二次創作小説(新・総合)

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見抜け!俺得キャラたちの格付けチェック【演出に注意!?】
日時: 2021/08/03 12:50
名前: マーキー・F・ジョーイ ◆Pehab0fcX2 (ID: 3rsK9oI3)

どうも。マーキー・F・ジョーイです。

何を血迷ったか、またしても新作を引っ提げて参りました(((

お正月恒例となったあの番組が、何故か2020年8月という夏の日にマフ村でまさかの開幕宣言!?
味覚や聴覚などをフル活用し、一流をキープすることができるチームは現れるのか!?

※※※※※

注意事項↓
・キャラ崩壊あり
・オリキャラあり
・底辺レベルのクオリティ
・とにかくカオス
・誹謗中傷や荒らし、スレッド内での喧嘩は厳禁
・ランクによっては扱いが酷くなる場合あり(嫌っているわけではありません)
・選択基準が運要素な部分もあるので100%正解できるという保証無し

・基本的にコメ返後はすぐ更新できるように準備しているケースが多いです(基本的に更新前にしかコメ返してません)。コメ返が出ている場合はなるべくコメント等は控えていただきますようよろしくお願いします。
※10/13追記

※今後も注意事項は増える見込み

それでもOKという方はどうぞお楽しみください…


第2回参加者

MC
九十九宇宙(実況!パワフルプロ野球)
千川ちひろ(アイドルマスターシンデレラガールズ)

チーム朝一
一条寺  (オリキャラ)
朝日奈葵 (ダンガンロンパ)

チーム新ジェフィー
ユーフ  (オリキャラ)
影丸御霊 (オリキャラ)
左右田和一(スーパーダンガンロンパ2)

チームはるちは
天海春香 (アイドルマスター)
如月千早 (アイドルマスター)

チームケイドロ
両津勘吉 (こちら葛飾区亀有公園前派出所)
ルパン三世(ルパン三世)

チーム美女とおじさん
榛名   (艦隊これくしょん)
三田三三三(オリキャラ)

チームめたっぴぃ
TTK    (応募枠)
不破優月 (暗殺教室)

チームレイヤー
ヤード  (応募枠)
博麗霊夢 (東方Project)


※ルール※
1:本家同様にAとBの2択問題(問題によっては3択)でどちらが高級品もしくは本物かを当てる。

2:全チームにランクが設定されており、問題を間違えるとランクが1ランク下がる。

※ランクは以下の順
一流メンバー→普通メンバー→二流メンバー→三流メンバー→そっくりさん→映す価値無し


3:ランクが下がると椅子や看板、履物やその人への扱いも変わる可能性がある。

4:映す価値無しになった場合は映らなくなる。また、チェック途中で映す価値無しになった場合はその後のチェックには参加できなくなる。

5:最終チェックを終えた時点でのランクがそのチームの成績となる。



本編第1回開始&メンバー一覧>>13

この格付けの基本的な正誤判定基準>>42>>75

第2回『演出』問題選択肢ストーリー(やや怪談要素あり…?回答ルールは>>77
A:>>78
B:>>79

Re: 見抜け!俺得キャラたちの格付けチェック ( No.76 )
日時: 2021/08/01 09:24
名前: TTK ◆grgDLflLKE (ID: QGQgEihT)

ウィル「どうも、TTKのポケモンのサザンドラのウィルです」

マリン「マリルリのマリンです」

ネヴァン「アーマーガアのネヴァンだよ!!」

ウィル「まさかあいつが採用されるとはな…成る程、不破ならチーム名決めやすいな」

マリン「まぁサチに関しては、TTKも「これチーム名どうすんだ…?」となっていたからね…共通点が意外となかったから…」

ウィル「戦うときの武器は…あいつは銃等飛び道具が得意だが、接近戦は不得意だからサチの槍は微妙だしな…」

ネヴァン「めたっぴぃwww」

マリン「TTKも不破も、よくふざけるからねwww」

ウィル「朝一か…普通に強そうだけど」

ネヴァン「ホモォがしくじりそうにないからね。どういうのが苦手なのか分からないな…朝日奈ちゃんは衣装と演出が苦手そうなイメージがあるかな」

マリン「そう考えるとあまり隙がなさそうだね。チームジェフィー…というけど影丸と左右田って…」

ウィル「…影丸と前回やらかしまくった左右田か…」

ネヴァン「あまり強化されてる感じはしないね」

マリン「言わないであげてwwwバーターと影が薄いてwww」

ウィル「はるちはは…春香が不安だが…前回の真みたいなことにはならないようにな…」

マリン「ケイドロね…なんかすぐ消えそうなんだけど」

ネヴァン「ちょwwwマリンちゃんそれ言っちゃ不味いってwww確かにそう思うけど」

ウィル「お前もかよ!!美女とおじさんは…分かんねぇ…」

マリン「ああ言われると三田さんが暇人になっちゃうwww穴子さんがライバルてwww」

ウィル「そして問題のめたっぴぃだな」

ネヴァン「二言目からメタ発言とは流石不破ちゃんwww」

マリン「そういやTTKが飲むドリンクは?」

ウィル「…今乾がつくってるってよ。あいつ、すげぇニヤニヤしながらつくってんだけど…」

ネヴァン「そっくりさんならマダオwwwグラサンだしねwww声はあまり似てないけどwww」

マリン「あれ?一条寺君のタイプじゃないの?マダオって」

ウィル「お前は素で勘違いしてたのかよ!?」

ネヴァン「ホモォが一流キープなら酢直飲み…TTK、即死だね…辛さ耐性は高めだけど酸味は紙耐久だから…」

ウィル「レイヤーは…霊夢なら確かにしくじらない…いや、料理や水はどうなんだ…?巷では貧乏巫女とか言われてるけど…」

マリン「演出は…つまり、マフジーさんっぽくない方を選べということね…」

ウィル「兎に角、あいつが乾汁の餌食にならないことを祈るぜ。じゃあここで〆よう。TTKのポケモンがお送りしました!!」

ネヴァン&マリン「「有難う御座いました!!」」

Re: 見抜け!俺得キャラたちの格付けチェック ( No.77 )
日時: 2021/08/03 12:44
名前: マーキー・F・ジョーイ ◆Pehab0fcX2 (ID: 3rsK9oI3)

TTKさん>>
コメントありがとうございます!

見事に当選、不破との参加が決定いたしました!

実はその通りでチーム名を一番決めやすかったから不破ちゃんを選びました(((

各プレイヤーのパラメータは徐々に明かされて参りますが、初参加となるも頭の良い一条寺がどこまで行けるかにも期待は高まっていると見ていいかもしれません。
特に一条寺は個人戦で一流キープだった場合、酢を直飲みさせようと企てているのでそこに気を付けた方がいいかも…?←

一方のユーフは足を引っ張った兄弟を切って新たに似た2人(?)を引き連れての連戦となっております。
味覚と料理で奇跡を起こしたユーフはこの後どんな展開になるのやら…

演出についてはこの後出題予定です。

予め言っておきます。
どちらも【ブラック要素低めの2話(うち1話については蝸牛君に考えてもらった話の『中で1つ』)】を選定しています。
まあ、折角の夏なので【怪談話を聞くかのような感じで】読み進んでいただくといい具合に涼しくなると思います(((

無事に正解してマダオ・乾作の謎ドリンク・酢直飲み回避なるか!?

では、今後の展開を是非お楽しみに!


※お知らせ
この後、『演出』に関する問題2つを掲載します。

ただ、どちらも字数制限ギリギリのためここで予め説明します。

まず、基本的に【選択肢A】が>>78、【選択肢B】が>>79です。
どちらかが蝸牛君(1個下の性別非公開の家族)に協力してもらって考えてもらった話(以下蝸牛君案)、もう1つがマーキー・F・ジョーイが元々ストックに置いてあった話(以下マフ案)となっております。

正解は前者(蝸牛君案)です。
ヤードさん、TTKさんには必ず答えていただきたいなと思っております。
※ツ○ッター上でもここでのコメントでも可。

なお、他の皆様も是非予想してみてください。
結果等によっては(あるかわからないけど)第3回や他の作品(逃走中、人狼)に関して当選する可能性をこちらで上げるように致します←


回答される方は【回答】と【理由】を併記してください。

※例1
回答:【A】
理由:Bは黒すぎてマフジーっぽいから。

※例2
回答:【B】
理由:Bは残虐すぎるからAっぽくもあるが、敢えてマフジーが黒さを抑えてると考えるならこっちがありえそう。

※例3
回答:【B】
理由:Bにフレッドが出てきたから。
(注意!選択肢2つの話にフレッドは出てきません。あくまでこれは回答例です)

※ダメな例1
回答:【わかんない】
理由:わからないから。
(勿論A、B以外の選択肢を書くのは論外です)

※ダメな例2
回答:【A】
理由:なんとなく。
(特に参加してくださってる2人には守っていただきたいのですが、『なんとなく』や勘だと結果欄の『十の位』をつける判断に困るのでなるべく理由を書いていただきたいと思っています。その点についてはご了承願います)

この『演出』の回答締切は【チェック1『水』のチェック終了回更新後】となります。

では、皆様の回答お待ちしております!


※この後、AとBの話2つを載せる予定です。Aが>>78 、Bが>>79 です。ここから『笑ゥせぇるすまん』のお話が2話続きます…それまでしばしお待ちを…コメント・回答についてはBの話(>>79)更新後にお願いします!

第2回演出問題 選択肢【A】の話 ( No.78 )
日時: 2021/08/03 13:01
名前: マーキー・F・ジョーイ ◆Pehab0fcX2 (ID: 3rsK9oI3)

喪黒「私の名前は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。ただのセールスマンでじゃございません。私が取り扱っているのは『ココロ』。人間のココロでございます…」

【 笑ゥせぇるすまん Dark-A 】

喪黒「この世は老いも若きも男も女も、心の寂しい人ばかり。そんな皆さんのココロのスキマをお埋め致します。いいえお金は一銭もいただきません。お客様が満足されたらそれが何よりの報酬でございます。さて、今日のお客様は…?」

~とある会社の屋上~

ガシャガシャガシャ…ピロリーン!

推ヶ比「あーもう!またハズレか!」

推ヶ比おしがひ けん (24歳) 会社員】

喪黒「ホーッホッホッホッホ…」

写真立しゃしんたて』

~会社の屋上~

佐浜「おいおい推ヶ比、またそのガチャやってんのか?だいぶ課金したって聞いたぞ?」

推ヶ比「当たり前だろ!今回のSレア見ただろ!?俺の推しなんだよ!何やってでも引いてやる!」

佐浜「ちなみにいくら引いたんだよ?」

推ヶ比「もう15万は使ったんじゃないかな…?」

佐浜「15!?お前諦めろって!天井とかどうしたんだよ!?」

推ヶ比「このガチャな、天井すり抜ける時があるんだわ。3回やって3回すり抜けた。お前もわかってるだろ?」

佐浜「いやいや笑顔で言うべきじゃないってそれ…まあ俺も引けなかったけどさ、ここの給料もそんなに高くないんだし、ほどほどにしとけよ?」

推ヶ比「わかってるって!俺だって【ミドリちゃん】が引けたらここまで課金なんかやってねえんだっての!確率渋すぎかよこの!」ガシャガシャ

佐浜「俺は先に戻ってるぞ。午後の仕事に影響させんなよー?」

推ヶ比「おう!…クソッ!」ガシャガシャ

ビルの屋上で昼食も摂らずにとあるゲームのガチャを回し続ける推ヶ比だが、一向に推しの【ミドリちゃん】は引けない…

推ヶ比「クソーッ!弁当代もケチって来たってのに何がダメなんだよ…!」

喪黒「何やらお困りのようですねぇ…」

推ヶ比「うわっ!!?ど、どちら様ですか!?」

不気味な男の急な登場に驚く推ヶ比。それを後目に喪黒はおにぎりを食べている。

喪黒「私はこういう者です」

名刺を差し出す喪黒。それを受け取る推ヶ比だったが、あることに気づく。

推ヶ比「これはご丁寧にどうも…。『ココロのスキマ、お埋め致します。喪黒福造』…ってああーーっ!!?それ僕のおにぎりですよ!!何てことしてくれるんですか!!?唯一の昼飯が…!」

喪黒「おっとこれは失敬。落ちていたので悪くなってはいけないと思いまして…良ければこれからカフェにでも行きませんか?」

推ヶ比「いや、でも…」

喪黒「私に奢らせてください。会社の上役にも客だとお伝えしていますので多少遅れても問題はございませんよ」

推ヶ比「え、良いんですか?」

喪黒「貴方のおにぎりを食べてしまったお詫びです。ささ、行きましょう」

推ヶ比「お、おおお…」

推ヶ比は喪黒にやや強引に背中を押されながらカフェへと向かった。


~カフェ オムレツキャット~

喪黒「…ほほう。推しが引けないと?」

推ヶ比「はい。僕はいろんなソーシャルゲームをプレイしているんですが、【推しキャラ】を引けたことが一度も無いんです。今やってるゲームの『フルブライトワールド』でも【ミドリちゃん】って子がいて…」

喪黒「その子が【推しキャラ】というものですか?」

推ヶ比「そうなんです!ミドリちゃんはおしとやかだけど内には熱い気持ちを秘めていて、マスターの為ならどんな相手でも怯まず戦う正統派な女の子なんです!推しというよりもはや憧れの子でもあるんですよ!それに何と言っても声に癒されるんです。透き通った鈴のような声…あの声を聴くたびに俺は…!」

喪黒「しかしそれならゲームでなくても色々なグッズなどもあるのではないですか?わざわざゲームに拘る必要も無いでしょうに」

推ヶ比「わかってないですねぇ喪黒さん!こういうのはグッズだけじゃなくてゲーム上でも揃えておきたいんですよ!彼女の戦う姿とか素敵なんですよ!特に薙刀を振るう姿はもう格好良くて…!薙刀が姫カットな髪型の彼女によく合うんですよ!それにやっぱりね、自分の手中に収めてゲーム内での彼女のストーリーとかを見たいじゃないですか!………でも、未だにその子は来ないんですよ…もう15万以上は課金したというのに…!」

喪黒「なるほど、それでゲームへの課金で生活をひっ迫させているというわけなんですね?」

推ヶ比「アハハ…恥ずかしながら…」

喪黒「良いでしょう。私がその手助けをしてあげましょう」ガサガサ…

推ヶ比「手助け?手助けって…これはゲームのガチャですよ?軍資金とかそういうのですか?」

喪黒「いいえ違います。貴方にはこれを差し上げます」コト…

喪黒が差し出したのは少し変わったデザインの写真立てのような置物だった…
写真立ての上部はどことなくオシドリのような鳥が二羽向かい合っているようにも見える。

推ヶ比「これは…写真立て?」

喪黒「これは意中の人物が必ず手に入ると言われている【推し取り写真立て】です」

推ヶ比「オシドリ写真立て?」

喪黒「はいそうです。この写真立てに自分の好む人物やキャラクターの写真を入れると必ず手に入れることができるようになるのです」

推ヶ比「なんだか胡散臭いな…まさかそうやって悪徳商法でもやろうってんじゃ…!」

喪黒「まあまあ落ち着いてください。こちらはタダであげちゃいます」

推ヶ比「た、タダ!?でも貴方、セールスマンじゃ…」

喪黒「ええ。私は確かにセールスマンですが、報酬はお客様が満足していただけることなのです。ホーッホッホッホ…」

半信半疑ながら、推ヶ比は喪黒から写真立てを受け取った。
そして午後の仕事を終え、家に帰ると早速【ミドリちゃん】のアニメ画像の写真を撮り、魔法の写真立てに入れて、自身のテーブルに飾った…

そして翌日…

~会社の屋上~

佐浜「…お前、また課金したのか?」

推ヶ比「ああ。でもな、これを最後の課金にしようと思ってるんだよ」

佐浜「ええっ!?お前、熱でもあるのか?」

推ヶ比「失礼だな!?でも良いんだ。俺、なんだか今日は引ける気がするんだよ!」

佐浜「どうだかねえ…確率渋すぎだし、そもそも会社内でもお前、【推しが引けない推ヶ比】って揶揄されてるくらいなんだぜ?本当に大丈夫か?」

推ヶ比「う、うるせえ!ここで引いて、その変な二つ名を帳消しにしてやるんだ!」

推ヶ比は緊張した面持ちでガチャのボタンを押した…

佐浜「…お?月が白く光ったぞ!?Sレア確定じゃないか!?」

推ヶ比「ミドリちゃん…!!!」

ガシャガシャガシャ…ピロリーン!

ミドリ『初めまして。ミドリと申します』

推ヶ比・佐浜「「き…きたあああああああ!!?」」

推ヶ比「やった…!ついに引けたんだ…!」

佐浜「やったな推ヶ比!」

推ヶ比「ミドリちゃん…!(あの写真立て…本当に効果あったんだ…!)」

佐浜「まさか本当に引くとは思わなかったぞ…これなら今日は仕事も捗るんじゃないか?」

推ヶ比「ああ!勿論さ!今の俺は絶好調だぞ!」

推ヶ比・佐浜「「あははははは!!!」」

さらに翌日、推ヶ比の家に1つのお届け物がやってきた…

推ヶ比「何だろう………!?『フルブライトワールド公式』………まさか!!?」

ハッとして箱を開け、推ヶ比はその中身を見て目を丸くした。

推ヶ比「うおおお!!?これ、ミドリちゃんがプリントされた限定マグカップじゃないか!!あの懸賞当たったんだ!!?やったー!!!」

その後もミドリちゃんに関連するグッズが大量に当たり、彼は幸せを噛みしめながら一日一日を過ごしていった…

そしてしばらく経った日、仕事を終えた推ヶ比は1人嬉しそうに帰路についていた…

喪黒「推ヶ比さん。どうです?調子の程は?」

推ヶ比「喪黒さん!いやーありがとうございます!本当に効果があったんですね!おかげでミドリちゃんに囲まれて幸せな生活が続いてますよ!」

喪黒「そうですか。それは良かった…ですが1つだけ約束してください。あの写真立ては意中の人物を1人に限った前提で作られたものなのです。ですから【飾った写真は絶対にその写真立てから取り外さないでください】」

推ヶ比「アハハ!当たり前ですよ!俺にはミドリちゃんしかいませんから!」

喪黒「くれぐれも、よろしくお願いしますよ…?」

不敵な笑みを浮かべる喪黒は静かに去って行った…
推ヶ比の幸せな日々は続き、最初にミドリちゃんを引いてから1ヶ月が経った…

~会社の屋上~

佐浜「…ん?どうした推ヶ比?」

推ヶ比「聞いてくれよ佐浜…佐浜は最近出てきた【コノハちゃん】って子知ってる?」

佐浜「当たり前だろ?俺もフルブラやってるんだからわかるに決まってるじゃないか」

推ヶ比「俺さ…コノハちゃんが結構ストライクなんだよな」

佐浜「おいおい…あの子も確かに可愛いけど…」

推ヶ比「だろ!?やっぱ片目隠れってサイコーだと思うんだよ!」

佐浜「あー…お前そういえば片目隠れのキャラも好きなんだっけか…」

推ヶ比「それでもって性格もちょっと臆病だけど戦う時は勇猛果敢に戦うってのが結構キュンとくるんだよ」

佐浜「わかる。わかるぞ推ヶ比………あれ?まさかお前それでまた課金してるのか?」

推ヶ比「そのまさかなんだよ!かれこれ20万以上課金しててもう昼飯が塩舐めるくらいしかできねえんだ!」

佐浜「お前なあ…ミドリちゃんでやめるって言ってたんじゃ…」

推ヶ比「そのミドリちゃんがさ、さっきからガチャで大量に出てくるんだよ!Sレア確定は絶対にミドリちゃんなんだ!」

佐浜「ハハハ…推しに好かれたな推ヶ比…」

推ヶ比「ぐぬぬ…これ以上は課金できないし…頼む!昼飯代だけでも奢ってくれ佐浜!」

佐浜「仕方ないなあ…今日だけだぞ?」

推ヶ比「あ゛り゛が゛ど゛う゛!!」

佐浜「ハハハ泣くな泣くな。でも俺も金ないからのり弁な?」

写真立ての効果が強いのか、推ヶ比はSレアのガチャを始めとして、色々なグッズもミドリちゃんに関連するものしか当たらなくなっていた…
そしてその晩…

~推ヶ比宅~

推ヶ比「………」

推ヶ比は写真立てを見て悩んでいた。

推ヶ比「ミドリちゃん………」

彼の推しだったミドリちゃんの写真をじっと見つめていた。しかし、あの時のような憧れの目ではなく別の感情が入り乱れているような目をしていた。

推ヶ比「ごめんよミドリちゃん…人って変わるものなんだ…」

そう言って彼はミドリちゃんの写真を写真立てから取り外し、新たにコノハちゃんの写真を入れたのだった…

推ヶ比「…本当にごめんね。ミドリちゃん。しつこい君がいけないんだよ?」

喪黒「………」

翌日、推ヶ比はいつものように会社へ向かおうと駅までの道を歩いていた…新たにセットした【コノハちゃん】を手に入れるのを楽しみに鼻歌を歌っている…

推ヶ比「フンフンフーン♪…(ドンッ!)いてっ!すみません!………!!?」

何かにぶつかり、咄嗟に謝った後、顔を上げた推ヶ比はギョッとした。

喪黒「推ヶ比さん…貴方、写真を取り外してしまいましたね?」

推ヶ比「な、なぜそれを…あっ!?」

喪黒「あれほど言った筈です。【絶対に写真を取り外してはいけない】と…」

推ヶ比「し、仕方なかったんです!いくら推しだった子でも、しつこいぐらいに出たら飽きが来るに決まってるじゃないですか!それに人はいずれ変わるものなんですよ!?一途なのが珍しいくらいだ!」

喪黒「やれやれ…『あの時ミドリちゃんしかいませんから!』と言っていたのに残念ですねえ…気の毒ですが、貴方はもう彼女しか愛することはできません!」

推ヶ比「ヒッ…!?」

喪黒「貴方は一生、彼女を愛してあげるのです!」

喪黒「ドーーーーーーーーーン!!!」

推ヶ比「ミ、ミドリちゃあああああああああああん!!?」

喪黒に【ドーン】されてから数日…

~推ヶ比の働いていた会社~

課長「おいおい…推ヶ比はまた無断欠勤か?」

女性社員「佐浜くん、何か知らない?」

佐浜「いや…何度連絡しても電話に出ないんだ…」

課長「心配だね…佐浜君、推ヶ比君の家は知っているかい?」

佐浜「はい。知ってます。何度か訪ねたことはあるので」

課長「なら今日の帰りに、一緒に行ってみよう。何かあったのかもしれん」

佐浜「はい。わかりました」

推ヶ比は会社に出社しなくなっていた。
心配になった課長と佐浜は推ヶ比の家を訪ねることにした…

そして夜…

~推ヶ比宅付近~

佐浜「たしかこっちの筈…で………す!?」

課長「どうしたのかね佐浜く…ん!?」

佐浜「な、なんだコレ!?」

課長「ま、まさかここが推ヶ比君の家だと言うのかね?」

佐浜「え、ええ…その筈なんですが…」

2人が見たのは家一面にミドリちゃんの絵やポスターが貼られた奇抜な家だった…
まさかという表情をする2人に、近所に住む女性が話しかけてきた。

近所のおばちゃん「アンタこの家の人に用かい?気をつけた方が良いよ?この家の人、もう誰とも話そうとしないし、この前市役所の人が何かのお願いに行ったら大声で怒鳴り散らされた上に薙刀で追い回されたらしいのよ!」

佐浜「薙刀…まさか…!!」

課長「何か心当たりがあるのか?」

佐浜「…帰りましょう。課長。今の推ヶ比は危険です」

課長「どういうことだ!?」

佐浜「多分…今俺たちが対話を求めても、【狂戦士化したミドリちゃんになった推ヶ比】は聞く耳を持っていません…むしろ俺たちが殺されかねません!帰りましょう!」

課長「ミド…?なんだって?な、何のことだか解らんが、とりあえずそうしよう…!」

佐浜「(ミドリちゃんはかなり嫉妬深くて事あるごとに薙刀を使うんだ…!そして彼女がが薙刀を使うのは狂戦士と化した時だけ…!その時のミドリちゃんはどんな相手も見境なく斬り殺す【殺人鬼】なんだよ…なんで…なんでそうなってしまったんだよ推ヶ比…!)」

怖気づいた2人が帰るところを、自宅の2階から不気味に嗤いながら見ている【男】がいた…

推ヶ比「ヒヒ…ヒヒヒ………もう誰にモ、ミドリちゃンと僕の仲ヲ邪魔さセたりはしなイよ………!邪魔すルヤツは…皆………みーんな………斬り殺しテやルかラ………ヒヒ…ヒヒヒヒヒ………★」

そこには【ミドリちゃん】の衣装を纏い、髪型もミドリちゃんと同じ『姫カット』に揃えた推ヶ比が彼女の薙刀を構えながら立っていた。
だが、そこに純粋な愛情の目は無く、虚空に渦巻く何かを見つめるような暗い目をして不気味に嗤う男が1人いるだけだった…

彼の机は真っ二つになっていた…写真立ての立っていたところから…。
そして写真立ても、中に入ってた【コノハちゃん】の写真もろとも真っ二つになっていた…。二羽のオシドリを引き裂くよう真っ二つに………

喪黒「愛というものは、足りなくても満ち足りすぎても何らかの歪みが出てくるのですね…一途なものであっても、愛情というものは、結局のところ『ほどほどが一番』なのでしょうねえ…」

喪黒「あ、そうそう。【オシドリ夫婦】なんて言葉がありますが、実はオシドリの仲って実は5か月ほどしか続かないそうですよ?」

喪黒「ホーッホッホッホッホ…」

【終】

第2回演出問題 選択肢【B】の話 ( No.79 )
日時: 2021/08/03 13:14
名前: マーキー・F・ジョーイ ◆Pehab0fcX2 (ID: 3rsK9oI3)

喪黒「私の名前は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。ただのセールスマンでじゃございません。私が取り扱っているのは『ココロ』。人間のココロでございます…」

【 笑ゥせぇるすまん Dark-B 】

喪黒「この世は老いも若きも男も女も、心の寂しい人ばかり。そんな皆さんのココロのスキマをお埋め致します。いいえお金は一銭もいただきません。お客様が満足されたらそれが何よりの報酬でございます。さて、今日のお客様は…?」

さえ「おはよー!」

来海「あ!おはよー!」

壁津かべつ 来海くるみ (17歳) 学生】

喪黒「ホーッホッホッホッホ…」

『リアルブロッカー』

~学校・教室~

来海「…」

シュッ!コツッ!

1人の女子高生、壁津来海が次の授業の準備をしていると、彼女の後頭部にくしゃくしゃに丸められた紙がぶつけられた。

来海「痛っ!?…ちょっと!何するのよ!」

ケンタ「いやー!悪い悪い!」

来海「はあ…もういい加減にしてよケンタ!」

ケンタ「ヘッ!壁みたいにそこに突っ立ってんのが悪いんだよ!名は体を表すってか!ギャッハッハッハ!」

来海「―――ッ!」

タツオ「おーいケンタ!そろそろ行こーぜ!」

ケンタ「おう!今行く!」タッタッタ…

来海「…嫌な奴!」

~放課後…帰り道~

来海「はあ…」

さえ「どうしたの来海?元気ないよ?」

来海「またケンタがちょっかいかけてきて…ホンット腹立つわ!」

さえ「ケンタってば、何かにつけて絡んでくるもんね…」

来海「本当、毎日毎日鬱陶しくて嫌になっちゃうわ…」

さえ「ずっと一緒のクラスだもんね…来海とケンタって」

来海「どっか行ってくれればいいのに…」

さえ「でも、ライム(※現実で言うラ○ンのこと)ではブロックしてるんでしょ?」

来海「当然よ!ずっと私のことからかってくるんだもん!」

さえ「もしかして、来海の事好きだったりして…?」

来海「もう!さえまでからかわないでよ!」

さえ「ごめんごめん!」

来海「はあ…現実でもライムみたいにブロックできればいいのに…」

その夜、来海が自宅に帰ると、リビングで母の来世くるよが椅子に座って来海を待ち構えていた。

来世「来海!今日、数学のテストが返ってきたんですってね?見せなさい」

来海「う…お母さん…それは…」

来世「隠さずに見せなさい!赤点だったら携帯禁止だったわよね?さっさと見せないと取り上げるわよ!」

来海「は…はい…」

来世「………43点。一応、赤点は回避してるのね…平均点はいくらだったの?さえちゃんは?ケンタくんは?」

来海「うっ………さえもケンタも関係ないでしょ!?他の子と比べて何になるって言うのよ!?」

来世「あのね。今の世の中、お友達でもライバルとして競い合っていかなきゃいけないの。私はアンタの為を思って言ってやってるの!お父さんもアンタが小っちゃい頃に病気で倒れちゃったんだから、アンタにはなんとか医療関係に就いてもらわなきゃ困るのよ!」

来海「そんなこと言われても…」

来世「口答えしないで勉強なさい!」

来海「はーい………」

~来海の部屋~

来海「はあ………毎日毎日こんなことばっかり………嫌になっちゃう………」

来海「いっそのこと、ライムみたいに付き合いたくない人との関係もブロック出来たらいいのに………」

翌朝…

来海「やばっ!遅刻だー!お母さん!どうして起こしてくれなかったの!?」

来世「何度も起こしたわよ!グースカいびきかいてる上に『あと5分~』なんてふぬけた事言ってたのはどこの誰ですか!」

来海「もう…いってきます!」

来世「来海!テストが返ってきたら必ず見せなさい!今日は英語のテストが返って来るってケンタくんのお母さんが言ってたわよ!」

母の怒気を含んだ声を聞き流しながら、朝食のパンをくわえて学校へ急ぐ来海…

来海「遅刻遅刻!またケンタにからかわれるー!」

???「おや?危ない!」

来海「えっ!?きゃっ!!!」

ドシーン!

しかし曲がり角に差し掛かった時、突如現れた【黒い何か】と出合い頭に衝突してしまった…

来海「あったたたた…あっ、その、ごめんなさい!大丈夫ですか!?」

喪黒「いえいえ。お嬢さんこそケガはありませんでしたか?」

来海「あっはい。大丈夫です…」

喪黒「随分急いでましたねえ…寝坊なさったんですか?」

来海「は、はい…ってああーっ!?」

喪黒「おやおや…あのバスは学校へ行くバスでしょうか?発車してしまいましたねえ…」

絶望した表情でうなだれる来海を後目に呑気にハンカチを振りながら20メートルほど離れたところで発車したバスを見送る喪黒…

来海「終わった…遅刻だ…またケンタにからかわれるし、お母さんに怒られる………」

喪黒「随分人間関係に悩んでらっしゃるようですね。上手くいってないのですか?」

来海「は、はい………」

喪黒「でしたら私に遅刻させてしまったお詫びをさせてください」

来海「えっ…?」

喪黒「私はこういう者です…」

喪黒はカバンから一枚の名刺を取り出した。

来海「『ココロのスキマ、お埋めいたします 喪黒福造』…変質者ですか?」

喪黒「いえいえ。私はただのボランティアです。悩める人の手助けをしているのです」

来海「………怪しい」

喪黒「あららら!…しかし壁津さん、貴女は今こう思ってはいませんか?『面倒な人との関係をブロックしたい』と」

来海「…えっ?どうしてわかるの…!?」

喪黒「表情を見ればわかります。日常にいる鬱陶しい人とは付き合いたくない。誰もがそう悩むものです」

来海「………」

喪黒「よければ、これを使ってみてください」

喪黒が来海に差し出したのは1台の黒いタブレットだった…

来海「何これ…タブレット?」

喪黒「これは『リアルブロッカー』です。貴女の情報を入力すると今他の人とどんな関係にあたるかを教えてくれます」

来海「………本当だ。色んな人との関係が書いてる。でも機能ってこれだけなの?」

喪黒「いえいえ。重要な機能が1つ備わっています。…ですが、まずはあのバスに乗りましょう。学校前でその機能を説明します」

来海「えっ、あっ、学校!!忘れてた!!」

リアルブロッカーを片手に学校前までやってきた来海と喪黒…
しかし校門には厳つい顔をした角刈り頭の教師が立っていた。

来海「げっ…体育教師の御手洗だ…」

喪黒「見るからに厳しそうな先生ですねえ…」

来海「本当に厳しい先生なんです…遅刻者とか校則違反した生徒を竹刀で叩くんですよ!?関わりあったら碌な事がないんです…」

喪黒「このご時世よく糾弾されませんね…では、ここでその機能を説明しましょう。このリアルブロッカーにはライムなどのSNS同様に『ブロック』という機能があります。試しにあの御手洗先生のアイコンの右上にある禁止マーク、いわゆるブロックボタンを押してみてください」

来海「えっと…これですか?」

『あなたは御手洗厳次をブロックしました』

来海がブロックボタンを押すと御手洗のアイコンに一本の斜線が引かれた。

来海「…押しましたけど…この後どうなるんですか?」

喪黒「まあ見ててください」

校門で待ち構えていた御手洗だったが、突然学校の職員が現れた。

職員「御手洗先生!お母様が危篤だそうです!」

御手洗「何だって!?………わかった!!早退させてもらう!」

御手洗は職員と共に大慌てで校内へと走り去って行った…

来海「…どういうこと?」

喪黒「彼と貴方との関係がブロックされました。彼とは二度と関わらずに済みます」

来海「うそ…そんな…夢みたい…!」

思わぬ効力を目にした来海は驚いていたが、突然ハッとして喪黒の方を見た。

来海「も、喪黒さん!こ、これ…どうしたら…!」

喪黒「問題ありませんよ。貴女の情報が入力された時点でもう既に貴女のものです。お代も要りません」

来海「で、でもこれ…」

喪黒「ホーッホッホッホ!貴女が人間関係で関わりたくない人がいた時に有効活用してください!」

来海「…!あ、ありがとうございます!」

喪黒「ああそうでした。ブロックするのは自由ですが1つだけ守っていただきたいことがあります」

来海「守っていただきたいこと…?」

喪黒「はい。先程も言った通り、ブロックした時点でその人とは二度と関わることができなくなります。決して【一度ブロックした相手のブロックを解除してはいけません】。その点だけは気を付けてくださいね?」

来海「…わかりました。あの、ありがとうございます!」

~教室前~

来海「(はあ…そういえば遅刻したんだよね…ケンタにからかわれるのも癪だし…ここでブロックしちゃおっと!)」

来海は教室に入る前に、こそこそとリアルブロッカーを取り出し、ケンタのアイコンに指を合わせ、『ブロック』を押した。
ケンタのアイコン上にも御手洗同様斜線が引かれた…

来海「(よし…!)」

ガラガラガラ!

来海「ごめんなさい!遅れました!」

峯「あら壁津さん!おはよう!遅刻はダメよ?」

来海「はい…すみません………(いつもはここでケンタが野次を………)あれ?」

峯「どうかしたの?壁津さん?」

来海「あの…剛野君は?」

峯「ああケンタ君ね。彼は今日、実家のお爺ちゃんの法要でお休みなのよ」

来海「そうだったんですね…」

峯「さ!授業を続けるわよ!壁津さんも席についてね!」

来海「は、はい!」

慌てて席につく来海だが、彼女はリアルブロッカーの効力に驚き、同時に強大な力を手に入れたことによる優越感に浸っていた…

~昼休み~

来海「~♪」

さえ「くーるみ!何だかご機嫌だね?何か嬉しいことでもあったの?」

来海「え?ううん!なんでもないの!遅刻しちゃったけど、ケンタがいなくてラッキーだなって思って!」

さえ「どおりでね…そう言っちゃって、本当はからかってくる人がいなくて寂しいんじゃないの~?」

来海「ないない!アイツがいなくて清清するわ!」

さえ「そういえばケンタと一緒になってからかってきたタツオやダイキも途中で帰ってったよね?なんでだろ?」

来海「急用ができたとか言ってたもんね。まあ、サボり魔のダイキはまたズル休みかもしれないけど(フフ…ケンタと一緒になってからかう2人もブロックしてやったわ…!)」

さえ「あはは!ダイキならやりそうだね!…でも変じゃない?だとしても優等生のタマキさんやナオコちゃんまで帰っちゃうなんて…」

来海「ねー。何でだろう…不思議だよね…(タマキさんたちもブロックしたわ…あの子たちがテストの平均点を上げるせいでこっちが苦労してるんだから…!)」

さえ「ねえ来海、そういえば、次の英語の授業でテストが返って来るんじゃなかったっけ?」

来海「…げ!忘れてた!」

~放課後~

来海「13点…」ドヨーン

さえ「来海、英語苦手だもんね…」

来海「最悪…明日から補習だって…こんなのお母さんに聞かれたらまた怒られる…」

さえ「来海のお母さん、すごく厳しいもんね…」

来海「はあ………」

~しばらくして…~

さえ「じゃあね!」

来海「バイバーイ!」

親友のさえと別れ、来海は自宅の前に来た…

来海「はあ…これじゃあ見せても見せなくても、お母さんに怒られる上に携帯取り上げられちゃう…どうしよ…いちいち勉強しろって言われるのも辛いしな………あっ!そうだ!」

来海はふふふと悪い顔をしながらリアルブロッカーを取り出すと、自分の母親である来世のアイコンに指を合わせた。

来海「………今までキツイことばっかり言われてきたけど、ごめんねお母さん!私はお母さんの人形じゃないんだもん!」

『あなたは壁津来世をブロックしました』

来海「………さ!帰ろっと!ただいまー!」

来海が家に入っても誰の声もしない…

来海「お母さん?」

家に母の姿は無い。代わりにあったのは置き手紙だった。

『急で悪いけど、友達と温泉旅行に行ってきます。ご飯は冷蔵庫にあるから、レンジで温めて食べてね 母より』

来海「ふーん…呑気に旅行ね…ムカつくけど、携帯が無事ならいっか!」

来海は安堵の表情を浮かべ、冷蔵庫からハンバーグを取り出して温めた。
そして普段では母親から制限されているテレビドラマを観て楽しんだ。

その夜…

来海「………ケンタもお母さんも、もういないってことだし、自由に過ごせるんだ…!フフッ!」

時間は一日、二日と過ぎ去っていく…
その間何日経っても来海の前にはケンタも母も現れない…
しかしそれを微塵も気にすることもなく、来海は自分の気に食わない相手は皆ブロックするようになっていった…

サオリ「見て見てー!これママから買ってもらったの!」

マキ「かわいい!すっごく綺麗だね!」

サオリ「でしょでしょ♪」フフーン!

来海「うわ…ウザいからブロックしちゃえ!」



カイト「~~ってことがあったんだよ」

セツト「すげえなそれ!」

来海「あの2人、いつも一緒にいるのがなんか腹立つしブロックブロック♪」



来海「ああ~!なんだか神様になった気分!たのしー!」

そしてそんな日が一週間続いたある日…

~学校~

さえ「く、来海!?どうしたの!?」

来海「………あ、さえ」

さえ「髪もボサボサだし、制服もなんだかしわくちゃになってない!?」

来海はやつれていた。
家事は常に母親がやっていたということもあって、やり慣れていない来海には荷が重く、心身ともに疲労困憊だった。

来海「ごめんね…ちょっとお母さんが旅行に行ってて…そういえばケンタは?」

さえ「あれ?来海知らないの?ケンタ、実家から帰って来るときに事故に遭って入院してるんだよ?昨日峯先生がそう言ってたじゃん!」

来海「えっ!?嘘!?私、全然聞いてなかった!」

あのケンタが事故に遭った…そう聞いた来海は驚きを隠せなかった。

さえ「なんかよくわかんないんだけどね、何か箱を大切そうに抱えてたって…しかも来海の名前が入ったカードとかも持ってたってトシコが言ってたから来海も知ってるって思ってたんだけど…」

来海「どうしよう…私のせいだ…!」ダッ!

さえ「それに他の子も転校とか入院とかで何だかしっちゃかめっちゃかだし…ってちょっと!?来海!?」

来海は無我夢中で走っていた。
自分がブロックしてしまったから、ケンタにケガさせてしまった。そう思い込んでしまっていた…

来海「…あれ?待って…!もしかして、お母さんも!?」

心配になった来海は何度も来世に連絡を入れようとするが繋がらない。

来海「(どうしよう…!お母さんも何か事故に…!)…!そ、そうだ!」

彼女はカバンからリアルブロッカーを取り出すと、母とケンタのアイコンを何度もタッチした。

来海「解除…!解除しなきゃ…!」

来海はあの時の忠告を忘れ、一心不乱に解除法を探してブロックを解除しようとした。
そして…

『剛野ケンタのブロックが解除されました』
『壁津来世のブロックが解除されました』

来海「これで連絡できる…!」

来海が母に電話を入れたとき、母との電話が繋がった。
しかし…

???(男の声)『もしもし?』

来海「あっ…ごめんなさい!間違えました!」

???(男の声)『いいえ、この電話は壁津来海さんのお母様の電話で合っていますよ』

来海「えっ…?あ、あなたは…?」

喪黒『どうもお久しぶりです』

来海「も、喪黒さん!?」

喪黒『貴女、約束を破りましたね?』

来海「お願いします喪黒さん!お母さんに会わせて!私が間違っていました!」

喪黒『壁津来海さん、残念ながらそれはできません』

来海「どうしてですか!?まさかお母さんは…!」

喪黒『お母様は無事ですよ。ですが貴女は自らの意志でお母様をブロックしてしまったのです』

来海「うっ…!」

喪黒『一度こぼした水は二度と元の盆には戻れません。誠に残念ですが、貴女は拒絶される側の立場に立つ必要があるようです…』

来海「…!!」

喪黒『ドーーーーーーーーーン!!!』

来海「いやあああああああ!!?」

喪黒に【ドーン】された後、彼女は何故か自分のベッドで目を覚ましていた…

来海「…あれ?私…何を…?今までのは…夢?」

来海は不思議な感覚を覚えながら、ベッドから降りようとした…しかし…

コツッ

来海「痛っ!?」

ベッドから降りようとしたとき、彼女は何かにぶつかった。
それは透明な壁だった…

来海「なに…これ…!?」

来海は恐怖感を覚え他の位置から降りようとしたが、ベッドの周り4方向は既に壁に囲われて、来海はベッドから身動きが取れなくなってしまっていた。

来海「ねえ!誰かいない!?お母さん!!お父さん!!さえ!!ケンタ!!!お願い!助けて!ここから出してー!!!」

何度も叫ぶが彼女の声は誰にも届かない。
些細なことで壁を作ってしまった彼女の悲痛な叫び声は、ただただ囲われた壁の中に虚しくこだまするだけであった…

そして学校では、彼女がまるでいなかったかのように日常が進んでいた…
隣の席で心配するさえを除いては………

喪黒「人間関係というものは時に面倒で億劫になる時があります。勿論孤独を愛するのも良いですが、多少の付き合いが無ければ上手くいかない時もあります。ですが、【自分が】【壁の中で】【何もしないこと】が案外何も不満を生まない一番の方法なのかもしれませんねぇ…」

喪黒「ホーッホッホッホッホ…」

【終】


※ここから回答可能です。回答締切は第1チェック終了時です。

Re: 見抜け!俺得キャラたちの格付けチェック【演出に注意!?】 ( No.80 )
日時: 2021/08/03 14:46
名前: TTK ◆grgDLflLKE (ID: QGQgEihT)

TTK「どうもTTKです‼」

TTK「ここで演出の問題ですか…流石に何方が蝸牛さんらしいかでの判断はできないから、どっちがマフジーさんらしくないかで判断するか…」

A

TTK「ガチャで推しが引けずに課金しまくっている会社員か…割と初っ端から狂気に満ちているところがあるな…推しが引けず課金しまくっているってよくある光景でもあるけど…あ、俺?俺はそもそも課金できないから当然してないぞ?」

TTK「うーん…愛による狂気はヤンデレ娘が多いマフジーさんらしいところもあるけど…」

TTK「ダークというより、サイコの方が強い感じなんだよな…」

B

TTK「こっちは人間関係がうまくいっていない女子高生か…冒頭の部分はAに比べると狂気を感じないが…」

TTK「ただ、タマキたちをブロックしたことが分かってからは「ん?」となったな。逆恨みだし」

TTK「こっちは力を持ったがばかりにおかしくなっていった…うーん…こっちはマフジーさんらしいかどうかよくわからないところがある」

TTK「こっちは狂気というより、ダークって感じなんだよな…来海は力を持ったがゆえに歪んだというだけで、推ヶ比に比べるとサイコ感はない。オチや、ケンタにケガさせたところはダークだと思ったが…」




TTK「狂気が伝わってきたのはAの方だ。ガチャや愛の狂気はマフジーさんっぽい」


TTK「ただ、マフジーさんは以前、ダークなのは苦手とは言っていたが、自分が書くとなるとダークになりやすいとも言っていた…個人的にそれっぽいのはBだ…」

TTK「…蝸牛さんの案は「A」、理由は「Bの方がよりダークさがあり、そこがマフジーさんっぽいから」これでいきます。流石にマフジーさんが敢えて抑えめにいってたら分からないし、元々演出は苦手な方だ、変に気負わずにいくか」

TTK「では、TTKの回答は以上となります。有り難う御座いました」


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