二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 殺人鬼『ラストフール』の狂宴(きょうえん)編
- 日時: 2018/05/12 20:57
- 名前: 彩都&熱都 (ID: 0rBrxZqP)
プロローグ 仮想空間 VIRTUAL SPSCE
ザシュリ、と一人の人間は目の前に居た『人だったモノ』を小さなナイフ──刀身の長さは精々成人男性の中指程度だ──で『人だったモノ』の腹部を刺す、そしてあっさり心臓にナイフを通過させる。
そのまま一人の人間はナイフを抜き取る──すぐさま後方へ移動し、『人だったモノ』の出血から離れる、その時にスーツの内ポケットから長財布は抜き取っていた、そして長財布の中から一万円札、五千円札、今では珍しい二千円札、そし千円札を抜き取る──何だ、あまり入っていない、小銭も一応抜き取っておくか、いや、止める、何故なら『人だったモノ』の出血量は多大だったからだ、もう遅いか……一人の人間はそう思いながらその『殺害現場』を後にした──
この世界は面倒で、生きるのが辛くて、息苦しい──そんな事を毎日毎日飽きずに考える一人の人間──殺人鬼『ラストフール』は呑気に深呼吸をしてから自分の『勝手に借りている家』に入る、そして『同居人』が購読している新聞に手を取る──新聞にはでかでかと一面に『殺人鬼現る!? ○○市の恐怖!!』と書かれている、いや、まぁ、自分なんだけどね? 心の中で自分を逮捕出来ない警察に嘲笑しながら新聞を投げ捨てる、正確には飽きた、読んでいてもつまらない、だって自分は逮捕出来ない、何故なら証拠が無いからだ──そう思って台所に向かおうとした、すると『ストンッ』と、どっかの女のブラからパッドが落ちるような音がする、実際はそんな音聞いた事無いが──食事なんて何時でも出来るか。
そう思いながら一人の人間は『同居人』宛ての封筒を見つける、封筒には『風利城ゲームズ 開発支部』と書いてあった、風利城、その名が意味する物は、『財閥』、風利城財閥、それは日本でも有名な財閥の一つだった、そんな有名な財閥からこんな一人の人間に封筒が届くなんて可笑しい、一人の人間はそう思いながら封筒を『人だったモノ』に腹部を刺した小さなナイフで切り取り、中身のプリントを見る。
するとそこに書かれていたのは『仮想空間の体験会』というモノだった──へぇ、面白そうじゃないか、だが『同居人』の名前だ、参加しようにも、参加出来ない──いや、日にちは精々一週間か、だったら『参加』出来るな、そう考えて、一人の人間は『とある場所』に電話する──
よし、プリントに書いてあった場所にも着いた、『名前』も対処出来た、そう思いながら一人の人間は会場に侵入する──一人の人間はどうやって『同居人』の名前を対処したのか、それは『闇市場』だ、闇市場で自分の顔写真と『同居人』の名前を書いた紙を『闇市場』の『免許証製作』の場所に電話して、『こんな感じで頼む』と言って、三日の制作期間を経て手に入れたのだ。
つまり一人の人間の今の名前は『同居人』である──そしてスタッフに『当人かどうか確認出来る物は有りますか?』と聞かれ、そのまま偽の免許証を見せる、スタッフは納得して、そのまま会場の中に一人の人間を入れる──
へぇ、結構本気で仮想空間なんて創っているのか──完全に未来だ、そう思いながらスタッフに体験する部屋を案内される。
そして一つのマッサージチェアの様な椅子に座ってこのヘッドセットをつけて下さい、と言われる、へぇ、面白い、時代の最先端を体験するのか、そう思いながら少しドキドキして装着する──そのままでは何も起きない、それもその筈、人が集まっていないので、体験が出来ない、早く人来いよ……そう思いながらヘッドセットから流れるゲームの動画を見る──これは期待出来そうだ──
そして人数も集まったので、遂に仮想空間へ向かう事になった、少し深呼吸をして自分は仮想空間に向かった──
目の前には自分の体があった、何で自分の体が目の前にあるのだろう? そう思いながら自分は自分の体に触れる、だが平らで冷たかった、何だただの鏡か、自分は鏡の目の前に立っていただけか、一人の人間はそのまま振り向いた──すると目の前には東京の都会が目の前に存在していた。
そして上空は綺麗な空が──これが仮想空間、結構凄いな、驚きだ、そう思いながらヘッドセットを外しても仮想空間は見れるか、確認する、そしてヘッドセットを外す、見れる、へぇ、科学の進化は凄い、ん? 待てよ? 何で『見える』んだ? この仮想空間は『ヘッドセットを通さない限り見えない』のだ、なのに何故……?
そう思っていると上空に誰かが現れる、その人物は風利城財閥の風利城ユア、風利城ユーアの双子だった、二人は若干16歳にして風利城財閥の一角になっていた、そんな人物が何で……? そう思っているとユアが喋り出した。
「あーあー、聞こえますか? 僕は風利城財閥の風利城ユア、と申します、彼女は僕の妹の風利城ユーアです」
ユアがそう言うとユーアは頭を下げて言う。
「始めまして、風利城ユーアです、宜しく御願いします」
二人の解説が終わった所で、仮想空間の話が入る。
「さて、もうお気付きの方はいらっしゃると思いますが、この仮想空間、ヘッドセットを外せるんです!」
それを聞いて感銘を受ける自分以外の人達、何だ、それも技術だったか、そう考えながら話を聞く。
「ですが此処に来た、と言う事は『貴方達はこの仮想空間から出る事が出来ません』、此方の用意したミッションをクリアする事で出る事が出来ます」
そう言いながらヘッドセットが光る、まさかこの機械にミッションが……? そう思いながらヘッドセットを着用し、確認する──自分のミッションは、『殺す』、が目に入った、良かった、自分は人殺しだからセーフだ、さて、誰を殺すのか……? そう思いながら他の項目を見る、その内容は──『プリキュアを全員殺す事』──はぁ? 何でプリキュアなんか……? そう思っていると突然床が崩れる、えっ? もう死ぬの? 地震で? そう思いながら自分は落ちていく──そしてユアが言う。
「さぁ、脱出、頑張って下さいね……フフ」
そして一人の存在が居た仮想空間は、崩れ──無くなった──
『プリキュアバトラーズ』シリーズ アナザーストーリーズ 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 開始──
第一部
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第二部
>>201-350
第三部
>>351-390
第四部(最終章)
>>390-400
後書&設定公開
>>401-409
殺人鬼『ラストフール』の狂宴(きょうえん)
>>411-
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- Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 ( No.132 )
- 日時: 2017/04/24 22:06
- 名前: 彩都 (ID: ???)
そして自分の教室に向かって、自分の席に座る、何気に約一週間で自分の座る場所なんか忘れるか、そう思いながら自分の席で教科書等を引き出しの中に入れる、そして今日の授業の教科書を見る、確か一時間目は国語だったな、確か国語の教科書を取り出して読んでおかないと……そう思いながら教科書を引き出しから取って、国語の教科書を読み始める、すると『薬袋君』と聞いた事がある声が聞こえた、国語の教科書を下げて、周りを確認する、すると黄瀬やよいが自分の事を呼んでいた、一体何なんだろう? そう思いながら黄瀬やよいの話を聞く。
「やぁ、黄瀬やよい、どうしたんだい? 結構なひそひそ声で自分の名前を呼んだけど?」
「あ、あの……停学大丈夫だった? 数日前に悪い人を殴って怪我させたからって停学処分を受けていたって話を聞いたけど……?」
黄瀬やよいの言葉を聞いて、自分は考える、まさかプリキュア自体に話が伝わっているとは……中々腹が立つ事をしたなぁ、だけどその張本人は存在しないが……そう思いながら自分は体を伸ばす、伸ばした後、自分は黄瀬やよいに言う。
「まぁね、一応は謹慎処分だし、大丈夫だよ、一応家で勉強してきたし、まだ皆には追いつける」
自分はそう言うと、黄瀬やよいが言う。
「そう? もしも授業の内容に困った場合は私がノートを見せてあげるからね? ちゃんと出来ているか分からないしね、安心したよ、それじゃあ私はこれで」
そう言って黄瀬やよいは自分から離れた、だけど椅子の脚に捕まって、すっ転んで、スカートの中を大っぴらに見せ付けてしまう。
彼女の転ぶ不運は一週間経っても直らなかった様で……そう思いながら自分は国語の教科書を読み始めた……
本を読み始めて数分が経った、すると謎の放送が入った。
『あーあー、マイクテスト、マイクテスト、えー、今日の一時間目の授業を変更して、新校長、風利城ユア校長の挨拶がありますので、中学生の皆様は至急体育館に集まって下さい、繰り返します、今日の一時間目の授業を変更して、新校長、風利城ユア校長の挨拶がありますので、中学生の皆様は至急体育館に集まって下さい』
そんな事を聞いて、自分は驚いた、挨拶? 何を言っているんだ? まさか昨日校長になった訳か? 『皆が帰った夕方とか』に!? そう思いながら自分は焦る、それなら都合が合う、そう考えて、自分も体育館へ向かう為に席から立ち上がって、廊下へと向かう──一体どんな話をするんだ、風利城ユア……? そう思いながらゆっくりと、ゆっくりと前に進む──
- Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 ( No.133 )
- 日時: 2017/04/25 20:33
- 名前: 熱都 (ID: ???)
自分は学校の廊下をゆっくりと進む、そして新校長、風利城ユアの事を考える、まさか昨日ホログラムで出てきた風利城ユアがまさか校長になるとはな……全然考えていない事だ、全くもって実際に校長になるだなんて、考えもつかないだろう……そう思いながら、自分は深呼吸をする、大丈夫だ、最終的には風利城ユアを学校から辞めさせる手だって存在するかもしれない、その手を使用して辞めさせてやる、そう思いながら、自分は目の前に存在する体育館の扉に手をかけて中に入った……すると目の前でいきなりクラッカーを鳴らされて驚いて尻餅をついてしまう、えっ?誰だ?あの女性は?そう思いながら必死に考えて思い出す、あぁ、思い出した、確か仮想空間を作り出した人、風利城ユアの妹、風利城ユーアだ、でも何でこんな場所に風利城の二人が?そう思いながら立ち上がって、椅子に向かう自分……一体意味が分からない、そう思いながら自分は風利城ユアが出るのを待つ……すると一気に真っ暗になる、黒いカーテンでも使用しているのか?と思いながら舞台に風利城ユアと風利城ユーア、両名が現れる。
「やぁ、初めましての方は始めまして、朝に出会ったと言う方は御久し振りです、私の名前は風利城ユアと申します、前校長は汚職事件により、辞めてしまい、自分が校長になる事になりました、何分校長と言う仕事は初めてですので、妹の風利城ユーアと共に校長を勤めさせて頂きます、そしてユーアは副校長先生として頑張らせて頂きます、それでは、私のお話は終わります」
えっ……?えぇー!?まさかのまさか、副校長が風利城ユーア!?いきなりの展開に自分は驚きながら口を開ける……風利城ユア、一体何を考えているんだ?そう思いながら自分は唖然となる……
- Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 ( No.134 )
- 日時: 2017/04/26 20:53
- 名前: 彩都 (ID: .niDELNN)
「初めまして、体育館の前でクラッカー鳴らしたのは私です、風利城ユーアと申します、兄共々頑張りますので宜しく御願いします」
そう言って風利城ユーアは頭を下げてマイクを風利城ユアに渡す。
「一体、何がしたいんだ……!?」
自分はそう呟いてから、解散となった、一体何がどうなっているんだ? と考えながらも思い付かないので、自分は自分の教室に戻って、溜息を吐く、そして自分の席に座って、教科書を開く──
そして授業が終わって昼休み。
自分はカレーライスを頼もうとして、購買に向かう、自分は列に並んで待機する、すると後ろから肩を掴まれて驚いてしまう、掴んだのは風利城ユアだった。
「おいこら」
「おいこらって」
「いや、何してんですか、校長先生が」
「校長先生はお腹が減っています、ロボットでは無いのです、なので、食事をするのです、食事をする為に購買に来ているのです、何か間違っていますか?」
「分かった、自分は校長先生とは絡みません、いいですか?」
「悪いですよ」
「何でだよ」
「校長先生たる者、色々な生徒の悩みや話を聞かないと」
「そうですか、自分は話す内容も悩みも無いです」
自分はそう言って、カレーライスを注文する、するとニコニコと笑って風利城ユアは呟く。
「凄い奇遇ですね、私、実はカツカレーを食べようと思っていたんですよ」
「そうなんですか、自分はさっさと消えますんで」
「えぇ、そうですか、残念です」
自分はそう言って、カレーライスの値段を払って、一人で席に座って食べ始める。
すると目の前にカツカレーとお盆を持った風利城ユアが現れて自分に言う。
「前、いいですか?」
「…………」
何でこんなに絡んでくるの? そう思いながら頷く。
「いやぁ、相席だなんて懐かしい、私はお金持ちなので、相席という事が無いんですよね、後こんな庶民な食べ物もあまり食べた事が無い」
「そうなんですか、で、何で自分に絡んでくる? 何か理由があるんだろう?」
自分が冷たい声でそう言うと、風利城ユアは笑いながら自分に言う。
「そんなの簡単じゃないですか、貴方は何故、薬袋さんの代わりにこの仮想空間に受けに来たんです? 私だってバカでは有りません、当選した人の名前と年齢、更に容姿迄調べつくしている、だけど体験会でそれを知るのは私とユーア、ただ二人のみですね──」
自分は大きく息を吸って風利城ユアに答える。
「貴方には知らなくてもいい事実でしょう? まぁ、言いますけど……大まかに言えば、『暇だから』ですかね? 時間潰しの為にこの仮想空間に来た、案外この仮想空間は楽しいですよね、では自分も言ったから、貴方も答えて頂きます、何で仮想空間の人間を閉じ込めた?」
風利城ユアは大きく溜息を吐いてから、自分に言う。
「まさかそんな事を聞く人が現れるとは……まぁ、良いでしょう、簡単です、『一般人が仮想空間に閉じ込められたら困るんです、だから体験会と称して、一般人に体験させて、出られない状況を作る、そして精神状態を探る』、と言った方が良いですかね? もっと簡単に言えば、地震で閉じ込められた人の精神状態はどうなっているか? みたいな感じですね、分かりましたか?」
「成程なぁ、閉じ込めた人の精神状態を計る為に自分も閉じ込めたのかぁ……巫山戯んなよ、だったら自分が全てぶち壊す、そしてもうこんな事しないって言う迄お前を、風利城ユーアも殴る!」
そう言って胸元を掴む自分、自分が救えない筈が無いのだ、自分が『ミッション』から脱出したら、すぐさま、他の仮想空間に移動した人達を救う、そう思いながら手を離して、カレーライスを食べる──そして食べ終わって自分は思う、こんな巫山戯た『ミッション』を終わらせて現実世界に戻らないとな……そう思いながら自分は購買の食堂を出る──
- Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 ( No.135 )
- 日時: 2017/04/27 21:32
- 名前: 熱都 (ID: ???)
「あー……暇だ、授業受けるのも暇だが、受けないのも暇だな……」
自分はそう呟いて、胡坐をしながら屋上でブツブツと呟く、まぁ、誰も居ないし、呟いても良いが……でもこんな状況を誰かに見られたら驚く……そう思った矢先だった、屋上の扉を開ける音がする、誰だ!?と思い、自分は急いで、隠れる……だがその誰かはあっさり理解する事となる。
「おーい、薬袋さーん?居るのは分かっているんですよー?」
「……何でお前なんだ?」
自分はそう言って、物陰から現れる、物陰から出てきて、自分はその声の主、風利城ユアと対面する。
「自分は何気にてめぇの発言で腹が立っているんだ、お前を消しても良いのなら話をしてやる?」
「生憎私の肉体はこの世界には無いです、消しても無駄です、血も出ないし、呼吸もしている、消しても無駄なのですがね」
風利城ユアがそう言うと、自分の隣に座って呟く。
「良いですよね、学校って……だって縛られないんですよ?私は風利城財閥の人間ってだけで、学校にはあまり通えず、ずっと家庭教師に教鞭を振るわれていました、大変でしたよ、休み時間は無く、勉強が終わったら、すぐさま次の授業の先生が待っているんでね……」
そう言う風利城ユアに対し、何が言いたいのか?と思う自分……そんな自分に対し、風利城ユアは寂しそうに呟いて言った……
- Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 ( No.136 )
- 日時: 2017/04/28 21:41
- 名前: 彩都 (ID: b92MFW9H)
「君達は良いですよねぇ、そうやって学校に行っても悠々自適に遊べるんですから……自分達は食事、睡眠、トイレ以外、休憩も遊びも無いんですよ、分かりますか!? 仮想空間でこうやって喋っていても現実に戻れば、ずっとパソコンの画面に向かってカタカタとキーボードを打つ作業をしているんですよ! 私だって貴方みたいに学校で勉強して、授業を受けて、食堂で物を食べたり、こうやって屋上で同級生と会話したり、アニメや漫画の青春みたいな事をして、学校生活を楽しみたかったですよ!」
「それは……」
金持ち故の悲しみ、ってか……そう思いながら自分は呟く。
「まず、自分には学校へ行っても無駄だった、何故か分かるかな? だって勉強している人が理解出来ないんだ、まず教科書ごと暗記すれば良いのに、何で暗記しないんだろう? って思った、だから不登校になった……」
自分がそう言うと、うんうん、と風利城ユアは頷いた。
「そうだよね、暗記すれば思い出すだけで勉強出来るしね、教科書なくしても、思い出すだけで大丈夫だもんね」
「おぉっ、分かってくれる人が居たか、そうだよな、勉強より暗記すれば良いもんな」
「そうですよね、あぁ、やっと、私が思っていた学生生活を謳歌している!」
風利城ユアが喜んでいる、何だろう、チョロいな、この人……と思ってしまう、そして会話は段々と進んでいく──
「ふむ、薬袋さん、君の好きな女性のタイプって何だい? おっと、まるで修学旅行の寝る間際の会話に思えるね」
風利城ユアが言う、自分は少し考えて答える。
「まぁ、そうだね……そうだな、自分の好きなタイプは……とりあえず、優しい人かな? 暴力を振るわない人……」
「成程、だったらユーアと結婚すれば? イライラしたら暴力は振るうけど、基本的には優しいよ? でもまだ結婚出来る年では無いからなぁ……」
「ふーん、まぁ、そのユーアって奴が現実で良い奴だったら求婚でもしてやるかな?」
自分がそう言うと、風利城ユアは土下座して喜ぶ。
「有難う御座います、薬袋さん! 本当、宜しくです!」
「あぁ、うん……」
自分がそう言うと、ふとチャイムが鳴った、もう六時間目の終了のチャイムが鳴ったようだ。
「さて、それでは仕事に戻りますかね、それでは薬袋さん?」
「あぁ、楽しかった、またな」
そう言って風利城ユアは屋上から消えた──そして階段を降りている間に風利城ユアは呟いた。
「フフフ……物の見事に騙されて……懐柔出来るのも時間の問題か?」
風利城ユアは声にならない笑いを出しながら校長室へと戻っていった──
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