讐の為にな。

ドクッ
生命の鼓動。

「コロス………ゴォロシテヤァル……ウウゥ」

スルガは立ち上がった。それは狂気にも見える。
脚がズルズルと音を立てて再生する。

髪が紅くなっていく。
太刀、氷刃【雪花】を手に取る。

それは一瞬の出来事。
ジンオウガが振り向く瞬間、スルガはジンオウガの顎に下から刃を刺し、そこからズダダダダと腰まで一直線に切り裂いた。

甲殻や、強靭な皮膚、筋肉、骨も裂いていった。
無数の肉片と血液、そして、長い腸や、胃などの消化管臓器系統が傷口から飛び出していった。



そしてスルガは切り終えるとバタッと気絶した。

「………スルガ?」
感電の影響で痺れながらも、ヴァルハはその様子を朦朧な意識の中見ていた。

クエストクリア

それはかなり荒んだ結果だった。




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