二次創作小説(新・総合)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

新章開始【改訂版】プリキュアオールスターズ!if物
日時: 2018/07/14 21:55
名前: 広村伊智子 (ID: mNUslh/H)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7a/index.cgi?mode=view&no=103

グダグダなアレを改訂いたします。
2018/01/08 11:53 開始
改訂前は上のURL
>>
ーーーーーーーー
【お礼】

>>2

ーーーー

2世代目と物語の設定

>>0



『訪問者』編

本編))
>>1 >>3 >>4 >>5 >>6
>>7 >>9 >>10 >>13 >>16
>>17 >>18 >>19 >>20 >>21
>>22 >>23 >>24

訪問者編あとがき)
>>25


ーーーー
>>
『理想←→現実』編

OP歌詞)
>>33

後期ED歌詞)


番外編)



本編)


1:チェンジ!プリキュア 登場!!
>>26 >>27 >>29 >>31

2:先輩プリキュアとの出会い!!




____________________

『劇場版! チェンジ!プリキュア
 ーハチャメチャ!? ゲーム王国救出大作戦!ー』

近日公開予定

ーーーーーーーーーー

追加戦士


『理想←→現実』編 以降


((レギュラーメンバー

小野あや/キュアマインド
小野さあや/キュアファニー
小野まあや/キュアポップ
大谷なつき/キュアエバー
ルゥたん(妖精)


((サイドメンバー

小野琉花/キュアドルフィン
大谷あさ子/キュアホリゾン


((更に更に?

雪城さなえ/キュアパール
????/キュアフェート


(公式ですが)

花咲薫子/キュアフラワー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※前置きとして、なぎさたちの娘の紹介!


美墨(藤村)みなと
雪城まひろ
九条ひより

日向(美翔)蘭
美翔空

夢原きぼう
【プリンセス・ホープ】
夏木沙理(さり)
春日野(甘井)うたう
秋元和泉(いずみ)
水無月潤(じゅん)
美々野栗香(くりか)/クリーム

桃園(知念)エミ
蒼乃真希
山吹こころ
東さつき

花咲(大島)つくし
来海りりか
明堂院ゆま
月影あやめ

北条陽奈紀
南野(王子)楓
黒川セレン
調辺(南野)アミ

星空みすず
日野あき
黄瀬八重花(やえか)
緑川氷魚
青木さやか

坂上いくみ

相田(二階堂)アイリ
菱川涼花(りょうか)
四葉ありあ
剣崎ゆうな
円小豆

愛野(相楽)はな
白雪ひみか
(ベルエラ・ヒミカルファ
 ・ウインドウ・キュアクイーン
 ・オブ・ザ・ブルースカイ)
大森晃子(みつこ)
氷川(海堂)いおり

春野はるみ
【プリンセス・はるみ】
海堂すずか
天の川あいら
紅城トキワ

朝日奈あすか
十六夜リオ
花海このは

小野よしの((あやの娘
来海せいら((さあやの娘   ←
星空かのん((まあやの娘   ←かなり重大なネタバレですね。
美墨よぞら((なつきの娘   ←


ーーーーーーーーーー

それでは、本編へ!!

Re: 冬大会8位【改訂版】プリキュアオールスターズ!if物 ( No.23 )
日時: 2018/04/04 16:11
名前: 広村伊智子 (ID: VUcOU5GL)


伊智子「今日は4月4日。ほのかちゃんの誕生日です!」


オールスターズ
「「「「ハッピーバースデー・トゥーユー
    ハッピーバースデー・トゥーユー
    ハッピーバースデー・ディア・ほーのかー(ほのかさーん)
    ハッピーバースデー・トゥーユー!
    ・・・・おめでとーう!!」」」」
ほのか「ありがとう!」

ーーーーーーーー

13話
『笑顔の園』



 あゆみは変身を解き、他のプリキュアと共に勝利を喜んでいた。
「あゆみ・・・・」
「! フーちゃん!?」
 声の主は、消えかけているフーちゃんだった・・・・
 あゆみが、半泣きの顔に変わる。

 フーちゃんは、その小さな手であゆみの頭を撫でた。
「泣かないで。きっと、またいつか会えるよ』
「うん・・・・ッ」

 フーちゃんは、あゆみのそばにいたエンエンとグレルの方を向く。
「エンエン、グレル、いつもあゆみのそばにいてくれてありがとう。あと__」
「・・・・・うんッ!」
「あぁ!」
 消え行くフーちゃんを見ながら、二匹はフーちゃんが何を言いたかったのかを察し、フーちゃんに頷いた。
 そして、そのままフーちゃんは、光の粒子となって消えていった。

「うぅっ・・・・!フーぢゃぁぁぁぁん!!」
「あゆみちゃん・・・・ッ」
 泣き崩れるあゆみをみゆきが支えた。

 あゆみは思う存分泣いた。
 泣いて、泣いて、泣きまくった。

 涙がやっとれたころ、あゆみが大友に行った。
「私達が勝ったよ。約束どおり、時間軸をリアルにして」
 アコも言う。
「そうよ。まさか、つぼみの夫をしていながら、他のプリキュアを除け者にするなんてことは、無いわよね?」

 大友は笑いながら、
「分かった分かった。・・・・はい!リアルにしたよ!では、さらば♪プリキュアの皆!」
 大友は、時空の彼方へ消えていった。

 時は、刻一刻と進み始めていた。


 __フーちゃんは虹色の空間を翔んでいた。
「そろそろ到着だね」
 視界が開けると、そこは天国の様な幻想的な場所だった、
 目の前にある金の看板には、『笑顔えがおその』と、書かれている。

 少し離れた所にいる、10人の少女達が、
「おかえり!」
と言う。

 全体的に黒いコスチューム。
 ちょっと大人びた顔。
 ピンクをベースにした少女、オレンジをベースにした少女、イエローをベースにした少女、グリーンをベースにした少女、ブルーをベースにした少女、それぞれふたりずつ。

フーちゃんは、こう言った。

「ただいま!ダークドリーム!ダークルージュ!ダークレモネード!ダークミント!ダークアクア!バットエンドハッピー!バットエンドサニー!バットエンドピース!バットエンドマーチ!バットエンドビューティ!」


ーーーーーーーー

【最終話予告】

みなとだよ!
・・・・最終話の次回予告なんて、あたしがやっちゃっていいのかな
ま、やります!

あたしたちが帰った後、そこには近い未来のママたちの姿があって__

次回!
『明日へしるす伝説』
きっと忘れないよ__

 

Re: 冬大会8位【改訂版】プリキュアオールスターズ!if物 ( No.24 )
日時: 2018/04/05 15:38
名前: 広村伊智子 (ID: VUcOU5GL)

プリキュアダイアリーの中身は、省かせていただきました。
その代わり、改訂前では、しんみりしたラストを避けるため、元々のシナリオを載せられなかったのですが、載せようと思います。

ーーーーーーーー

最終話
『明日へ記す伝説』



「なぎさ・・・・ありがと!」
 みなとが照れながらお礼を言う。なぎさも照れながら返答した。
「いいよいいよ!自分の将来もかかってた訳だし」

 __スッ
 突然大人のなぎさが、なぎさに手を伸ばした。
「・・・・うんッ!」
 ふたりはかたい握手をした。その時、なぎさの手のひらに何か硬いものが当たった。
__結婚指輪・・・・?

 改めて、なぎさは、将来自分は藤P先輩と結婚するんだ、と思った。


「帰るよ!」
 突如、帰ったハズの大友が現れた。やっぱり(咲から)ツッコミが入る。
「って!いつ戻って来たの!?」
「今」
 ラブも文句をたれる。
「折角、しみじみしてたのにぃ」

 やっぱり、反省0のようだ。
「ごめーん♪・・・・じゃ、帰るよ!」
 2世代目と大人プリキュアは、
「はーい!」
と返事した。

 そして、未来からの『訪問者』は、光に包まれて帰っていった・・・・


 なぎさは、それを寂しそうにしばらく見つめた後、
「・・・・さてと」
と言いながら、咲をチラリと見る。
「帰ろっか!」
 咲が嬉しそうな顔をしながら皆に声をかけた。
「「「「うん/ええ/はい/Yes !」」」」



 __数年後__

「あーあ、もう4月から大学生だぁ・・・・!」
 なぎさは感慨深げにため息をついた。
「大学が離れて、ミップルとあまり会えなくなるメポ・・・・」
 メップルとミップルはラブラブモードに入った。
「メップルぅぅ・・・・」
「ミップルぅぅ・・・・」

 ゆりが言った。
「なぎさは、日本福祉大学。ほのかは、東大理科III類。こまちは、小説家デビュー。かれんは、防衛医科大ね・・・・」
 因みに、ゆりは京都大学農学部だったりする。

 なぎさが嬉々としながら言う。
「もう、あたしが浪人しないとか、奇跡だよ、奇跡!」
 すると、のぞみが静かに微笑んだ。
「奇跡じゃないよ。なぎささん、猛勉強してたじゃない!」
「これは、努力の証だよ!」
 はるかものぞみに続いて言った。

 みらいが、なぎさの手をとった。
「だって、ペンだこが・・・・ほら!」
「・・・・そうだねッ!」
 なぎさが、満面の笑顔で言った。


 __なぎさは、愛知のアパートの一室で目覚めた。
「嘘、5時24分!?なんでこんな時間に・・・・」
 なぎさは、カーテンを開けた。地平線の辺りが、周りよりも若干薄い青になっている。
 それを眺めながら、なぎさは視線を少し落とし、小さくため息をついた。
「ほのかたちにあいたいなぁ・・・・」
 言ってしまってから、なぎさははっとなる。
 __だめだめ!まだ新学期にもなってないのに、寂しがってるようじゃ!それに・・・・
「こんなこと言うなんて、全然あたしらしくないし__」
「そんなの、関係ないメポ!」
「あんた、起きてたの!?」
 なぎさは、びっくりしてベットの脇のコミューンを見る。
 メップルは、コミューンから元の姿に戻って、続けた。
「確かに、今のなぎさは、普段の、ちょっとお気楽で、お調子者ななぎさとは違うメポ」
「・・・・何気に失礼なこといってない?」
 不服そうななぎさを無視してメップルは言う。
「でも!なぎさは、優しくて、ナイーブで、超奥手で・・・・!それも含めてなぎさなんだメポッ!」
 __メップル・・・・。
 なぎさは、さっきのとは違う意味で驚いてメップルを見た。
「・・・・なぎさは、いつも普段どおりでいる必要はないんだメポ!どんななぎさでも、なぎさはなぎさメポ!!__なぎさ?」
 なぎさは、静かに涙を流しながら、メップルを強く抱きしめた。


 END


ーーーーーーーー

【次章予告】

初めましての人は初めまして!
改訂前で会った人は久しぶり!
小野あやだよ!

あたしの家は、代々続く、リアルイメージャー&プリキュアの家系なんだ!
ある日、妖精ルゥたんがいきなり現れて、リアルイメージを使ってプリキュアに変身してって言ってきたの!
何が何だか分からないうちに敵__バーチャルイメージャー連合__が襲ってきたんだけど、なぜかしようとしても変身できなくて・・・・
でも、ルゥたんを守りたいというあたしの思いが、あたしをプリキュアに変える__

『心を開いて!キュアマインド誕生!』
リアルイメージ・リアルイメージ!
次回へ続け!

 

Re: 冬大会8位【改訂版】プリキュアオールスターズ!if物 ( No.25 )
日時: 2018/04/04 17:19
名前: 広村伊智子 (ID: VUcOU5GL)

『訪問者』編  あとがき

皆さん、訪問者編を最後まで見てくださり、ありがとうございました。
もしよければ、感想等お願い致します。
次章、『理想←→現実』編以降も、お付き合いいただければ幸いです。

 

Re: 訪問者編完結【改訂版】プリキュアオールスターズ!if物 ( No.26 )
日時: 2018/07/14 21:53
名前: 広村伊智子 (ID: mNUslh/H)

OP))

輝く未来へ ゆっくり歩こうね
あなたとあたし これからも
チェンジ! しようよ

笑顔咲く町 友達に『おはよう!』
授業のあとは 何してあそぼっかな?
当たり前の そんな日々が大好きなんだよね

光を見失ったときも 一歩踏み出せるパワー
それが あたしに もしあるのなら

輝く未来へ ゆっくり歩こうね
あなたとあたし これからもつながってる

きっと キラキラ 明日が待ってるね
ずっと 明るい世界へ
チェンジ!プリキュア


ーーーーーーーー

1話
『心を開いて!キュアマインド誕生!』



 薄闇の広い空間の中、派手な格好をした中学生と思われる女性が、玉座に座っている幼い少女と向き合っていた。
「まだ分からぬか、キュアドルフィン。我はこの世界の支配者だ。女王だ。それ以外の何者でもない」
 それを聞いた、キュアドルフィン__派手な格好をした中学生と思われる女性__が、涙を流しながら訴えかけた。
「違う!あなたは、本当のあなたはそんなんじゃない!!」
 そして、少し語気を弱め__
「あなたは、私の__」
五月蝿うるさいッ!」
 そのいらいらしたような声に、ドルフィンは、ハッとなる。
「お前なんか・・・・消えてしまえ!」
「駄目!能力を無闇やたらに使うなんて・・・・」
 しかし、ドルフィンの声は、少女には届いていないようだった。
「バーチャルイメージ・バーチャルイメージ!」
 慌てたドルフィンは、
「リアルイメージ・リアルイメージ!」
と唱えだす。
「__!」「__!」
 少女とドルフィンは、お互いの本名を呪文の後に続けた。

 その途端、少女のハイライトのない目に光が戻り、少女はどこかへと飛ばされ、ドルフィンの目が赤く怪しく光ったかと思うと、ドルフィンはその場に倒れこんだ__


 __深心みこニュータウンのとある邸宅の一室__

「! __なぁんだ。とりあえず、ホッとしたイメージだよぉ・・・・」
 彼女は、小野あや。かなりの元気っ子の、中学二年生だ。
 家は、父がチェーン店のファミリーレストランの社長であるためかなり裕福だ。家族構成は、父の小野 政直まさなお、祖母の大谷おおたにあさ子、あやの3人だ。母の小野 琉花るかはあやが3歳の頃から行方不明だ。
 あやの髪は白く、横髪のボリュームがある、少し短めの髪だ。また、ピンク色の瞳を持っている。
 ちなみに、大抵着ている服はピンク色だ。

 そして、今の夢はなんだったのだろうと、首を傾げる。

 彼女には、幼馴染がいる。さあやとまあやだ。
 といっても、このふたりはあやの心の中に住んでいるため、遊ぶときは脳内会話をして遊んでいる。
 ふたりによると、もう一人住んでいるらしいのだが、心の奥深くにいるため、ふたりとも会ったことがないという。

 さあやは、おしゃれが大好きな男勝りな子だ。
 青い瞳、青い髪で、ボリュームがある横髪をツインテールにしている。
 また、後ろ髪は肩よりも5センチ程短い。横髪は、あや、まあやよりも5センチ程、長い。
 背は、あやよりも、7センチ高い。

 まあやは、小2と間違われかねない程、小柄で、おっとりしている。
 そして、怒らせたら、そこら辺の鬼ママよりも恐い。周りに、怒りのオーラをまとったトルネードが出現する程だ。
 怒らせたら恐いことは、雪城ほのか、青木れいか等に似ているといえる。だが、めっちゃめちゃ可愛い。
 黄色い瞳と髪で、横髪を緩く三つ編みにしている。ふわっとした後ろ髪は、肩辺りだ。

 あやは、さあやとまあやに話しかける。
<おはよう!起きてる?>
<見れば分かるだろ?ばっちり目は覚めてるよ!>
<私は、丁度、今起きたところです>
 順に、さあや、まあやが答えた。
<ところであや、話があるんですけど・・・・>
<何、まあや?>
 まあやに続いてさあやが言った。
<実は、私たち、前々から外の世界に出たいと思ってるんだよな>
 まあやもまた言った。
<私たちで、リアルイメージを使ったんですけど、なんどやってもできなくて・・・・>
 さあやがまた付け加えた。
<イメージに制限がかかってるらしくてさぁ>
 そっかぁ、としばらく考える様子のあやだったが、
<じゃ、あたしが出してあげよっか?>
<ほんとか!?><ほんとですか!?>
 さあやとまあやが手を取り合って喜んだ。

 あやが呪文を唱える。
「リアルイメージ・リアルイメージ!」
 あやの周りに光の粒が浮かんだ。
「小野さあやと小野まあや!」

「__え?」
 気がつくと、あやは、リアル化したさあや、まあやと共に、自宅玄関前に来ていた。この謎現象に、3人とも、さあやとまあやのリアル化を喜ぶのを忘れて呆然としていた。
「・・・・何でだよ」
「謎ですね・・・・」
 ぼーっとしている内に、ドアがガチャリと開いた。開けたのは政直だった。
「あや、お迎えありがとう。・・・・よく来たね、さあやちゃん、まあやちゃん。この前の事故の心の傷はまだ癒えてないだろうが、今日からは、ここが君たちの家だ。もう家族同然なんだから、自由にしてね。じゃあ、これからよろしくね」
「「「? ・・・・」」」
 リアル化しても、まだ脳内会話はできるそうなので、こっそりした。
<ど、どうなってるの?>
<・・・・もしかして、あやが私たちを出す時、苗字をつけたからそれに合うように状況が設定されたんじゃないか?>
<そこで、なんらかの事故で、私たちの親が亡くなったことにして、私たちをパパさんが引き取るという設定になってるんじゃないのでしょうか。>

 謎は解けたが、これからどうしよう、そう思っていると、あさ子が3人に手招きをした。
 ついていってみると、あやの部屋の前に到着した。なぜか、両隣に部屋が増えている。
「今、リアイメでだしたところなのよ♪」
 そう、この、祖母・あさ子もリアルイメージャーなのだ。
 あさ子の、大谷家の家系は、代々リアルイメージャーの家系で、その能力は、女性が継いでいる。よって、母・琉花もリアルイメージャーだった。
 そして、この家系は、『伝説の戦士・プリキュア』の家系でもある。あさ子も、琉花も、そうだった。

 あさ子は、さあやとまあやに言った。
「今まで、あやの心の中にいた子よね?よろしくね」
「あぁ!」「はい!」
 ふたりは返事した。

「ところで、」
と、あさ子は言った。
「今日のおやつ、あやの好きなミルク寒天にしたいんだけど、牛乳と寒天パウダーが足りなくって。あや、悪いけど、お使いお願いできる?」
「もっちろん!どんっとまかせてなイメージだよ!」
 あやは胸を張りながら答えた。あさ子は、ありがとう、と言いながら千円札とエコバックを渡した。
「いってらっしゃい!」
 さあやとまあやもそれに続けていった。
「「いってらっしゃい!」」


 __ここは、バーチャルイメージャー連合。玉座には、女王・リューカが座っている。その周りに、3人の幹部がいる。
「クライ、なんとなく嫌な予感がするんだけど・・・・」

 リューカの言葉に、濃い青の服、おどおどした感じ、濃い青の眼鏡に、悪魔の角がついたフード、3人共通の赤い目と髪の少女が答えた。
「はいッ!?女王様ッ」
「キュフフッ♪緊張しすぎ!リラックス、リラックス!」
 赤い目と髪、長めのクレオパトラカット、まあやぐらいの体格、
カウボーイハットと、レオタードにひらひらがついた感じの濃い紫の服、左目の下に泣きぼくろの少女が励ました。
「ありがとう、サッド・・・・。女王様、実は、今朝占いましたところ、伝説の戦士・プリキュアが誕生するだろうとのことでした」
 クライの言葉に、リュ-カがためいきをついた。
「邪魔者登場ってことね。さて、誰をそこに行かせようかしら。」
「俺が行ってきましょうか?」
 焦茶の道着に、短めのポニテ、赤い目と髪、高身長で、キリッとした青年が申し出た。
 すると、リューカは微笑んで言った。
「いいえ、大丈夫よ、アングリ。今回は、サッドに行かせるわ。」
「キュッハハーイ♪ありがとうございまーす!」
 サッドは、一通りはしゃぎまわったあと、ひざをついて座った。
 そして、3人とも同じ体勢になったのを見計らって、リューカが言った。
「全てをバーチャルに!」
 3人も続けて言った。
「「「全てをバーチャルに!」」」


 サッドは、深心ニュータウン上空に浮いている。
「プリキュア来ーい!」
 と、怪物を召還するとき、サッドは、悲しい顔をした。
 これは癖みたいなもので、ケンオー(ザケンナー等にあたる)を出すときなどに、悲しい顔になる。
 因みに、こういう時、クライは涙をながし、アングリは、憤怒した顔をする。

「ケンオー、しょーうかんッ!」
「ケケケケッ!」
 高い不気味な鳴き声をあげて、ケンオーが現れた。
 近くにいた住民は、悲鳴をあげて逃げ回る。

 お使いに向かっていたあやは、ケンオーが降り立った時の地響きを感じ、震源を向いた。
「あれは・・・・怪物!?とりあえず、逃げなきゃなイメージだy」
「ルゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」
 あやも逃げようとしたが、空から声が降ってきたので、上を見てみると、まるで、キュアプリンセスの、『ω』の口&茶毛バージョンがデフォルメされたような感じの、ぬいぐるみのようなものが自分に向かって落ちてきたのが確認できた。
「どっ、どうしよどうしよどうし__ブッ!?」
 なすすべもないまま、あやはそれを顔で受け止め、後ろ向きに倒れた。
いたたぁ・・・・」
「ごめんルゥ・・・・」
 謝るそれに、あやはパッと立ち上がり・・・・
「い、いいよいいよ・・・・だけど、あなた誰?」
「ルゥたんルゥ。・・・・あなた、小野あやルゥ?」
「んぇ?そ、そうだけど・・・・」
 その言葉に、ルゥたんは表情を明るくした。
「なら話は早いルゥ!あや、プリキュアになってルゥ!」
「・・・・え?」
 あやは『野々村ポーズ(えりかの「はぁ?」に近い)』をした。
「お願いルゥ!確かあなた、リアルイメージャールゥ!?」
「そうなんだけどさぁ・・・・って、なんでそのこと・・・・」
 ルゥたんは、何が何でもあやに変身してほしいようだ。
「バーチャルイメージャー連合に全てをバーチャルにされてもいいルゥ!?」
 あやは、気迫に押されて、わかったからぁ・・・・と言った。

「リアルイメージ・リアルイメ・・・・ッ!?」
「・・・・どうしたルゥ?」
 あやは首を横に振りながら言った。
「イメージに制限がかかってるみたいで・・・・イメージしようとしても頭にもやがかかってるみたいで出来ないの」
「そんなぁ・・・・」
 がっかりしているルゥたん。
 だが、そうこうしているうちに、ケンオーはあやの近くに来てしまった。

 サッドは笑いながら言った。
「キュフフッ!妖精はっけーん!ってことは、この白髪の子がプリキュア候補?」
「・・・・」
 ルゥたんはかなり怯えているようだ。あやはそんなルゥたんを見て、表情を暗くした。
 __あたしには何も出来ないんだ・・・・!

「あれ?抵抗なし?じゃあ、妖精はもらっていくよ、お嬢ちゃん!」
「! ・・・・」
 あやは悩んでいた。自分が抵抗したところで、非力な自分が出来ることはない。自分だって痛い目に遭うかもしれない。
 __でも・・・・。
「ルゥたんは、あたしに助けを求めてきた・・・・。だけどあたしはまだ何もしてやれてない!怖いけど、とっても怖いけど、でもっ!」
 あやは、ルゥたんを抱き上げ、サッドに向かって叫んだ。
「ルゥたんは、絶対、あたしが守るッ!!」

 次の瞬間、あやは、まばゆい光に包まれた。
 そして、無意識の内に、こう言っていた。
「・・・・『To Be Pretty Cure』機能制限解除イタシマス」

 光が収まると、あやは、ルゥたんに言った。
「あたし、やってみせるよ!」


 あやは、目を閉じ、カッと見開いた。
「リアルイメージ・リアルイメージ!」
 光の粒子があやの周りに浮いた。
「あたしはプリキュア!」

 あやを、キュアミューズみたいな形の服が包み、白い髪がお尻の位置まで伸びる。
 但し、頭につけている、でっかいピンクのリボンはそのまんま。

 胸に、淡いピンクのハートのアクセサリーがつき、その下に、淡い水色の、涙マークのアクセサリーがつく。
 ハートのアクセサリーから、ピンクのリボンが生える。

メルヘンチックなドアを開けたあやは、バンザイの状態で、その先の落とし穴に落ちていく。

 光のトランポリンで一旦跳ね、着地は、ブラックを連想させる、がに股!!!!

 なんとか着地出来たことに安堵の表情を見せるあや。
 すると、下から照らす光にパッと顔が輝く!
 そして・・・・

「心を開いて!」
 あや・・・・いや、キュアマインドはポーズを決めた。
「キュアマインド!」


 マインドは、無言でケンオーのいる方向に走っていく。

 そして、ケンオーの10メートル手前で、こぶしを構え、加速する。
「ハァァァァァァァァァァ!!」
 そして、ケンオーにパンチラッシュをお見舞いした。

 いったんバック転で距離をとり、足に力を込め飛び上がる。
「たぁぁぁぁぁぁ!!」
 そして、ケンオーにかかと落としを食らわせてやった。

「そろそろかな・・・・!」
 マインドは、呪文を唱える。
「リアルイメージ・リアルイメージ!宇宙よ、ケンオーに裁きを!」
 マインドはケンオーの方向に両手を突き出す。

「プリキュア・・・・」
 右足をゆっくり後ろに下げる。
「リコール・・・・!」
 両のてのひらに虹色のエネルギーが溜まる。
「マイマインドぉぉぉぉぉぉ!!」

 その途端、両手から虹色のエネルギーか放出され、ケンオーは抹殺された。


「あーあ・・・・」
 サッドは、風と共にワープして消えた。

ーーーーーーーー

【2話予告】

さあやだよ!
みんなで植物園におでかけすることになったんだけど、
そこで園長の孫とその知り合いとであったんだ。
しかも、そこにへんな怪物が現れて・・・・

『笑顔いっぱい!キュアファニー誕生!』

リアルイメージ・リアルイメージ!
次回へ続け!


ーーーーーーーー

エンディング載せてみた。


空が、続く限り
夢を 追い続けよう
寂しくても 私がとなりにいる
それだけは 忘れないでね
君は 何をおもっているの
何を 感じてるの?
大丈夫 だよ
同じ この空の下
私は 君を支え続けるよ
ずっと


ーーーーーーーー

伊智子「え、5760文字!?なっが!!」
  

Re: 新章開始【改訂版】プリキュアオールスターズ!if物 ( No.27 )
日時: 2018/04/11 19:21
名前: 広村伊智子 (ID: VUcOU5GL)

言い忘れてたけど、オールスターズは進級してるよ。
そして、伊智子も進級したからまた亀更新なるよ。
ふたばは実年齢成長だから、今小1だよ。

ーーーーーーーー

2話
『笑顔いっぱい!キュアファニー誕生!』



 それは、えりかが4歳の頃のこと。
 えりかには、3才の従姉妹いとこがいた。

 彼女の名前は、『来海せとか』。

 彼女は、ショートカットの後ろ髪より20センチ長い横髪を風になびかせ、いたずらをしたらしい、えりかを追いかけている。
「えりかぁぁぁ、ちょっとまてぇぇぇぇぇ!」
「いやだぁ!」
 すると、怒り顔だったせとかの表情が、暗く沈む。
「・・・・このままあえなくなってもくいはのこらないのかよ?せっかく、わたし、えりかのにがおえをプレゼントしたかったのに」
 その言葉に、えりかは、はたと立ち止まる。
「あたしはただ・・・・かわいいイラストをもっとかわいくしようとおもったのに」

 せとかは、えりかの、お節介ながらも隠れた思いやりに気づき、辛そうな顔をして、
「ごめん・・・・さいごのさいごで、わたしはえりかを・・・・!」
走り去っていった。

 何日経っても、せとかは帰って来なかった。

 しかし、それをえりかが気にする事はなかった。
 なぜなら、記憶が強制消去されたからだ。


 __希望が花・ファッションショップ『フェアリードロップ』の一室__
「・・・・変な夢。あたしには、従姉妹なんて居ないのに・・・・」
 青いウェーブのかかった髪の、中3程の少女は呟いた。


 __あやの家__
「祝!」
「「「「プリキュア覚醒ー!」」」」
 あさ子の掛け声に、さあや、まあや、あさ子、政直は、あやのプリキュア覚醒を祝った。
「ありがとうー!」
 前述の通り、あやの家系は、代々プリキュアなので、覚醒を報告するのは当然という考えから、あやは家族にばらしたのだろう。
「あや・・・・こんなにも立派になって・・・・!」
「「パパさん!?」」
「ごめん、あたしのパパ、普段はキリッとしてるんだけど、どうも涙もろくって」
 報告を聞いて感激している政直に驚くさあやとまあやに、あやは苦笑しながら説明した。

 祝賀会が終わった後、さあやはこんな提案をした。
「最近話題の、ファッションショップ『フェアリードロップ』が、希望が花ってとこにあるらしくて、これから行きたいんだけど、あや、まあや、来るか?」
「いいよ!あ、希望が花といえば植物園でも有名なんだけど、そっちにも寄っていい?」
「もちろん!じゃ、先にそっちよってくか!で、まあやは?」
「すみません、私、日本科学未来館ってとこに行く予定で・・・・」
 申し訳なさそうに誤るまあやに、さあやは、いいよいいよと手を振った。
「ルゥたんは?」
「お留守番するルゥ」
「分かった。」


 __南深心みなみみこ駅・改札口前__
「行き先が違うからここで分かれるね!」
「じゃ、まあやも楽しんで来いよ!」
「はい!ふたりも楽しんできてください!」
 そして、あや、さあやは2番乗り場に、まあやは5番乗り場に向かった。


 __かみ希望きぼうはな駅前
「「つーいたー!」」
 ふたりは両手を挙げて叫んだ。その行為による周囲の視線も気になるが、ふたりはかまわず進む。
「ここを登るんだよね?」
「あぁ。でも・・・・」
「「めんどい ね/な」」
 そう、こんなときは・・・・
「「リアルイメージ・リアルイメージ!変速ギアつき自転車!」」
 リアルイメージに限る!(ちょっとせこい。)

「ぉぉぉおおおおおお!!」
「いーそーげーーーー!!」
 前者はあや、後者はさあや。そして、さすが変速ギア。あっという間に植物園に到着した。

「すごいねー!」
「どの館からみようか?」
「あの、よろしければ案内しましょうか?」
 そう言って、ふたりに声をかけたのは、濃い赤紫の、ツーサイドテールの少女だった。あやよりもちょっと年上に見えるため、中3だろうか。
「あ、私、花咲はなさきつぼみです。ここの園長の孫なので、少しはお役に立てるかと・・・・」
「「是非!」」
「んぇ!?・・・・は、はいっ!」
 ふたりに気圧けおされるつぼみの前に、いいタイミングで、青いウェーブのかかった髪の、中3程の少女が現れた。
「どしたの、つぼみ?」
「えりか!お客さんが来たんですけど、結構パワフルで・・・・」
 この少女は、えりか、というらしい。
「じゃ、今暇だし、つきあうよ!」
「えりかー!ありがとうございます!」

 えりかは、あやとさあやに向き合うと、
「あたし、来海くるみえりか!よろしくっしゅ!」
「「はい!」」


 __しばらく後__
「「ありがとうございました!」」
「お役に立ててよかったです!」
「どういたしましてー!」
 と、一通りのやり取りがあってから、さあやとあやは言った。
「じゃ、次はフェアリードロップだな!」
「だね!」
 そこに、えりかが、ずずぃっと寄ってくる。
「今、『フェアリードロップ』って言いましたぁ!?」
「えりか、それ、みらいさんのセリフ・・・・」
 えりかにはつぼみの声は聞こえていない。
「そこ、あたしんち!」
「「ええええええええええええ!?」」

 ・・・・ということで、『ふたば』という子の宿題を見ないといけないから、と言うつぼみと別れ、えりかに案内されて、あや、さあやは、えりかの家へと向かう。
 その道中で、あやが、
「あ、桜!きれい!」
「でしょ?今年は、3月下旬なのに満開になったりして、はやいよねぇ」
 すると、えりかは思いついたように、
「この町の桜の名所知ってるんだけど、あたしんち寄る前に、行く?」
「「はい!」」

 と、寄り道、脇道、回り道。(しかしそれらも全て道!・・・・れいかさぁぁん!)高台に向かう道中のことだった。
「お前が小野あやか」
 焦茶の道着に、短めのポニテ、赤い目と髪、高身長で、キリッとした青年が、宙に浮いている。
「! こいつって・・・・」
「うん、この前の、バーチャルイメージャー連合とかいう組織の、赤い女の子の仲間だと思う」
「そうだ。俺はアングリ。この前のあいつは、サッドだ。」
 突然のことに、えりかは戸惑っているようだ。
「え、え!?ばぁちゃるいめぇじゃぁれんごう!?・・・・まさか、あやって・・・・!あーもう!何でこんなときに限ってコフレがいないのよー!」

 あやは、
「さあや、えりかさん、さがってて!」
と、鋭く言った。

「リアルイメージ・リアルイメージ!あたしはプリキュア!」
 (少女変身中)
「心を開いて!キュアマインド!」

 さあやは、
「すげぇ・・・・!」
と、えりかは、
「今度の後輩か・・・・」
と言った。

「ケンオー、しょーうかんっ!」
「ケケケケ!」
 ケンオーが召還された。
「でりゃぁぁぁぁぁ!!」
 早速マインドは、パンチラッシュを仕掛ける。
「ケケ・・・・」
 ケンオーはまあまあ弱っているようだ。
「よし、このまま」
「仲間は放っておいていいのか?」
「な・・・・!」
 見ると、さあやとえりかの前には、もう一体召還されていて、ふたりに襲い掛かろうとしていた。

 さあやは、ビーム銃で攻撃し、何とかケンオーに反撃の隙を与えないようにして、えりかとじぶんを守っていた。
「リアルイメージ・リアルイメージ!ビーム銃!」
 __バシュゥン!
「すごい・・・・」
 しかし、銃にも限界は来る。強力な銃はリアイメに機能制限がかかっているため、この銃は元々、少しちゃっちいのだ。
「くっ・・・・!」
 さあやは銃を投げ捨てながら、えりかをかばうように立った。
「何やってんの、危ないよ!ここはあたしが何とかするから、さあやは逃げて!」
「何とかって、どうするんですか?」
「それは・・・・」
「親切にして貰ったのに、恩をあだで返して逃げられるわけないだろ!!」
「! ・・・・」
「これは、私たち小野家が解決しなきゃいけない問題なんです。そこに、えりかさんたちは巻き込まれちゃいけない。この場に残るなら、私も一緒です!」

 えりかは、さあやの気迫に押されつつも、でも、と反論した。
「これがあんたたちだけの問題だとしたら、余計あたしって邪魔じゃない。それに、あたしを守る義務なんてないんだから、別にそんな・・・・」
「違います」
 えりかは、虚を突かれたように、目を丸くした。
「私は、『守りたい』んです。これは、私のわがままなんです。」
 さあやは、えりかに微笑みかけながら言った。
「自分勝手ですみません。なんて言ったらいいのかな、えりかさんには、初対面なのに、つい親しみを感じてしまって・・・・」
 えりかは黙ったままだ。
「だから・・・・」
 さあやは、アングリとケンオーを睨みつけながら叫んだ。
「どっからでもかかって来い!えりかさんは、この私が、なにがなんでも絶対に守る!!」

 刹那、さあやは、まばゆい光に包まれた。
 そして、無意識の内に、こう言っていた。
「・・・・『To Be Pretty Cure』機能制限解除イタシマス」

 光が収まると、さあやは、えりかに言った。
「・・・・任せてください!」


「リアルイメージ・リアルイメージ!」
 光の粒子がさあやの周りに浮いた。
「私はプリキュア!」

 さあやの横髪が、15センチほど伸びる。但し、ツインテールにはめている、金色のリングはそのまんま。
 ハトプリのものを20センチ長くしたような、花弁をイメージした青いスカートをはく。
 そして、ハート型のブローチと、その下に、涙型のブローチが出現する。

 そしてさあやは、メルヘンチックなドアを開けると、その先の落とし穴に落ちていく。

 さあやは、落ちる途中に風に煽られ画面外にはみ出すも、側転でカムバックし、なんとか誤魔化す。
 てれ顔のさあや。
 下から照らす光を浴びて、キリッとした顔になる。

 そして・・・・
「笑顔いっぱい!」
 さあや・・・・いや、新たなる戦士は、バシッとボーズを決めた。
「キュアファニー!」
 ここに、また一つ、伝説が生まれた。


「わぁ・・・・」
 えりかは、さあやが変身していくさまを見て、思わず声をあげた。思えば、人の変身をじっくり見たことなど、ほとんどない。
「キュア・・・・ファニー?」
 2体のケンオーに苦戦していたマインドも、目を見張った。
「・・・・フン」
 アングリは、つまらなさそうに鼻を鳴らした。

 ファニーは、どうやら、力押しのマインドとは異なり、ビーム系統が得意なようだ。
「リアルイメージ・リアルイメージ!」
 ファニーの手に、青いロッドが握られた。
「トゥルースロッド!」
 ファニーは、たぁぁぁ!と、ケンオーに攻撃をする。
「ファニー!ありがとう!」
「いやいや、マインドも、私たちを守ってくれてありがとな」

 一段落したところで彼女は、それを縦に持ち、願いをこめるような仕草をする。
「プリキュア・・・・」
 右足をゆっくり後ろに下げる。
「ファニアー・・・・」
 ロッドの先端部に、虹色のエネルギーがたまる。
「アトモスフィアぁぁぁぁぁぁ!!」

 ケンオーは、見事に2体とも抹殺された。
 だが、ここで終わりではなかった。
「敵が増えて面白くないからな。お前らの体力がどこまで続くか、実験開始だ。」
「「「ケケケケ!」」」
「「嘘ぉ!?」」
 一気に、3体も出されてしまった。
「何なの、あのアングリって人!」
「ドSじゃねぇのか?」
 二人はげんなりしている。

 その時だった。
「「「えりかー!」」」
 向こうから、3人・・・・いや、1人と2匹が駆け寄ってきたのだ。
「つぼみ!シプレ!コフレ!」
 先ほどの、植物園の園長の孫であるつぼみが、ぜぇぜぇ言いながら、えりかの前で止まった。
「つ、つかれたぁぁ・・・・」
 つぼみは、そう独り言を言う。どうやらこの娘、独り言などは中性口調になるらしい。
「あれ?・・・・つぼみ、いつきとゆりさんは?」
「何言ってるんですか、いつきは明堂院流の門下生と合宿、ゆりさんはお母さんと京都に旅行、だったじゃないですか」
「あ、そっか・・・・」
 そっか、じゃないです、と、つぼみは不服そうだったが、
「えりか、いきますよ!」
「やるっしゅ!」
 ・・・・とそのまえに、えりかは、ファニーに向かって、
「先輩の実力、しっかり目に焼き付けておいてよ?」
と、ニカッと笑いながら言った。


 つぼみとえりかは、ココロパフュームを振りながら、腕を交差させる。パフュームはスライドされ、何かをはめる部分があらわになる。
 つぼみとえりかは、いつの間にか、ノンスリーブの薄手のワンピースに身を包まれていて、くるくると回転しなながら徐々に近づいていき、おでこがくっつきそうな距離で向かい合わせになり、パフュームを持って、祈るような仕草をした。
 すると、二人の胸の辺りから光が溢れた。二人は、今度は背中合わせになる。二人の胸から。ピンポン玉サイズの光の粒が一つ飛び出すと、上空に居た妖精__シプレとコフレ__の胸のハートのブローチに収まった。
 シプレとコフレは、ちょっと幸せそうな表情で、
「「プリキュアの種、行くですっ/ですぅ」」
と言うと、さっきのブローチから、小さな丸いもの__プリキュアの種__が飛び出し、つぼみとえりかは、それを二本の指で挟んだ。
「「プリキュア!」」
 二人は、パフュームを再び構えると、
「「オープンマイハート!」」
プリキュアの種を、パフュームにセットした。

 二人は、シュッシュッと光水こうすいをかけあうと、徐々に衣装が変わっていく。時には相手にもかけたりする。
 つぼみがえりかのうでをとって、慌てるえりかをよそに、ノリノリで振り回すことなんかもあったが、回転するうちに、服に飾りがついたり、靴が装着されたりする。

 つぼみの髪は、だんだん鮮やかなピンク色のツイストポニーテールに変わっていき、えりかの髪も、鮮やかなスカイブルーになり、二股に分かれ、さらにウェーブのかかった、もっと長い髪になる。

 最後に、髪飾り、イヤリング、パフュームキャリーの3つが装着され、一旦バシッとポーズを決める。

「大地に咲く一輪の花!」
 つぼみだった戦士は、自分を指差しているかのようなポーズをして・・・・
「キュアブロッサム!」

「海風にゆれる一輪の花!」
 えりかだった戦士は、手を前に突き出して・・・・
「キュアマリン!」

 そして・・・・
「「ハートキャッチプリキュア!!」」


「かっこいーっ!」
「すごい・・・・」
 あやは興奮し、さあやは紅潮しながら、二人の勇姿を眺めていた。
「いいえ、これからです!」
「じゃ、3体まとめてやろう!」


 二人は、それぞれ、ブロッサムタクト、マリンタクトを召還する。
「「集まれ、花のパワー!」」
 ブロッサム、マリンは、それぞれタクトを構える。
「ブロッサムタクト!」
「マリンタクト!」

「ハッ!」
 二人は、タクトのドーム部分を回す。光が先端に集まる。
「「集まれ、二つの花の力よ!」」
 二人は、横に並んで、一つずつ、フォルテの字を書きながら、
「「プリキュア!フローラルパワー・・・・フォルテッシモぉぉぉぉ!!」」

 二人は、ケンオー3体の胸に飛び込んでいき、ぶちぬく。
「「ハートキャッチ!」」
 爆発音とともに、怪物は消し飛んだ。


「・・・・チッ」
 さすがに不利だと思ったのか、アングリは帰っていった。

ーーーーーーーー

【次回予告】

ごめん、時間がない。BY伊智子

『どうして!?まあや、変身失敗!』
次回も、よろしくお願いします。


・・・・え?6195文字!?


Page:1 2 3 4 5 6 7 8



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。