二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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プリアラ〜キュアショコラと影の将軍〜【完結!】
日時: 2017/04/22 21:18
名前: モンブラン博士 (ID: JJ3BeOFP)

キラキラ☆プリキュアアラモードのキュアショコラを中心とした作品を書いてみたいと思います。

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Re: プリアラ〜キュアショコラと影の将軍〜 ( No.3 )
日時: 2017/03/24 22:25
名前: 全州明 (ID: X7Da.dhQ)

お久しぶりです全州です。
というか、覚えていらっしゃいますでしょうか?
知り合ったばかりのころは随分と失礼なことを言ってしまった気がします。ごめんなさい。


はてさて。モンブラン博士の小説、久々に読ませていただきました。
僕の記憶が正しければ、めちゃくちゃ上達してらっしゃいますね。
世に出回ってるものでも中々感じない〝臨場感〟がひしひしと伝わってきました(日本語あってますかね?)。

最近、自分以外の方々の凄さにようやく気が付き初めまして、ちょっとしたスランプになりかけました。
慌てて入間人間の『エウロパの底から』を読んで脱しましたが、まだ不完全と言った感じです。
『エウロパの底から』いいですよ。
主人公がスランプ、というか才能が枯れかけた(?)小説家なんですが、とある奇怪な出来事を機に小説が再び飛ぶように売れ始めて、若かりしころの勢いを取り戻していくと言うお話です。
心理描写が緻密ですので、うまいこと感情移入すれば、この主人公と同じ感覚でスランプから出せちゃいます。
もしモンブラン博士もお悩みなら、騙されたと思って一度読んでみてはいかがでしょうか?

長文失礼いたしました。面倒だったら無視してください。
それでは。

Re: プリアラ〜キュアショコラと影の将軍〜 ( No.4 )
日時: 2017/03/25 05:28
名前: モンブラン博士 (ID: JJ3BeOFP)

全州明さんへ
そりゃあもう覚えていますよ!また会えて本当に嬉しいです!
上達したと言われるのは何よりの褒め言葉、これまで書き続けてきた甲斐があったというものです。
臨場感、伝わっているみたいでよかったです!
おお、それは興味がありますね。
『エウロパの底から』ですね? ぜひ読んでみようかと思います。
コメントありがとうございます!

Re: プリアラ〜キュアショコラと影の将軍〜 ( No.5 )
日時: 2017/08/28 07:24
名前: モンブラン博士 (ID: mOILM.Mp)

キュアショコラたちが悪の妖精たちとの闘いを繰り広げている頃、ジェネラルシャドウは初代プリキュアである美墨なぎさ、雪城ほのか、九条ひかりの前に現れ、闘いを挑んできた。
常に五人で闘うキラキラ☆プリキュアアラモード。
これではショコラ本人の実力を測ることができない。
ならば彼女が一人で闘えるまで実力を付ける間、自分は自己研鑽も兼ねて他のプリキュアと闘った方が良いと考えたのだ。
シャドウの異形を見た彼女らは只者でないことを察し変身。
シャドウは指を鳴らし、闘いの邪魔になるという理由で一般人をどこかへと消し去る。
変身が完了したキュアブラック、キュアホワイト、シャイニールミナスの三人は、
シャドウの力によって黒雲が立ち込め廃墟と化した街で対峙する。
暫しの無言の睨みあいの後、キュアブラックが言った。

「アンタ、何者?」
「俺はジェネラルシャドウ。デルザー軍団の一員だ」
「デルザー軍団?」
「偉大なるデルザー軍団の名も知らぬとは、最近の若い奴は知識が足りん」

シャドウが剣を振って衝撃波を発生させると、その勢いでキュアブラック、キュアホワイト、シャイニールミナスは吹き飛ばされてしまう。
しかし、ビルに叩き付けられる直前に身を翻し衝突を防ぐ。

「はああぁっ!」
「やああぁっ!」

気合を入れてホワイトとブラックはシャドウに突撃していき、パンチと回転蹴りを見舞おうとする。

「お前達の武器は拳か。ならば剣で闘うのは無礼であるな」

悠長に語り愛剣を腰の鞘に収め、飛んでくる蹴りと拳の嵐を次々に捌いていく。

「だだだだだぁっ!」
「たたたたたたたたぁっ!」
「掛け声だけは一人前だが、やや重みに欠ける。そんなヤワな攻撃で俺を倒す事などできぬ」

放たれるブラックの拳を右掌で受け止め、ホワイトの足首を左手で掴むみ、回転して勢いをつけると、砕けよとばかりに廃墟と化したビルに放り投げた。二人は矢のように飛んでいきビルに激突。その衝撃でビルは崩れ落ち、彼女らは瓦礫の中に生き埋めになる。

「ブラック、ホワイト!」

心配して二人のもとへ急ごうとするルミナス。
だが行く手にはシャドウが立ちはだかっていた。
彼は不敵な笑みを浮かべ、ルミナスに口を開いた。

「お前はこのチームの後方支援担当で、黒と白のように戦闘力を持たぬ存在。だが、お前のバリアと敵の動きを停止させる能力は実に厄介と聞く……さて、どうする? 得意技で俺の動きを封じて仲間の元へ向かうか?」

腕を組み余裕綽々の態度のシャドウに一瞬は気押されたものの、ルミナスは毅然と言い放った。

「確かに私は弱いかもしれません。でも、私はブラックとホワイトを助けたい!光の意志よ!私に勇気を!希望と力を!」

ハーティエルバトンを上空に投げ飛ばし、腰を低く落とした拳法家のような独特のポーズをとると、単独必殺技を発動させた。

「ルミナス・ハーティエル・アンクション!」

虹色の光は真っ直ぐシャドウ目がけて向かってくる。
直撃すれば行動停止と瓦礫に埋まっている二人のプリキュアの回復は免れない。
形成逆転される場面で、彼は低い声で呟いた。

「トランプ・フェイド」

無数のトランプを残し、瞬間移動をしたシャドウ。
標的を失った光は瓦礫に命中。光の影響で回復したブラックとホワイトが瓦礫の中から出てこようとする。
彼女らを助けようとルミナスが一歩前へ踏み出したその時。

「これこそ油断大敵という奴だ」
「えッ……!?」

その声に背後を見ると、そこには手刀を振い飛び上がったシャドウの姿が。
先ほどの瞬間移動でルミナスの背後に移動していたのだ。
恐怖と驚きのあまりルミナスは目を大きく開けて呆然と立ち尽くすことしかできない。
目の前に迫る恐怖に体が震え、硬直して動けないのだ。

「俺の動きを封じるつもりが自らが動けなくなるとはな」

鈍い音がして、ルミナスの首に手刀がめり込む。
声にならない小さな悲鳴を上げたルミナスは、前方に倒れ込み、動かなくなった。

「勝者の証として戦利品を頂くか」

ルミナスの腰に下げられたタッチコミューンをシャドウが奪うと、ルミナスの変身は解除され、九条ひかりの姿に戻ってしまった。
ひかりを一瞥してから、シャドウは瓦礫の中からやっとのことで出てきたブラックとホワイトに歩みを進める。
仲間であるルミナスを倒されたことで、二人の顔には凛々しくも怒りが溢れていた。

「ルミナスになんてことを!」
「あんただけは、私達が倒す!」
「やれるものならやってみるがいい」

二人は頷き必殺技を繰り出す。

「ブラックサンダー!」
「ホワイトサンダー!」

召喚された白と黒の雷は二人が手を繋ぐことで更に威力を倍増させる。

「プリキュアの美しき魂が!」
「邪悪な心を打ち砕く!」
「「プリキュア・マーブルスクリュー・MAX!!」」

竜巻のように唸りながら真っ直ぐ放たれ、軌道を逸らすことなくシャドウに直撃した。
必殺技を放った反動で体力を消耗し、息切れを起こすブラックとホワイト。だが必殺の余韻で発生した白煙が晴れると、二人は驚愕の光景を目の当たりにする。

「そんな……!」
「嘘でしょ……どうして!?」

そこには無傷のまま平然と立ち尽くすシャドウの姿があった。

「念の為に言っておいてやろう、俺にお前達の技は何ひとつ効かぬ」

Re: プリアラ〜キュアショコラと影の将軍〜 ( No.6 )
日時: 2017/04/05 22:47
名前: モンブラン博士 (ID: JJ3BeOFP)

無傷で仁王像のように直立不動の姿勢をとるシャドウ。
その姿にブラックとホワイトは嘗てマーブルスクリューMAXを耐え抜いたバルデスの存在を重ね合わせる。
だがバルデスさえエネルギーを相殺するのがやっとで、受けきった後には服はボロボロになり疲労の色も見えた。
けれどこのシャドウは身ひとつ——羽織っている純白のマントさえ破れることはなく、正面から受けきった。しかも、息ひとつ乱していない。
これまで闘ってきた敵の中で間違いなく最強の相手。
ならば自分達が出せる最高の技で勝負するしかない。
意を決した二人は、頷き合い、必殺技を発動させた。
スパークルブレスを装着し、先ほどと同じように白と黒の雷を召喚させる。
先ほどの雷とは比べ物にならない威力を誇るそれに、虹色の光で相手を包み込み浄化させる効果も加わる、ふたりはプリキュア最強の技。

「「プリキュア・マーブル・スクリュー・MAX・スパーク!!」」
「効かんと言っただろう」

シャドウは最大技を胸板に受けながらも、歩みを進めていく。
一瞬でもたじろぐ姿勢を見せることなく、どんどん押し返していく。
まるで目の前に何もないかのように平然と迫ってくるシャドウの姿は、二人からは考えられないものだった。
プリキュア・マーブル・スクリュー・MAX・スパーク。
この技は一度だけ破られたことがある。ドツクゾーンとの最終決戦、パワーアップしたサーキュラス、ウラガノス、ビブリス相手にだ。
その時はウラガノスが自らを犠牲にすることでサーキュラスとビブリスにスパークルブレスを破壊させるという玉砕戦法で、しかも一応の成果は挙げたものの三人とも消滅している。
だがこのシャドウは無傷のまま目と鼻の先まで二人との距離を詰めると、彼女らの腕を掴み、容易くブレスを破壊した。
ブレスからエネルギーを補給できなくなった彼女らは必殺技を連発した疲労感もあってか、ついに片膝が崩れた。
その隙を逃さずシャドウはそれぞれの手でブラックとホワイトの首を絞め、ゆっくりとリフトアップしていく。

「く、苦しい……!」
「は、離して……!」

必死でシャドウの手から解放されようと抵抗するが、彼の手は力を強めるばかり。次第に抵抗する力が弱くなり、ついに腕がダランと垂れた。

「落ちたか」

彼が手を離すと重なり合うように二人は倒れ伏す。
完全に絞め落とされ、立ち上がる気配はない。

「戦利品は貰っていくぞ」

容赦なく二人からハートフルコミューンを奪い、変身を解除させる。
踵を返し、瞬間移動をする直前、彼は意識を失った二人に言葉を掛けた。

「その勇気に免じて命は奪わないでおいてやろう」



シャドウは小泉学園でキュアブラック&ホワイトとシャイニールミナスを倒したのを皮切りに、海原市夕凪でキュアブルームとキュアイーグレットを、ナッツハウスではプリキュア5とミルキィローズを相手取り、6対1という状況下で勝利した。
シャドウはプリキュア専門の通り魔と化しており、次々とプリキュア達を敗北させては変身アイテムを奪っていく。
倒されたプリキュア達はいずれも病院送りにされており、彼の噂は四葉財閥を通じて各地のプリキュア達に発信され、警戒されていた。

「次はフレッシュプリキュアという四人組か。果たして奴らは俺を満足させるだけの実力を兼ね備えているだろうか」

ドーナツカフェに来たシャドウだったが、肝心のプリキュアの姿が見当たらない。何もしないというのも芸がないのでカオルちゃんのドーナツカフェでドーナツでも食べながら待ってみることにした。

「お客さんいらっしゃい! おじさんのドーナツはどれを食べても絶品だから、全部がお勧め商品だよ! ぐはっ!」

サングラスに髭を生やした怪しげな風貌をしたカオルちゃんがシャドウに明るく言った。喋れるフェレットにしか見えないタルトとも仲良しな彼のこと、人外であるシャドウを見ても一切動じることはなく、ひとりの客として接している。
顎に手を当てて悩んでいたシャドウだが、チョコと苺味を選んで会計を済ませ席に付く。
さて食べようかという所で、彼はひとつの問題にぶつかった。
自身のトレードマークである透明のフルフェイスヘルメットが邪魔で、ドーナツを口に運べないのだ。

「俺としたことが誤算だった。早くヘルメットを脱がねば」

頭に手をやりフードを取ろうとするが、中々外れない。
苦戦をしていると、丁度良いタイミングでツインテールの少女と背の高い少女とサイドテールの小柄な少女の三人がドーナツカフェにやってきた。シャドウは甘い声で三人に呼び掛ける。

「そこの女の子達、悪いけど私のヘルメットをとるのを手伝ってくれないかな。ドーナツが食べられなくて困っているんだ」
「わかりました、任せてください。美希たん、ブッキー!」
「わかっているわよ、ラブ」

ラブと呼ばれたツインテールの少女は、背の高い美希、小柄なブッキーと協力してシャドウのフードを引っ張る。思いきり力を入れるとフードが取れた。

「助かったよ。ありがとうお嬢ちゃん達」
「いえいえ、困った時はお互い様ですから」
「本当にありがとう。お礼と言っては何だが、私のドーナツをあげよう」
「えっ! いいんですか!?」
「困っている所を助けられたせめてものお礼だよ」
「でも、それはおじさんのドーナツでしょう。本当に頂いてもいいんですか」

申し訳なさそうに言うブッキーにシャドウは優しく微笑み、

「構わないよ。一緒に食べよう」

四人はテーブルに腰を下ろし、ドーナツを食べ始めた。

「うーん、美味しい! カオルちゃんのドーナツはやっぱり最高だね! 幸せゲットだよ!」
「もうラブったら! 食べかすが落ちているわよ」
「あっ、本当だ! ありがとう美希たん!」
「フフ……」

そんな三人のやり取りを無言で見つめていたシャドウは優しい声色で訊ねた。

「君達は仲がいいんだね。ところで、君達は伝説の戦士プリキュアを知っているかね」

途端に三人の顔が気まずくなり、さっと顔が青ざめる。
彼女らの表情の変化に、勘の鋭いシャドウはすぐに気が付いた。
この三人が四葉街で活動しているフレッシュプリキュアだということに。

Re: プリアラ〜キュアショコラと影の将軍〜 ( No.7 )
日時: 2017/04/07 19:00
名前: モンブラン博士 (ID: JJ3BeOFP)

正体を見破ったシャドウは、早速ダンディな紳士の変装を解き、ジェネラルシャドウになった。そして先ほど外してもらったフードを被る。
明らかに人間ではないその様子に桃園ラブ達は椅子から立ち上がり、後退する。

「あなた、何者なの?」
「俺はジェネラルシャドウ」
「ジェネラルシャドウ? あなたがありすの言っていた事件の犯人ね」
「美希たん、あの人のこと知っているの?」
「ありすから聞いたのよ。最近プリキュアが立て続けに何者かに倒される事件が起きているって」
「酷い。どうしてそんなことを……!」

倒されたプリキュア達を想い、瞳に涙を浮かべる祈理。心優しい彼女にとって、なぜ何の罪もないプリキュアを襲うのか理解できなかった。
シャドウは祈理の問いに特徴的な含み笑いをして答えた。

「自分が強くなる為の特訓だ。それ以外に理由などない」
「そんな身勝手な理由で……許せない!」
「許せなかったらどうすると言うのだ?」

唇を噛みしめ鋭く相手を睨みつけるラブ。
彼女が次にとる行動は決まっていた。

「行くよ、美希たん、ブッキー!」

仲間二人に指示を出し、リンクルンでプリキュアに変身する。

「「「チェインジ・プリキュア! ビートアップ!」」」

三人は眩い光に包まれ、一分ほどすると三人はプリキュアとなっていた。

「ピンクのハートは愛あるしるし! もぎたてフレッシュ! キュアピーチ!」
「ブルーのハートは希望のしるし! うれたてフレッシュ! キュアベリー!」
「イエローハートはいのりのしるし! とれたてフレッシュ! キュアパイン!」

キュアピーチ、キュアベリー、キュアパインの三人は一斉にシャドウに飛びかかる。シャドウは三人の拳と蹴りの雨をいなしたり、紙一重で回避したりして、プリキュアの攻撃を無効化する。

「どうした? 動きが止まって見えるぞ」
「バカにしないで!」

キレたベリーの飛び蹴りをキャッチし、勢いをつけて地面に叩き付ける。ピーチとパインが左右から拳を放ってきたのを見逃さず開脚で回避。敵がいなくなった二人は衝突し地面に尻餅をつくが、ベリーの手を借りて立ち上がると、空中に大きくジャンプ!

「「「トリプル・プリキュア・キック!」」」

三人同時に炸裂させたキックは見事シャドウの胸板に命中。
だが、攻撃がヒットしたと思ったのも束の間、強い衝撃で弾き返されてしまう。

「ストロンガーの電キックも無効化した俺に、蹴り技は通用しない」
「たとえトリプル・プリキュア・キックが破られても、私達にはまだ打つ手はある!」

ピーチはアイコンタクトでベリーとパインに指示を出し、各々の専用武器であるピーチロッド、ベリーソード、パインフルートを召喚する。
武器に水晶を装着し、必殺技の準備に入る。

「「「悪いの悪いの飛んでいけ!」」」
「プリキュア・ラブサンシャイン……」
「プリキュア・エスポワールシャワー……」
「プリキュア・ヒーリングプレアー……」
「「「フレーッシュ!」」」

桃、青、黄のハート型のエネルギー弾はシャドウに当たり、そのまま彼を包み込んでいく。

「「「はあああぁっ!!」」」

シャドウを浄化しようと渾身の力を込めるプリキュア達。額からは汗が浮き出ており歯を強く噛みしめ、ステックを握る手に更に力を込める。
シャドウを包み込んだ光は大きな球体となり辺りを明るく照らしていく。光に飲み込まれながらも、シャドウの顔からは張り付いた笑みが消えない。

「この程度の連携技で俺を倒せると思うなよ」

彼は虚空からハートのキングが描かれたカードを一枚出現させると、その絵柄の中に光のエネルギーを吸収させて無力化。
集めたエネルギーを闇のエネルギーに変換してプリキュアに標準を合わせて発射!
地上に落ちた漆黒の光線は爆風を巻き起こし、周囲の建物を吹き飛ばしていく。
煙が消えた後に残ったのは大ダメージを受けて気を失い変身が解けたラブ、美希、祈理だけだった。地面に降り立ったシャドウは指を動かす力も残っていない少女達から冷徹にリンクルンを奪い取る。

「赤いプリキュアとも手合わせしてみたかったが、別世界にいるとは残念だ」

フレッシュプリキュア四人目の戦士、キュアパッションは故郷である管理国家ラビリンスの復興に忙しく、この世界に来ることは稀だった。
夕日は西に沈みかけており、やがて夜が訪れようとしている。
敗北した三人に気を止めることなく、その場を立ち去ろうとする。
その刹那、背後に何者かの気配を察知した。
振り向くと、そこには淡いピンクのロングへアに赤い瞳、赤と黒を基調にした可憐な服装に身を包んだ少女が立っていた。

「少し……遅かったみたいね」

少女は倒れているラブ、美希、祈理の手首の脈に触れて生きていることを確認すると、アカルンの力で三人をどこかへとワープさせた。

「お前か。奴らの四人目の仲間は」
「私の名は東せつな——またの名を、幸せを司る戦士、キュアパッション!」


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