二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 殺人鬼『ラストフール』の狂宴(きょうえん)編
- 日時: 2018/05/12 20:57
- 名前: 彩都&熱都 (ID: 0rBrxZqP)
プロローグ 仮想空間 VIRTUAL SPSCE
ザシュリ、と一人の人間は目の前に居た『人だったモノ』を小さなナイフ──刀身の長さは精々成人男性の中指程度だ──で『人だったモノ』の腹部を刺す、そしてあっさり心臓にナイフを通過させる。
そのまま一人の人間はナイフを抜き取る──すぐさま後方へ移動し、『人だったモノ』の出血から離れる、その時にスーツの内ポケットから長財布は抜き取っていた、そして長財布の中から一万円札、五千円札、今では珍しい二千円札、そし千円札を抜き取る──何だ、あまり入っていない、小銭も一応抜き取っておくか、いや、止める、何故なら『人だったモノ』の出血量は多大だったからだ、もう遅いか……一人の人間はそう思いながらその『殺害現場』を後にした──
この世界は面倒で、生きるのが辛くて、息苦しい──そんな事を毎日毎日飽きずに考える一人の人間──殺人鬼『ラストフール』は呑気に深呼吸をしてから自分の『勝手に借りている家』に入る、そして『同居人』が購読している新聞に手を取る──新聞にはでかでかと一面に『殺人鬼現る!? ○○市の恐怖!!』と書かれている、いや、まぁ、自分なんだけどね? 心の中で自分を逮捕出来ない警察に嘲笑しながら新聞を投げ捨てる、正確には飽きた、読んでいてもつまらない、だって自分は逮捕出来ない、何故なら証拠が無いからだ──そう思って台所に向かおうとした、すると『ストンッ』と、どっかの女のブラからパッドが落ちるような音がする、実際はそんな音聞いた事無いが──食事なんて何時でも出来るか。
そう思いながら一人の人間は『同居人』宛ての封筒を見つける、封筒には『風利城ゲームズ 開発支部』と書いてあった、風利城、その名が意味する物は、『財閥』、風利城財閥、それは日本でも有名な財閥の一つだった、そんな有名な財閥からこんな一人の人間に封筒が届くなんて可笑しい、一人の人間はそう思いながら封筒を『人だったモノ』に腹部を刺した小さなナイフで切り取り、中身のプリントを見る。
するとそこに書かれていたのは『仮想空間の体験会』というモノだった──へぇ、面白そうじゃないか、だが『同居人』の名前だ、参加しようにも、参加出来ない──いや、日にちは精々一週間か、だったら『参加』出来るな、そう考えて、一人の人間は『とある場所』に電話する──
よし、プリントに書いてあった場所にも着いた、『名前』も対処出来た、そう思いながら一人の人間は会場に侵入する──一人の人間はどうやって『同居人』の名前を対処したのか、それは『闇市場』だ、闇市場で自分の顔写真と『同居人』の名前を書いた紙を『闇市場』の『免許証製作』の場所に電話して、『こんな感じで頼む』と言って、三日の制作期間を経て手に入れたのだ。
つまり一人の人間の今の名前は『同居人』である──そしてスタッフに『当人かどうか確認出来る物は有りますか?』と聞かれ、そのまま偽の免許証を見せる、スタッフは納得して、そのまま会場の中に一人の人間を入れる──
へぇ、結構本気で仮想空間なんて創っているのか──完全に未来だ、そう思いながらスタッフに体験する部屋を案内される。
そして一つのマッサージチェアの様な椅子に座ってこのヘッドセットをつけて下さい、と言われる、へぇ、面白い、時代の最先端を体験するのか、そう思いながら少しドキドキして装着する──そのままでは何も起きない、それもその筈、人が集まっていないので、体験が出来ない、早く人来いよ……そう思いながらヘッドセットから流れるゲームの動画を見る──これは期待出来そうだ──
そして人数も集まったので、遂に仮想空間へ向かう事になった、少し深呼吸をして自分は仮想空間に向かった──
目の前には自分の体があった、何で自分の体が目の前にあるのだろう? そう思いながら自分は自分の体に触れる、だが平らで冷たかった、何だただの鏡か、自分は鏡の目の前に立っていただけか、一人の人間はそのまま振り向いた──すると目の前には東京の都会が目の前に存在していた。
そして上空は綺麗な空が──これが仮想空間、結構凄いな、驚きだ、そう思いながらヘッドセットを外しても仮想空間は見れるか、確認する、そしてヘッドセットを外す、見れる、へぇ、科学の進化は凄い、ん? 待てよ? 何で『見える』んだ? この仮想空間は『ヘッドセットを通さない限り見えない』のだ、なのに何故……?
そう思っていると上空に誰かが現れる、その人物は風利城財閥の風利城ユア、風利城ユーアの双子だった、二人は若干16歳にして風利城財閥の一角になっていた、そんな人物が何で……? そう思っているとユアが喋り出した。
「あーあー、聞こえますか? 僕は風利城財閥の風利城ユア、と申します、彼女は僕の妹の風利城ユーアです」
ユアがそう言うとユーアは頭を下げて言う。
「始めまして、風利城ユーアです、宜しく御願いします」
二人の解説が終わった所で、仮想空間の話が入る。
「さて、もうお気付きの方はいらっしゃると思いますが、この仮想空間、ヘッドセットを外せるんです!」
それを聞いて感銘を受ける自分以外の人達、何だ、それも技術だったか、そう考えながら話を聞く。
「ですが此処に来た、と言う事は『貴方達はこの仮想空間から出る事が出来ません』、此方の用意したミッションをクリアする事で出る事が出来ます」
そう言いながらヘッドセットが光る、まさかこの機械にミッションが……? そう思いながらヘッドセットを着用し、確認する──自分のミッションは、『殺す』、が目に入った、良かった、自分は人殺しだからセーフだ、さて、誰を殺すのか……? そう思いながら他の項目を見る、その内容は──『プリキュアを全員殺す事』──はぁ? 何でプリキュアなんか……? そう思っていると突然床が崩れる、えっ? もう死ぬの? 地震で? そう思いながら自分は落ちていく──そしてユアが言う。
「さぁ、脱出、頑張って下さいね……フフ」
そして一人の存在が居た仮想空間は、崩れ──無くなった──
『プリキュアバトラーズ』シリーズ アナザーストーリーズ 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 開始──
第一部
>>0-200
第二部
>>201-350
第三部
>>351-390
第四部(最終章)
>>390-400
後書&設定公開
>>401-409
殺人鬼『ラストフール』の狂宴(きょうえん)
>>411-
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- Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 トニーとラストフール編 ( No.397 )
- 日時: 2018/04/16 21:46
- 名前: 熱都 (ID: 4xvA3DEa)
自分は呑気に牛丼、水、牛丼、水を交互に食べ飲みしながら胃を膨らませる。こうする事で食べる度に牛丼の美味しさを感じる事が出来る。そして水を飲む事で、舌をリフレッシュさせる事も可能だからだ。
そんな食べ方をして半分程度になった、半分程度になった牛丼を見、自分は水を一気飲みして、牛丼を食べ始める。こんな食べ方を繰り返していると、何時かこの牛丼が食べられなくなるからだ、胃が水でたぷたぷになるし。そして自分は牛丼をぺろり、と食べきり、腹を擦る。うん、結構入った。でも、もう少し小腹が空いたなぁ、と思う。いや、此処でもう一杯何かを食べれば、動きにくくなるだろう、自分はそう判断し、牛丼屋を出る事にする。
さぁ次は何処に向かおうか? そんな事を思いながら、自分は静かに、のんびりと歩き始める──何処へ向かうか、何処に居座るか、それは自分にも分からない──
のんびりと歩いて、自分はケーキショップを見つけた、大丈夫「ケーキは別腹」だから。自分は自分にそう言い聞かせ、ケーキショップに向かう。
「ふむ……ショートケーキ、チーズケーキ、チョコレートケーキを一つずつ」
自分は店員にそう言って、「かしこまりましたぁ」と返答する店員を見る。そして会計を言われたので、会計を済ませる。会計は六百円だった。此処は店内で食べれるのか……自分は店員に説明を受け、店内で食べる事にした。さぁ、ここのケーキ屋はどんな美味しいケーキを振る舞ってくれるだろうか? そんな事を思いながら、フォークでショートケーキのイチゴを食べる──甘い。
- Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 トニーとラストフール編 ( No.398 )
- 日時: 2018/04/17 21:04
- 名前: 彩都 (ID: tDpHMXZT)
ショートケーキ、チーズケーキ、チョコレートケーキを購入した自分は静かにショートケーキ、チーズケーキ、チョコレートケーキを楽しむ。
だが、先に食べるのはショートケーキだ、まずショートケーキの要はイチゴなのだ、このイチゴを楽しまずにショートケーキは美味しく食べれないし、語る事も出来ないし、ショートケーキ本来の味も楽しめない。
そして自分はショートケーキの上に乗っているイチゴを食べた、ふむ、酸っぱい……矢張りショートケーキのイチゴは酸っぱい物に限る、何故酸っぱい物でないといけないか? そんなのは簡単だ、『ショートケーキの甘さを十二分に、二十分に感じる事が出来る』からだ、簡単に言えば、『西瓜に塩』みたいな物、『酸っぱいから、甘さが存分に感じられる』のだ、ふむ、矢張り酸っぱいイチゴは良いなぁ、と思いながら、本体であるケーキ部分にフォークを刺し、切り取ってから、口に運ぶ。
うむっ……? おぉっ! 甘い! クリームも滑らかで美味しいが、スポンジも柔らかくて美味しい! これは良いショートケーキだ! 今迄に食べたショートケーキの中で五位に入る程の美味さだった、これは素晴らしい! もう、ずっと食べれる! そんな事を思いながら、自分はぺろりとショートケーキを食べた、さぁ、次はどうしようか? そう考えながら、ショートケーキの次は何にしようか悩む、うーん、チーズケーキもチョコレートケーキも案外甘さ控えめだ、だから両方お勧め、でも、今はチョコレートを食べたいので、チョコレートケーキを選ぶ事にした。
自分はチョコレートケーキを手に取って、フォークでチョコレートケーキを切り、口に運ぶ。
うぉっ! これはこれで美味しいぞ! ビターなチョコレートの味とふんわりとした生地、そして少し甘さ控えめのスポンジ! うーん、素晴らしいなぁ、素晴らしいなぁ! 自分はそう思いながら、チョコレートケーキを食べきって、次に最後のチーズケーキを手に取った。
おぉっ! 案外ずっしりくる、スフレではないのか、少ししょんぼり、そう思いながら、皿の上に乗せて、フォークで先端を切ろうとした、するとあまりの堅さに驚愕してしまう、何だよのケーキ? 凄い強い。
ま、まぁ、そんな事はどうでもいいんだ、何とか切れたチーズケーキを口に運ぶ、!? 何だこれ!? 堅い! 中々に崩れない! そんな事を思っていると、チーズケーキが爆弾を放ってきた、!? 最初は堅いと思っていたチーズケーキが、唾液で、舌で少しずつ削られていく事で段々と滑らかさが登場してくる! これはこれは……って、このチーズケーキ、下がクッキー生地だ! 口の中で二度の衝撃を受ける自分、そしてクッキー生地の美味さに驚愕しながら、チーズケーキの美味さに驚愕しながら、自分はショートケーキ、チーズケーキ、チョコレートケーキを食べきった。
おぉっ……このケーキ屋さん、何と素晴らしい事か! 此処は聖地だ! ケーキの聖地だ! 自分はそう思いながら、気分が高揚したまま、店を出、近くの公園に足を運んだ。
何だろう? 今日はとても良い事が起きそうだ、多分金持ちの老人を殺害して、金をたんまり手に入れる事が出来るだろうと思う、自分はそんな事を考えながら、うきうき気分で誰も居ない公園を歩いた──
第六十章(最終章) 完
エピローグ 最後の愚者は誰か? WHO IS THE LAST FOOL?
- Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 トニーとラストフール編 ( No.399 )
- 日時: 2018/04/18 22:41
- 名前: 彩都&熱都 (ID: CwTdFiZy)
朝っぱら、誰もいない公園。
…………? 『誰もいない公園』、だって? それは、それは、『あまりにも、あまりにも異常、じゃないか?』、だって、普通『老人、クソガキ、ジョギング、ランニング中の男女が居る』筈、そう、『それは絶対に居る筈』の事なのだ、そりゃ、此処が過疎し、何処ぞの田舎だったらそれは『有り得る』かもしれない出来事、だが、此処は『都会』なのだ、『人が多く、存在する』土地、なのだ。
だから……『田舎ではない』、『老人、クソガキ、ジョギング、ランニング中の男女が居る』のだ、だが、だが! 何故、何故『この公園には人っ子一人居ない』のだろうか? 可笑しい、あまりにも可笑しい。
一体何が、一体何が起きているのだろうか? 自分には分からない、だから、だから、自分は『ベンチに座って、呑気に時間を潰す事にした』のだ。
そうでもしないと『この謎が解けない』からだ、…………だが、ベンチに座るのも、案外暇だな……自分はそう思いながら、頭を掻き、溜息を吐いた。
「……暇だな、やる事がない」
事実を、現実を、現在を、淡々と、淡々と吐いた、虚空に、虚無に、空虚に向かって、自分の発言は放たれた。
だが、返答する者も、声をかける人物も居ない、何故なら、この公園は『老人、クソガキ、ジョギング、ランニング中の男女が居る』公園ではなく、『老人、クソガキ、ジョギング、ランニング中の男女が居ない』公園だからだ。
…………だからこそ、『不思議』だった、何故、何故『この公園には、人っ子一人、居ないのだろうか?』と。
「…………」
公園の、『敷地外』には誰も彼もが存在している、だが、誰も『この公園を素通りするだけで見向きもしない』、『この公園に入り、横切って、道のショートカットにも使えるのに、態々(わざわざ)この公園に入らず、この公園の敷地外を迂回して、公園の反対に移動しているサラリーマンも居る』、…………不思議だった、どうして、どうして『この公園を素通り、ショートカットに使わないのだろう?』自分はそれに対し、理解が出来なかった。
意味が分からない、否、『何故、この公園を使わないのか?』それだけが今の疑問、悩み、自問自答だった──いや、自問をしているだけで自答はしていないか。
自分はベンチに座りながら、周りを確認する。
矢張り人っ子一人居ない、いや、『自分という人っ子は居る』か。
でも、どうして此処に人が来ないんだろう? 不思議、とても不思議だった。
何故誰も来ないんだろう? 不思議で不思議で仕方ない、だが、『何故かこの公園を出たくない』と内心小さな気持ちを持っているので、この公園を出ようとはしない。
それはどうしてか? 簡単な事である、『人っ子一人居ない公園は初めて経験するから』だ、謂わば初体験、謂わば未体験、謂わば未経験、『人生で初めての事だから、内心興奮して、もっとこの公園に居たいとも考えているかもしれないから』だ。
「…………流石に喉が渇いたな、この公園の中に、自動販売機はあったかなぁ?」
自分はそう呟いて、立ち上がり、周りを再度探し、自動販売機を探す。
すると公園内に自動販売機があり、『よかった』と思う反面、『なかったら、この公園を出れるチャンスなのでは?』とも思えた。
…………どっちもどっち、という言葉が思いつき、自分は自動販売機のジュースを買う為に財布を取り出し、小銭を入れて、ボタンを押し、ジュースを購入する。
「……ふぅ、これで水分補給が出来る」
自分はそう呟いて、すぐさま購入したペットボトルのジュースを開け、口にした。
冷たく、甘いジュース、更に炭酸飲料という三コンボが揃ったジュースを飲んで、自分は『うーん!! 矢張り炭酸は爽快感があって最高だ!』と思う。
矢張りコーラはとても美味しいな、瓶も缶もいいが、ペットボトルも捨てたもんじゃない、と思う。
そして自分は最初に座ったベンチに移動し、座って、冷たく、甘い、炭酸飲料のコーラを飲んで、喉を潤す。
「……はぁ、美味しいな、コーラ無敵説?」
自分は自分以外人っ子一人居ない公園の中でそう呟いて、鼻で笑う、あーあ、何言ってんだ自分は? 中々にあほらしい事を呟いている……まぁ、人が居たら居たで恥ずかしいが、自分はそんな事を思いながら、無言で、横目で両端の公園──入り口を確認する──を視認した。
…………矢張り誰も、この公園には入っていないなぁ、どうしてだろう、と最初期の事を思い出した。
どうして誰も居ないんだろう? どうして誰もこの公園に入ってこないんだろう? どうして『この公園に自分一人が入れたのだろう?』小さな疑問が自身の肉体を包み、不思議と謎を覚える。
……考えていても、意味がないよなぁ? 面倒だけど、『この公園を、出よう……!』自分はそう思い、静かに、静かに立ち上がり、手に持った冷たく甘い、炭酸飲料のコーラを飲み干す事を考えて、ペットボトル等のゴミ箱を探しながら、冷たく甘い、炭酸飲料のコーラの蓋を開けた。
コーラの蓋を開けると、『プシュッ』と炭酸が少し抜ける音がした。
一体何処にゴミ箱があるのだろう? そう思いながら、ベンチから立ち上がり、一歩、左足を前に出した──
- 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 トニーとラストフール編 ( No.400 )
- 日時: 2018/04/19 22:44
- 名前: 彩都&熱都 (ID: dSN9v.nR)
「ふぅ、面倒だ、でも、ゴミを捨てて、こんな奇妙な公園から出ないとな……」
自分はそう呟いて、立ち上がって、コーラの蓋を開けて、飲もうとした、すると背後から、『じゃりっ』と靴と砂が擦れる音がした、そして『やぁ、久し振りだね』と声が聞こえた、この声には聞き覚えがあった、そう、戸新真空だった。
「…………戸新、真空……!? な、何年振りだ!? 久し振りだな?」
自分は振り向いて、戸新真空に言う、戸新真空も『あぁ、久し振りだ、多分三年振りじゃないか?』と返答する。
「きゅ、急にどうしたんだ? こんな辺鄙な公園に来て? 研究の合間に休憩か?」
「まぁ、そんな事だ……久し振りに会ったんだ、ベンチに座って少し話をしようか?」
「えっ? あぁ、良いぜ? どんな話を聞かせてくれるんだ?」
自分はそう呟いて、蓋を閉め、ベンチに再び座った、その隣には白衣の戸新真空が座る。
「……ふぅ、じゃあ、先に聞くが、君はこの数年間、何があった?」
「何が……? 別に何もないね、でも、昨日、仮想空間の体験会があってさ? あの兄妹に色々と迷惑をかけられたぜ」
「あの、兄弟?」
首を傾げる戸新真空に自分は優しく言う。
「ほら、あの風利城兄妹だよ? 色々な事業に手を出している」
「……あぁ、あの兄妹か、確かあの会社は結構黒い噂があるらしいね、あの兄妹が一番深く関わっているかもしれないね?」
「マジかよ? あーあ、仮想空間ってだけで楽しみだったのに、あの兄妹のやり口で相当腹が立ったぜ……」
「やり口? 何だいそれは?」
「えっ? あぁ、大まかに言えば、仮想空間の中に入ったら脱出出来なくなる奴、そしてその仮想空間の中のミッションを全部クリアしないと出られない、おまけに一人一人違うミッションだから腹が立った」
「ほう? それは中々に大変だったね? いや、ご苦労様? お疲れ様? もしくは多異変(たいへん)だったね?」
「おいおい……自分はあんまりしてねぇよ? ただ、他の仮想空間体験者の仮想空間に入って、尻を叩いて、脱出させたってだけで」
「……えっ? まさか君、他の人間の仮想空間に入ったって事?」
驚く戸新真空に対し、自分は『あぁ』と返答する。
「そりゃそうだ? 自分が行動しないと、他の仮想空間の面々も動かなかったからな? そして何とか昨日、全員を救った」
「…………」
自分の発言を聞いて、無言で自分を見つめる戸新真空、どうしたんだ? 驚いているのか? そう思って、自分は戸新真空に言う。
「ど、どうしたんだ? 驚いているのか?」
「えっ!? え、えぇ、そうだよ……君にそんな行動力があったなんて、ねぇ?」
「おいおい? そりゃあるぜ? 自分は全員救って、先に帰ったしな?」
「そ、そうか……それで? その昨日の仮想空間、何人居たんだ?」
「えっと……数千人、数万人かなぁ? 皆が皆、協力して、頑張って、全員仮想空間から現実世界に戻ってこれたし? これは自分一人の力じゃない、『皆の力』で仮想空間から現実世界に戻ってこれたんだ、自分以外の皆にも感謝しないとな?」
自分はそう言って、右手で拳を作る、それを見ていた戸新真空、そんな戸新真空は静かに自分に話しかけた。
「そうか……それじゃあ、私のターンかな? 私は薬袋君が居なくて寂しいな、どうして外国へ出張させてしまったのか……」
「なぁんだ、『同居人』、外国に行っているのか、自分や戸新真空にお土産、持ってくるかなぁ?」
「……君は、能天気だなぁ? 少し羨ましいや……でも、アメリカに行っているんだぜ? アメリカの土産は……大きい料理しかねぇんじゃね?」
「いや、流石にグッズはあるだろグッズは? そうだなぁ、アメコミとかの本やグッズが欲しいな、本場アメリカのアメリカ語、見てみたいぜ?」
「アメコミ? 何だ、君は英語が出来るのか? ってか、アメリカ語って……英語の間違いだろ?」
そういう戸新真空に自分は静かに返答する。
「まぁ、英語は読める、だけど、中学英語だけ、中学三年迄の英語の教科書しか知らないね? 丸暗記しただけだけどね? いや、英語は『イギリス』の言葉、アメリカ語は『英語がアメリカで訛った英語』なんだ、だからイギリスの英語をアメリカで使用すると、通じない場合もある、勿論その逆もある、アメリカ語を使うアメリカ人が英国でアメリカ語を使用すると通じない場合もある」
「へぇ? 何だその豆知識は……」
戸新真空が自分の発言に呆れる、自分はいい加減ペットボトルを捨てようとして、蓋を再度開けて、立ち上がる。
「それじゃあ、戸新真空、自分はもう帰るよ、人っ子一人居ない公園に戸新真空が来て安心したぜ」
「そうか、それはよかったよ、不安を安心に出来て」
戸新真空はそう言って、自分と同様に立ち上がる、そして自分に背を向けて、言う。
「さて、自分も帰ろうか……あっ、そうだ、一つ言い忘れてた」
ペットボトルに口を近づけて、コーラを飲もうとする自分、自分は振り返って戸新真空の顔を見ようとした。
「ん──」
「『背後には、気を付けろ』よ……?」
戸新真空は胸の内ポケットから、シリンダーに謎の玉が入った拳銃を取り出し、引き金を引き、『自分の心臓を貫い』た、その拳銃からは『拳銃なのに、ビームを放って』いた、そしてビームの威力で自分はゆっくりと間を置いてから、膝を突き、俯せる状態で倒れてしまう、と同時にコーラも地面に叩きつけ、コーラの中身が出てしまう。
「!?」
「……ほら、だから言ったじゃないか? 『背後には気を付けろよ?』って?」
「……!? ……!?」
心臓からぴゅっぴゅっと出血が起きる、痛い、痛い、痛い、自分がそんな事を思っていると、戸新真空は自分に近づいて、首筋に拳銃を当て、もう一度引き金を引き、『声帯を攻撃し、声を発する事を阻止』する。
い、一体何なんだこれは……!? 拳銃からビーム!? 自分がそんな事を考えていると、戸新真空が言う。
「これは君が数年前、正確には三年前と二ヶ月十五日前にバカにした、『プリキュア・コア』で出来た拳銃だ、『プリキュア・コア』は無限の力──正確には永久的な力だが──を生み出す玉だ、だから銃弾ではなく、ビーム、光線だ、君は、前に言っていたよね? 『その機械が出来たら自分を殺害してくれ』って?」
「……? ──!?」
こ、コイツ!? あの戯言を覚えていたって言うのかよ!? 自分はそう思いながら、戸新真空を睨む。
「……ふぅ、これで君を殺害する事が出来たよ? どうだい? 『昔バカにした機械で殺される』っていう気分は?」
「…………!!」
この野郎……! 自分はそう思い、立ち上がろうとするが、戸新真空は自分の両手を拳銃で撃って、大ダメージを与える、更に喉、心臓の痛みで体が上手く反応してくれない、だが、心臓から出血しているので、急いで救急車を呼ばないと死んでしまう。
「それじゃあ、私は『君を殺害する』というミッションをクリアした、さぁ、私は帰るよ」
待てよ……待てよ!? 心の中でそう思うが、目の前の戸新真空は小さく、小さくなっていく──あーあ、自分は……こんなあっさり死んでしまうのか……自分はそう思いながら、もっと人を殺して、もっと色々なモノが食べたかったなぁ、と思う、まさか最後の晩餐が牛丼だとは誰も思わないだろう。
あー……少しだけ、意識が遠のいてきた……出血量が酷いんだな……自分はそう思いながら、色々な事を考える、自分に殺された人はこんな事を思っていたのだろうか? でも、今は判別のしようがないので意味がないが。
ははっ、最後に『同居人』のご飯が食べたかったなぁ、最後の晩餐は、そっちの方がよかった……ぜ……自分は段々と瞼を下げて、目を閉じていく。
あーあ、まだ死にたくねぇ、まだ死にたくねぇんだけどなぁ……? そんな事を思っても、心臓の出血量、喉の出血量は止(とど)まる事を知らない、そして自分は倒れて中身が出ているコーラを見て、次に虚空を見つめ、『まだ、生きたかった……』と思いながら、目を完全に閉じて、息を、引き取った──
「……あっ、雨だ」
公園を出た戸新真空は虚空に向かって、そう言った。
雨かぁ、今日の予報は『ずっと晴れ!』って言っていたんだけどなぁ? まぁ、予報なだけ、『確定事項ではない』のだ、戸新真空はそう思いながら、胸ポケットの拳銃に触れ、溜息を吐いた。
『最後の愚者(ラストフール)計画』は最終フェーズに突入した、さぁ、さっさと東京の研究所に戻らなければ……戸新真空はそんな事を思い、歩を進める──矢張り、私は『色々』と、間違っていたんだ──
- 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 後書 ( No.401 )
- 日時: 2018/04/20 23:05
- 名前: 彩都 (ID: lh1rIb.b)
- 参照: http://r18novels.com/novel/novel5/index.cgi?mode=view&no=17582
……あっ、初めまして。
原作者兼設定製作者兼執筆者兼プロット製作者兼スレッド製作者兼スレッド管理者兼……いや、どれだけ兼任してんの? と思いました、彩都(サイト)と申します。
えー、この作品は後述の『熱都』君の発想、『俺様は二次元が嫌いだ、大嫌いだ! だから小説カキコの読者を二次元嫌いにさせよう!』という荒唐無稽な計画から始まった謎の小説です。
……どうしてこうなった? 簡単に言ってしまえば、軽く三年は掛かってますね? まぁ、年で言えば、ですが。
(実際は一年半かもしれない?)
でも、結構掛かったなぁ、と思います。まず、こんなに続ける意味は個人的に無かった。というか、100投稿以内で終わると思っていた、でも、調辺アコ、黒川エレンの内容を書いていると、『あれっ? この作品、長く続きそう?』と思ってしまいましたし、こんなに長くなる事は小説が意思を持っていたら、想定内だったかもしれません。いや、それにしても400投稿は可笑しい。
ていうか、去年ずっと投稿していた事に驚きですよ……去年は去年で『この作品のストックが切れた』りとか、起きて、その日の内のプロット執筆、そしてその日の内に書き上げる……多分今日迄半年はずっと、その日の内にプロット執筆、その日の内に書き上げるという事をしていたかもしれません。
……それにしても長く続いたなぁ、と思います。多分カキコのプリキュア二次小説(この作品はプリキュアの二次創作で良いのか?)の中で一番長く(かは分からないけれど)生きていた小説なのでは? と思います。後、カキコのプリキュア二次小説の中で最多投稿されているかもしれません。それは調べている人がいないので、判別は不可ですが。
でも、カキコで、一つのプリキュア二次小説で400投稿を超えるカキコのプリキュア二次小説は無いと思います。多分この作品が一番多い投稿量だと思います、ってか、思いますばっかだな。
後、驚く事は『参照数』ですね! この作品、何気に参照数が高いんですよね、一番高い。次点は『DM エクストリーム』という、『デュエル・マスターズ』というカードゲームの二次創作。
参照数4300オーバーですよ奥さん!? 後者はまだ3000台! ……ってかさぁ、前者の場合、タイトル変えたら一気に参照数増えたんだよね? 悲しい。
皆プリキュアが好きなんだね、でも、自分ハートキャッチ、スイート、スマイル、プリンセス以外嫌いだから、良く分からないんです、最近のは。
何で参照数が増えたんだろう? と未だに思います、タイトル変更って怖い。
……他に何を話そうかなぁ? あっ、熱都の事を忘れていた。
多分雑談スレにずっと居る人は知っているんじゃないでしょうか? 今は『彩都≠スレ主』、過去は『彩都@』って名前でした。
熱都っていう名前で雑談スレ、開始してもいいと思うけど、過激発言して、アク禁されたら、同じ端末で共用使用しているので、自分もアク禁される、だからあまり解しさせられないのです。……それ、今関係無いな。
他、何か書く事あったかなぁ? あっ、そうだ、タイトルの話を。
1、『プリキュアバトラーズ』とは何ぞや?
えー、この『プリキュアバトラーズ』ってタイトル、元々、彩都がケータイのメール機能を使用して書いていた『プリキュアの二次創作』であり、彩都の小説の原点だったりします。
因みに原作(第一期)はR−18のエロ小説。オリジナル主人公、佐藤 優太(さとう ゆうた)がプリキュアのカードが入った『プリキュアボックス』を拾った事で、『プリキュアバトラーズ』に巻き込まれる……ってお話。因みに、彩都の好きなキャラ、調辺アコ、黒川エレンが優太と共に行動している。
後、この作品、『彩都「そうなんだよねぇ」』みたいな感じの小説で、台本小説だったりする。
第一部、『プリキュアバトラーズ』編、第二部、『プリキュアの世界』編、第三部、『世界崩壊』編の三編が第一期の内容。
この作品、色々なキャラが出た、他にも、最強キャラとか。
色々と詰め込んだ、戦闘要素、エロ、パンチラ、変態キャラ、金持ち、能力、世界崩壊ete……自分の好きな物を詰め込みました。
金持ちって書いたけど、実はもうこの第一期で風利城兄妹が出ていたりする、因みに本編では小学生(多分小学一年生〜二年生?)でした、なので、この『ラストフール』では軽く十年後のお話ってなっていますね。
凄いね、風利城兄妹。
後、第二期も考えている、第二期は今筆を折っている状態だけど、何時か書けたら良いなぁ。内容は『佐藤優太の姉の子が『プリキュアバトラーズ』に巻き込まれ、生まれ付きいない父の事を探ろうとするお話』です。
この第二期、第一期よりグロかったり、厭な内容なので、読む人は限られるかな。
第三期はあっさりとした内容で、プロットを作っていないんだけど、『佐藤優太の子が『プリキュアバトラーズ』に巻き込まれるお話』しか考えていない。
まぁ、第二期、第三期は時間があれば執筆したいですね、出来れば、だけど。
後、何か書く事があったかな? あっ、薬袋君の本名だ。
アイツ、頑なに本名出さないね、不思議だね。でも、本名はあるんだよなぁ。
でも、出したくない。だって、まだまだ秘匿したいので。
あっ、忘れていた、『プリキュアバトラーズ』は『主人公、佐藤優太から派生した物語』です、その作品のアナザーストーリー第一弾、それがこの『ラストフール』です。
よし、これを書けたので、安心……それで、何か書き足りない事は無いかなぁ? あっ、最終回の事を忘れていた。
実は、結構前から伏線は張っていました、まず、No.99にて、『「ゼロだよ、可能性も意味も無い、もしも戸新真空さんが世界の頂点に立ったら、自分を「プリキュア・コア」の力で消して下さいよ、それで証明出来るでしょう?」』って言っていました、そしてちゃんとモンブラン博士さんと彩都合作の『プリキュア・コア』を見ていれば分かります、『薬袋』っていう女性が登場している事を。『プリキュア・コア』の数年前に『ラストフール』No.99の事が起きているんです。そういうちょっとしたクロスオーバー、ちょっとした伏線を見逃さなければ、この作品のオチは見えていたでしょうね。
……でも、してやられた、大人板にある、『モンブラン博士VS薬袋』という作品(18歳以上の方は読んで下さい)で、『「新血愁は突かれたら最後、三日後に凄まじい激痛に襲われ全身から血を噴き出して死ぬ」』、『「彼は三日後に死ぬ」』、『現実世界へ帰ってから三日後、新聞に殺人鬼の男が全身血達磨なり死亡している記事が載った。』、『これが薬袋だった男の正体かと思いながら天井を見上げる。』って書いているんですよね……つまり、『死ネタを先取りされてしまった』という事。
個人的には、『あっ、オチが被ったw』って思いました。だから、困りましたね、まさかネタが被るとは……でも、時間を掛ければ忘れるよね! うん! って思いで『ラストフール』を執筆し、今に至る……いえ、至りません。まぁ、流石に自分が悪いよね、オチがバレるネタを書いた自分が悪い。
いやぁ、偶然って怖いですねぇってレベルにしておきましょう。
……さて、もう書く事が無いと思います、書くネタが無い、ネタバレというか、伏線回収はもっと後でも回収出来るしね? さぁ、次は熱都君の後書です! さぁ、彼はどんな後書を残すのでしょうか!? さぁ、次回の後書更新を待て!
……あっ、一つだけ、言い忘れてました、熱都君、彩都の家の同居人であり、お友達です(リアルでの)
だから、設定の会話がしやすいです。
(彩都「薬袋の設定、どうするー?」 熱都「あれがあれであーでぇ……」 彩都「おっけー」って感じ)
それでは、また何時か! 出会える時迄!
彩都でしたっ!
『殺人鬼『ラストフール』の憂鬱』第二部、『殺人鬼『ラストフール』の唯一』製作決定! 続報を待て!
URLは『モンブラン博士VS薬袋』という作品(18歳以上の方は読んで下さい)です。
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