二次創作小説(新・総合)
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- 戦闘中~地球を守れ~【完結!】
- 日時: 2020/01/18 12:17
- 名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
モンブラン博士の戦闘中、最新作はスター流が最大にして最強の敵として人類に襲い掛かります! 伝説の存在である闇野髑髏の号令により地球を破壊しようと圧倒的武力で攻撃を開始するスター流。人類を守る為に反旗を翻したカイザー、ロディ、川村は戦いの中で殉じ、美琴だけとなってしまった。
数少ない味方を集め、美琴は立ち上がる。これ以上、誰も失わない為に。
これまで謎に包まれてきた美琴の本名と正体も明らかになる、最新作!
栄光の7人ライダーの1号とV3も参戦し、夢のオールスターの共演!
新しいプリキュアも登場します!
戦いの果てに訪れるのは究極のバットエンドか再幸のハッピーエンドか……
味方
本郷猛
風見志郎
平光ひなた
南ことり
美琴
オプティマスプライム
ゆうき
こなくん
敵
闇野髑髏
スター=アーナツメルツ
不動仁王
ジャドウ=グレイ
メープル=ラシック
星野天使
応募用紙>>1
1話>>14 16話>>42
2話>>15 17話>>43
3話>>18 18話>>44
4話>>19 19話>>45
5話>>23 20話>>46
6話>>24 最終回>>47
7話>>25
8話>>27
9話>>30
10話>>33
11話>>34
12話>>35
13話>>36
14話>>38
15話>>39
- Re: 戦闘中~地球を守れ~【結果発表!】 ( No.33 )
- 日時: 2020/01/11 20:08
- 名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
ゆうき「ことりちゃんは今日も可愛いね」
ことり「ゆうきさん、ありがとう♪」
ゆうきとことりはこの日もイチャイチャとしていた。
休日なので1日デートということもあってか、その互いの愛情にはいつも以上に熱烈なものがあった。そんな彼らを遠くから見つめる少女が1人。紫色の瞳を爛々と輝かせ、全身から禍々しいオーラを放っている。
???「あの2人は幸せそう。私とは大違いね。でも、それも今だけよ。だってあなた達の人生は今日で終わるのだから」
くすりと笑うと、ゆっくりと下降し地面に降り立つ。そして金髪を靡かせ、客として遊園地へと入り込んだ。
ゆうきとことりは観覧車に乗り込み、赤面しながらも楽しいことや好きなテレビ番組の話など他愛無い話題に花を咲かせた。彼らは幸せだった。大好きな人と2人きりで過ごす時間ほど至福のものはない。心からそう思い、満喫していた。観覧車から降り、次はどこへ行こうかと話していると、1人の少女が声をかけてきた。
???「あなたが南ことりね。隣の男の子があなたの彼氏?」
ことり「うん。そうだけど、あなたは誰なの」
???「私はスター流のメープル=ラシックよ。よろしくね」
金髪のツインテールに黒いエナメル生地のへそ出し服を身に着け、棒付きの飴を咥えた少女は口の中の飴をゴロゴロと転がしながら挨拶をする。彼らも型通りの挨拶を済ませると、メープルは要件を呟く。
メープル「あなた達には何の怨みもないのだけれど、私に倒されて」
腰のガンベルトの左側に銃の代わりに口に含んでいた飴を忍ばせ、右側から銀色に輝くフルートを取り出し、柔らかな音色を奏でる。
どうやって収納しているのか気になったゆうきだったが、そんなことが問題ではなくなる。メープルが演奏をはじめた途端、強烈な頭痛に襲われたのだ。
ゆうき「ぐ……ああああああ!」
頭を抑え、その場にうずくまるゆうき。横を見るとことりも同様の目に遭っている。大汗を掻きながらも、ゆうきは敵を見据え強い口調で言った。
ゆうき「ことりちゃんになんてことしやがる!」
メープル「あなたからはこれまで嗅いだことがないほど強い恋の香りがするわね」
ゆうき「恋の香りなんてわかるのかよ」
メープル「他の人はどうかわからないけど、私はそうなのよ」
演奏を中止するとフルートを振り上げ、ことりの頭に一撃。
ことり「かっ……」
額が割れ、流血することり。
演奏が終わったので頭痛もなくなったが、ダメージは深い。
臨戦態勢に入れないと判断するなり、メープルがことりの脇腹を蹴った。衝撃波が発生し、ことりは近くの白い柱まで吹き飛ばされてしまう。フルートを収め、再び飴を転がす少女。
メープル「こんなに弱いの? これなら私の願いも簡単に叶えて貰えるかもしれないわね」
ウフッと気品のある笑いをして、ことりの後頭部を掴むと、柱に叩きつける。1回、2回、3回。細腕とは思えないほどの怪力で叩きつけられるため、速度も威力も相当なものがあり、柱はことりの顔面が着弾する度に亀裂が走る。今にも真ん中から折れてしまいそうなほどだ。ことりが顔面を血で真っ赤に染め上げられながらも、抵抗の素振りを見せない。
メープル「私の実力差を察したのか、それとも無抵抗で耐えて同情して欲しいとでも思っているのかしら。まあ、どちらにしてもあなたの行先は同じ……あの世よ」
もう一発衝突させると衝撃に柱は耐えかね、遂に折れた。鋭利な先端がことり目掛けて落下してくる。素早い動きで跳躍し難を逃れるメープルだが、ことりは動けない。迫る切っ先。だが、寸前のところでゆうきが猛ダッシュしてきた。
ゆうき「うおおおおおおお!」
間一髪。体当たりで柱を粉砕し、ことりをお姫様抱っこで救出。
ことり「ゆうきくん!」
ゆうき「ことりちゃん、大丈夫?」
ことり「はい……」
王子様のようなゆうきの態度にことりは耳まで赤くなり、胸の奥がキュンとなる感覚を覚えた。高鳴る鼓動を抑えつつ、まずは目の前の問題に立ち向かう。ゆうきの傍で並び立ち。
ゆうき「俺とことりちゃんはお前に負けない」
ことり「ちゅん♪」
メープル「魔笛であっさり倒しては甲斐がないと思っていたけれど、これなら面白い戦いになりそうね。南ことり、ゆうき、あなた達に教えてあげるわよ。スター流の掟を破った者がどうなるのか、骨の髄までね」
気品ある口調ながらもメープルの目は笑っていない。
ドンッ!
両者は地面を蹴って同時に飛び出し、中央で激突。
激しい殴打と蹴りの合戦がはじまった。
- Re: 戦闘中~地球を守れ~ ( No.34 )
- 日時: 2020/01/12 10:38
- 名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
ゆうきとことりの連撃を彼らに負けない手数で対応し、互角の勝負を繰り広げるメープル。暫く攻防が続いていた中、不意にことりのスマホから着信音が流れる。ゆうきはことりを庇うように前面に出て、メープルと戦いながら訊ねる。
ゆうき「ことりちゃん、誰からの電話?」
ことり「美琴さんみたい」
ゆうき「電話に出て!」
ことり「もしもし、ことりです。美琴さん、聞こえてるー?」
美琴「はい。ことりさんにゆうきさん、細かい説明は省きますが、スター流の大半が敵に回りました! スター流のメンバーにあったら警戒してください!」
ゆうき「今、スター流の奴と絶賛戦っている最中なんだよ」
美琴「そうなんですか? 相手は誰ですか?」
ことり「メープルさんって人みたい」
美琴「わかりました。わたしは彼女と対戦歴がありますから助言ができます」
メープル「ウフフ。美琴の声、久々に聴いたわね」
メープルの蹴りを腕でガードするゆうきだが、その威力に苦悶する。
美琴「メープルさんは魔笛と呼ばれるフルートを武器にしています。まずはそれを破壊してください」
ゆうき「OK!」
メープル「良い助言だけれども、口にするのは簡単でも実行に移すのは難しいわよ。あなたにできるかしら?」
ゆうき「俺とことりちゃんの愛があれば不可能はないんだよ」
メープル「それでは、見せてもらおうかしら。あなた達の愛の強さを」
彼女は再びフルートを取り出し、鈍器として殴りかかる。
ゆうき「アンタ、楽器を武器にするとか最低じゃないか」
メープル「魔笛は笛だけど接近戦用の武器としても優れているの」
1度目の殴打を回避し、ゆうきは鈍色の大剣を出現させて受け止める。鍔迫り合いになるが、刃は折れない。先の不動との闘いで己の剣の脆さを顧みて、硬度を強化させたのだ。硬さは増したが、剣を大きくした影響で華奢なゆうきにとって振り下ろすのが一苦労となってしまう。それはスピードの低下を意味している。
メープル「どんなに強い攻撃でも当たらなければ意味はないわよ」
ゆうき「余計なお世話だぜ。俺の標的はアンタじゃねぇよ!」
ガキィィン!
幾度も打ち合った末、硬度で勝った大剣が魔笛を粉砕した。
ゆうき「これで笛は使えねえ。頭痛に苦しむこともなくなったな」
メープル「甘いわね。私の武器は笛だけじゃないわよ」
ゆうき「だろうなと思ったぜ。次は何が飛び出すんだ」
メープル「飛び道具じゃないわよ。あなたの得意な格闘戦よ」
ゆうき「スター流ならそうくると思ったぜ」
メープル「あなたは不動と対戦経験があったみたいね。でも、私が彼に勝利した経験があると知っても、戦う気はあるかしら」
ゆうき「当たり前だッ!」
強く言ったゆうきだが、内心は震えが止まらなかった。
不動の強さはよく知っているが、その彼にメープルは勝利したというのだ。動揺を誘うための嘘とも考えられるが、口ぶりからして本当だろう。闇雲に仕掛けるのは分が悪い。相手の出方を待つんだ。
幾度かの経験から、ゆうきは自分から積極的に攻めることを控えた。
一戦一戦、確実に彼は成長しているのだ。
怖い気持ちもある。だが、それ以上に。
ゆうき「アンタを倒せば、少しは不動の兄貴に近づくことができるかもしれないな。そうすれば、兄貴の暴走も止められる確率が上がるってわけだ」
メープル「随分お気楽ね。試してみるかしら」
少女が拳を振るってきた。ゆうきが躱すと、地面に穴が開く。
ゆうき「おおっと、やっぱりすげぇ威力だな」
少女は背後をとってゆうきの腰を掴んで高々と抱え、尾てい骨砕きを炸裂させる。尖った膝が尻に命中し、ゆうきは地獄の苦しみを味わいながら四つん這いになる。それを更に持ち上げ、空いた穴にゆうきの下半身を入れて身動きを取れなくし、電話に夢中になっていることりをジャーマンに捉え、ゆうきの頭と鉢合わせ。
メープル「愛し合うあなた達には相応しい攻撃ね」
- Re: 戦闘中~地球を守れ~ ( No.35 )
- 日時: 2020/01/12 15:15
- 名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
ゆうき「生憎だったな。ことりちゃんのとさかは俺にとってはご褒美なんでね、痛いどころか最高の気分だったよ」
額を割られ、赤い血がダラダラと流れながらもゆうきは立つ。ことりは失神したままだが、彼女が回復するためにも、ここは自分が頑張る必要があるのだとゆうきは己を奮い立たせ、再び大剣を手に取り構える。その姿は姫を守る勇者のようだ。メープルが組み技を仕掛けようとすると、剣を振るって彼女の接近を許さない。背後に回ろうとすると、跳躍し上空で反転して大剣を力任せに振り下ろす。だがメープルは真剣白羽取りで対応し、刃をキャッチ。細身の体に似合わない剛力で折ろうとするが、どれほど力を込めても剣は曲がらない。
ゆうき「俺の剣も進化したんだよ」
相手が剣に注意を向いている隙にパッと手を放すと、一瞬の硬直を逃さず喉元に肘鉄を打ち込む。更に再び剣を掴むと、白羽取りを押しのけ、彼女の腹に剣を突き刺した。へそ出しの腹から鮮血が噴き出し、口からも吐血するメープル。露出が高い分、防御力は低下する。何個目かのキャンディーをガンベルトから取り出し、口に含むと悔しさでガリリと噛み砕いてしまう。目は若干つり上がり、頬は僅かに膨れ、不満が顔に出ているのは明らかだ。そこへゆうきは大剣で袈裟斬りを2撃浴びせる。メープルはXマークに斬られ、噴水のように血飛沫が発生するが、大きくのけ反りながらも倒れない。血の池レベルの大量出血にゆうきもやり過ぎたかなと反省の色を見せる。相手は女なのだが、男の自分が非情に徹するのはやはりよくないのではないか。
彼の騎士道精神とも言える心が迷いを生んだ。
メープル「まだよ。まだ、負けられない!」
恐るべき執念で体内の大量の血を失いながらも、ゆうきに迫ってくるメープル。その美しい顔はゆうきに対する憎悪で歪んだ笑顔になっている。ゆうきが戦慄していると、ことりが目を覚ました。今度はことりが手を広げ、ゆうきを守ろうとする。
メープル「あなた如きに何ができるって言うのよ……ハァハァ」
ことり「メープルさん、もうやめて。この傷で戦ったら命が危ないよ」
メープル「あなたに心配されるほど落ちぶれてはいないわよ。それに、私は勝たなければならないの。願いを叶える為にいいい!」
狂気的な笑みを宿し、最後の突進を仕掛けるメープル。弾丸のようなそれがくることを予測したことりは素早く背後に回って、コブラツイスト。
ことり「私の新しい技! ちゅんちゅんツイストだよ♪」
メープル「まさかあなたが頭突き以外の技を使えるようになるなんて思わなかった。けれど、私はまだ終わりじゃない……」
満身創痍のメープルがガンベルトから取り出したのは黒の棒付きキャンディー。それを口に含み、血走った眼でことりを睨む。
メープル「せめてあなたを道連れにして逝くわ。南ことり!」
カリッ
キャンディを一噛みすると、ゆうきの目の前で盛大な爆発が起きた。
爆炎と黒煙が舞い、遊園地のアトラクションにダメージを与えていく。黒いキャンディーは自爆用だったのだ。
ゆうき「ことりちゃああああああああああん!」
絶叫するゆうき。だが、次の瞬間、ススまみれでボロボロになりながらも、ことりがフラつく足取りで現れた。
ことり「ゆうきくん、ことりは無事だよ」
ゆうき「良かった。本当に良かった!」
倒れかけることりを支え、ゆうきは抱きしめた。
だが、ことりの顔色は冴えない。
ことり「でも、メープルさんを救えなかった……」
ゆうき「あの子、願いを叶える為とか言っていたな。きっと願いのために利用されたんだ。可哀想に……」
美琴「ことりさん、聞こえますか。ことりさん」
ことり「美琴さん、メープルさんに勝利しました」
美琴「どうにか、倒せたのですね」
ことり「はい。でも彼女の命は救えませんでした。ごめんなさいっ」
美琴「……そうですか。でも、彼女もスター流の犠牲者の1人です。
彼女のような犠牲者を減らすためにも、早くこの悲しい戦いを終わらせなければいけません。これから、集合場所を伝えますから、そこに来てください。私に協力してくださる方々と一緒に作戦会議がしたいんです」
ことり「わかりました」
美琴「集合場所は日本はすこやか市のカフェです」
- Re: 戦闘中~地球を守れ~ ( No.36 )
- 日時: 2020/01/12 21:54
- 名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
美琴と風見はすこやか市へと急いでいた。移動手段はビークルモードのオプティマスである。日本へ入り、道を走っているとサッと草陰から人影が飛び出してきた。突然の出来事だったがオプティマスは冷静に停止する。現れたのは少女だった。桃色の髪に同色の瞳、コルセットを着ている。美琴は少女を知っていた。
美琴「ムースさん!」
ムース「美琴様、会いたかったですわ♪」
降りてきた美琴にいきなり飛びつき、ハグ。
風見「その子は?」
美琴「彼女はムース=パスティスさん。わたしの友達です」
ムース「友達だなんて、嬉しいですわ」
ムースは顔を耳まで赤くしてデレデレする。ムースは美琴に友情を超えた何か特別な感情を抱いているのだが、美琴は気付いていない。
オプティマス「彼女の首には時限爆弾が入っている」
分析するオプティマスに風見と美琴は驚愕し、ムースのチョーカーを外そうと試みるが、どれだけ力を込めても外れない。
美琴「このチョーカー、スターさんが付けたのですね」
ムース「そうですわ」
美琴「ムースさん、あなたは騙されていたのですよ。対抗する勢力であるわたし達を一掃するために都合の良いことを言ってあなたを利用したのです。そうでなければこんな首輪をするはずがありませんから」
ムース「ですわよね。何となくそんな気はしていました。でも、気が付いたら玩具で遊ぶのに楽しくて……」
美琴「性格は変わっていないみたいですね。川村さんとロディさんの命を奪ったみたいですね」
ムース「わたくしにとって美琴様とカイザー様以外は全て平等に玩具ですもの」
風見「このお嬢さんは頭がおかしいのかもしれん」
ド直球な風見の発言に美琴は何も言い返すことはできなかった。常人から見ればムースの思考回路はサイコそのものだからだ。
美琴「そのカイザーさんですが、ジャドウさんによって命を落としました」
ムース「何てこと……」
ムースは300年近く前、不動とジャドウに粛清される寸前のところをカイザーに助けられ、地獄監獄に幽閉されることで命を救われた経緯がある。それ以来、彼女はカイザーをとても慕っていたのだ。
風見「それで、この子はどうする?」
ムース「……わたくしはあなた方の仲間にはなりません。美琴様と共に過ごせる時間は嬉しいですけれども、わたくしがいると皆さまに迷惑がかかりますわ」
お嬢様風の少女は自らのチョークに触れる。
ムース「ジャドウ様はわたくしを先兵として利用し尽くし、爆弾で美琴様方もろとも吹き飛ばすおつもりなのですわ。ですから、皆さまにお願いがあります」
ムースは真剣な眼差しを向けて、頼んだ。
ムース「わたくしと戦ってください。そして、倒してほしいのです。最後くらいは戦士として精一杯戦って命を終えたいのです」
美琴「ムースさん……」
オプティマス「君の気持ちはわかった。よろしい、君との勝負はこの私が引き受けよう」
ムース「まあ、なんて大きな玩具なのでしょう! これほど大きいと痛めつける甲斐がありそうですわ」
オプティマス「だが、その前に君の生きていた証を残そうと思う」
オプティマスは美琴とムースを横に並ばせ、風見に写真を撮らせた。
動画も撮り、彼女の姿と声をオプティマスの体内に記録する。
オプティマス「これで君の存在は私が滅び死なぬ限り永遠に残る」
ムース「玩具にしては気が利きますわね。それでは、はじめますわよ。お覚悟はよろしいですわね」
オプティマス「うむ」
ムース「はあああああああっ」
オプティマス「うおおおおおおーっ!」
オプティマスは咆哮し、エナジーソードでムースを滅多斬りにし、至近距離でイオンブラスターをぶっ放す。だが、ムースは俊敏な動きで回避し、打撃で応戦。
けれどロボット生命体の金属の身体には掠り傷程度の威力でしかない。ならばと拷問器具を生み出す能力を発動するが、オプティマスは彼女が戦ってきたどの相手よりも巨大だった。彼女の拷問器具は等身大の相手には効果抜群だが、規格外の巨体を誇るオプティマスを拷問できるサイズは出せなかった。
ムース「これはちょっと予想外ですわね……」
息切れを起こし、虚ろな目になる。彼女の場合、器具を生成する度に体力を消耗するのだ。オプティマスの鉄拳を食らい、朦朧となる。
オプティマス「君の負けだ」
ムース「ですわね。でも、悔いはありませんわ」
互いの健闘を称え、手を握る。その光景を上空から観察していたジャドウは。
ジャドウ「無様に負けて生きていられるなどと思わぬことだ。生ゴミはその場で処分するに限る」
懐から取り出したスイッチを押そうとした刹那。
ムース「今ですわ!」
オプティマス「うおおおおおおおおーッ!」
ムースの足を掴み、渾身の力で上空に投げる。まるで弾丸のように突っ込んでくる彼女にジャドウは狼狽した。
ジャドウ「貴様、何をする!?」
ムース「わたくしを生ゴミと愚弄した報いを受けて頂きますわよ!」
ジャドウ「貴様、謀ったな! オプティマスと戦闘をしていたのは吾輩をおびき出す為――」
ムース「あなたを道連れにできれば、美琴様に貢献できますわ」
ジャドウ「ふざけるな。お前如きに吾輩が!」
ムース「美琴様、天国でまたお会いしましょう」
ジャドウからスイッチを奪い取り、自ら押す。
彼女のチョーカーが真っ赤に発光し。
ドカアアアアアアアアアァン!
上空で凄まじい大爆発が起き、後に赤と灰色のキャンディーが飛び去って行く。
美琴「ムースさん、ジャドウさん、あなた達のことは決して忘れません」
大粒の涙を流しながら、彼女は唇を噛み締め、拳を震わせた。
カイザー、川村、ロディ、メープルに続き、ジャドウとムースまで失ってしまった。この戦いはいつまで続くのだろう。そして何人の友を失えばいいのだろう。ハンカチで涙を拭くと、決意の顔で青空を見上げ、一つの誓いを立てた。
美琴「わたしは残りのスター流のみなさんを誰1人として殉職させないと誓います! たとえそれでわたしが命を落としたとしても悔いはありません!!」
- Re: 戦闘中~地球を守れ~【感想大歓迎!】 ( No.37 )
- 日時: 2020/01/12 22:29
- 名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
読者の感想をお待ちしています!皆様の感想で、私に執筆の力をー!!!