二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- ポケモンストーリー コロシアム編
- 日時: 2017/07/08 19:59
- 名前: たくと七星 (ID: 9BwAWVgb)
またお会いします、現在ポケモンストーリーを連載しているたくと七星ですが、今回もまた新しいポケモン小説を書いてみようと思います。今回は「ゲームキューブ版」の作品、ポケモンコロシアムのシナリオのストーリーです。
<概要>
・主人公は丸〜い性格?
ポケモンコロシアムと言うとハードボイルドな感じがあって主人公も中々クールでワイルドな印象を与えているのですが、今作では見かけによらずに繊細で優しい性格の主人公にしていきたいと思います。そのギャップさを楽しんでいただけたらと思います。
・ヒロインも可愛く可憐に
本作の特徴でヒロインがパートナーになって主人公と行動するのがあります。そのヒロインのデザインが中々可愛いので愛くるしさのある、守ってあげたくなるような存在として描いていけたらと思います。私の勝手な趣向で主人公との淡い感じもありますのでよろしくいただけたらと。
・ゲーム本編にはなかった要素を追加
当時の原作にはなかった様々な要素を本作で描いていこうと思います。主にポケモンの次回作での新たな進化や連載作でも取り上げているz技などを追加していこうと思っています。
・ダークポケモンに新たな要素を
原作の最大の特徴としてはダークポケモンが登場しますが、その能力の更なる強化や付加を追加していきたいと思います。どんなものになるかは本作を見ていただけたらと思っています。
・ダブルバトルに力を
原作ではバトルはダブルバトルが通常となっているので二体のポケモンの協力プレイや連携に力を注げたらと思っています。
以上が本作の概要です。本作はストーリー上、それほど長い物語にはならないと考えていますので現在連載している方よりも早めに終わると思いますが、楽しんでみていただけたらと思っています。
<主要人物紹介>
・ヌーン
本作の主人公。エーフィ、ブラッキーをパートナーとしている青年。スナッチ団のアジトからスナッチマシーンを奪い取り、街外れのスタンドに来た所である運命的な出会いをする。キツイ外見とは正反対に自分の見た目を気にしたりするなど繊細で優しい性格の持ち主。ムンに一目惚れしてからは彼女のことは命懸けで守ろうとする勇敢さを持っている。
・ムン
本作のヒロイン、謎の敵組織に袋詰めにされてさらわれていたところをヌーンに助けられる。明るく可憐な性格でヌーンのことを「王子様」と呼んで慕う愛らしさのある女の子。何かしらの不思議な力があるようで・・・。
- Re: ポケモンストーリー コロシアム編 ( No.26 )
- 日時: 2018/01/03 11:29
- 名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)
episode4「バトル山」パート3
残るはヌマクローだけとなったが、ヌマクローからは底知れない威圧感が感じられた。
「ハリテヤマ、はっけいだ!」
「ドスコイ!」
ヌーンの指示でハリテヤマははっけいに出たが、ヌマクローは体を後ろに反らしてこれをかわし、振り向き様にずつきをしてハリテヤマを怯ませるとどろばくだんを作り出してハリテヤマに投げ飛ばした。
「カポ!」
カポエラーがトリプルキックに出たが、ヌマクローにかわされてしまう。後退したヌマクローは目からねっとうを飛ばしてカポエラーを吹っ飛ばした。何とか起き上がるカポエラーだったが、やけどの状態異常を負っていた。
「カポエラー、これを使って!」
ムンがチーゴのみを投げてカポエラーに渡した。カポエラーは受け取って一口してやけど状態を治すのだった。
「・・・・・・!」
ヌマクローは高速で走ると、ひゃくれつパンチをハリテヤマに浴びせて大ダメージを与えた。カポエラーがかわらわりに出たがヌマクローは瞬間移動をしてこれをかわし、ねっとうを放ってカポエラーを攻撃した。
「がっはっは、どうだ!俺のヌマクローの強さはお前ら如きの敵ではないわ!」
「どうかな、どんなに強くても、僕達はその上を行く!」
ヌーンはZリングを起動させると、かくとうZを発動させた。ハリテヤマはZパワーをまとうと、直進してぜんりょくむそうげきれつけんを振るってヌマクローに大ダメージを与えた。
Z技をくらったヌマクローは無表情のまま崩れ落ちた。
「やった!」
「ぐぬぬ、俺のヌマクローを・・・!ならばこいつはどうだ!」
ダキムは次にバクーダとエンテイを繰り出して来た。エンテイを見てムンは何かに気付いた。
「ヌーンさん、あのポケモン、ダークポケモンよ!」
「解った!」
ヌーンの指示でカポエラーががんせきふうじを飛ばしたが、エンテイは闇色の火炎弾を飛ばして全て打ち落としてしまった。そしてねっぷうを飛ばしてカポエラーとハリテヤマを怯ませた。バクーダがじしんをして攻撃すると、エンテイはだいもんじを飛ばして二体を追いつめていく。カポエラーの体力はもう限界に来ていた。
「カポエラー、戻れ!」
ヌーンはカポエラーを戻してメガヤンマを出した・・・。
続く・・・。
- Re: ポケモンストーリー コロシアム編 ( No.27 )
- 日時: 2018/01/06 20:47
- 名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)
episode4「バトル山」パート4
「行けえ、エンテイ!」
ダキムの指示でエンテイが突進してくる。
「ハリテヤマ、はっけいだ!」
ヌーンの指示でハリテヤマは地面を鳴らして走り、エンテイにはっけいを出そうとした。
「かみつけ!」
しかしダキムが次の指示をだし、エンテイははっけいをかわすとハリテヤマの腕に噛み付いた。
苦しむハリテヤマにねっぷうを浴びせてダメージを与えていく。
「ハリテヤマ・・・!ヌーンさんお願い!」
「メガヤンマ!」
ヌーンの指示を受けてメガヤンマは救援に出ようとした。しかしバクーダが火炎弾を飛ばしてこれを妨害する。メガヤンマは素早く動いてかわしていくとむしのさざめきを飛ばしてバクーダを怯ませると、エアスラッシュをエンテイに飛ばしてハリテヤマから解放させた。
エンテイは咆哮を上げて飛びかかって来た。ハリテヤマは背負い投げをして地面に叩き付けた。かみなりパンチで追撃に出ようとしたが、起き上がったエンテイはねっぷうを飛ばして来た。怯まされるハリテヤマ、更にエンテイはフレアドライブで突撃して大ダメージを与える。
「ふふふ、いいぞエンテイ、お前の力をもっと、もっと見せつけてやれーーーーーっ!!!」
気持ちが高ぶって来たのかダキムは大きな雄たけびをあげて来た。それを受けてエンテイはとおぼえを上げると、エンテイの周囲を黒いオーラが漂い始めてハイパー状態にさせる。
「ははは、どうだ、ハイパー状態になったエンテイはもう、誰にも止められないぞ!やれええええええええ!!!」
ハイパー状態と化したエンテイに味方のバクーダも怯えまくっていた。そしてエンテイは漆黒の炎のねっぷうを周囲に放った。ハリテヤマとメガヤンマは炎のダメージを受けて苦しみ、味方のバクーダまでもが巻き込まれて、バクーダは倒れてしまった。
「味方のポケモンまで?!」
「酷い・・・!」
見方を巻き込む戦いにムンが涙を流すがダキムは平然としていた。
「こいつを許す訳には行かない!皆の持てる力で、必ず勝つ!」
全てのボールを投げて、エーフィ、ブラッキー、カポエラー、ムウマを出してハリテヤマとメガヤンマと合流させた。
「ふん、どれほどの数を出そうが、俺のエンテイには勝てぬぞ!」
「仲間の心を一つにして、お前を倒して見せる!」
ヌーンの決意の前に彼のポケモン達は一斉に立ち向かった。えんていがふんえんを飛ばして来るとエーフィがひかりのかべを張ってこれをガードした。そこへカポエラー、ハリテヤマ、メガヤンマが飛び越えて、カポエラーがトリプルキックに出たが、かえんほうしゃを受けて外してしまう。
「ドスコイ!」
ハリテヤマがともえなげに出たがねっぷうを受けて膝を屈してしまう。そこへメガヤンマがエアスラッシュを飛ばしたが、エンテイはだいもんじを飛ばしてこれを打ち消してしまい、メガヤンマを打ち落としてしまった。
「フィーっ!」
「ブラ!!!」
エーフィとブラッキーがサイケこうせんとシャドーボールを飛ばしたがエンテイは直撃しながらもものともせず走り、フレアドライブをしてエーフィとブラッキーを吹っ飛ばして大ダメージを与えた。ムウマがシャドーボールを飛ばすも口を開けて吸い込みこれを吸収してそのエネルギーをふんえんにかえてヌーンのポケモン達を吹き飛ばした。
「く、さすがに強い・・・!」
伝説のポケモンの強さの前にエーフィ達は立ち上がるのがやっとの状態だった。あざ笑うダキム、そしてエンテイがじわじわと六体の前に迫っていた。
「プラ!」
「あ、プラスル!」
プラスルがムンから放れると走り出してエンテイ目掛けてあるものを投げた。
「・・・・・・・!!!」
プラスルの投げたアイテムに当たったエンテイは体が痺れて苦しみだした。
「あれは・・・!」
「何かの玉?」
ヌーンとムンが見るとエンテイの体に電気を流す玉が付いていた。プラスルはでんきだまを投げて怯ませたのだ。
「プラスル、助かった。行くぞ!」
ヌーンはZリングにエスパーZをはめ込むとエスパーZのポーズを取って、エーフィにエスパーZの技を発動させた。
「エー、フィ!!!」
エーフィはマキシマムサイブレイカーを出してエンテイを浮かせると光の壁に次々とぶつけて大ダメージを与えていき、最後に地面に叩き付けるのだった・・・。
続く・・・。
- Re: ポケモンストーリー コロシアム編 ( No.28 )
- 日時: 2018/01/13 21:05
- 名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)
episode4「バトル山」パート5
崩れ落ちたエンテイをヌーンとエーフィ、ブラッキー、カポエラー、ムウマ、ハリテヤマ、メガヤンマが動向を見守っていた。
「グ、グルルル・・・!」
エンテイはダメージを負いながらも起き上がって咆哮を上げて攻撃に出ようとした。
「待ちたまえ!」
ヌーンのポケモン達が身構えて攻撃に出ようとすると、セネティが止めに入った。
「セネティさん?」
「これをエンテイの前に立って吹いてくれ」
セネティの掌に蔓のまかれた緑色の笛が乗せられていた。
「セレビィのふえだ、この音色を聴いたものは荒ぶる心や負の気を浄化させる効果がある。頼む、あのエンテイは悪いポケモンには思えないのだ。恐らく奴等に悪の心を植え付けられて暴走状態になっているのだ。君のまっすぐな心で、エンテイを掬ってくれ・・・」
セネティの言葉を受けてヌーンはふえを手に取った。エンテイに歩み寄って目の前に立ち、穏やかな笑みを浮かべてエンテイを安心させる。そしてそっと笛に口を当ててその音色を拭き始めた。
「ぐう!まずい!」
ダキムが慌ててボールを投げて、メタングを繰り出して妨害しようとした。
「プラ!」
プラスルが走り出してでんじはを飛ばし、メタングを痺れさせた。ヌーンは落ち着いた心で笛を吹いていく。草を薙ぐ風のような穏やかで心が安らかになる、くさぶえのような音色、草木の香りのする、眩く光る風が流れて、エンテイを包んでいく。
(思い出すんだ、正しい心を、君は必ず自由になれる。君を僕が救ってみせる)
エンテイの体から邪悪なエネルギーが解き放たれていき、それを消し去っていった。
「やった!」
エンテイの浄化が成功してムンが喜んでセネティも静かに頷いた。心を取り戻したエンテイはヌーンを静かに見つめていた。
「おのれえええい!ならば力付くでも返してもらうぞ!」
メタングが攻撃に出ようとする。エンテイがだいもんじを飛ばしてメタングを倒した。
「な、バカな!この俺が、こんな奴等に!」
敗北したダキムが動揺していると、そこへシャドーの戦闘員達が駆け付けて来た。
「ダキム様!」
「あいつは!」
ムンが気付いた。ダキムの前に現れたのは、アゲトビレッジでほこらを壊そうとしたあのコワップだった。
「コワップ、どうしたのだ!」
「遂にあのタワーが完成しました!」
「そうか・・・ふ!」
ヌーン達に視線を向けてダキムは言い放った。
「いいかお前等、これで終わりではないぞ!俺達シャドーの最終計画が遂に完成し、整った。これからオーレ地方は全てのポケモンがダークポケモンと化すだろう!その時を楽しみにしているんだな!」
ダキムはコワップ達を連れてバトル山を去って行った。
「オーレ地方のポケモン達がダークポケモンに・・・。何のことなの?」
「解らない、だが、奴等が恐ろしい計画を動かしたことは間違いないだろう。しかし・・・」
セネティが振り向くと、そこにはエンテイを優しくなでるヌーンの姿があった。
「彼ならきっと、このオーレ地方を救ってくれるだろう。彼の優しさと揺るがない信念がある限りは・・・」
セネティの言葉にムンは頷いた。思えば彼は優しさと温かさに満ちていて、これまでに自分と様々なポケモン達を助けて来たからだ。
「うん?」
するとヌーンの通信機が鳴り出した。開くと差出人は、パイラタウンのギンザルだった・・・。
- Re: ポケモンストーリー コロシアム編 ( No.29 )
- 日時: 2018/01/18 20:59
- 名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)
finalepisode「ラルガタワー」パート1
エンテイを仲間に加えてセネティと別れたヌーンとムンはバトル山を放れて、連絡を入れて来たギンザルのいるパイラタウンに到着した。
「おお、来てくれたか」
ギンザルの家に入ると、ギンザルとシルバ、そしてギンザルを慕う子供達が待っていた。
「ギンザルさん、何かあったのですか?」
「ムンちゃん、ヌーンくん、君達にどうしても伝えておきたいことがあってな・・・」
「プラプラ〜っ!」
ギンザルと再会してムンに抱きかかえられていたプラスルがギンザルに手を振った。
「おお、プラスル。元気にしていたか。子供達もお前に会いたがっていたぞ」
プラスルは子供達に駆け寄って女の子に飛びついた。それを見てヌーンとムンは微笑んだ。
「それで、僕達に何か?」
「ああ、これを見てくれないか?」
そう言われてモニターに映っている施設を見る。それはオーレ地方の施設の中で一際大きく高いタワーだった。
「これは?」
「突然、オーレ地方に建てられた施設で、ラルガタワーと呼ばれているんだ。一応コロシアムとして公表されているのだが、誰が何の目的で建てたのかは一切、解っていないんだ」
「場所は、オーレ地方の中心部みたいね・・・」
ムンの言葉にギンザルは頷く。
「私は嫌な予感がしてならないのだよ。あのタワーがきっかけで、このオーレ地方が変わってしまうのかもしれないと思うと・・・」
「大丈夫ですよ、ヌーンさんや私たちが付いていますから、ね」
「ああ、相手が誰であっても、僕達が食い止めて見せます」
「ありがとう、君達にまた頼ってしまうかもしれないが、協力してほしい・・・」
「俺達も出来る限りのことはやってみせる。だから気を付けて行けよ!」
突如として現れた巨大な塔、ラルガタワー、それがオーレ地方に何をもたらすのか、ヌーンとムンは近くのホテルに泊まって一夜を明かすのだった・・・。
続く・・・。
- Re: ポケモンストーリー コロシアム編 ( No.30 )
- 日時: 2018/01/30 20:47
- 名前: たくと七星 (ID: zOsBHIjJ)
finlepisode「ラルガタワー」パート2
「ヌーンさん・・・!ヌーンさん!!!」
焼け焦げたタワーの中をムンが歩いていた。コロシアムは破壊されて、破片が飛び散っており土煙が飛び交っていた。廃墟と化して人影もないラルガタワーの中を彼女が歩いている。そして、
「ヌーンさん!」
彼女が目にしたのは、血まみれで倒れた・・・。
「いやあああああああ!!!」
悲鳴と共に目が覚めた。目覚めたムンは痙攣するように息を吐いて落ち着きがなかった。
「ムン?!」
ヌーンが呼ぶと、ムンは目に涙を濡らして振り向いた。
「ヌーンさん、私、私・・・!」
何かの救いを求めてムンはヌーンに抱きついた。明らかに怯えている彼女にヌーンは安心させるように優しく抱いてやる。
「何があったの?」
「私、夢を見たの・・・」
「夢?」
「コロシアムの中でヌーンさんが死んでいるのを、私・・・」
「僕が・・・」
「ヌーンさん!私、怖い!大好きなヌーンさんが死んじゃうかもしれないと思うと、私怖いよ!」
ムンを見ると、大切な者をこれから失ってしまうと言う怖さに震える少女の姿があった。あの夢が現実に鳴ったら自分はどうなってしまうのか。その不安もあった。
「私、ヌーンさんを失いたくない!だって貴方は私の王子様だから・・・」
「ありがとう、ムン」
ムンを優しく撫でてその瞳を見て言う。
「僕のことを思ってくれて。心配はいらない、君のためにも必ず明日の勝負に勝つ。君の見た夢も僕が変えてみせる。孤独だった僕に生きがいを与えてくれたのは君だった。君を絶対に一人にはしない。だから安心して」
「ヌーンさん、貴方は本当に強い人なんだね」
「君が僕を強くしてくれたんだ」
「そうなの?ヌーンさん、嬉しい・・・」
不安だった気持ちが洗い流され、ムンの顔が笑顔になる。
「君にはその笑顔が一番似合う。僕の側でずっと笑ってほしい」
「ヌーンさん、私の王子様・・・」
互いに口付けをかわして、抱き締めていく。口の中で舌を絡め、放した時につながれた糸を口に含んでいく。
「必ず勝つよ・・・」
堅い約束をかわすヌーンに迷いは無かった。決戦の時は近い。
オーレ地方の中央にあるラルガタワー。その目の前にヌーンとムンがいた。
「いよいよだね・・・」
「ああ・・・」
タワーへと入り、エレベーターで頂上に到着すると、そこはバトルステージが置かれたコロシアムだった。大勢の観客が観戦を見守る中、一人の男がヌーンとムンの前に現れた。
「貴方は・・・!」
「ふっふっふ、私を覚えていたとはな・・・」
男の姿を見てムンは震えた。その男、フェナスシティの市長の家の前に現れた逆立った髪に紫の衣装。瞳の無い赤い目をした禍々しさのある者。
「私はジャキラ。このシャドーの幹部を務める者だ。ヌーンよ」
「何だ?」
「一目見た時、貴様は只者ではないと思っていたがまさかここまで我々の邪魔をするとはな・・・。だが我々シャドーのオーレ地方制服の野望は誰にも止めさせん!ここで貴様を完膚なくまで叩きのめしてやる!」
ジャキラがボールを手に取った。
「さあ、貴様も取れ。始めるぞ・・・!」
「僕がお前達を止める!」
ボールを取ると、互いに投げてポケモンを出現させた。ジャキラはバシャーモとサーナイト、ヌーンはカポエラーとブラッキーを出した。
「ヌーンさん・・・」
エネコとプラスルを抱きかかえていたムンが静かにヌーンを応援する。
「行け!」
ジャキラが指示を出すとバシャーモとサーナイトが前進した。
「行くぞ!」
カポエラーとブラッキーも走り出す。バシャーモがとびひざげりに出ると、カポエラーはバック転してかわし、グロウパンチに出たが、バシャーモは素早く動いてかわし、カポエラーをはがいじめにすると、サーナイトがムーンフォースを飛ばして来た。
「ブラッキー、みがわりだ!」
ブラッキーが前に出てみがわりを出して、ムーンフォースからカポエラーを守った。それに気付いたカポエラーがバシャーモを持ち上げて投げ飛ばす。
「バシャーモ!」
吹っ飛ばされたバシャーモだが体勢を整えて、体を十字にして炎の衝撃波を飛ばして来た。サーナイトがねんりきでそれを二つに生み出してカポエラーとブラッキーに同時に攻撃させようとした。
「カポエラー、ブラッキー!」
「カポ!」
「ブラ!」
二匹は頷くとカポエラーは体を回転させて竜巻を飛ばし、ブラッキーは口から黒雲を吐いて竜巻に向けて飛ばした。黒い竜巻は二つの衝撃波を飲み込んで消滅させて、バシャーモとサーナイトに向けて飛ばした。
「サーナイト!」
「サーナイト・・・」
サーナイトが前に出てマジカルシャインを飛ばして竜巻を消してしまった。
「ブラッキー!」
ヌーンの指示でブラッキーは黒雲を吐いてサーナイトを攻撃に出た。しかしサーナイトは華麗に回ってこれを消してしまい、マジカルリーフを放った。バシャーモもかえんほうしゃを吐いてマジカルリーフに火を付けた。サーナイトがねんりきを使うと、炎のマジカルリーフは高速で動いてブラッキーとカポエラーを攻撃した。
「どうした?手も足も出ないか?さて、そろそろ本気を出すぞ!」
ジャキラが腕に付いている謎のリングを起動させた。すると、バシャーモとサーナイトが強烈な光に包まれてその姿を変貌させた・・・。
続く・・・。
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