二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- フレッシュプリキュア!〜裏切りと信用〜
- 日時: 2017/04/20 15:11
- 名前: ひのり (ID: CzRhDmzb)
こんにちは!映像版ではプリキュアの小説でおなじみのひのりです!
今日からはフレッシュプリキュアの小説書きます。
前にも書いただろとか言われそうなので言わせてください。ブッキー中毒なんです。
楽しんでいただけるよう頑張って書くので、温かい目で見てやってください。
それでは、よろしくお願いします。
- Re: フレッシュプリキュア!〜裏切りと信用〜 ( No.5 )
- 日時: 2017/04/23 15:53
- 名前: ひのり (ID: uLF5snsy)
「それで……なんで二人は今、ここにいるわけ?」
改めて言及するラブちゃんに、二人は顔を見合わせた。
「最初、ラビリンスでの復興活動中に、ノーザを浄化したことで生まれた球根を保管していたんだけど、ある日……消えていたの」
その言葉に、私は息を呑んだ。
「消えたって……!?」
「詳しくは私にも分からないわ。でも、本当に、ケースが割られてどこにも無かったの。それに、あの球根には、浄化しきれなかったFUKOが染み込んでる。そのFUKOの反応を探ったら……」
「……この街だった、ってこと?」
私が聞くと、せつなちゃんは頷いた。
「それで、あたしの所に最初せつなは来てね。事情を聞いて、ひとまずパリから戻って来たってわけ。アカルンの力があれば、一瞬で帰れるし」
「そういうことか……。でも、結局、あのノールってやつは何者なの?」
ラブちゃんが聞くと、せつなは顎に手を当てた。
そのまましばらく黙ってしまったので、恐らく彼女にも分からないのだろう。
私はせつなちゃんの返答を待ちながら、先ほどの言葉を思い出した。
『最初は、お前だ。山吹祈里』
「……私、彼に何したのかしら」
ポツリ、と零れた一言に、三人が私の顔を見た。
それに、私は少しだけ焦る。
「ほ、ほら、何もしていないのに、彼に狙われる理由なんてないじゃない? ……もしかしたら、私のせいで三人を巻き込むことになるかもしれないし」
「そんなこと気にしてないよ!」
「そうよ。それに、ブッキーが人を怒らせるようなことするわけないし」
「でも……」
私はただ、不安なだけ。
ラブちゃんや、美希ちゃんや、せつなちゃんを……私の大切な人を、失うことが。
−−−
<陸視点>
「ハッ!? あれ……?」
気付いたら、かなりの時間が経っていたらしい。
確か、変な球根を拾って、それから……?
……記憶がない。
「帰って勉強しなくちゃ」
一人で呟いて、僕は手に握っていた球根を制服の学生服に突っ込み、家に向かって歩き出した。
- Re: フレッシュプリキュア!〜裏切りと信用〜 ( No.6 )
- 日時: 2017/04/23 20:33
- 名前: ひのり (ID: uLF5snsy)
<祈里視点>
ラブちゃん達と分かれてから、今まで、ずっと何に対して恨まれているのか考えたけれど、結局私には分からなかった。
ただ、とにかく四人で戦い続けるしかない、ということだけは分かっていた。
できれば、ノールの正体さえ分かれば良いんだけど。
そんな風に考え事をしていた時、誰かとぶつかってしまった。
「わ、ごめんなさい……」
「いっつ……や、こっちこそボーッとしてた」
そう言ったのは、隣の席の檜村君という男子だった。
色素の薄い髪に、黒い目。
顔は整っている方だと思う。でも、それ以外の特徴はこれと言って無いかな。
「えっと、良かったら一緒に学校に……」
私が言うより先に、彼はスタスタと歩いている。
そういえば、昨日の入学式では、誰かと話している素振りも無かったな。
……誰かと話したりするのが苦手、なのかな?
まぁ、私も人の事言えないけど。
「あ、お、おはよう! 山吹さん!」
そんなことを考えながら歩いていると、男の子の一人がそう言って挨拶をしてきた。
背筋はすごく真っ直ぐだし、かなり緊張した面持ち。
「あ……うん。おはよう……」
あまり、こう、ガツガツと来られると、私の方が緊張してしまう。
元々、人と話すことはあまり得意じゃない。
だから、できれば早く行きたい……けど、流石にそうやって邪険に扱うのはどうなのだろう……?
そう思っている内に、だんだんと周りに男の子達が集まってくるのが分かった。
気付いたら、学校のすぐ手前まで来ていたらしい。
「おはよう、山吹さん」
「おはようございます、山吹さん」
「荷物持つよ」
そんな風に、色々なことを言ってくれる。
けど、私はそれを丁重に断って、その場を速やかに去ろうと試みる。
しかし、四方全てを囲まれているために、中々動けない。
「えっと……あ、ありがとう。その、でも……」
「山吹さーん。先生が呼んでたよー」
遠くから聴こえた声に、男の子達の動きが止まる。
先生に呼ばれるようなことしたっけ? そう思いながら歩いて行くと、玄関の方に檜村君が立っていた。
そういえば、先ほど聴こえた声は彼の声だった気がする。
「あ、檜村君。先生が呼んでるって……」
「あぁ。あれ嘘」
なんでもないことのように言って、彼はスタスタと玄関の方に歩いて行ってしまう。
それに、私は慌てて駆け寄った。
「ねぇ、嘘ってどういうこと?」
「……アンタ、困ってたろ。あんなにあそこで固まってたら、他の生徒の邪魔になるし」
私と目を合わせずにそう言って、檜村君は靴を履き替える。
素直じゃない……っていうのかな?
素っ気なくて、冷たいけど……。
「……ありがとう」
私の言葉に、彼は一度だけこちらを見て、すぐに去って行った。
- Re: フレッシュプリキュア!〜裏切りと信用〜 ( No.7 )
- 日時: 2017/04/24 21:24
- 名前: ひのり (ID: uLF5snsy)
<陸視点>
玄関で靴を履き替えた僕は、とにかく走って、この時間帯は誰もいないであろう、旧校舎のトイレに向かった。
基本的にこの校舎は新校舎二つと旧校舎でできており、旧校舎には移動教室でも無い限り人は寄り付かない。
僕はその個室に籠り、壁に凭れ掛かって荒い呼吸を繰り返す。
クソがッ! クソがクソがクソがッ!
何がありがとうだ。何が、何がッ!
そうやってお前は誰かを騙すのかッ!
優しく笑って、油断させて、その美貌で魅了して、最後には裏切るんだッ!
と、そこまで考えて、僕は恐ろしいことに気付いた。
今、僕は……彼女のことを、人間として見ていないか……?
「……ぁあッ!」
腹の底から怒りが湧き上がって、僕は壁を蹴り飛ばした。
安っぽい仕切りはそれだけでガタガタと揺れて、さらに僕を苛立たせる。
ふざけるな。ふざけるなよ。
『私には陸君しかいないよ』
『大好きだよ。陸君』
『私は陸君しか信じられない』
「ぁああああああッ!」
僕は絶叫して、壁を殴る。
ガンッ。
鈍い音と共に、拳に痛みが走る。
それを気にせず、僕は、何度も、何度も、殴り続けた。
「……消したい」
僕を裏切る人間を。
僕を騙す人間を。
僕を裏切る可能性がある人間を。
僕を騙す可能性がある人間を。
皆。皆皆皆皆みんなみんなみんなみんなみんなみんなみんなみんなみんなみんなみんなみんなミンナミンナミンナミンナミンナミンナミンナ……———消したい。
———ならば、望め———
頭の中で声がする。
———望め。少年よ———
目の前が真っ赤になりそうなほどの怒りの中。確かに、誰かの声が聴こえるんだ。
———お前は何を望む?———
……消したい。
みんな……消したい。
そう思った瞬間、体に力が溢れ出てくるのが分かった。
あぁ……そうか……。
「この力で殺せば良いのか……僕のために……メビウス様の、ために……」
呟いて、僕はトイレの扉に触れた。
少し力を込めるだけで、扉は吹き飛び、壁にぶち当たって砕け散る。
鏡に映った姿は、本当に僕なのかと疑った。
灰色に染まった髪。紫色に変色した目。髪には何か木の枝のような何かが付いていて、服装は……言葉にし難いな。なんだこれ。
しかし、その時頭の中から声がした。
———人を殺せ。そして、不幸のどん底に突き落とせ———
「……はい」
小さく答えて、僕は手をかざす。
窓ガラスが粉砕されて、外気が入ってくる。
僕は懐からソレワターセの種を取り出し、窓の外に放り投げた。
さぁ、FUKOを集めてこい。
ん……? FUKO……?
……まぁ、良いか……。
- Re: フレッシュプリキュア!〜裏切りと信用〜 ( No.8 )
- 日時: 2017/04/25 15:31
- 名前: ひのり (ID: CzRhDmzb)
<祈里視点>
「ソレワターセ」
遠くから聴こえた声に、私は足を止めた。
いや、遠くじゃない。
この距離、もし私の耳がおかしくなってなかったら……学校の敷地内からだ!
「なんでっ……」
焦りながらも、私は走り出す。
いや、仮に追いついても、一人じゃ敵わない!
それどころか、せつなちゃんや美希ちゃんは連絡してからもしばらくは間に合わないし、それはラブちゃんも一緒……。
どうすればいい……? どう、すれば……。
その時、私のすぐ目の前にあった壁が粉砕した。
「っ……!?」
「チッ……少し外れたか」
そういって現れたのは、ノールだった。
暗く冷たい目で、まっすぐ私を睨む。
私はそれに立ち止まり、ゆっくりと後退していく。
「……なんでこんなところに……」
「ここが僕の通う学校だから、当たり前じゃないか」
その言葉に、私は目を丸くする。
同じ学校の生徒……!?
そういえば、ラビリンスの人は、人間に変装することができるんだっけ……。
ということは、同じ学校の……下手したら、同じクラスの生徒だということになる。
それを私に気づかせない演技力……一体、彼は何者なんだろう?
「まぁ、良い。お前はここで殺す」
「チェインジ! プリキュア! ビートアーップ!」
叫び、私は咄嗟に変身した。
黄色のコスチュームを身にまとい、私は着地する。
「イエローハートは祈りの印! とれたてフレッシュ! キュアパイン!」
ポーズを決めた私は、ノールと対峙する。
彼は薄く笑みを浮かべ、小さく構えをとった。
ここで彼の相手をしている場合ではないことはわかっている。
でも、ここでソレワターセを倒しに行こうとすれば、きっと彼が邪魔をする。
そう思って構えたとき、粉砕した壁の向こう側に、ウサギ小屋を発見した。
「あっ……」
この学校は、獣医になるための授業の一環で、生物を育て、動物の気持ちを理解しようとするものがある。
その関係でウサギや、それ以外にも、様々な動物を育てている。
もしこのまま放っといたら、ソレワターセが動物達に怪我をさせてしまうかもしれない。
「ん? お前どこを見て……」
「動物達が……」
「え?」
「動物達が、危ない」
それに気づいた瞬間、私の足はまっすぐにウサギ小屋の方に向かった。
唐突な出来事にノールも驚いたのか、反応が遅れている。
私は一気に小屋の中に入り、隅の方に固まっているウサギ達に近づく。
「大丈夫。怖がらないでね……」
優しく言って聞かせると、安心した素振りを見せる。
キルンの能力で、動物達が本当に安心していることを知ってから、私は一匹ずつ抱えていく。
小屋の中にいるウサギは全部で五匹。
両手に二匹ずつ抱えても、一匹余ってしまう……頭に乗せる? でも、途中で落としてしまうかも。
なんとかして五匹連れて行かなくちゃ……。
「お前……」
その時、ドアの方から声がした。
振り返ると、そこには、怪訝そうな表情で立っているノールの姿があった。
「の……ノール……」
「こんなところで……何して……」
「待って! 今、ここにはウサギ達がいるわ。この子達には罪はないの! 戦いは、この子達を助けてからにして」
私が言うと、彼の目に、微かに光が浮かんだ気がした。
しかし、すぐに冷たい目に戻ると、ウサギの一匹を抱える。
「えっ……」
「早くしろ。避難させれば、お前を消せるんだろ?」
その言葉に私がうなずくと、彼は微かに息をついて、さらに二匹ほどウサギを抱えた。
私は両手にウサギを一匹ずつ持って、立ち上がる。
それから私たちは外に出て、外に避難している先生達に近づいた。途中でノールが私の頭の上にウサギを乗せてきて大変だったけれど、どうにか五匹全部先生方に預けることができた。
「ノールは……?」
顔を上げると、半壊した校舎の上に佇む少年の姿があった。
- Re: フレッシュプリキュア!〜裏切りと信用〜 ( No.9 )
- 日時: 2017/04/25 16:17
- 名前: ベル (ID: Fpm6XJdC)
ひのりーん☆
ベルが、来たよー!
今小説読んだんだけど、スッゴク面白かった!
フレッシュプリキュアは、私が、初めに見たプリキュアなの。だから、なつかしーと思った!
私も小説書いてるから、見に来てね!
(サトミちゃんちの8男子+1女子!?)
じゃあ、更新頑張って★☆★☆★☆
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