二次創作小説(新・総合)
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- Lunatic Play EPISODEⅨ【完結】
- 日時: 2023/04/07 18:33
- 名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)
【Lunatic Play EPISODEⅨ】
【Lunatic Play(ルナティック・プレイ)】とは?
それは決められた時間内を3匹の狼から逃げ惑い、賞金を獲得する遊戯である。
今回の舞台は大きな幽霊屋敷。昔、
そこで悲惨な事件が起きたと言われている。
今回のルールはいつもと違い、サバイバル制。
制限時間がなく、最後の一人になったものが賞金を獲得出来るシステムだ。
逃亡者は今回もとてつもなく素早い狼から逃げ惑う。
果たして、この幽霊屋敷で最後の一人になる者は一体誰なのか――?
※注意事項
・設定の少ないキャラ(Southparkのキャラ等)はオリジナルの設定を含ませております。
・作者は日本語版を見ない主義なので、海外キャラの一人称や口調は自分のイメージで決めております。なので公式邦訳とは違う恐れがあります。
それでもよろしい方はどうぞ。
~逃亡者~ ※【】内は作品名
レッド・マッカーサー(Red McArthur)【Southpark】{9}
カレン・マコーミック(Karen McCormick)【Southpark】{9}
ジェニー・サイモンズ(Jenny Simons)【Southpark】{9}
パウダー・ターナー(Powder Turner)【Southpark】{8}
ヘンリエッタ・ビッグル(Henrietta Biggle)【Southpark】{1}
バローラ(Ballora)【Five_nights_at_freddy's: Sister_Location】{3}
ミニリーナ(Minireena)【Five_nights_at_freddy's: Sister_Location】{9}
ジェフ・ザ・キラー(Jeff_the_killer)【Creepypasta】{9}
スレンダーマン(Slenderman)【Creepypasta】{2}
ラフィング・ジャック(Laughing_Jack)【Creepypasta】{3}
ブラッディ・ペインター(Bloody_Painter)【Creepypasta】{2}
ザ・レイク(The_Rake)【Creepypasta】{2}
ルル(Lulu)【Creepypasta】{2}
エテレド(Eteled)【Creepypasta】{1}
ゼロ(Zero)【Creepypasta】{1}
ザ・シード・イーター(The_seed_eater)【Creepypasta】{1}
アンジェリカ・ピクルス(Angelica Pickels)【Rugrats】{7}
ジン・アリ(진 아리)【플라워링 하트(Flowering Heart)】{3}
ウ・スハ(우 수하)【플라워링 하트(Flowering Heart)】{3}
ソヌ・ミン(선우 민)【플라워링 하트(Flowering Heart)】{5}
シュエル(슈엘)【플라워링 하트(Flowerinng Heart)】{3}
ハン・ナヨン(한나연)【스피어즈(Spheres)】{2}
バン(반)【르브바하프 왕국 재건설기(Revbahaf Kingdom Rebuilding Story)】{1}
ユリエル(유리엘)【르브바하프 왕국 재건설기(Revbahaf Kingdom Rebuilding Story)】{1}
コナ(코나)【르브바하프 왕국 재건설기(Revbahaf Kingdom Rebuilding Story)】{1}
ミカ(미카)【르브바하프 왕국 재건설기(Revbahaf Kingdom Rebuilding Story)】{1}
イリザベス・ファウスト(伊麗莎白)【浮士德的噩夢(Fausts Alptraum)】{5}
ホムンクルス(荷姆克魯斯)【浮士德的噩夢(Fausts Alptraum)】{2}
ブレイク・ベラドンナ(Blake Belladonna)【RWBY】{2}
ヤン・シャオロン(Yang Xiao Long)【RWBY】{3}
ニオ・ポリタン(Neo Politan)【RWBY】{1}
ハットキッド(Hatkid)【A Hat in Time】{1}
スナッチャー(Snatcher)【A Hat in Time】{1}
ビクター・ストロボフスキ(Viktor Strobovski)【Advanced Education with Viktor Strobovski】{1}
イソギク【フラワーナイトガール】
那智【艦隊これくしょん】
琴葉姫【応募枠】{7}
柊【応募枠】{6}
わたげ【応募枠】{4}
△今回の舞台は幽霊屋敷!
△狂人同士のバトル!
△ラフィング・ジャック、ブラッディ・ペインター、ザ・レイクなど、残虐な者が久々に参戦!
△「르브바하프 왕국 재건설기」「A_Hat_in_time」のキャラが初参戦!
△韓国作品のキャラが多く登場!
△果たして、最後の一人になる者は一体誰なのか――!?
- Re: 【Lunatic Play EPISODEⅨ】 ( No.17 )
- 日時: 2023/04/06 00:10
- 名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)
【The little girl who became a goth】
一方、パウダー、バン、ユリエルの3人は屋敷の構造を把握するために内部を回っていた。その途中で、ダンスホールを見つけ中に入る。
パウダー「うわあ~~、ひっろ~~い!」
バン「ダンスホールだからな」
壁は金色で塗装は剥がれているがゴージャスな雰囲気を醸し出している。そして天井には寂びたシャンデリアが5つほど吊るされていた。
ユリエル「この屋敷、ダンスホールまであるとはな……きっととても裕福な人が住んでいたのだろう」
バン「ああ……貴族とかが住んでいたのかもしれんな。ここで殺人事件が起きたらしいのだが、一体どうして……」
パウダー「……背景を考えると、とてもやるせないですね……」
ガチャッ
突如ダンスホールの入り口の扉が開かれ、一人の人間が此処に入って来た。その人間とは――ブラッディ・ペインターであった。
ブラッディ「おお、こんなところに人間が3人もいるとは。初めまして、僕はブラッディ・ペインター。芸術家だ、よろしく……」
バン「ほう、芸術家か! いいではないか。それでどうした? 余たちに何か用か?」
ブラッディ「ああ、ちょっと――」シュバッ
ドスッ!!
ブラッディが一瞬で無防備な状態のユリエルに近づき、ユリエルの腹にナイフを突き刺したのであった――。
ユリエル「――え」
パウダー、バン「「!!?」」
突然の出来事に固まってしまった二人。
ブラッディ「人間を芸術作品にしたいと思ってね。僕は人間の死体で芸術作品を作る事が好きなんだ」バッ!!
彼はそう言いながらバン王子にナイフを振り下ろす! それを咄嗟に庇ったユリエル。
ユリエル「ううっ!!!」ドサッ
バン「!!! ユリエル!! しっかりしろ!!」
負傷の状態でありながらも、愛する者を庇ったユリエル。愛の力は凄い――。
ユリエル「王子様……無事で」ガクッ
王女の意識は失われた――。
【ユリエル 失格 残り16人】
バン「……!!!!!」
目の前で婚約者がやられて激昂したバンが素早く剣を抜く。
バン「俺の大切な人に何をする!!」ダッ
バンが速いスピードで剣を振り回し、ブラッディの腹にダメージを与えた。しかしダメージと言っても、掠り傷程度であった――。
ブラッディ「いい剣捌きだ、だが遅い」ズバッ!!
バン「うぐうううっ!!」ドサッ
バンはブラッディが高速で放った斬撃をまともに食らってしまい、倒れてしまった――!
パウダー「!!!」
ザシュッ!!!
そしてブラッディはすかさずパウダーにも襲い掛かり、彼女の腹をナイフで切りつけたのであった。
パウダー「いぎあっ!!」ドサッ
ブラッディ「……二人とも、まだ息があるみたいだな。ならトドメだ」
彼がトドメを刺そうとした瞬間、バンに剣で勢い良く腹を突かれる。
バン「俺の友達にも手を出しやがって……この悪党が!!」
ブラッディ「――っ、何をするんだよ……大人しく倒れていろよ……!」
その時
ミニリーナ「おい! 何やってんだお前!!」
コナ「王子様!! パウダーさん!!」
偶然ダンスホールの前を通りかかって、バンとパウダーの苦しむ声が耳に入ったミニリーナとコナが此処に入って来た!
ブラッディ「……二人も来たか。お前たちもここで仕留めたいところだけど、こんな傷じゃ戦えない……」タッ
ブラッディ(また撤退することになるとは……)タッタッタ
逃走した、ブラッディ・ペインター――。
ミニリーナ「待てこの野郎――いや、手当を優先しないと!」
コナ「手当は私めにお任せください!」
コナが急いで二人の傷に包帯を巻き、バンとパウダーの傷を塞いだ。
バン「コナ……恩に着るよ」
パウダー「ありがとう、コナ!」
コナ「いえいえ、当然の事をしたまでです。それよりあまり激しく動いてはいけませんよ」
バン「ああ、勿論そのつもりだ……」
コナ「あの黒髪の男の人……一体何だったんでしょう」
ミニリーナ「死体で芸術作品を作る悪趣味な野郎だ。私、以前のルナプレであいつに殺されそうになったから分かる」
コナ「そんな……!」
バン「そいつがユリエルをナイフで刺したのだ……よくも俺の婚約者を……許せん……! 探し出して倒してやる……!!」
コナ「だ、ダメですよ王子様、そんな酷い傷を負った状態で……!」
バン「ユリエルの仇は取る……たとえ傷口が開こうとも!」
バンは大きな傷を負った状態でありながらも、大切な人の仇を取る決意を示す――。それほど自身の婚約者であるユリエルを大事に思っているのだ。今の彼の目つきは、睨みつけるほど真剣な目つきだ。
ミニリーナ「……」
パウダー「……」
コナ「……」
コナ「……どうしてもいかれるようですね、王子様。――あまり無理をなさらないでくださいね」
バン「ああ」
コナ「ただ、もし王子様に倒られてしまったら、私めは悲しい……いえ、悲しいというレベルではありません! ついていってよろしいでしょうか? 王子様に何かありましたら私がサポート致します!」
バン「構わん。むしろありがたい!」
コナ「ありがたき幸せ」ペコリ
王子様が心配な為、共に行くコナ――。
パウダー「王子様! あたしも行きます! あたしもあいつ許せないんで!」
ミニリーナ「私も行きます! 寄りかかった船だ、ついていきますよ!」
バン「皆……! ……すまない、ありがとう!」
バン王子、仲間と共に仇を取れるか――!?
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一方で、屋敷の大食堂の中を歩いているハットキッド。
ハットキッド「此処……大分荒れてるねえ。でも高そうな料理器具いっぱい落ちてるし、きっと事件が起きるまではゴージャスな感じだったんだろうなぁ」
彼女も、ユリエル達と同じように事件発生前の館の様子を推測していた。そんな彼女の近くに――
ニオ「」ニヤニヤ
ニオ・ポリタンが通りかかった――。ニオの気配を感じ取り、振り向くハットキッド。
ハットキッド「誰? ――あ、お姉さんも傘持ってるんだ! 仲間じゃん!」
ニオ「」シュバッ
ニオは不敵な笑みを浮かべながら、ハットキッドに一瞬で接近した! そして傘の中棒の中に仕込んである刃でハットキッドを切り裂こうとするが、避けられる。
ハットキッド「わわわ! あっぶなああ~! いきなり人に向かって刃物を振り回さないでよ! てかぼくを倒そうとしてる? なら相手したげる! 傘使い同士の戦いだね!」
ニオ「」フフ
ハットキッド「そりゃあっ!! はっ! ふんっ!!」ブンブンブンッ!!
ガンガンガンッ!!
ハットキッドは自身の傘を振り回して連続攻撃を放つ。しかしニオが自分の傘でそれを全てガードした――。ニオはニンマリした半端な笑顔のまま、自分の武器でハットキッドの腹を思い切り突き、吹っ飛ばした!
ハットキッド「あがあっ!!」ドサッ
ニオ「」ニヤニヤ
ハットキッド「つ、強い……だけどぼくは負けてなんかいられないぞ!」ダダダダダ
彼女はめげず、戦う意志を見せる。そして傘を構えながらニオに向かってダッシュした――!
ニオ「」ブンッ!!
ドゴッ!!
ハットキッド「うあっ!!」ドサッ
しかし力の差は歴然。あっさりと返り討ちにされてしまった――
ハットキッド「うう……お姉さん、とっても強いね……」ガクッ
【ハットキッド 失格 残り15人】
ニオ「♪」
ピコン!
ヘンリエッタ「『ハットキッドが撃破され、残り15人となった』」
ヤン「ハットキッドって子がやられたのか……」
コナ「ああ、撃破されちゃいました……!;」
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その頃、ジェニー、ジェフ、カレンの3人は屋敷2Fの廊下を歩いていた。
ジェニー「――ブラッディとシードに襲われて以降、僕たち全然ヤバイ奴と出くわさないね……」
カレン「もう怖い人とは会いたくないなぁ……」
ジェフ「カレン、残念だけどヤバイ奴はまだ複数いる。ブラッディ、ラフィング、レイク、エテレド……そいつらに警戒するべきだ」
さっき挙げた中にニオが入っていないのは彼女のことを知らないからである。出典作品が違うのだ。
カレン「……うん」
ジェニー「――ん!? ねえ二人とも! あそこに狼が!」
ジェフ「何!」
彼女が指さしたところを見ると、確かに一匹の狼がいた。
ジェフ「そんな……! 逃げるぞ!」
狼「!!」ダダダダダ
その狼がジェフたちに気づき、猛スピードで彼らに近づく――!
ジェフ「ジェニー、カレン! 僕があの狼を引き付けるから逃げるんだ!」
ジェニー「えっ!」
カレン「ジェフお兄ちゃん!?」
ジェフ「後で戻るから! 逃げてくれ!! 逃げないと終わりだぞ!!」
ジェニー、カレン「「……!!」」
ジェフの権幕に気圧された二人は、申し訳なさそうにしながらも逃げる。彼は二人を守りたいが為に荒々しい顔つきをしながら言ったのだ――。
狼「ガルルルル!!」ダダダダダ
ジェフ「こっちだワンコロ!!」タタタタタ
果たして、彼は狼に噛まれずに逃げ切れるのか――!?
タッタッタッタッタ
カレン「ジェニーお姉ちゃん! ジェフお兄ちゃんは大丈夫なのかな……」タッタッタ
ジェニー「正直分かんない! だけど……上手く逃げ切ってくれることを祈るしかないよ!;」タッタッタ
逃げ続けている二人の近くに――なんともう1匹の狼が現れる!
もう一匹の狼「ガルルルル!!」ダダダダダ
カレン「ひゃあっ!!」
ジェニー「カレン、僕が囮になるから逃げて!」
カレン「えっ!?」
ジェニー「僕もすぐカレンのそばに戻るから! ごめんね、カレン……!」
カレン「……!!」グスッ
カレンは泣きながらジェニーを置いて逃げ出した――。これで単独になってしまった、カレンであった――。
狼「ガルルルル!!」ダダダダダ
ジェニー「くそっ、どうやって撒こうか……!!」タタタタタ
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ジェニーとジェフが囮になったお陰で助かったカレンだったが、カレンは泣き続けている――。
カレン「……お兄ちゃんたち、大丈夫かな……」
カレン「うう……また一人になっちゃったよ私……どうしよう……ジェフお兄ちゃん、ジェニーお姉ちゃん、早く帰ってきて……私、一人じゃ何もできないの……」グスッグスッ
悲しくて熱い涙が流れる。そんな辛い思いをしている彼女の近くに――
レイク「おお!! あんときの茶髪の子供じゃねーか!!」
ザ・レイクが通りかかってしまった――!
カレン「!!!」
レイク「見つけたぜえええ~~? 今度は逃がさねえからな? お前もレッドみてえに始末してやらぁああああヒヒヒャヒャヒャヒャ!!!」ダダダダダ
レイクは物凄いスピードで彼女に接近し、鋭く長い爪を彼女に向けて振り下ろした。それをなんと間一髪で躱したカレン。
レイク「おい!! 何避けてんだ!!」
カレン「た、助けて……!!」タッタッタ
そして逃げ出すカレン。勿論レイクは彼女を追う。
レイク「待ちやがれオラァ!!」ダダダダダ
カレン「いやあああ!!」タッタッタ
彼女は急いで近くの階段を駆け下りる。
レイク「逃げんなよテメェ――」ズルッ
レイク「うおあっ!!?」ゴロンガランゴロンガランガラン!!!
カレン「!!?」ビクッ
彼女を追いかけようと階段を下りたが、途中で足を滑らして転げ落ちてしまった。レイクは痛みで動けなくなっている――。
カレン「い、今のうちに……!」タッタッタ
レイクが階段から転落してくれたお陰で、振り切ることに成功した――。
レイク「うぐぐぐ……畜生、また逃げられちまった……次こそ、次こそは……!!」ピクピク
カレン「ううっ……怖いよ、怖いよぉ……!! ジェフお兄ちゃん、ジェニーお姉ちゃん、助けてぇ~!!」タッタッタ
ひどく泣きながら逃げ続けている彼女を――
ヘンリエッタ「何をそんなに泣いてるのさ」
心配して声をかけた、ヘンリエッタ・ビッグル――。
カレン「えっ!? あ、えっと……私はカレン・マコーミック、貴方は……?」
ヘンリエッタ「ヘンリエッタ・ビッグルさ。で、どうした? 何かあったのかい? 辛いことがあったのなら相談に乗るよ」
カレン「……」
カレン「実は……」
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――しばらくして、事情を話し終えたカレン。
ヘンリエッタ「なるほど……レイクって奴に大切な人を倒され……」
ヘンリエッタ「しばらく後にジェニーとジェフに保護されたけど、狼が来たから別れざるを得なくなって……」
ヘンリエッタ「そしてまたレイクに襲われたってわけだね」
カレン「はい……」
ヘンリエッタ「……話を聞く限り、レイクは相当ヤバイ奴だね。カレン、あんたはレイクを憎いと思ってるのかい?」
カレン「思ってます……」
ヘンリエッタ「そう思ってるなら、あんた自身でレイクに罰を下してやりな」
カレン「えっ!? そんなことできませんよ! 私非力ですし……それに、いくらレイクさんが悪い人とはいえ、罰を下すだなんて……!」
ヘンリエッタ「……カレン、あんたは優しすぎる。本当にレッドのことが好きなら仇を取ってやりな。レイクに罰を下してやれば、レッドも喜ぶだろうね」
カレン「……」
ヘンリエッタ「どうする? 彼女のために頑張るか、それとも泣き寝入りするか……好きなほうを選びな」
カレン「……」
カレンは暴力を嫌う。もし自分に強大な力があっても、無暗に他人に暴力を振るったりはしないだろう。
カレン「……」
レッドの仇は取りたいと思っている彼女だが、優しい性格の持ち主なので罰を下すことを躊躇している。罰を下すべき相手がどんなに悪者だとしてもだ。
カレン「……」
彼女はしばらく悩み続け、そして――
カレン「……私、レッドお姉ちゃんのために……レイクさんに……いやレイクに罰を下す!」
仇を取ることを決意した――!
ヘンリエッタ「その意気だよ」
カレン「だけど私はその意志を貫けるかどうか不安なの……私には自分の意志がないから……」
ヘンリエッタ「ならこれに着替えるといいよ」
ヘンリエッタはカレンにゴス風の衣装を渡す。どくろが書かれた黒の半袖シャツ、紫色のグローブ、とげのついた腕輪、チョーカー、髪留め、そして紫色のズボンだ。
カレン「これは……」
ヘンリエッタ「これに着替えて自分自身を変えて、今までの自分と決別してみな。――ああ、そうだ、髪を染めるスプレーもあげるよ」
カレン「……」
カレン「うん!」
――しばらくして、カレンはゴス衣装に着替えた。髪は先程渡されたスプレーで黒く染めて髪をくくり、両サイドおさげヘアにした。
カレン「……なんだか、変われた気がする。――ヘンリエッタお姉ちゃん、行ってくるね。――色々とありがとう……」タッタッタ
ヘンリエッタ「頑張りなよ」
ヘンリエッタはキセルを吸いながらカレンの武運を祈った――。
----------------------------------------------------------------------
その頃、レイクは酒場でカレンを探していた。
レイク「あああああー……あの茶髪の女何処に行った……見つけたらマジでぶちのめしてやる……!!」キョロキョロ
カレン「レイク」
レイク「!? その声はカレン――って何だその恰好! 全然さっきと見た目ちげーじゃねーか! 一体どういう意図だ?」
カレン「レッドお姉ちゃんの仇を取りに来た。この格好なら戦いやすいから」
レイク「は!? お前が!? ヒヒヒャヒャヒャヒャ!! 止めとけ止めとけ! お前は何もせずに大人しく俺に始末されりゃいいんだわ!!」
カレン「……」
彼女は真剣な目つきで彼を睨み据える。
レイク「……その目、どーやらマジみてえだな。なら相手してやんよ」
カレン「レッドお姉ちゃんの仇は絶対に取る!!」
カレン・マコーミック VS ザ・レイク! 果たして、どちらが勝つのか――!?
-----------------------------------------------------------------
残り逃亡者……カレン、ジェニー、パウダー、ヘンリエッタ、ミニリーナ、ジェフ、ラフィング、ブラッディ、
レイク、エテレド、アンジェリカ、バン、コナ、ヤン、ニオの15人。
続く
- Re: 【Lunatic Play EPISODEⅨ】 ( No.18 )
- 日時: 2023/04/06 19:22
- 名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)
【The Rake VS Karen McCormick】
カレン「はあっ!!」
レイク「よっと!」サッ
カレンはレイクにパンチを放つが、あっさりと躱されてしまう。彼は躱した後、彼女の肩を爪でザクッと切り裂く――!
カレン「うぐっ!!」
レイク「おらもういっちょ!!」ブンッ!!
その後、彼は爪で彼女の腹を裂く――。彼女は短い間で傷だらけの状態になってしまった。相手は銃で撃たれても怯まない強靭な身体を持った殺人鬼。そんな彼と非力なカレンの力の差は歴然――。しかし!
カレン「負けない……!!」
彼女はめげず、戦う意志を見せた。大切な人であるレッド・マッカーサーの仇を取るためだ――。
レイク「おいおい意外としぶてえなお前。さっさと倒れろよぉ!!」ブンッ
ザシュッ!!
カレン「うがああっ!!」
彼は切り裂き攻撃を放ち、彼女の左肩を切った――。それでも彼女は倒れない。
カレン(強すぎる……!! だけど、やられるわけには……!!)
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{回想}
(第1回ルナプレ)
紫服の男「ハハハ! こいつが殺されたくなかったら金目のものを出しな! 無いと嘘ついたらぶっ殺す!」
レッド「その子殺してあなたに何かメリットがあるの?」
紫服の男「メリットなんぞどうでもいいんだよ! さっさと出しな!」
レッド「……」
カレン「お、お姉ちゃん……!」グスッ
恐怖で涙が止まらない、カレン。
レッド「……」シュッ
紫服の男「ぐあっ!?」ヨロッ
カレン「きゃっ……」ドサッ
レッドは素早く石を投げて、男の目に当てた。痛みで男がよろけ、カレンを手放した。
(第2回ルナプレ)
レッド「ゾンビね……」
カレン「レッドお姉ちゃん……」
カレンはより不安になって、レッドに抱き着く。
レッド「安心しなさい。ゾンビが来たら私が守ってあげるわ」
カレン「うん……ありがとう」
(第3回ルナプレ)
チェリー「殺人鬼なんだから酷いのは当然でしょ。それはそうと、貴方たちもやられてもらうね」
チェリーはカレンに切りかかる。しかしカレンは無傷であった。何故なら、レッドが代わりにナイフ攻撃を背中で受け止めていたからである。
カレン「レッドお姉ちゃん!!」
レッド「ふん……殺人鬼なんかに、カレンを傷つけられてたまるもんですか……」
そしてレッドは倒れた。
(第5回ルナプレ)
カレン「レッドお姉ちゃん……レイクって人が逃亡者さんを倒しまくってる……私もやられちゃうのかなぁ……?」
レッド「来たら守ってやるわ」
パウダー「よっ、レッドちゃん男前ー! カッコイー!」
レッド「恥ずかしいから止めなさい、パウダー」
パウダー「ちぇー、褒めたのにー――」
(第6回ルナプレ)
レッド「――!? カレン!!」
カレン「え? ――ひっ!!」
3匹の狼「「「グルルルル……」」」
3匹の狼に囲まれてしまったレッドとカレン。
カレン「お、お姉ちゃん……!!」
レッド「残念だけど……これを切り抜けるのは無理だわ」
カレン「そんな! 嫌だ……嫌だ」
レッド「ごめんなさい。だけど貴方のダメージが少なくなるようにするから……!」
レッドはそう言うとカレンを押し倒し、そのまま体全体でカレンを覆い被さった。カレンを守ろうとしているのだ。
カレン「レッドお姉ちゃん!!」
(第7回ルナプレ)
カレン「綺麗なお月さまだねー」
レッド「そうね、久しぶりに見た気がするわ。……Lunatic Playの時間じゃなかったら、ここでゆっくりと月を眺めてたわね。自然も綺麗だし、ゆっくりとこの島を歩き回っていたと思うわ」
カレン「無人島だけどね」
レッド「そんなの関係無いわ。カレンもLunatic Playじゃなかったらそうしてたでしょう?」
カレン「うん……私も! Lunatic Playが終わったらまた今度この島に行きたいなぁ……」
レッド「そうね、その時は私と一緒に行く?」フフ
カレン「うん!」ニコッ
(第9回ルナプレ)
カレン「うう、幽霊屋敷だなんて怖いなぁ……お化けさん出たりしませんように……」プルプル
レッド「私は狼にも出てほしくないわ;」
カレン「でも、レッドお姉ちゃんがいるから大丈夫かな……お化けさんが出たら守ってくれるよね?」
レッド「勿論よ。今まで散々貴方を守って来たじゃない。だからお化けが出た時も私に任せなさい!」フフ
カレン「ありがとう! ……やっぱり頼れるなぁ、レッドお姉ちゃんは」クスッ
カレン「……ふふ」
レッド「カレン?」
カレン「私をいつも助けてくれてありがとうね。レッドお姉ちゃん、好きだよ」
レッド「……いいえ」フフ
--------
レッド「か、カレン……私を置いて逃げなさい……早く!!」ハアハア
カレン「や、やだ……お姉ちゃん! 一緒に逃げよう! 私が連れて行くから……!」
レッド「駄目よ、そんなことしたら貴方までやられるわ……あいつは私が倒すから……」ハアハア
レイク「おいレッド! その状態で人の心配をするたぁ良い奴だなぁあああ~? ちょっとは自分の身も心配したらどうだぁ?」
レッド「黙りなさい……! あんたは私が倒す!」ハアハア
------------------------------------------------------------------------
{現在}
カレン(私は――何度もレッドお姉ちゃんのお世話になった! その世話になった大切な人の為に、絶対敵討ちするんだ!!)
カレンはボロボロの状態でレイクに向かって走り出す――!
レイク「ハハハハハハハ!! そんな状態でよく俺に突っ込めるもんだ!! お前はここで終わりじゃああ!! ヒヒヒャヒャヒャヒャ!!」
カレン「……」タッタッタ
カレン(私は非力)
カレン(レッドお姉ちゃんみたいに銃の扱いが上手いわけじゃないし)
カレン(ヤンお姉ちゃん、ジェフお兄ちゃん、ジェニーお姉ちゃんみたいに強くもない……!)
カレン(だけど!)
カレン(非力な人間には非力な人間なりの攻撃の仕方ってものがあるの!!)シュッ!!
彼女は人差し指でレイクの喉を素早く突いた!
レイク「ぐうおっ!!?」
カレン(怯んだ!)シュッ
レイク「うおあっ!!」ドサッ
その後彼女は彼に足払いを放って転倒させ、彼の上に跨る。
カレン「その爪、使わせてもらう!!」ガシッ!!
ドス!!
そして彼女は彼の手を力強く掴み、そのままそれを彼の腹に勢いよく突き刺したのであった――。何度も爪を突き立てられて激痛を感じた彼は身体が弱まり、動きが鈍くなった――。
レイク「……このガキ、俺の爪を利用しやがって……うぐうっ!!」ピクピク
カレン「攻撃に使えると思って」
レイク「糞が……てめえ、この俺がいつかぶっ潰してやる。それを忘れんじゃねえぞ……!」ピクピク
カレン「うるさいよ、クソ野郎」
レイク「……」ガクッ
レイクは、気絶した――。
【ザ・レイク 失格 残り14人】
カレン「レッドお姉ちゃん。仇は取ったよ……」
レッドへの愛の力のお陰で、レイクに勝利することが出来た、カレン・マコーミックなのであった――。
ピコン!
コナ「『ザ・レイクが撃破され、残り14人となった』」
パウダー「あいつやられたんだ……!」
ヤン「撃破されたのか……一体誰が倒したんだろ?」
ヘンリエッタ「カレン……あんた、頑張ったようだね。おめでとう」
-----------------------------------------------------------------
パウダー「ブラッディの奴、一体何処に逃げたんだろ……」
バン「分からん……だがとにかく探し続けるしかない」
ミニリーナ「ブラッディ・ペインター……いるなら来やがれ! ぶちのめしてやんよ!」
コナ「悪い人には罰を与えませんとね……」
ブラッディ・ペインターを探し続けている彼らの近くに、一匹の狼が現れる。彼らは探すことに夢中でその狼に気づいていない。その狼が涎を垂らしながら彼らをしばらく凝視し続けた後、突如襲ってきた――!!
狼「ガルルルル!!」
パウダー「!! お、狼が来てるぅ!!;」ダッ
バン「何!?」
ミニリーナ「くそっ、邪魔すんなよ狼!」
コナ「……王子様! 私めが囮になりますのでパウダーさんとミニリーナさんを連れてお逃げ下さい!」
バン「なっ!? ダメだ、お主も敵討ちの手伝いをするためについてきたのだろう!?」
コナ「一番最初に敵討ちを誓った本人がやられては王女様が浮かばれません! それに貴方がたにとって大切な人なんでしょう! ここは私めに任せて、さあ!」
バン「……すまない、コナ!」ガシッ
パウダー、ミニリーナ「「っ!」」グイッ
彼はパウダーとミニリーナの腕を掴みながら逃走した――。
狼「グルルルル!!」ダダダダダ
コナ「王子様、ご武運を祈っています……!!」
ガブッ!!
コナ「あううっ!!」ドサッ
【コナ 失格 残り13人】
ピコン!
パウダー「『コナが狼に噛まれて失格となり、残り12人となった』……!!」
バン「……すまぬ!!」
ミニリーナ「畜生……!」
ヘンリエッタ「……? 誰かの悲鳴みたいなのが……」
偶然、近くにいたヘンリエッタがコナの悲鳴を聞き取る。
狼「!! ガルルルルルル!!」ダダダダダ
ヘンリエッタ「!?」
今しがたコナを噛んだ狼が、今度はヘンリエッタを標的にする――!
ヘンリエッタ「狼……!!」タッタッタ
彼女はすぐさま逃げ出すが、あっという間に距離を詰められてしまう。最早逃走不可能――。
狼「ガルルルル!!」ガブリッ!!
ヘンリエッタ「うぐっ……!!」ドサッ
【ヘンリエッタ・ビッグル 失格 残り12人】
ピコン!
アンジェリカ「『ヘンリエッタ・ビッグルが狼に噛まれて失格となり、残り12人となった』」
カレン「……ヘンリエッタお姉ちゃん…………」
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その頃、ゲームマスターはモニターで今回のゲームの様子を見ていた。
ゲームマスター「もう残り12人……終盤に近付いて来たな。ならそろそろ最後のお知らせを発動するか……!」ピッ
ゲームマスターはモニターを操作し、この時の為にとっておいたお知らせを送信した――!
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ピコン!
ヤン「何々……『お知らせⅢ』!」
パウダー「『地下倉庫に銀色のスフィアを設置にした』。スフィア?」
バン「『そのスフィアを天にかざしながら復活させたい逃亡者の名前を言えば』」
ミニリーナ「『その逃亡者を復活させることができる』!?」
アンジェリカ「『ただし、復活させられるのは一人だけだ』。復活来た! てか復活系のお知らせって初めてじゃない!?」ワクワク
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【お知らせⅢ 逃亡者を復活させよ】
地下倉庫に銀色のスフィアが設置された。
そのスフィアを天にかざしながら復活させたい逃亡者の名前を言えば、
その逃亡者を復活させることができる。ただし、復活させられるのは一人だけだ。
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ラフィング「復活ねぇ……ん? おお! お前ら!」
お知らせを読んでいた彼の元に、ブラッディ、エテレド、ニオがやってきた。
エテレド「ラフィング! 無事でよかったぜ」
ラフィング「おう……それよりお知らせのほう、どうするよ? 誰か復活させたい奴いるか?」
ブラッディ「別にいないね」
エテレド「俺ちゃんも」
ニオ「」フリフリ ←首を横に振る
ラフィング「俺もいないぜ」
エテレド「……復活させたいって思ってる奴はここには誰もいないってわけか。じゃあ地下倉庫に行かなくていいな」
ブラッディ「……いいや、僕は行く」
ラフィング「何でだ? 復活させたい奴いねーんだろ?」
ブラッディ「誰か復活させたいと思ってる人間が地下倉庫に来るかもしれないだろう。ならそこで待ち伏せして芸術作品にしてやる」
待ち伏せ作戦を立てる、ブラッディ・ペインター。
ラフィング「待ち伏せか、面白そうじゃねえか!」
エテレド「なるほどな……もしかしたら地下倉庫にいっぱい人が来るかもしれねえし、俺ちゃんも行くぜ!」
ニオ「」コクッ ←行く意思を見せた
ブラッディ「全員行くみたいだね。それじゃあ一緒に地下倉庫へ向かおう!」
4人は地下倉庫へと向かって行った――。
カレン「…………!!」
その4人の会話を一部始終聞いてしまっていたカレン・マコーミック。
カレン「ヤバイ……怖い人たちが地下倉庫に行っちゃう……!」
ゴス衣装に着替えてたくましくなり、レイクを倒した彼女であるが、凶悪で手強い4人には流石に恐怖する。レッドを復活させたい気持ちは山々なのであるが……
カレン「どうしよう……地下倉庫にいけば私、あの人たちに殺されるかもしれない……。だけどレッドお姉ちゃんを復活させたい……!」
カレン「……」
カレン「無理だよね、私なんかじゃ……私、非力なんだもん。レイクを倒せたのは奇跡みたいなものだったし……」
諦めようとしている彼女の近くに――
ジェニー「カレン!? 何処にいるんだ!?」
ジェフ「何処だー!?」
カレン「!」
ジェニー・サイモンズとジェフ・ザ・キラーがやって来た――!
カレン「ジェニーお姉ちゃんとジェフお兄ちゃん!」
ジェフ「! その声は……カレン! ――って、え!? その恰好……え、カレンなのかい!?」
カレン「うん! まあ、その、諸事情で……それより無事で良かった……!」フフ
ジェニー「え、ああ……。――カレン、ごめんね……一人で怖かっただろ」
ジェフ「僕の方こそ、あの時はごめんな……」
カレン「ううん、気にしないで……! 戻って来てくれてありがとう!」
ジェフ「ふふ、カレンの守護者になるって言ったからね」
ジェニー「僕も! ――ところでカレン、お知らせのほうはどうする? レッドを生き返らせるかい?」
カレン「勿論! だけど……怖い人4人が地下倉庫に向かって行っちゃったから……怖くていけないの」
ジェニー、ジェフ「「……」」
その時――
パウダー「お、カレンちゃんにジェニーにジェフ!」
パウダー、ミニリーナ、バンの3人が通りかかり――
ヤン「あれ、皆! どうしたの集まって」
ヤンも通りかかり――
アンジェリカ「ん、あんたら集まって何してんの?」タッタッタ
そしてアンジェリカも通りかかった――!
カレン「皆……!」
パウダー「ね、なんか話してたみたいだけど何の話してたの?」
カレン「ええと……」
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パウダー「――レッドを復活させたいんだ」
バン「だが、ラフィング、ブラッディ、エテレド、ニオの4人が向かってしまったから行けないと……」
カレン「はい……レッドお姉ちゃんは私にとって大切な人。だけど……怖いんです。私、情けないですよね……」
ジェフ、パウダー、ジェニー、ミニリーナ、アンジェリカ、ヤン、バン「……」
パウダー「じゃああたしと一緒に地下倉庫へ行こう!?」
カレン「え!」
パウダー「レッドはあたしの友達だもん! 友達を復活させられるって聞いて何もしないわけにはいかないよ!」
ジェフ「風の噂で聞いたんだが、凄く仲が良いんだってね。しかもレッドは君を大事に思ってくれてる。その大切な人を復活させられるのなら協力するよ」
ジェニー「僕も噂で聞いたよ。第1回からずっと一緒にいて仲が良く、そしてかけがえのない存在なんだろ。だから僕も復活に協力する」
ミニリーナ「悪いけど私はレッドって奴のことをよく知らねえ……だけど私は大切な人って聞いて「はいそうですか」で終わらす冷たい女じゃないからね、私は。だからお前に協力するぜ!」
アンジェリカ「アタシも行くわ! ――あ、いや、勘違いすんじゃないわよ! アタシのライバルが序盤でやられたまんまじゃモヤモヤするから。そんだけ!」フンッ
ヤン「カレン、覚えてる? 第7回で私があんたとレッドを何度も助けたこと。今回も助けたげる。今度はみんなと一緒にね」
バン「余も復活を手伝う!」
バン(余もレッドの事をよく知らないなんて言えぬ……というかそもそも、余はなんだか場違いな気がする;)←自分だけレギュラーキャラじゃない
カレン「お兄ちゃん、お姉ちゃん……ありがとう! それじゃあ、行こう!」
ジェフ、パウダー、ジェニー、ミニリーナ、アンジェリカ、ヤン、バン「」コクッ
ルナプレのレギュラーキャラ達と共に地下倉庫に行こうとするカレン。果たして、レッド・マッカーサーを復活させられるのか――!?
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残り逃亡者……カレン、ジェニー、パウダー、ミニリーナ、ジェフ、ラフィング、ブラッディ、エテレド、アンジェリカ、
バン、ヤン、ニオの12人。
続く
- Re: 【Lunatic Play EPISODEⅨ】 ( No.19 )
- 日時: 2023/04/06 19:33
- 名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)
【Resurrection】
{地下倉庫}
エテレド「おお、広いなここ!」
エテレド、ラフィング、ブラッディ、ニオの4人が既にここに到着していた。この倉庫には数々の未開封の段ボール箱が置かれてある。そして埃だらけだ――。
ラフィング「ゲホッゲホッ、埃吸っちまった……お、スフィアだ!」
エテレド「なあお前ら! 誰か来る前にスフィア壊しちまおうぜ!」
ブラッディ「いいなそれ。復活させようと思ってここに来た人が絶望するだろう」フフ
エテレド「おう!」
ニオ「♪」
ラフィング「面白そうだ! よーし、壊しちゃえ壊しちゃえ!」
エテレド「OK!」ジャキッ
エテレドが斧を振り翳し、スフィアを真っ二つにして破壊しようとしたその時――
カレン「待て!!」
エテレド、ラフィング、ニオ、ブラッディ「「!!」」
カレン、ジェフ、ジェニー、アンジェリカ、ヤン、パウダー、バン、そしてミニリーナの8人が到着した!
カレン「私はレッドお姉ちゃんを復活させるの! そのスフィア、こっちに渡して!」
エテレド「それは出来ねーなぁ」
ブラッディ「ああ。復活させたいなら僕たちを倒してからにするがいいさ」
ラフィング「向こうの方が数は多いが……ま、やるしかねーよな!」
ニオ「」コクッ
彼らの戦いが始まる――!
バン「ブラッディ・ペインター!! ユリエルの仇取らせてもらうぞ!!」
ブラッディ「ユリエルがお前の何なのかは知らないが、僕はここでやられるわけにはいかない」
両者とも武器を構え、お互い接近する。そして激しい斬り合いが始まった――!
バン「俺が貴様を倒す!!」ガキンガキン!!
ブラッディ「倒れるのはお前だ!」ガキンガキン!!
両者の刃が激しい音を立ててぶつかり合っている――。
バン(こいつ……攻撃が速い! 防御しながら剣を振るので精いっぱいだ――!)
バン(だがユリエルの仇を取るためにも、コナの犠牲を無駄にしないためにも!!)
バン「負けるわけにはいかんのだああああ!!」ブンッ!!
ドスッ!!!
ブラッディ「っ!!」グフッ
バン王子がブラッディの一瞬のスキを突いて勢い良く腹に剣を突き立てた――!
バン「とった!!」
ブラッディ「――こちらもとらせてもらう!!」シュッ!!
ドスッ!!
しかしブラッディは倒れず、自身のナイフでバンの腹を深く突き刺した――!
バン「ぐっ!!」フラッ
ブラッディ「ふっ……終わりだな……あれ」フラッ
ドサッ――
両者は激痛を覚えて立てる力を無くし、その場に倒れこむ。そして二人は同時に意識を失った――。
【ブラッディ・ペインター 失格 残り11人】
【バン 失格 残り10人】
その頃、ミニリーナはエテレドと相手をしていた。
エテレド「お前さん、素早いねぇ! 何を食ったらそんな素早くなれんの?」ブンブンブンッ!!
ミニリーナ「健康的な食事だ!!」シュバッシュバッ
エテレドの斧による高速連撃を全て回避するミニリーナ。
エテレド「くそっ……ナヨンの時みたいにすぐには倒せねえみたいだな……!」
ミニリーナ「は? ナヨンの時……? おい、どういう意味だそれ」
エテレド「ん? ああ、俺ちゃんそいつを倒したのよ。楽勝だったぜ、斧の一撃であっさり倒れやがった」
エテレド「いやさ、ホントはシュエルって奴を倒したかったんだけどな、ナヨンに邪魔されて逃げられちまったんだ。それでムカついたから憂さ晴らしにナヨンを始末したってわけ!!」
ミニリーナ「OK、もう喋んなお前……今ここで私がナヨンの仇を取る!!」
ナヨンの撃破の真相を知ったミニリーナは鬼のような目をして睨み、拳をぎゅっと握る。悪者にやられた友達の為に敵討ちをすることを決意した――!
エテレド「仇? 何、お前ナヨンの友達かなんか? まあなんでもいい、戦闘再開d」
ズゴオオオオン!!
エテレド「ぐぼおおあっ!!?」ドサッ
彼が喋っている最中にミニリーナが彼の懐に一瞬で潜り込み、強烈なボディーブローをかまして大きく吹っ飛ばしたのであった。
エテレド「ぐ、ぐえええ……つ、強いぜ……お前さん」ガクッ
【エテレド 失格 残り9人】
ミニリーナ「ナヨン! 仇は取ったぞ!!」
一方で、ラフィングはジェフと相手をしていた。
ラフィング「おうおう、久しぶりだなジェフ君よぉ」
ジェフ「ああ。第3回以来だな」
彼らは第3回Lunatic Playで激しいバトルを繰り広げたことがある。
ラフィング「まさかまたお前と戦うときが来るなんてな!」
ジェフ「あの時僕はチェリーに邪魔されてやられてしまったが、今回は彼女はいない。だから邪魔は入らないだろう。さあ、今度は1対1でバトルをしようじゃないか。あの時はお前を仕留めそこなったが、今度こそは仕留めてみせる」
ラフィング「ククク!! 面白れぇ! 2回目のバトル開始だぁ!!」
ジェフは目にも止まらぬ速さでラフィングの腹にナイフを突き立てる。ラフィングは激痛を覚えるも、素早くジェフを蹴り飛ばした! その後、ラフィングは自身に刺さったナイフを抜き取ってポイっと捨てる。
ジェフ「強いな……だが負けない!」シュバッ!!
ラフィング「!!」
ジェフは遠くから高速でスペアのナイフを2本投げつける。
ジェフ(急な遠距離&高速攻撃には対処できまい!)
ドスドスッ!!
ラフィング「ごあああっ!!」ヨロッ
ラフィングの両肩にそれぞれ1本、深く突き刺さった――。これで両腕が使えなくなってしまった、ラフィング。
ジェフ「それじゃもう腕は動かせないだろう」ダッ!!
そして再び高速でラフィングに接近する――! ジェフはラフィングの右肩に刺さっているナイフを抜き取り、そしてすぐさまそれでラフィングの腹を大きく切り裂いたのであった!
ラフィング「ぐううっ!!」
ジェフ「そろそろ終わりだね、お前」
ラフィング「糞が……俺様は賞金が欲しいんだ。だからくたばるわけにゃ行かねえんだよォオオォォオ!!!」
重傷を負っている状態にもかかわらず叫び、そして目じりを険しく吊り上げて憤怒するラフィング。
ラフィング「俺様の前から消え失せろォオオオ!!」ブンッ!!
ラフィングは渾身のパンチを放つが、あっさりと躱されてしまった。
ジェフ「そんな状態で無理をしてはダメだよ。無理をするくらいなら休んだ方がいい。だから――」
ズバッ!!
ラフィング「っ!!!?」
ジェフ「Go to sleep……」
すれ違い様にナイフでラフィングを切った。それは本当に一瞬の出来事であった――。
ラフィング「お、お前の方が強ぇじゃねえかよ……すげえわ」ドサッ
ラフィング・ジャックは意識を失った――。
ジェフ「……君も強かったよ」
【ラフィング・ジャック 失格 残り8人】
その頃、パウダーとジェニーはニオと相手をしていた。
パウダー「はあっ!」シュッ
ジェニー「それっ!!」ブンッ
ニオ「♪」
パウダーはパンチ攻撃、ジェニーは鉄パイプを振って攻撃するが簡単に躱されてしまう。躱されても、パウダーとジェニーは攻撃し続ける。ニオは余裕の表情を浮かべながら、二人の攻撃を回避し続ける。
パウダー「くうっ! 素早い! その素早さあたしにも分けて―!(>□<)」プンプン
ジェニー「はあ、はあ、全然攻撃が当たらない……!」ゼエゼエ
ニオ「」ニヤニヤ
鉄パイプを振り過ぎて疲労してしまっているジェニーにニオは一瞬で接近する。そして傘の石突きでジェニーの額を勢いよく突き、意識を失わせた――。
パウダー「ジェニー!!」
ジェニー「」ドサッ
【ジェニー・サイモンズ 失格 残り7人】
パウダー「よくもあたしの友達を!!」ダッ
パウダーは憤怒しニオに殴りかかるが、あっさりと避けられる。ニオは避けた後、パウダーの頭上に一瞬で移動し両足で思い切り彼女を踏みつけたのであった――!!
ドゴオオオ!!
パウダー「う゛っ゛!!」ドサッ
強烈な一撃をもらってしまい、意識を失ったパウダー・ターナー……
【パウダー・ターナー 失格 残り6人】
ニオ「♪」
二人一気に倒して、余韻に浸っているニオ。
ヤン「余韻に浸ってんじゃないよ!」シュッ
そんなニオにヤンが矢のような素早さで近づき、あっけに取られるような早さで強烈な威力のパンチを繰り出す! ――しかし傘でガードされてしまった。
ヤン「!! と、とったと思ったのに……!!」
ニオ「♪」
ガードした後ヤンを蹴り飛ばし、そして一瞬で自分の一番近くにいたミニリーナの背後に立つ。それにミニリーナが驚いた瞬間、ニオは傘の中棒に仕込んである鋭い刃でミニリーナの背中をドス!!――と深く突き刺したのであった――。
ミニリーナ「――えっ? な、何今の――」ドサッ
あまりの速さに何が起こったか理解できず、気を失った彼女であった。
【ミニリーナ 失格 残り5人】
ヤン「ミニリーナ!!」
ニオ「♪」
ジェフ「ニオの奴、中々強いな……!」
ニオ「……!」チラッ
アンジェリカ「」コソコソ
こそこそとスフィアを取ろうとしているアンジェリカに気づいたニオは、すぐさまアンジェリカに接近する――! 急に近付かれてアンジェリカは驚くも、さっさとスフィアを手に取り、それをカレンの方へ投げつけた。
カレン「わわっ!」パシッ
アンジェリカ「早く名前を――ひっ!!」
ニオは鋭い刃でアンジェリカを刺そうとしていた。それを見たジェフが目にも止まらぬ速さでニオに接近し、その刃と傘をナイフで弾き飛ばす。
ニオ「!!」
ヤン「ジェフ、ナイス! これでもう防御できないね!! 今度こそ終わりだあああ!!」ブンッ
ドゴオオオオオオ!!!!!
ニオ「っ――!!」ドサッ
ヤンの強烈なボディーブローを食らったニオは大きく吹っ飛び、意識を失った――。
【ニオ・ポリタン 失格 残り4人】
ヤン「敵は全員倒したね! さあカレン、名前言っちゃいな!」
カレン「うん!」
カレンはスフィアを天にかざし、レッド・マッカーサーの名前を叫んだ――!
――ピカッ!!
その時、スフィアが眩しい光を放ち、レッドを此処に出現させたのであった。
カレン、アンジェリカ、ヤン、ジェフ「「「「!!」」」」
レッド「あれ…………、私は……え!? やられたはずじゃ……一体どうなって……え?」キョロキョロ
カレン「お姉ちゃん!!」
レッド「? あんた誰――ってその声……カレン? どうしてその恰好を――ううん、今そういうことはいいわね……」
【レッド・マッカーサー 復活 残り5人】
カレン「お姉ちゃん!! 会いたかったよぉ……!」ダキッ
彼女は大切な人が復活した喜びのあまり、泣き出す――。
レッド「カレン……! ――ごめんなさい……あの時やられちゃって……ずっと辛かったでしょう……本当にごめんなさい……!」グスッ
あの時カレンを置いてやられてしまった事を悔やみ、ぽろぽろと涙を流すレッド。
カレン「ううん、大丈夫だよ。強いお兄ちゃんお姉ちゃんたちが私を助けてくれたから。それより、また会えてとても嬉しいんだ」
カレン「おかえり、レッドお姉ちゃん」ニコッ
レッド「……ええ、ただいま……!」グスッグスッ
ヤン(カレン……また会えて良かったな)フフ
ジェフ(バン王子、パウダー、ジェニー、ミニリーナ。何とかレッドを復活させられたよ!)
アンジェリカ(ふふ、感動するじゃない……!)ホロリ
レッドとカレンを優しく見つめる、ヤン、ジェフ、アンジェリカなのであった――。
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残り逃亡者……レッド、カレン、ジェフ、アンジェリカ、ヤンの5人。
続く
- Re: 【Lunatic Play EPISODEⅨ】 ( No.20 )
- 日時: 2023/04/07 18:26
- 名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)
【Endgame】
その後、地下倉庫から出た5人。
ジェフ「レッドにカレン、狼には気を付けるんだよ」
カレン「うん!」
レッド「カレンのお陰で復活できたんだもの、勿論狼に見つからないようにするわ」
ヤン「それじゃあ、あたしはもうそろそろ行くね!」
アンジェリカ「最後の一人になるまで頑張るわ、アタシ!」
レッド「うん……みんなも気を付けてね」
カレン「ヤンお姉ちゃん、ジェフお兄ちゃん、アンジェリカちゃん! 色々ありがとうね!」ニコッ
レッド「ありがとう……」ニコッ
ジェフ、アンジェリカ、ヤン「「「……」」」コクッ
ジェフ、アンジェリカ、ヤンの3人はレドカレに向かって優しく微笑んだ後、それぞれ単独行動をとり、何処かへ行った。
レッド「それじゃあカレン、頑張りましょうか」
カレン「うん!」ニコニコ
大切な人が復活してとても嬉しい、カレン・マコーミックなのであった――。
------------------------------------------------------------------
狼3匹「「「……」」」キョロキョロ
現在、屋敷内部には3匹の狼が跋扈している。狼に見つかって噛まれてしまえば、賞金はゼロ。全ての努力が水の泡となる――!
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ヤン「終盤に来るまで色々大変だったね……ほんと」
ルル、ビクター、ニオと戦ったりレイクからアリ、スハ、ミンの3人を守ったりした頼れる姉御のヤン・シャオロン――。
ヤン「まあ、ここまで残ったのはいいんだけどさ……このゲーム最後に残った一人しか賞金貰えないんだよね? 私が最後に残るのなんか皆に悪い気がする……ここはカレンとレッドのどちらかに賞金譲りたいね」
ジェフ「もう残り5人なのか……レッドとカレンがいるから、最後の一人になりたくはないな」
レッドが復活するまでカレンの守護者になってくれた少年殺人鬼のジェフ。自分が最後の一人になるとレッドとカレンに悪いと思っているようだ。
アンジェリカ「レッド、カレン! 最後の一人しか残れないって言うけど、アタシには二人とも賞金を手に入れてほしいと思ってるわ!」
アンジェリカ「まあそれはルール上無理っぽそうなんだけど……あんたら大の仲良しなんでしょ? どうにかして二人で賞金獲得しなさいな!」
どんどんツンデレ要素が強くなっていく、アンジェリカ・ピクルス。
アンジェリカ「――どうにかって、何言ってんだろ、アタシ……;」
レッド「カレン、本当にありがとうね。私を復活させてくれて」
カレン「ううん! こっちこそ、またレッドお姉ちゃんと一緒にいられて嬉しいよ。私、レッドお姉ちゃんといると安心するんだ……」
レッド「照れるじゃない……」フフ
大切な人であるレッド・マッカーサーの為に色々と頑張ったカレン・マコーミック。
このゲームは、最後の一人になった者しか賞金を得ることが出来ない。果たして、このゲームの結末は一体どうなるのか――!?
--------------------------------------------------------------------
ヤン「カレン、今頃レッドと仲良くやってんでしょうね……」
そう想像している彼女の近くに、一匹の狼がやってくる。その狼は怖い目つきで彼女を睨み据えている。
ヤン「ん? ――ああ、狼か。いいよ、来な。最後の一人はカレンかレッドのどっちかに譲りたいんだ」
狼「ガルルルル!!」ダダダダダ
なんとヤンは全く抵抗せずに狼に噛まれようとしている。その狼は猛スピードで彼女に接近し、彼女の腕にガブリ!!と噛みついたのであった――。
ヤン「っ――!!」ドサッ
【ヤン・シャオロン 失格 残り4人】
ヤン(ほんとは二人に逃げ切ってほしいんだけどね……)ガクッ
ピコン!
アンジェリカ「『ヤン・シャオロンが狼に噛まれて失格となり、残り4人となった』。あの金髪女、やられちゃったのね……いやアタシも金髪女か」
もう一匹の狼「!!」ダッ
自身のスマートウォッチが鳴った音でもう一匹の狼に気づかれてしまった――!
もう一匹の狼「グルルルルルルル!!!」ダダダダダ
アンジェリカ「えっ!? ぬひゃああっ!!?;」ビクッ
もう一匹の狼「ガウ!!!」ガブリ!!
アンジェリカ「」ドサッ
【アンジェリカ・ピクルス 失格 残り3人】
アンジェリカ「もう……いきなり来たからびっくりしたじゃない……」ガクッ
ピコン!
レッド「『アンジェリカ・ピクルスが狼に噛まれて失格となり、残り3人となった』」
カレン「ヤンお姉ちゃんに続いてアンジェリカちゃんも……可哀想……」
ジェフ「残り3人……レッドとカレンと僕だけってことだね」
レッド・マッカーサー、カレン・マコーミック、ジェフ・ザ・キラーの3人の内誰か一人だけ、賞金を獲得することができる――!
ジェフ「誰か一人だけが、賞金獲得か……僕はレッドとカレン二人に賞金を獲得してほしいんだけどな。とても仲良しな二人の内どちらかしか賞金を貰えないなんて可哀想だ」
そう思っている彼の近くに、一匹の狼がやってくる。その狼は涎を垂らしながら彼を睨み据えている。しばらく睨んだ後、彼に襲い掛かる――!
狼「ガルルルル!!」ダダダダダ
ジェフ「!!」
狼は猛スピードで接近し、彼の腹に噛みついたのであった――!
ジェフ「っ――!!」ドサッ
【ジェフ・ザ・キラー 失格 残り2人】
ジェフ「僕はここで終わりだな……」ガクッ
ピコン!
レッド「『ジェフ・ザ・キラーが狼に噛まれて失格となり、残り2人となった』」
カレン「ジェフお兄ちゃんが……!!」
レッド「これで残ってるの、私たちだけね……」
カレン「……ねえ、レッドお姉ちゃん」
レッド「?」
カレン「このゲーム、賞金を貰えるのは一人だけなんだよね。じゃあ……お姉ちゃんと私のどっちかが失格にならなきゃいけないってこと?」
レッド「……そうなるわね」
カレン「やだ……! 私、レッドお姉ちゃんが失格になるなんてヤダ! また会えたのに……やられてほしくなんかない!」
レッドが失格になってしまうと、頑張って復活させた意味も失われてしまう――。
レッド「私だって失格になりたくないし、貴方に失格になってほしくもないわ」
カレン「お姉ちゃん……」
レッド「二人で一緒に賞金を手に入れたいわ」
お互い、大事に思っているので失格になってほしくないようだ――。
---------------------------------------------------------------------
ゲームマスター「非常に仲良しだな、この二人は……」
その頃、ゲームマスターはモニターでゲームの様子を監視していた。そこにゲームマスターの仲間である???が来る。第8回でゲームマスターを務めた者だ。
???「おーい、暇だから来たぞ。今のゲームの様子どうなってんの?」
ゲームマスター「現在、逃亡者がレッドとカレンの二人だけとなっている」
???「へえ、二人だけってことはもう終盤に突入してるってわけか。それじゃあそろそろ終わりそうだな」
ゲームマスター「ああ。だがこいつらはかなりの仲良しでな……」
???「そうなのか? どんくらい?」
ゲームマスター「そうだな……」
ゲームマスターがレッドとカレンの仲の良さを???に詳しく説明した。
???「なるほど、第1回から仲が良いのか。そして今では……最早百合関係だな」フフフ
ゲームマスター「そいつらが「二人一緒に賞金を手に入れたい」と言ってるんだ。「賞金を手に入れられるのは一人だけ」というルールなのに……」
???「ほー。どうすんの?」
ゲームマスター「どうもしない。どちらかが失格になるまで見届ける。迂闊にルールを変えるわけにはいかんからな」
???「そっかそっか」ピッピッピッ
ゲームマスター「なっ! 勝手にモニターをいじるな!」
なんと???が勝手にモニターを操作して賞金獲得の条件を「逃亡者が1人になった時」から「逃亡者が2人になった時」に変更してくれたのだ――!
???「これでよし!」
ゲームマスター「な!! 貴様何をするのだ!!」
???「いやー、どっちかしか賞金を得られないなんて可哀想じゃん? それに俺……百合が好きなんだよw そんじゃ、また眠たくなったから俺寝るわ……おやすみ」テクテク
ゲームマスター「おい待て!」
???はゲームマスターをシカトして寝室へと向かって行った。
ゲームマスター「何てことを……」
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???が条件を変更したことにより――
ボンッ!
レッド、カレン「「わっ!?」」ビクッ
二人の目の前に賞金100万円が出現した!
≪レッド・マッカーサー 逃亡成功 200万円獲得≫
≪カレン・マコーミック 逃亡成功 200万円獲得≫
カレン「え、これ、賞金……!? 何で!? 逃亡者が一人だけになった時に貰えるんじゃなかったの?」
レッド「よくわからないけど……どうやら私たちは逃亡成功したようね。スマートウォッチにも「逃亡成功」って書かれてる」
※逃亡成功した逃亡者のスマートウォッチにはそう表示される
カレン「あ、ほんとだ……じゃあ私たち……これ貰っていいってことだよね!?」
レッド「そういうことになるわね」フフ
カレン「やったー!! レッドお姉ちゃんと一緒にお金貰えた!! レッドお姉ちゃんが失格にならなくてよかった……!」
レッド「私も、貴方と一緒にお金を手に入れられて良かったわ」フフ
カレン「うん!」ニコッ
カレンはレッドに満面の笑みを見せた――。
{GAME END}
--------------------------------------------------------------------------
ゲームマスター「畜生……あいつ、よくも勝手に条件を変更してくれたな……」
ゲームマスター「……はあ、まあゲーム終了になってしまったから仕方ないか。とにかく次のゲームのアイデアを考えないと……」
???「zzz」
------------------------------------------------------------------------
謎の男「……」
謎の男「ジェフ……お前は一体どこへいるんだ……」
ゲームの途中から出て来たこの男は、一体何者なのか――。
【END】
- Re: 【Lunatic Play EPISODEⅨ】 ( No.21 )
- 日時: 2023/04/07 18:29
- 名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)
~あとがき~
【Lunatic PlayⅨ】、完結致しました!
ここまで読んでくださった皆様、そして応募して下さった皆様、
本当にありがとうございました!
見返してみると今回はバトル要素が多く、ギャグが少なかったですね;
次回はもうちょっとギャグ要素を多くしたいと思います←
さて、Lunatic Playシリーズ、次でなんと第10回突破でございます!
皆様が更新を楽しみにして下さったり、海外キャラを応援して下さったお陰でここまでシリーズを続けられることが出来ました!
ありがとうございます!<m(__)m>
近日中に第10回Lunatic Playを投稿致します。
因みに次回の逃亡者の数はルナプレ過去最高となりますので、お楽しみに!
それでは、また!