二次創作小説(新・総合)

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スプラトゥーン二次創作  悪の天灯
日時: 2020/03/26 09:21
名前: 生ブスカジ (ID: RCirP1Yr)



スプラトゥーン2の二次作品になります。



注意事項


基本胸糞悪い話です。
あんまり救いはありません。
主人公が外道です。

それでもいいならどうぞ。




あらすじ

あるうわさがあった。
どんな頼みでも聞いてくれるイカがいるらしいと。

そんな噂に手を出したイカ達の話である。














Re: スプラトゥーン二次創作  悪の天灯 ( No.7 )
日時: 2020/03/27 23:02
名前: 生ブスカジ (ID: PNMWYXxS)



と言っても真面目に紹介してもあれなので、バトルロワイアルの回想も振り返りつつ、むしろそっちがメインである。

……

開始数秒で地獄絵図が展開された。
いつにも増して多い乗り物族「巨大兵器系」のスペシャルが大暴れをやってのけ、ほぼほぼ半数が吹っ飛んだ。

ランタンは幸い巻き込まれることは無かったが、ボムラッシュのノリでトルネードが飛んでくるような状況だ。個人の練度がいくら高くても無意味だろう。
もし巻き込まれたらその時点で終わっていた。

直ぐにランタンは自分のスペシャル「トランスドローン」を使用する。

ブラスターとバブルランチャーを搭載したドローンを三機展開して暴れ回らせる大技だ。

が、あくまでも1vs1用の調整がされているドローンではあまり多人数戦で効果は発揮できなかった。

そうこうしているうちにドローンはインク切れで攻撃能力を失ってしまう。
本来なら一旦戻して補給するか、そのまま偵察兼煽りユニットとして使うかだが、この状況ではそんな悠長な暇はない。

ほら、ロケットパンチが…いや、ロケットハンコが飛んできた。
どういう発想が有ればそんな出鱈目な事を思いつくのだろうか。

飛んできたロケットハンコはギリギリでランタンをそれて後ろにいた哀れなイカに激突、大爆発して消滅した。

ランタンもその爆風に巻き込まれて、結構なダメージを負ってしまう。

その後もなんとか粘り、撃破スコアを稼いでいたランタンだが、結局最後まで生き残る事は出来なかった。

…しかしランタン当人の顔に悔しさは見受けられない。



馴染みの元気な姿を見られただけでもいいという物だし、こんな事で表情が変わる程度のイカはこの世界ではやっていけないだろうから。





Re: スプラトゥーン二次創作  悪の天灯 ( No.8 )
日時: 2020/03/29 00:26
名前: 生ブスカジ (ID: PNMWYXxS)



………店内をくまなく掃除しているドレドノートを見ているうちに、ランタンはかつての昔馴染みを思い出していた。


アンドン。

昔の人の技術に詳しかった、私達の中で一番頭が良かった大天才。


…でも数年前、ある村の外れで試作機の試験中に事故を起こし、試作機ごと、村ごと火柱の中に消えていった。


いわばドレドノートはアンドンの忘形見みたいな物で、そう思うとなんだか懐かしくなってくるのだった。

別に涙は出なかったけど。


買ってきたあれこれを商品棚に並べている時、電話がなった。

ランタン「あ〜いつもおでっんわありがとう〜」

?「少し、旧鉄鋼を買いたいんだ。あん時買いそびれたんだよ。」

ランタン「は〜い〈うわ、同業者かよ。しかも顔知ってる奴じゃねえか〉」

心では悪態をつきながらも、営業声は一切変えない。プロの技だ。

旧鉄鋼とは文字通り昔の金属。
人類が多分最盛期だった頃によく作られた金属。

ダイヤモンドより硬く、溶岩に突っ込んでも燃えず、塩酸をかけても溶けない。
その癖水に浮くぐらい軽くて錆ない。

今では新しく作る事は出来ない為、特定の地層から掘り出した物を…多分宇宙船か戦闘機…の残骸をバラして再利用した物ばかり。

しかし、旧鉄鋼を使うなんてのは、まさか…

ランタンは何と無く、電話相手の意図を掴めていた。

そして誰がくるのかも。







Re: スプラトゥーン二次創作  悪の天灯 ( No.9 )
日時: 2020/03/30 01:08
名前: 生ブスカジ (ID: PNMWYXxS)


それから暫く経って、件の客がやってきた。 二人組のインクリング。

片方はいかにもワルな自作ギアで固めているだけだが、もう片方が随分異様。

ここでは一見ができないから百聞を書くと…まず顔に大きな四角いゴーグルがつけられている。目と鼻を完全に覆い隠し、僅かに口だけが見える状態だ。そして両腕。
三本の巨大な鉤爪が円状に並び、その中心にスロッシャーを転用したであろう巨大な砲口が見える。
つまりは頭の上半分と両腕が完全に機械になっているのだ。


着ているギアも防弾ベストのような特注品。





ランタン「よ、ガイトウにヒバチ。一体どんな用事だ?」

ガイトウ〈普通の見た目の方。〉
ヒバチ〈頭と両腕が機械の方〉

ガイトウ「あの後デカイ仕事をしたんだがな、そん時にヒバチは無茶して右の爪を折っちまった。」

ランタン「あんたら二人が無茶しないといけない仕事って何だい?」

ガイトウ「こんな場所で商売やってるお前には多分分からん話だ。」

ランタン「へ〜〜あ、旧鉄鋼なそこにあるよ〜」

ガイトウ「…減らず口だな。」

ランタン「…値段は此方になりますね〜」

ガイトウ「すまないな。」

ランタン「毎度あり〜」

ヒバチ「………」

それから直ぐにガイトウとヒバチは店を出て行ってしまった。

ランタン「あ〜。あの開かないスーツケース?を買わせようと思って忘れてか…まあいいや〜」

Re: スプラトゥーン二次創作  悪の天灯 ( No.10 )
日時: 2020/03/30 23:13
名前: 生ブスカジ (ID: PNMWYXxS)


あくる日。久々にランタンは地上に上がっていた。

ドレドノートに留守番を頼み、自分は花束を片手に行った。

電車を乗り継いで着いたのは田園が広がる田舎町。ランタンはある道を真っ直ぐ進んでいく。



着いた先は山奥の廃村だった。
どの家も崩れかけて、地面のアスファルトはひび割れだらけで草が生茂り、誰も来ていないのが一目でわかる。

それはそうだろう。
こんないつ幽霊が出てもおかしくなさそうな、雑草と藪蚊だらけの場所に何があるのか?

あるのだ。
少なくともランタンには凄く大切な物が。

村の直ぐ近くにそれはある。
巨大な飛行機だ。
昔々の、人が作った飛行機で「爆撃機」という種類だと思われる。

ランタン「アンドン、お前は今どうしてる?」

ランタンは幼馴染みの墓参りに来ていたのだ。

アンドン。
ランタンのたった一人の幼馴染み。

人間に憧れていたアンドンは、地下からこの飛行機を掘り出して直し、空に飛んで行こうとして失敗した。

ここに墜落して、載せていた爆弾が爆発して、飛行機諸共村諸共、焼け焦げになってしまった。

今日がその日だった。

ランタン「ちょっと前な、ヒバチが訪ねてきたんだ。爪が曲がったから直す材料くれってな。あれさあ、か〜んぜんに設計ミスだと思うんだよな〜薄いし鋭すぎだし、なあ、おい、………」

誰も居ないコックピットに言葉を投げかけるランタン。止める者も聞く者もいない。

ランタン「そうだな…もうすこ〜し引っ掻き回してからそっち行くからさ。それまでな。きゃは…」



静寂だけ。

しかし、微かな視線を感じる。

ランタン「…フフッ…」


ランタンは飛行機の側に持ってきた花を添えて、帰路に着いた。

Re: スプラトゥーン二次創作  悪の天灯 ( No.11 )
日時: 2020/03/30 23:38
名前: 生ブスカジ (ID: PNMWYXxS)



♯01 体験談 元チームリーダー

俺はエスバ。
しがないA-のボーイさ。

あれはランクアップした直後だったかな?
俺達のチームはみんなでランクアップしたのは良いが、そっから全く勝てなくなってしまってな。

そこまでならよくある話しだったんだけどな。仲間の一人が、ハイカラシテイに行きたいって言い出したんだ。

俺は耳を疑ったさ。 バトル周りの施設はハイカラスクエアに殆ど移転して久しいってのに。けど俺は行かせてしまったんだ。


次の日からそいつは可笑しくなってしまった。
どれだけ打ってもインク切れしないし、スペシャルがとんでもない速度で回せてたんだ。
そいつのお陰で勝ち進めるようになったが、どうしてそいつがそんな力を得られたのか、分からなかった。

様子が更に変になったのはそれからだった。ある日、そいつが姿を見せなくなった。電話にも出ないし、手紙を送っても返事が来ない。一体どうしたんだろうと、他のメンバーと探したけど見つからず。

それから数ヶ月経って、あん時のチームは解散したが…あの、いなくなった奴を昨日テレビで見たんだ。

狂っていたよ。心も体も。

あのハイカラシテイに行った日、あいつは何をしたんだろうな。





気をつけろ、勝てなくなった時、メンバーの誰かがハイカラシテイに行こうとしていたら、止めろよ。


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