二次創作小説(新・総合)

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逃走中 ~あつまれ1年生!~[完結]
日時: 2022/05/10 00:18
名前: オレンジペコ (ID: 7mGgpC5l)

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~まえがき~

初めまして。オレンジペコと申します。
以前より先達の皆様のカキコ逃走中は拝見しておりましたが、この度創作意欲を抑えられなくなり、とうとう自ら筆をとってしまいました。

二次創作初めて、そもそもカキコへの投稿自体初めて、おまけに投稿が長期間滞る可能性もあり、と手探り状態もいいところでございますが、それでもよろしければお楽しみくださいませ。

ゲームに先立ちまして、下記の注意事項をご一読ください。

〈注意事項〉
・元作品のネタバレはできる限り避けるようには致しますが、不可避な部分も多々ありますのでご注意ください。仮に予期せぬネタバレを喰らってしまっても、当方は一切の責任を負いかねます。
・基本的に近年放送されているゲームをモデルとしているため、エリア内ドラマ・未来ドラマの類はございません。ゲームマスター⇔逃走者間の関わりもできるだけ抑えるつもりです。ただしオープニングゲームはやります。
・カキコ逃走中の名物ともいえる「参加募集」につきましても、恐らく今の作者の能力では管理しきれない上、そもそも次回があるかどうかも疑わしいため見送らせて頂きます。
・感想・ご意見等は大歓迎です! ……が、作者のメンタルが豆腐なため、お手柔らかにお願い致します。当然ながら荒らし・誹謗中傷の類は厳禁です。

お待たせいたしました。それでは、皆様にお楽しみいただけますよう頑張って参ります。

                             令和4年4月19日 オレンジペコ

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逃走劇の舞台は、東京・新宿にそびえる大型百貨店! 
2棟14フロアと縦に長いこのエリアを、20人の逃走者が逃げ回る!
そして、今回集められた逃走者は、20人中16人が中学もしくは高校の1年生という、大変フレッシュ(?)な顔ぶれである!
果たして、130分間を逃げ切り、賞金78万円を手にする者は現れるのか!?

~逃走者リスト(「下の名前の」50音順)~

神沙映月じんじゃえる 【ご注文はうさぎですか?】

蛇森生静へびもりおしず 【明日あけびちゃんのセーラー服】

城之内じょうのうちかなえ 【逃走中 オリジナルストーリー】

渚圭一なぎさけいいち 【ドカベン】

響鍵介ひびきけんすけ 【Caligula -カリギュラ-】

神楽鈴奈かぐらすずな 【Caligula -カリギュラ-】

森山大樹もりやまたいき 【逃走中 オリジナルストーリー】

高代智秋たかしろともあき 【ドカベン】

神沙夏明じんじゃなつめ 【ご注文はうさぎですか?】

神黙根子かみもくねこ 【明日ちゃんのセーラー服】

近藤弘明こんどうひろあき 【逃走中 オリジナルストーリー】

壁山塀吾郎かべやまへいごろう 【イナズマイレブン】

平岩蛍ひらいわほたる 【明日ちゃんのセーラー服】

条河麻耶じょうがまや 【ご注文はうさぎですか?】

大熊実おおくまみのる 【明日ちゃんのセーラー服】

篠原美笛しのはらみふえ 【Caligula -カリギュラ-】

奈津恵なつめぐみ 【ご注文はうさぎですか?】

工藤結愛くどうゆあ 【逃走中 オリジナルストーリー】

立向居勇気たちむかいゆうき 【イナズマイレブン】

木暮夕弥こぐれゆうや 【イナズマイレブン】

以上、20人

逃走中 ~あつまれ1年生!~ ( No.16 )
日時: 2022/05/07 20:01
名前: オレンジペコ (ID: 7mGgpC5l)

ハンター
「……!」ダッ!
[TAKASHIRO]ピピ!


ハンターに見つかった……


高代
「ってまた来てる!? チクショウ、負けてたまるか!」ダッ!


明訓高校野球部ショート、高代智秋!


高代
「はぁ……はぁ……こ、甲子園常連のレベルをなめるなよ!」


高代、鍛えた足腰でハンターとの距離を縮めさせないまま、3F連絡通路の長い直線を疾走!!


ハンター
「……!」
[TAKASHIRO]ピ―――――




















ハンター
「……?」
[]






高代
「ど……どうだ!」


高代、辛くもハンターを撒くことに成功した!




















だが、高代が撒いたハンターが……




















大熊
「むぅ……あのハンター、なかなか遠ざかってくれませんね……」





ハンター
「……!」
[OKUMA]ピピ!





先ほど別のハンターをやり過ごした、大熊実の背中を捉えた!!



















ハンター
「……!」スタスタ
[OKUMA]ピ――――





ポン……


大熊
「むぅ……へっ!?」


【97:04】
大熊実 確保 残り16人


大熊
「……迂闊でした……! まさか後ろからもう1体来ていたなんて……!」


ハンターを観察するとき、ハンターもまた、こちらを観察しているのだ……





Prrrr! Prrrr!


神黙
「ふぇっ!? あ、メール……あ」





壁山
「『大熊実確保、残り16人』ま、また平岩さんのお友達が捕まっちゃったッス……!」

平岩
「…………そんな……!」





高代
「え!? 大熊さんってさっきまで一緒にいたよな!? まさか……」


恩返しどころか、恩を仇で返してしまった、男……





ー指令室ー

オレンジペコ
「さーて、5分の1が確保されたところで、次のミッション行ってみようかしら! スタッフのみんな~、逃走者の皆様に例のものを配ってちょうだ~い!」ポチッ!

スタッフ一同(無線)
『『『は~い、かしこまりました~!』』』


ゲームマスター・オレンジペコが、新たなミッションを発動!
本館7F・メガネサロンに、50体のハンターが椅子に座った状態で転送された!!





Prrrr! Prrrr!

マヤ
「って今度はなんだよ!? ……あ、『ミッション2』!」

エル
「『本館7F・メガネサロンに、50体のハンターを転送した』ご、50体!?」


鍵介
「これは……第2ミッションで出していい数じゃないんじゃないですかねぇ……」

鈴奈
「あ、でも見てください!」


立向居
「『このうち45体は、特殊な塗料によってレンズを真っ黒に塗られた『ただの眼鏡』をかけたダミーハンターである』」



「『君たちに今しがた手渡されたであろう特製のメガネ拭きで彼らの眼鏡を拭き上げることにより、残り80分以降の賞金単価が1体につき10円ずつ上昇する』やっぱり来たか賞金アップ!」

美笛
「しかも本館7Fならすぐ近くだよ! よーし燃えてきましたぁ!」


弘明
「『ただし、残りの5体は正真正銘のサングラスをかけた本物のハンターであり、逃走者がサングラスに触れた瞬間に起動、以降エリア全域を巡回するようになる』成程、10%とはいえデメリットはあるということか……」


結愛
「『制限時間は残り80分までだ』……って、もうあと15分ちょっとしかないじゃない!?」





MISSION ダミーハンターの眼鏡を拭き上げろ!

本館7F・メガネサロンに、ハンター5体と、レンズを黒く塗られただけの「ただの眼鏡」をかけたダミーハンター45体が転送された!
ダミーハンターの眼鏡の塗料は、逃走者たちに配られた特製のメガネ拭きで落とすことができ、残り80分までにダミーハンター1体の眼鏡を拭き上げるごとに、残り80分以降の賞金単価が10円ずつ上昇する!
ただし、ダミーハンターの中には5体だけ本物のハンターが紛れ込んでおり、彼らは逃走者がサングラスに触れた瞬間に起動、以降エリア全域を巡回するようになる!
なお、ダミーハンターの眼鏡のフレームはサングラスそっくりに作られており、本物のハンターのサングラスと見分けるのは、ほぼ不可能だ!
果たして、およそ15分の間に、賞金単価をどこまで上げることができるのか!?





木暮
「あれ? まだ続きがあるぞ……『なお、眼鏡を壊してしまった場合はその時点でペナルティとしてエリアにハンター1体を追加しますのでくれぐれもご注意ください』って何だよこの注意書き!?」

神黙
「そんな人いるのかな……?」





壁山
「オ、オレ、握り潰しちゃいそうで怖いッス……!」

平岩
「えぇ……!?」


いた……





【95:00】 残り16人
神沙映月 城之内かなえ 渚圭一 響鍵介 神楽鈴奈
森山大樹 高代智秋 神黙根子 近藤弘明 壁山塀吾郎
平岩蛍 条河麻耶 篠原美笛 工藤結愛 立向居勇気
木暮夕弥

上昇確定額:0円

逃走中 ~あつまれ1年生!~ ( No.17 )
日時: 2022/04/27 17:37
名前: オレンジペコ (ID: 7mGgpC5l)

残り80分までに、ダミーハンターの眼鏡を拭き上げ賞金単価をアップせよ!





弘明
「魅力的だが……ここは大樹との合流を優先します」





マヤ
「どうするエル? 行ってみる?」

エル
「ゴメンマヤさん……ちょっと体力まだ戻ってないや」

マヤ
「うーん、じゃあちょっと様子見るか」





鍵介
「これはパスですね。目の前でハンターに起動されたらたまったもんじゃありません」

鈴奈
「ですね……私も、78万円で十分だと思います」





壁山
「な、7Fッスか……どうするスか、平岩さん?」

平岩
「……1Fから上るだけでフラフラになっちゃうと思う……」


多くの逃走者が、ミッションへの参加に慎重になる中……





美笛
「よし! じゃあ行っちゃおうか渚くん!」


「あたぼうよ! 7Fへ急ぐぜ!」


渚と美笛の2人が、ミッション参加に名乗りを上げた!
さらに……





立向居
「7Fならすぐ近くですね……よし、俺、行きます!」





神黙
「……行ってみる?」

木暮
「え~、ハンター触ったらアウトなんだぞ……」

神黙
「……でも、せっかく逃走中出てるんだし……」

木暮
「……まーじゃあ行くだけ行ってみるかー」


立向居、木暮、そしてまさかの神黙もエントリーを表明だ……!





かなえ
「ゆ……結愛は行くの……?」

結愛
「ハァ? こんなリスキーなの行くわけ……(待って……かなえはミッションに行くはずない……なら、ここであたしが行くって言っておけばかなえを置いてけるんじゃない……?)」

結愛
「……ええ、行くつもりよ。あんたにはそんな度胸ないでしょうし、ここで別r」
かなえ
「な、なら、私も行ってみる……!」

結愛
「……………………あんた……」

かなえ
「……え?」

結愛
「……いい加減にしなさいよ!! いつまでそうやって人の後ろくっついてくれば気が済むわけ!? 幼稚園の頃からそう! 前のゲームでもそう! 今回もそう! あんたみたいなダサい子がついて回るせいで、このあたしがどれだけ迷惑してるか分かんないの!?」

かなえ
「――っ!!」

結愛
「……とにかく、もうついて来ないで。あたしがミッションに行こうが行くまいが、あんたには関係ないんだから!」ダッ!

かなえ
「あ、待って……結愛……」

結愛
「名前呼ばないで。耳障りだわ!」


2人の間に、決定的な溝が生まれてしまったようだ……






「着いたぜ!」


一方、メガネサロンには渚と美笛が到着……


美笛
「うわ~、あっちはレストラン街なんだ……なんだかお腹空いてきちゃった~♪」


「おい目的忘れんなよ!? ……って先客か?」


立向居
「あ、渚さん! 篠原さん! お疲れ様です!」

美笛
「立向居くん! ミッションやりに来たの?」

立向居
「はい! お2人もですよね?」


「まぁな。さーて……」


ダミー×45&ハンター×5
「「「…………」」」


美笛
「すっごい迫力……でもって、ぱっと見じゃ全然区別つかないや……」


「んなこと言ったって、ここで突っ立っててもしょうがねえだろ。いこうぜ2人とも!」

立向居
「はい! よろしくお願いします!」

美笛
「それじゃあピッカピカに磨いてやりましょうか!」


まずは、3人がミッションを開始した!


立向居
「触って……よし、ダミーだ。ちょっと失礼します……!」キュキュ



「よーしおとなしくしてろよ……」キュキュ


美笛
「ダミーとはいえ、ハンターの眼鏡外すって何気に貴重な経験ですよね……」キュキュ





弘明
「大樹! 無事だったか?」

大樹
「ひ、弘明くん! 良かった~やっと会えたよ~」


同じころ、ノベライズ版の男子2人がようやく合流……


弘明
「さっきハンターに追われたんだって? 良くしのいだな!」

大樹
「うん……でも、蛇森先輩が捕まっちゃったし、その後大熊先輩も……」

弘明
「そうか……となれば、その先輩たちの分も逃げ切らないとな。頑張っていくぞ大樹!」

大樹
「うん! ……そういえば、弘明くんはミッション行かなくて良かったの?」

弘明
「そうも思ったんだが……小学生ばかりだった前とは違って、今回は中学生も高校生もいるからな。基礎体力で劣る俺たちが勝つには、やはり体力の使いどころを間違えるわけにはいかないと思ってな」

大樹
「な、なるほど……じゃあ、僕は弘明くんみたいに運動できるわけでもないし、余計に気をつけなきゃね……」


ミッションに行くか行かないかは、逃走者の自由。体力との相談も、重要だ……






「よし! 一丁上がりってな!」

美笛
「こっちも終わり!」

立向居
「俺も終わりました……って、1体でずいぶんかかっちゃいましたね……」

美笛
「確かに……もう何人か来ないと、50体とか絶対無理でしょこれ……」


一方、渚たち3人がそれぞれ1体ずつの眼鏡を拭き上げ、賞金単価がまずは30円上昇した……
だが、ミッション終了まで、残り10分弱……3人だけでは、かなり厳しい……!





【89:45】 残り16人
神沙映月 城之内かなえ 渚圭一 響鍵介 神楽鈴奈
森山大樹 高代智秋 神黙根子 近藤弘明 壁山塀吾郎
平岩蛍 条河麻耶 篠原美笛 工藤結愛 立向居勇気
木暮夕弥

上昇確定額:30円

逃走中 ~あつまれ1年生!~ ( No.18 )
日時: 2022/05/23 13:18
名前: オレンジペコ (ID: 7mGgpC5l)

ミッション終了まで残り10分を切り、ここまでに眼鏡を拭けたダミーハンターは3体! 
残り80分までの間に、どこまで賞金単価を上げられるか!?





ハンター
「……」


ハンター
「……」


ハンター
「……」





木暮
「あ、いた! おーいたちむかーい!」

立向居
「木暮! それに神黙さんも!」

美笛
「もしかして手伝いに来てくれたの!?」

神黙
「うん……」


「じゃあ空いてるの頼む! あ、本物のハンター触んなよ!」

木暮
「見分けつかない以上約束はできないけどねー、うししっ!」

神黙
「そうなったらその時はその時……行こう、木暮くん」

木暮
「よーし……じゃあこれ! ……大丈夫っぽいな」

神黙
「私も大丈夫そう……」


メガネサロンに新たに神黙と木暮が到着! 先に着いた3人は2体目に取り掛かっているため、このまま全員が拭き上げることができれば、残り80分以降の賞金単価は180円まで上昇する!
さらに……


結愛
「あ、もう結構人来てる……すいませーん! あたしも加わっていいですかー!?」


「えーっと……工藤だったか? もちろん! 近くの適当に選んで始めてくれ!」

美笛
「いや適当じゃだめでしょ!? 本物触らないように気を付けてねー!」

結愛
「はい!(こうなったらミッションで気を紛らわすしかないわ……! お金も稼げるし、ここにいればかなえも来ないでしょうし……!)」


工藤結愛も戦列に加わり、ミッション参加者は6人となった!





かなえ
「う…………ぁ……結愛ぁ……」


一方、1人取り残された、城之内かなえ……
既に、メンタルは限界のようだ……





エル
「ねえマヤさん、あの子……」

マヤ
「! 泣いてる……!? エル、ちょっと声かけに行かない?」

エル
「うん……!」


またしても、ごちうさ勢と遭遇だ……





マヤ
「おーい! そこの女の子どしたのー?」

かなえ
「ヒッ!? え、あ、条河先輩と……神沙……どっちでしたっけ……?」

エル
「エルだよ。えっと……どうして泣いちゃったの?」

かなえ
「その……私が……グズでダサいせいで……結愛……あ、私のとも……同級生に……迷惑かけちゃって……あ……! それに……奈津先輩にも……うぅ……」

マヤ
「(メグにも……?)……落ち着いて。ゆっくり話してみな、ね?」

エル
(すごい……マヤさんがお姉さんみたい……ココアさんたちとかと一緒の時と全然違う……!)





立向居
「2人目終わりました!」


「あ、くそ先越された! っと、こっちも終わったぜ!」

神黙
「私も……」

美笛
「って神黙さんはや!? あ、私もオッケーです!」

木暮
「へっへーん、掃除なら漫遊寺で散々やったからな! オレも終わり!」

結愛
「ふぅ……あたしも出来ました!」


一方、ミッション組は新たに6体の眼鏡を拭き上げ、これで賞金単価が190円まで上昇……!


美笛
「さーて、3巡目に入るわけだけど……」


ダミー×36&ハンター×5
「「「……」」」


残るハンターは41体……うち、本物は5体……確率は、およそ8分の1にまで引き上げられた!


結愛
「ハンター起こしたらその人の確保は免れませんよね……」

木暮
「じゃーどうする? ここらでやめとく?」


「バッカヤロウ! そんなことが怖くてこのミッションやってられるかよ! じゃあ次はコイツだ! ……セーフ!」

立向居
「渚さんの言う通りです! 俺も3体目行きます! ……大丈夫です!」

神黙
「……セーフ……」


その後、幸運にも残り3人もダミーを引き当て、渚・美笛・立向居は3体目、神黙・結愛・木暮は2体目に突入した……!



「じゃあ一気にやるぜ!」キュキュ

立向居
「はい! 頑張りましょう皆さん!」キュキュ


賞金単価上昇に向け、6人がダミーハンターの眼鏡を無心で拭き上げる……!


木暮
「ってこれ、TVでホントに放送されたら絵面的にはすっげー地味だよなー……」キュキュ

美笛
「あー……まあ確かにちょっと思うけどね……」キュキュ





エル
「……つまり、自分のせいで前に出たゲームで結愛ちゃんをピンチに追い込んじゃって、今回も自分のせいでメグさんが捕まっちゃった……それで結愛ちゃんについてくるなって言われちゃった……ってことでいいかな?」

かなえ
「……はい……」

マヤ
「うーん……、前のゲームのことはよくわかんないけどさ、メグのことはそんなに自分を責めないでもいいんじゃない?」

かなえ
「……え……?」

マヤ
「私もそうなんだけどさ、メグ、普段年下の子とあんまり触れ合う機会ないし、お姉ちゃんっぽいことしたかったんじゃないかな? ココア……あ、私たちの友達の自称姉ね。に憧れてるって言ってたし」

かなえ
「……お姉ちゃんっぽいこと……」

マヤ
「それに、メグが1人で下に行ったとき、結愛はかなえに『上に来い』って声かけてくれたんでしょ? なら結愛だってホントにどうでもいいとは思ってないと思うけどな~」

かなえ
「……!」


(回想)

メグ
『ハァ……ハァ……、ふ、2人は上に逃げて! ク、クルナラコーイ!!』

かなえ
『え……奈津先輩!?』

結愛
『……かなえやめなさい! あたしたちはとにかく上の階に……!』

かなえ
『……っ!』

(回想終わり)


かなえ
「……でも……さっき結愛にあんなこと言われて……」

マヤ
「あーもーネガティブだなー! じゃあさ、結愛に伝えればいいんじゃない? 『自分は結愛のこと大好きだぞーっ!』ってさ!」

エル
「えぇ!? それは直球すぎない!? それに、結愛ちゃんがどこ行ったかも分からないし……」

かなえ
「えっと……それならミッションに行ったかもしれません……」

マヤ
「ってことはこの2つ上だね! 探しに行こ、かなえ! エルももう動ける?」

エル
「うん、大丈夫!」

かなえ
「で……でも……」

マヤ
「心配すんなよ! 絶対仲直りできるからさ! 私と、それにメグも保証する! さ、行こ!」

かなえ
「……はい……!」


エル
「(ボソッ)すごいねマヤさん……かなえちゃんちょっとだけ立ち直っちゃったよ……私も、いつか今のマヤさんみたいにできるかな……?」

マヤ
「大丈夫だって! 私だってココアとかの遠慮のない愛情表現見てたからこんなこと言えるようになったんだって思うし!」

エル
「遠慮のない愛情表現……!」ゴクリ


とても逃走中とは思えない小綺麗な話が展開されるなか……






「よっし! 3巡目全員終わったな!」

美笛
「えーっとこれで何人拭いたっけ?」

立向居
「全部で15体だと思います!」

木暮
「てことはあと35体中5体が本物かー。確率的にはそろそろ出てもおかしくないよな~、うっしっし!」

結愛
「ふ、不吉なこと言わないでください木暮先輩!」


6人の手によってミッションはどんどんと進行……賞金単価は、250円にまで上昇した!
だが……





ハンター
「……」





ミッション組とマヤたちのどちらかに、ハンター……





ハンター
「……」
[]ピ―――――


逃走者たちの、運命は!?





【85:20】 残り16人
神沙映月 城之内かなえ 渚圭一 響鍵介 神楽鈴奈
森山大樹 高代智秋 神黙根子 近藤弘明 壁山塀吾郎
平岩蛍 条河麻耶 篠原美笛 工藤結愛 立向居勇気
木暮夕弥

上昇確定額:150円

逃走中 ~あつまれ1年生!~ ( No.19 )
日時: 2022/04/28 17:52
名前: オレンジペコ (ID: 7mGgpC5l)

ハンター
「……」


ハンターが接近しているのは……




















エル
「……! マヤさん、かなえちゃん、右!」


7Fに向かっている途中の、エルたち……しかし、まだ気付かれていない!


マヤ
「……たぶん、一気に階段駆け上がっちゃった方がいいと思う! 2人とも、急いで!」ダッ!

エル
「分かった……!」ダッ!

かなえ
「は……はいぃ!」ダッ!





ハンター
「……」
[]ピ――――




















ハンター
「……」
[]


気付かれなかったようだ……





立向居
「よし、4巡目行きましょう!」

神黙
「そろそろ来そう……」

木暮
「同時に複数体とか起こしたらヤバいし、1人づつ触った方がいいんじゃない?」

美笛
「あー、確かに……じゃあ、誰から触る?」


「よーし、ならおれかr」
マヤ
「ちょーっと待ったー!!」


ここで、エル・かなえ・マヤが7Fに到着……!


神黙
「……また人が増えた……!」

マヤ
「私たちもミッション参加していい? いいよね!?」

エル
「お、お願いします!」

かなえ
「……私も……!」

美笛
「もっちろん! 大歓迎だよ!!」

結愛
(…………! かなえ……あの子、まだ追いかけてくる気なわけ……!?)


「よし! んじゃ改めておれから……」ピッ!!



「……ピッ?」




















ハンター
「……!」(顔を上げる)
【UNLOCK】





ミッション組全員
「「「来たぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」


ハンター、起動……!!


木暮
「ヤバいヤバいヤバいヤバい!!」

美笛
「ちょっと渚くーん!?」

エル
「せ、せっかくここまで上って来たのに……!」


逃げ遅れたのは……






「あ、クソ、ダミー邪魔っ……!」


渚だ……





ハンター
「……!」
[NAGISA]ピ―――






「だぁぁぁぁ! チクショー!」





ポン……


【83:43】
渚圭一 確保 残り15人



「くっそお……ここまですげえ順調だったのに……」


勇み足が、過ぎたようだ……



















さらに……(BGM継続)





立向居
「い、一度、7Fから離れて……」

神黙
「……!」

結愛
「ハァッ……ハァッ……もう!!」

マヤ
「く……うぅっ…………! あ……まず……!」





ハンター
「……!」ダッ!





6Fに降りてきた逃走者の姿を、先ほどマヤたちがスルーしたハンターが捉えた……!!





ハンター
「……!」


ハンターが視界に捉えたのは……





結愛
「イヤ……捕まりたくない……捕まりたくない……!」





工藤、結愛だ……





ハンター
「……!」
[KUDO]ピ―――





結愛
「も……もう……」








































「結愛、どいてっ…………!!」



















ドガァ!!

結愛
「!?」


結愛とハンターの間に割って入った何者かが、ショルダータックルで結愛を突き飛ばした……!!





結愛
「いった……! ちょっと、何すんの……よ…………」




















ポン……


かなえ
「ヒュー……ヒュー……こ……これで……伝わった……のかな……?」


結愛
「…………!!!」


【83:17】
城之内かなえ 確保 残り14人


かなえ
「……結愛…………ハァ……ハァ…………」


「大好き」の気持ちを体を張って表現し、ここでリタイア……





Prrrr! Prrrr!

鈴奈
「あ、確保情報です……2件……!? 『渚圭一・城之内かなえ確保』」


弘明
「『残り14人』遂に小学生組からも犠牲者が出たか……!」


高代
「『なお、渚圭一がハンター1体を起動させ、エリア内のハンターは4体となった』何やってんだあいつ!?」





渚がハンターを起動させたのをきっかけに、渚・かなえの2人が連続確保! 加えて、メガネサロン付近から、逃走者が誰もいなくなってしまった……!!
ミッション終了まで、間もなく3分……!





【83:05】 残り14人
神沙映月 響鍵介 神楽鈴奈 森山大樹 高代智秋
神黙根子 近藤弘明 壁山塀吾郎 平岩蛍 条河麻耶
篠原美笛 工藤結愛 立向居勇気 木暮夕弥

上昇確定額:150円

逃走中 ~あつまれ1年生!~ ( No.20 )
日時: 2022/04/28 20:22
名前: オレンジペコ (ID: 7mGgpC5l)

ミッション終了まで3分というところで、ハンター起動によりメガネサロンから逃走者がいなくなってしまうアクシデントが発生! 果たして、残り3分の間に、眼鏡拭きに戻ることができる逃走者は現れるのか!?





立向居
「はぁ……はぁ……渚さん……せっかく先導してミッション進めて下さってたのに……」


ハンターが結愛とかなえを追跡している間に、メンズ館まで逃げてきた立向居……


立向居
「よし……まだ誰かいるかもしれませんし、戻ります!」


持ち前の根性で、メガネサロンへの復帰を諦めないようだ……!





神黙
「…………疲れた……」


同じくメンズ館の、神黙……


神黙
「もうしばらく動けない……寝たい……」


こちらは、もうあまり動く意思はないようだ……





美笛
「ハンター……もういないね……? よし……まだまだ!」


一方、7Fのフロア内に逃げていた篠原美笛が、メガネサロンに戻ってきた……!


美笛
「ここまで来たんだもの……最後まで諦めませんよ! ……よしダミー! 拭きます!」キュキュ


たった1人ながらも、賞金単価の、更なる上昇を狙う……!
そこへ……


エル
「美笛さん! 私もやっていい?」

美笛
「エルちゃん! オッケー、気をつけて!」

エル
「はい! じゃあこれ……良かった。ちょっとごめんなさい……!」キュキュ


エルも加わり、2人がミッションの戦列に復帰した……!





鍵介
「間もなく、ミッション2が終わりますね……」

鈴奈
「うーん……やっぱり行った方が良かったのでしょうか……?」


美笛とは対照的に、このミッションには不参加の体制を取り続けた、帰宅部コンビ……


鍵介
「……だけど、今から行ったところで、ハンターの眼鏡の塗料がどれだけ落ちやすいのかも知らない以上、徒労になる可能性の方が高いと思うし……次のミッションまで大人しくしておくのが利口だと思うよ」

鈴奈
「そ……それはそうですけど……あれ?」


鈴奈が見つけたのは……





高代
「体力は戻ってきたし、今からでも行けば参加できるかな……」


ミッションに向かう様子の、高代……





鈴奈
「もしかして、今から参加しようとしているのでしょうか……?」

鍵介
「……着くまでに終わっちゃうに全部賭けていいですかね?」


ーミッション終了までー
    60秒





エル
「で、てきた……!」

美笛
「私もできたー! これであと20円は上がるんだもん、粘った甲斐あったー!! ね、エルちゃん!」

エル
「うん!」


残り1分を切ったこのタイミングで、エルと美笛の2人が、賞金単価をダメ押しで20円底上げだ……!




















ハンター
「……」


しかし、近くに、ハンター……!





エル
「! 美笛さん、離れよう!」

美笛
「え? あ、ハンター! ありがと! じゃあミッションお疲れ様!」





幸い見つかりこそしなかったものの、メガネサロンからは、撤退だ……





ハンター
「……」





立向居
「くっ……連絡通路にハンターがいます……!」


更に、立向居も別のハンターを発見……痛恨の足止めだ……!





ミッション終了まで
3秒


2秒


1秒


【80:00】
300000円


【79:59】
300270円





クリア済みダミー×17
「「「……」」」

シュン!!


クリア済みのダミーハンターはエリアから消滅……
ミッション、終了だ……!


♪General Hawk♪





Prrrr! Prrrr!

壁山
「メールッス! 『ミッション2結果』」


弘明
「『渚圭一、篠原美笛、立向居勇気、神黙根子、木暮夕弥、工藤結愛、神沙映月の活躍により、17体のダミーハンターの眼鏡が拭き上げられた』」


鍵介
「『これにより、残り80分以降の賞金単価は100円から270円に上昇した』へぇ、結構上がったじゃないですか」

鈴奈
「というか美笛ちゃん行ってたんですね……何だか申し訳ないです……」


マヤ
「あれ? エルの名前がある! ってことはあれから7F戻れたんだ! やったじゃん!」





賞金単価が270円に上昇したことにより、賞金総額はこれまでの78万円から、なんと159万6000円に大幅アップ!


ハンター
「……」


ハンター
「……」


ハンター
「……」


ハンター
「……」


しかし、対するハンターも1体増え4体となった……
果たして、ゲームの行方は!?





ー牢獄ー


蛇森
「え……じゃあ……Fコード」

大熊
「なるほど、そう来ましたか……では、道化猿どうけざる!」


「る……るーるー……留守番電話」

ナツメ
「わー……じゃあ、ワインビネガー」

蛇森
「が……えーっと、学園長」

大熊
「『う』ですね……では、ウシガエル!」


「る!? る……るーるー……ルールブックの盲点! あ! の1点! ダメだ!」

ナツメ
「はい、渚くん負け」


「くっそぉーーー! っていうか大熊が強すぎなんだよ! 次席替えしようぜ席替え!」

蛇森
「しーーーーーっ! 渚先輩、城之内さん起きちゃいますから静かに……!」


「っとと……」

ナツメ
「メグ、膝枕疲れない? 一旦代わろうか?」

メグ
「ううん、今よく寝てるからもうちょっとしりとりやってていいよ~」

かなえ
「Zzz……」

大熊
「あ、そういえばミッションの結果が来ていましたね。……270円! 結構上がりましたね!」


「へへ、そのうち30円はこの渚さまのおかげだぜ! ……あそこでハンター起こしてさえなけりゃなあ……」

蛇森
「まあ……ドンマイッス……」





【78:30】 残り14人
神沙映月 響鍵介 神楽鈴奈 森山大樹 高代智秋
神黙根子 近藤弘明 壁山塀吾郎 平岩蛍 条河麻耶
篠原美笛 工藤結愛 立向居勇気 木暮夕弥


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