二次創作小説(新・総合)
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- Lunatic Play EPISODEⅨ【完結】
- 日時: 2023/04/07 18:33
- 名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)
【Lunatic Play EPISODEⅨ】
【Lunatic Play(ルナティック・プレイ)】とは?
それは決められた時間内を3匹の狼から逃げ惑い、賞金を獲得する遊戯である。
今回の舞台は大きな幽霊屋敷。昔、
そこで悲惨な事件が起きたと言われている。
今回のルールはいつもと違い、サバイバル制。
制限時間がなく、最後の一人になったものが賞金を獲得出来るシステムだ。
逃亡者は今回もとてつもなく素早い狼から逃げ惑う。
果たして、この幽霊屋敷で最後の一人になる者は一体誰なのか――?
※注意事項
・設定の少ないキャラ(Southparkのキャラ等)はオリジナルの設定を含ませております。
・作者は日本語版を見ない主義なので、海外キャラの一人称や口調は自分のイメージで決めております。なので公式邦訳とは違う恐れがあります。
それでもよろしい方はどうぞ。
~逃亡者~ ※【】内は作品名
レッド・マッカーサー(Red McArthur)【Southpark】{9}
カレン・マコーミック(Karen McCormick)【Southpark】{9}
ジェニー・サイモンズ(Jenny Simons)【Southpark】{9}
パウダー・ターナー(Powder Turner)【Southpark】{8}
ヘンリエッタ・ビッグル(Henrietta Biggle)【Southpark】{1}
バローラ(Ballora)【Five_nights_at_freddy's: Sister_Location】{3}
ミニリーナ(Minireena)【Five_nights_at_freddy's: Sister_Location】{9}
ジェフ・ザ・キラー(Jeff_the_killer)【Creepypasta】{9}
スレンダーマン(Slenderman)【Creepypasta】{2}
ラフィング・ジャック(Laughing_Jack)【Creepypasta】{3}
ブラッディ・ペインター(Bloody_Painter)【Creepypasta】{2}
ザ・レイク(The_Rake)【Creepypasta】{2}
ルル(Lulu)【Creepypasta】{2}
エテレド(Eteled)【Creepypasta】{1}
ゼロ(Zero)【Creepypasta】{1}
ザ・シード・イーター(The_seed_eater)【Creepypasta】{1}
アンジェリカ・ピクルス(Angelica Pickels)【Rugrats】{7}
ジン・アリ(진 아리)【플라워링 하트(Flowering Heart)】{3}
ウ・スハ(우 수하)【플라워링 하트(Flowering Heart)】{3}
ソヌ・ミン(선우 민)【플라워링 하트(Flowering Heart)】{5}
シュエル(슈엘)【플라워링 하트(Flowerinng Heart)】{3}
ハン・ナヨン(한나연)【스피어즈(Spheres)】{2}
バン(반)【르브바하프 왕국 재건설기(Revbahaf Kingdom Rebuilding Story)】{1}
ユリエル(유리엘)【르브바하프 왕국 재건설기(Revbahaf Kingdom Rebuilding Story)】{1}
コナ(코나)【르브바하프 왕국 재건설기(Revbahaf Kingdom Rebuilding Story)】{1}
ミカ(미카)【르브바하프 왕국 재건설기(Revbahaf Kingdom Rebuilding Story)】{1}
イリザベス・ファウスト(伊麗莎白)【浮士德的噩夢(Fausts Alptraum)】{5}
ホムンクルス(荷姆克魯斯)【浮士德的噩夢(Fausts Alptraum)】{2}
ブレイク・ベラドンナ(Blake Belladonna)【RWBY】{2}
ヤン・シャオロン(Yang Xiao Long)【RWBY】{3}
ニオ・ポリタン(Neo Politan)【RWBY】{1}
ハットキッド(Hatkid)【A Hat in Time】{1}
スナッチャー(Snatcher)【A Hat in Time】{1}
ビクター・ストロボフスキ(Viktor Strobovski)【Advanced Education with Viktor Strobovski】{1}
イソギク【フラワーナイトガール】
那智【艦隊これくしょん】
琴葉姫【応募枠】{7}
柊【応募枠】{6}
わたげ【応募枠】{4}
△今回の舞台は幽霊屋敷!
△狂人同士のバトル!
△ラフィング・ジャック、ブラッディ・ペインター、ザ・レイクなど、残虐な者が久々に参戦!
△「르브바하프 왕국 재건설기」「A_Hat_in_time」のキャラが初参戦!
△韓国作品のキャラが多く登場!
△果たして、最後の一人になる者は一体誰なのか――!?
- Re: 【Lunatic Play EPISODEⅨ】 ( No.7 )
- 日時: 2023/03/10 18:52
- 名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)
【Item and PearlⅢ】
那智「……このLunatic Playというゲーム、雰囲気が中々怖いな……」
艦娘の那智、辺りを見渡しながらそう言った感想を述べる。
那智「このゲーム、殺人鬼や狼がいるらしいんだろう。死にたくないな……」
イソギク「あ、那智さん……ですよね?」
そこに花騎士の少女・イソギクが通りかかった。
那智「ん? 確か……イソギクだったな。どうした?」
イソギク「アイテム取りに行くお知らせ出ましたけど、那智さんやってるんですか?」
那智「いいや、このゲームの様子をもう少し見たいから行かない。それに殺人鬼や狼がいるから無暗に動きたくないんだ」
イソギク「そうなんですか」
那智「イソギクはどうするんだ?」
イソギク「わたしも行かないつもりです。アイテムは他の人にお譲りしたいですから」
那智「優しいな」フフ
イソギク「いえいえ、そんな! ――あ、わたしそろそろ隠れられそうな場所探しに行きますね。那智さん、狼や殺人鬼に気を付けてくださいね」
那智「ああ、分かった。ありがとう」
イソギクは那智から離れて行った。
那智「穏やかな感じの女の子だったな」
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{屋敷1F:廊下}
イリザベス「zzz」
その頃、イリザベス・ファウストは未だに睡眠中であった。そんな彼女の近くに――1人の殺人鬼がやってきた。
ラフィング「何処かに人間は……お? 何でこんなところで寝てんだ?」
白黒のピエロで殺人鬼のラフィング・ジャックだ――。ゲーム中なのに寝ている彼女を見て戸惑いつつも近寄ってみる。
ラフィング「まあいいや、寝てるなら食べさせやすいな……」
不敵な笑みを浮かべながら自身の服のポケットからキャンディを取り出し、それをイリザベスの口に近づける。
ラフィング「これでも食って永遠に眠りな……」ニヤニヤ
キャンディを彼女の口に入れようとした瞬間、イリザベスは殺意を感じ取って目を覚まし、飛び起きた――! 急に起きられて驚き、少し後ずさりしたラフィング。
ラフィング「うお!?」
イリザベス「貴方……誰?」
ラフィング「名乗るの嫌だね。何故ならお前はもうじきここで逝くんだからな! さあ、俺様のキャンディ食えよキャンディ」
イリザベス「……嫌!」
イリザベスが壁の破片をラフィングに投げつけて抵抗する! ――しかし、その破片はあっさりと叩き落されてしまった。
ラフィング「おいおい危ねえじゃねえか……まあ俺様が言えた事じゃねえが」
イリザベス「……」タッ
ドサッ!
イリザベスは逃走するも、途中で転んでしまう――。
イリザベス「うっ……!」
ラフィング「おやおや転んじまって。可愛い嬢ちゃんだねえ~~~」
ラフィングは不敵な笑みを浮かべながら彼女に近づき捕まえる。そしてキャンディを彼女の口の中に入れた。
イリザベス「うぐっ――!?」
ラフィング「さあ、永遠におやすみなさい……」ククク
食べると命に係わるキャンディを食べさせられたイリザベスの全身に衝撃が走る。彼女は立っているのが苦しいほどの眩暈を覚えた。彼女の顔色がどんどん青くなり、そして――その場に倒れこんだ。
イリザベス「……」
ラフィング「ヘヘヘヘ!! 俺様のキャンディ、死ぬほど美味かったみたいだな! 文字通り!!」
【イリザベス・ファウスト 失格 残り37人】
ピコン!
ホムンクルス「『イリザベス・ファウストが撃破され、残り37人となった』。イリザベスが退場か……」
琴葉姫「いつも寝てる子がやられちゃった!;」
柊「イリザベス……撃破されたんだ; 結構早めに終わっちゃったんだな;」
ジェニー「……」
一方、ジェニー・サイモンズは鉄パイプを構えながら屋敷の中を慎重に歩いていた。その鉄パイプであるが第5回で拾って以降、ずっと護身用として携帯している。ルナプレで襲われても抵抗できるように。
ジェニー「殺人鬼、出てこないよな……? 便意を乗り越えたからには長く生き残りたい……!」
殺人鬼が出てきたら鉄パイプで抵抗する気満々の彼女だ――。そんな彼女が曲がり角に近づいた瞬間――
ミカ「この屋敷ボロイけど装飾はお洒落――うわっ!!?」
今回初参戦であるポニーテールの女性・ミカがその角から出て来た。怖い顔をしながら鉄パイプを構えているジェニーを見て驚き、腰を抜かすミカ。
ジェニー「!」
ミカ「――って、逃亡者の人じゃん! ビックリした~~……;」
ジェニー「え、え!? 殺人鬼じゃなかった……」
しかし、ミカは逃亡者だと分かると安心し、立ち上がった。
ジェニー「ご、ごめん! 驚かせて……」
ミカ「いいのいいの、別に気にしてないから! それにしても何で鉄パイプなんて持ってるんだい」
ジェニー「殺人鬼に襲われても抵抗できるように……ほら、このゲーム殺人鬼も参加してるから」
ミカ「ああ、なるほどね……確かにこのゲーム、危険な感じだもんね。ジェニー、조심해!」
ミカはジェニーに向かって笑顔の状態で手を振りながら去って行った。
ジェニー「……? 最後の部分なんて言ったんだろう……;」
※조심해(チョシメ)……「気を付けてね」という意味
その頃、アリ、スハ、ミンの三人は屋敷の2Fにある書斎の前にたどり着いていた。
アリ「ここに台座があるんだよね」
ミン「うん、さっさと真珠置いてアイテムゲットしよ!」
三人は書斎に入り、その中心にある台座の上に真珠をセットした。
ピカッ!
突如、真珠の上にアイテムが光と共に出現した。アリは驚きつつも、それを手に取る。
【俊足の薬】
{効果……飲むと3分間、狼より速いスピードで走れるようになる}
アリ「へー、良さそうなアイテムだ!」
ミン「これがあれば狼に見つかっても逃げられそうだね!」
スハ「ええ、それで……これ誰が持つんですか?」
俊足の薬は1個だけ。なので三人のうち誰が持つかが問題になる。
ミン「アリが持ちなよ。持ってれば安心するでしょ」
アリ「いやいや! わたしは友達といれるだけで安心だから! ミンかスハが持ってよ」
ミン「いいよあたしは! 友達に逃げ切ってほしいもん」
スハ「私も二人を差し置いてアイテムを持つのは悪い気がしますので……」
アリ「わたしだってミンやスハに生き残ってほしいよ~!」プンプン
誰が持つかの話し合いが長く続いている。しばらく話し合いをしている途中でミンが一つ提案をした。
ミン「――じゃんけんで決めよっか」
スハ「そうですね!」
アリ「じゃんけんか……そうだよね、もうそれで決めるしかないよね!」
ミン「勝った人がアイテム持つんだよ」
アリ、スハ「「」」コクッ
スハ「ではやりましょうか」
ミン、スハ、アリ「「「最初はグー、じゃんけんポン!」」」
結果:アリ(グー)、スハ&ミン(チョキ)
アリ「勝った……」
スハ「ではアリ、アイテム持ってくださいね」
【ジン・アリ 俊足の薬 獲得】
アリ「うーん、スハかミンに持っててほしかったけど……じゃんけんで決まっちゃったからなぁ」
ミン「まあ、大事にするんだよそのアイテム」
こうして、ジン・アリがアイテムを持つことになったのであった――。
ピコン!
ブラッディ「『バンとジン・アリがアイテムを獲得した』」
シュエル「あら、アリが手に入れたんですのね。アイテム、欲しかったですわ……」
コナ「王子様、アイテム獲得おめでとうございますっ!」
アンジェリカ「ぬあああああああ! アイテム取りたかったのにぃいいい!(# ゚Д゚)」
ミニリーナ「二人がアイテムを取ったってことは、もうアイテムは手に入れられなくなったってことか……。つーかナヨン、何処だー?」キョロキョロ
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その頃、屋敷の付近にある森にてパウダーは狼に警戒しながら歩いていた。
パウダー「邪魔な狼はいないっと~~~♪」キョロキョロ
妙な歌を歌ってはいるが警戒はしているのである。そんな彼女の近くに――
ハットキッド「どうしたの、ご機嫌そうにそんな歌うたって」
今回初参戦であるシルクハットを被った女の子・ハットキッドが通りかかった。
パウダー「うん? なんか無性に歌が歌いたくなってね! ところであなた誰?」
ハットキッド「ぼくはハットキッドって言うんだ。君は?」
パウダー「あたし、パウダー・ターナー! よろしくねっ! そんで何か用かな?」
ハットキッド「いや、なんかおかしな歌うたってる人がいたから気になって、それだけ」
パウダー「おかしな歌って言うなー! あたしが一生懸命考えた歌なんだよっ!(>_<)」プンプン
ハットキッド「一生懸命考えたんだ……w」
会話している二人の近くに――
ビクター「おお……楽しそうにお話しているところ悪いですねえ」
今回初参戦である数学専門の教師のビクター・ストロボフスキが通りかかった。
パウダー「?」
ハットキッド「何、君?」
ビクター「通りすがりの数学専門の教師ですよ。それより、今から我輩の生徒になって授業を受けてみませんか?」
ハットキッド「授業? ゲーム中にやってる時間ないんだけど……」
ビクター「なあに、とても簡単なものですよ。それにすぐ終わりますから」
パウダー「はあ……」
ビクター「では1問目、-10+3--10=?」
パウダー「ええと……」
ハットキッド「……3?」
ビクター「正解! では2問目……8--4-2=?」
ハットキッド「10?」
ビクター「3問目……
10938230-10000223-22+344+56+234444+44444+4444-444+444444+9999-55566662222+223333+3-3-44-2-54ll+2=?」
パウダー、ハットキッド「「「!!?」」」
ハットキッド「わ、分かんない!」
パウダー「あたしも!;」
ビクター「残念……答えられなかったので今から貴方たちを殺します」ジャキッ
ビクターは自身のすぐ近くに斧を出現させ、それを手に取る。そしてハットキッドとパウダーに近づく――。
パウダー「り、理不尽!!」
ハットキッド「パウダー!」ガシッ
シュバッ!
危機を察知したハットキッドがすぐさまパウダーの腕を掴んで空高く飛び上がり、そして傘を開いた――!
ビクター「!」
パウダー「わわわ! 高ーい!(;゚Д゚)」
ハットキッドはパウダーを掴んだまま、傘でフワフワと飛びながら逃げて行ったのであった――。
ビクター「逃げられましたか……」
傘で飛ばれては追う事が出来ない――。
ビクター「しかし、まさか傘で逃げるとは思いませんでしたよ。フフフ、中々興味深い生徒だ……」
その頃――
ニオ「……」キョロキョロ
今回初参戦である少女のニオ・ポリタンが森の中にある大きな岩の上に座りながら、辺りに狼がいないかどうか確認していた。
ニオ「……?」
その最中、何かの影がニオの近くを通り過ぎて行った。上を見上げてみると、傘で空を飛んでいるハットキッドとその子に掴まられているパウダーの姿があった。
パウダー「ハットキッド? そろそろ降ろしてくれないかなぁ、高いところ怖いの……;」
ハットキッド「あともうちょっとしたら降りるから」
ニオ「……」ニヤリ
自分と同じもの(傘)を持っているハットキッドを見て、興味がわくニオであった――。
一方、バン王子は屋敷の入り口のドア付近にいた。彼はたった今、屋敷から出たところなのであった。
バン「折角手に入れたこのアイテム、大事に使わないとな……! そうだ、ユリエルに会いに行こう! ユリエルに褒めてもらうのだ!」
ガッ
バン「んっ?」
スロウポーションを眺めながら歩いている途中で石に躓き、小さい沼に落ちてしまったバン。
バン「ぬあああ余は不幸だ!; どうしよコレ!; いや、洗うしか無いであろう!;」ビチャビチャ
急いで沼から出て、川が無いか探しに行ったバンなのであった――。
シュエル「はあ、アイテム手に入れたかったですわ……もっと早めに真珠を見つけていればよかったですわ」
アイテムを獲得出来なかったことを嘆いている彼女。
シュエル「こうなったら、どちらかを篭絡してアイテムを渡してもらいます!」
バンかアリか、どっちかを上手く丸め込んでアイテムを手に入れるつもりだ――。そう考えている彼女の近くに――
エテレド「おうおう、それは無理だぜぇ。何故ならお前さんはここで終わるんだからなぁ」
今回初参戦である斧を持った狂人・エテレドがやってきたのであった。
シュエル「何ですの貴方。貴方と話すことなんかありませんから何処かへ行ってくださいまし」
エテレド「嫌だね! 何処へも行かない。ていうかお前さんを排除してえんだわ」
シュエル「は? 排除? 何かの冗談ですか?」
エテレド「冗談じゃねえ、本気だ。この斧を見ても冗談だと思うか?」
エテレドは不敵な笑みを浮かべながら、斧の刃を素早く彼女に向ける。それを見た彼女は戦慄した。
シュエル「……!」
エテレド「俺ちゃんに出くわしたことを後悔するんだな!」
エテレドは斧を構えながら彼女に向かって走る。それを見た彼女は逃げようとするが、その瞬間エテレドに足払いされて転んでしまった。
シュエル「あうっ!」ドサッ
エテレド「さーて、排除の時間だぁ……」
シュエル、ピンチ――!
ナヨン「止めなさい! 何やってんのあんた!」
しかし、そこに偶然通りかかったナヨンが止めに入ったのであった――!
エテレド「ああ? 何だお前さんは――うおっ!?;」ドサッ
ナヨンに突き飛ばされたエテレド。
ナヨン「大丈夫!? さああんたは急いで逃げて!」
シュエル「え……え?」
ナヨン「何してるの! 逃げて!」
シュエル「っ……!」タッ
ナヨンの気迫に押されたシュエルは逃げ出した――。
エテレド「いてて……ってオイ! お前のせいで逃げられたじゃねーか」
ナヨン「ごめん、なんだか放っておけなかったから」
エテレド「むかつくヤツだぜ……シュエルの代わりにお前さんを始末してやらぁ!」
ナヨン「始末かぁ……嫌だなぁ、あたしまだミニリーナと再会してないんだ!」
ナヨンが戦闘態勢に入った瞬間、エテレドが素早く距離を詰めて来た! それに驚いたナヨンは目を見開き、そして怯んでしまう。
ナヨン「え、速――」
エテレド「俺ちゃんの攻撃を受けてみな!」
そしてエテレドは斧を思い切り振り回し、ナヨンの腹を攻撃したのであった――! それは途轍もない威力であった。
ナヨン「あああっ――!!!」ドサッ
エテレド「俺ちゃんこう見えて割と速いのよ」
ナヨン「う、うう……ごめん、ミニリーナ……」ガクッ
【ハン・ナヨン 失格 残り36人】
エテレド「これで一人目か……どんどん倒して、最後の一人になってやるぜ」
このゲームで最後の一人になった逃亡者が、賞金を得ることが出来る――!
ピコン!
アリ「『ハン・ナヨンが撃破され、残り36人となった』。ナヨンって人がやられちゃった!」
シュエル「ナヨン……!」
ミニリーナ「…………………!!」
コナ「王子様、大丈夫でしょうか……」
一方、森の中でバン王子の身を案じている従者のコナ。そんな彼女の近くに――
ラフィング「お、また人間みーっけっ!」ニヤリ
先程イリザベス・ファウストを撃破した、ラフィング・ジャックがやってきた――!
コナ「ひっ……! あ、貴方誰なんですか!」
ラフィング「俺様はラフィング・ジャックだ……なあ嬢ちゃん、飴玉一ついるか?」
コナ「……す、すみません、お断りします」
ラフィング「何でだよ美味いぞ。言っとくけど別に変なもんとか入ってねーから」
コナ「明らかにヤバそうな人から物を受け取るわけにはいきません……ごめんなさい」
ラフィング「……ああそうかよ。なら!!」ダッ
痺れを切らしたラフィングが彼女に向かって走り出す。彼は力づくで飴玉を食べさせるつもりだ。それに対してコナは――
コナ「い、嫌です!!」グググッ スポッ
なんと自身のすぐ近くにあった6mの木を引っこ抜き、それを武器として構えた!
ラフィング「えっ!!?」
それを見たラフィングは思わず驚いてしまい怯んだ。
コナ「ご勘弁をーーーーー!!」ブンッ!!
ドゴオオオオオオン!!
ラフィング「ぶべらしゅっ!!」ドサッ
コナが振り回した6mの木がラフィングにヒットし、ラフィングは意味不明な声をあげながら吹っ飛び、倒れたのであった――。
コナ「王子様あああああ! 助けて下さーーい!;」タッタッタ
ラフィング「ま、待てコラ逃げんな……げげ、これアバラいっちまったかもしんねえ……うげふっ!;」ピクピク
ラフィング「つーか……な、なんだあのメイド……とてつもない怪力だったぜ……;」ピクピク
か弱い女の子だと思って油断してしまった、ラフィング・ジャックなのであった――。
一方、カレン・マコーミックは森の中で今も自分を守ってくれそうな人を探していた――。
カレン「誰かぁ……いないの? 私、つらいよぉ……」
一人だと心細くてたまらない。辛くて泣きそうになってる彼女の近くに――
ゼロ「なあそこのアンタ、ちょっといいかい?」
カレン「え……?」クルッ
ゼロがやってきた。今回初参戦である白黒の女性殺人鬼のゼロが突如、カレンに話しかけて来たのであった。
ゼロ「なんか泣きそうになってるみたいだけどどうしたんだい。ああ、あーしはゼロね」
カレン「えっと……私、一人じゃ寂しいし怖いから、誰かと一緒にいたくて……あ、ゼロお姉ちゃん! ゼロお姉ちゃんと一緒にいていいかな? お願い……」
ゼロが殺人鬼だということを知らずにお願いするカレン。
ゼロ「その願いは聞けないねぇ。あーしは殺人鬼なんだから」
カレン「えっ……」
ゼロ「あーしはさっさと最後の一人になって金を貰いたいんだわ。じゃ、バイバイ」
ゼロは自身の武器であるスレッジハンマーを構える。果たして、カレン・マコーミックの運命は――!?
-----------------------------------------------------------------
残り逃亡者……カレン、ジェニー、パウダー、ヘンリエッタ、バローラ、ミニリーナ、ジェフ、
スレンダーマン、ラフィング、ブラッディ、レイク、ルル、エテレド、ゼロ、シード、アンジェリカ、
アリ、スハ、ミン、シュエル、バン、ユリエル、コナ、ミカ、ホムンクルス、ブレイク、ヤン、ニオ、
ハットキッド、スナッチャー、ビクター、イソギク、那智、琴葉姫、柊、わたげの36人。
続く
- Re: 【Lunatic Play EPISODEⅨ】 ( No.8 )
- 日時: 2023/03/17 18:16
- 名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)
【Protect】
ゼロ「あーしの賞金獲得の為に犠牲になりな」
そしてゼロはスレッジハンマーを構えながらカレンに向かって走り出す――! それを見たカレンは咄嗟に逃げ出す。
カレン「だ、誰か……!」タッタッタ
ゼロ「あ、待て!!」タッタッタ
カレン「た、助けてえっ……!」タッタッタ
泣きながらひたすらに逃げ続けるカレン。しかしその途中でとんでもない逃亡者と出くわしてしまった――。
レイク「ヒヒヒヒャヒャヒャヒヒヒ!! レッドと一緒にいた女じゃねえか!」
それはザ・レイクだ――。カレンはレイクとゼロに挟み撃ちにされてしまったのであった。
カレン「!!」
ゼロ「レイク、その子供逃すんじゃないよ!!」
レイク「俺に命令すんじゃねえ!! まあ逃すつもりは全くねーけどな! 俺に切り刻ませてくれえええそして殺させてくれえええええ!!」
レイクは不気味な笑みを浮かべながらカレンに飛び掛かる。それを見たカレンは足が竦んで動けなくなる――。カレン、絶体絶命のピンチ――!
カレン「ひっ――!!」
???「止めろ!!」
ゴスッ!!
レイク「ぐほおっ!!?」ドサッ
ゼロ「!?」
その時、誰かがレイクの頬を鈍器で思い切り殴りつけ、レイクを吹っ飛ばした。
ジェニー「大丈夫かい!?」
ジェニー・サイモンズが鈍器である鉄パイプで助けてくれたのであった。
カレン「ジェニーお姉ちゃん!?」
ゼロ「な、何だいあんた! 何邪魔してくれてるのさ! 失せな!」
ゼロがジェニーに攻撃しようとした瞬間、もう一人の誰かに蹴飛ばされた。蹴飛ばしたのは――
ジェフ「無垢な子供を殺そうとするなんて酷いじゃないか……」
ジェフ・ザ・キラーであった。
カレン「ジェフお兄ちゃん!」
ジェニー「カレン、逃げるよ!」ガシッ
カレン「わっ!」
ジェニー「あいつらがのびている内に!」
ジェニーはカレンの腕を掴んだまま逃げ出す。そしてジェフはカレンが心配なのでジェニーについていった。
レイク「あががが……こ、これ頬の骨いっちまってんじゃね?」ピクピク
ゼロ「くうう……あばらが……」ピクピク
強烈な一撃を食らった彼らは痛みで動くことが出来なかったのであった――。
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{屋敷:食堂}
屋敷の非常口から食堂に逃げ込んだジェニー、カレン、そしてジェフの3人。
ジェニー「カレン、怪我はない?」
カレン「うん、大丈夫……! ジェニーお姉ちゃんとジェフお兄ちゃん、ありがとう……」
ジェフ「いいんだ、それより君のようなか弱い女の子が一人で歩いてたら危ないよ」
カレン「……ほんとは私、レッドお姉ちゃんとずっといるつもりだったんだけど、レイクさんにやられちゃって……」
ジェニー「!」
ジェフ「……レッドを撃破したの、レイクだったのか……」
カレン「それから私、ずっと一人で探してたの。誰か私を守ってくれる人はいないかなって……一人じゃとても怖くて……」
ジェフ「カレン……」
ジェニー「……カレン!」
カレン「?」
ジェニー「これからは僕がカレンのそばにいてあげる! 一人じゃ不安なんだろ?」
カレン「ほんと!?」
ジェニー「うん……幼い子を放ってはおけないしね」
カレン「ありがとう、ジェニーお姉ちゃん……!」
ジェフ「僕も君の守護者になるよ。今までずっと辛かったろう?」
カレン「ジェフお兄ちゃんも……! ありがとう!」
自分の味方が二人も出来て満面の笑みを浮かべるカレンであった。
カレン「あ、ところで」
ジェニー「何だい?」
カレン「ジェニーお姉ちゃんとお話したの初めてな気が……てか初めて顔を見た」
ジェニー「(´・ω・`)」
ジェフ「僕もジェニーの顔初めて見たぞ」
ジェニー「あ……まあ、僕いつもゲーム始まってすぐにうんこ漏らしてたからね……そ、それよりカレン、僕たちから離れちゃダメだよ!(;・∀・)」
カレン「うん!」
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その頃、ユリエルは狼に警戒しながら一人で屋敷付近を歩いていた。
ユリエル「緊張するな、このゲーム……早く最後の一人になりたいところである」
???「ユーーーリエーーーール!」タッタッタ
ユリエル「? この声は……」クルッ
???→バン「ユリエルーーーー!(*´▽`*)」タッタッタ
バン王子が満面の笑みでこちらに走って来ていた。因みに沼に落ちてついた泥は全部拭き取ってある。
ユリエル「……!! 王子様ではないか!」ニコッ
バン「余は会いたかったぞおおお~~!!(*´▽`*)」タッタッタ
そしてバンは笑顔のまま、ユリエルの手を優しく握る。
バン「ユリエル~~~、余は先程アイテムを手に入れたのだ、凄いだろう?(*´▽`*)」
ユリエル「ふふふ、通知のやつで知ったぞ。おめでとう、王子様――ん!?;」クンクン
バンの全身から異臭が漂っている。服は乾かして身体は川で洗ったものの、臭いまでは取れなかったのであった。彼はそれに気づかないまま、ユリエルに接近しているのだ。
ユリエル(何なのだこの妙な臭いは……まるで腐った牛乳を拭いた雑巾のような臭いだ!(;・∀・))
ユリエル(正直早急に離れたいところであるが、彼を愛する婚約者としてそれはならん……! 踏ん張るのだ、妾――!;)
バン「ありがとんありがとん! それでユリエル、折角会えたんだから二人で少し話をしないか?(*´▽`*)」
ユリエル「ああ……別に構わぬが……」
ユリエル(本気で言ってるのか、その身体で……そのくさい身体で!;)
その後、バンとユリエルは近くの切り株に腰をかけた。
ユリエル「それで話とは何だ?」
バン「それはだな……その前にユリエル、何故距離をちょっとあけているのだ?」
ユリエル「え、まあそれは気にするでない……; それよりそなたの話が気になる」
バン「……このゲームには狼や殺人鬼とやらがいるみたいだが……大丈夫か? 不安だったりしないか?」
ユリエル「勿論不安だ……だが今、妾の心は安らいでおる。目の前にそなたがいるのだから」
バン「嬉しいことを言うではないか。――なあユリエル、心が安らぐのならこれから余と一緒に行動しないか?」
ユリエル「そうしたいところであるが……王子様は迷惑ではないのか?」
バン「何を言っているのだ、余が自分から誘いをかけているのだから迷惑なわけがないだろう。それに余は今アイテムを持っているから、一度だけなら狼に狙われても平気だ!」
ユリエル「……!」
バン「というか……婚約者のお主とそばにいられて嫌なわけがないだろう///」フフッ
バンとユリエルは相思相愛の関係だ――。
ユリエル「確かにな……妾もそなたといれて幸せだ。では王子様、これからよろしく頼むぞ……///」
バン「ハハハハハ! うむ! もし狼が来たら世に任せんしゃい!(・∀・)」HAHAHAHA
ユリエル(……やはり好きな人の近くにいると、胸が高鳴るものなのだな……///)ドキドキ
良い雰囲気だ――。
パウダー「ハットキッドーーーーそろそろ降ろしてよ!」
ハットキッド「ちょっと待って、ここら辺木が多いから中々安全に降りられそうな場所が見つかんな――あ、あそこは良いかも!」
木が多いところに着陸しようとすれば傘が枝に引っかかってバランスを崩し、不時着してしまう。なのでハットキッドは木のないところに降りる――。
シュタッ
パウダー「ああ~~~、やっと降りられた……ハットキッド、ありがとね! ――あれ?」
ハットキッド「どしたの――あ」
ユリエル、バン「……;」
着地地点がバンとユリエルのいるところであった。
パウダー「……」
ハットキッド「あ、なんか邪魔しちゃった感じ? ぼくこっから消えるね、それじゃ!」シュタタタタ
即行で立ち去ったハットキッド。一方でパウダーは何故かバンをじっと見続けている。顔を赤く染めながら。
パウダー(カッコいい……///)
一目惚れだ――。
バン「な、何だお主は。何故余の顔をじっと見ておるのだ。はっ、もしかして泥がまだついて――」アタフタ
ユリエル「おい、そなたは一体何者だ!」
パウダー「あっ、すみません! お邪魔しました!;」タッタッタ
我に返った(?)パウダーは逃げるように去っていった。
ユリエル「……何だったのだ、今の二人は?;」
バン「さあ?」
--------------------------------------------------------
一方、アリ、スハ、ミンの三人は屋敷1Fの廊下を歩いていた。
アリ「アイテム……使いたくないなぁ;」
ミン「ちょっとちょっと、折角手に入れたんだから使わないとダメじゃないか」
アリ「だって狼が来た時に逃げられるの、わたしだけなんだよ? わたしは薬があるから逃げられるけど、スハとミンは……」
スハ「逃げる時は私の腕を掴みながら逃げて下さいね」
ミン「じゃああたしはスハの腕を掴む~」
アリ「わたし二人の人間を引っ張れるほどの握力はないんだけど……;」
会話している三人の近くに――
シュエル「あら、アリ達じゃありませんか」
シュエルがやってきた。
アリ「シュエル! どうしたの?」
シュエル「一緒に行動したいと思いまして。ずっと捜してましたのよ? だって「お友達」なんですもの」
アリ「うん! わたし達とシュエルは友達!」
シュエル「それで一緒に行動してもいいですか?」
アリ「勿論OKだよ! スハとミンも大丈夫かな?」
スハ「私も全然構いませんよ」
ミン「괜찮아、괜찮아!」
シュエル「ありがとうございます。では私、貴方がた達に同伴いたしますわ」
シュエル(フフフ……友達? 私はその友達からアイテムを奪うつもりなんですのよ?)
心の中で黒い笑みを浮かべる美少女なのであった――。
シュエル(上手いこと言いくるめてアイテムを奪ってやりますわ!)フフフ
スハ「? どうしました?」
シュエル「え? ああ、何でもありませんわ」
バローラ「ミニリーナは何処かしら?」キョロキョロ
その頃、バローラはミニリーナの捜索に励んでいた。
バローラ「あの子また他の人にいたずらとかしてないかしら……あら?」
バローラが発見したのは……!?
-----------------------------------------------------------------
残り逃亡者……カレン、ジェニー、パウダー、ヘンリエッタ、バローラ、ミニリーナ、ジェフ、
スレンダーマン、ラフィング、ブラッディ、レイク、ルル、エテレド、ゼロ、シード、アンジェリカ、
アリ、スハ、ミン、シュエル、バン、ユリエル、コナ、ミカ、ホムンクルス、ブレイク、ヤン、ニオ、
ハットキッド、スナッチャー、ビクター、イソギク、那智、琴葉姫、柊、わたげの36人。
続く
- Re: 【Lunatic Play EPISODEⅨ】 ( No.9 )
- 日時: 2023/03/25 17:51
- 名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)
【Strong enemy】
バローラ「あれは……」
バローラが発見したのは……
シュエル「さっきから狼の気配が全然ありませんわね」
スハ「ええ、ですが油断してはダメですよ」
アリ、スハ、ミン、シュエルの4人組であった。バローラはそのグループの近くに向かい、話しかけた。
バローラ「皆、ちょっといいかしら?」
アリ「?」
スハ「何でしょうか?」
バローラ「貴方達、ミニリーナを知らないかしら?」
スハ「ミニリーナってあの銀髪のお姉さんですよね? 見てないです」←第1回で会ったことがある
アリ「すみません、知らないです……」
ミン「あたしも見てないね……シュエルは知ってる?」
シュエル「全然知りませんわ」
バローラ「あら、全員知らないのね……」
スハ「ミニリーナに何か用なんですか?」
バローラ「あの子がいたずらしてないかどうか心配なのよ。もし誰かにいたずらしてたら制裁を与えるつもりだから……」フフフ
不敵な笑みを浮かべるバローラ。
アリ(笑顔がサドな感じ!;)
バローラ「それじゃあ私はもう行くわ。4人とも失礼したわね。全く、ミニリーナったら何処行ったのかしら……」
バローラは去って行った。
スハ「制裁加えるとしたらどんな制裁なんでしょう……怖い感じの笑顔浮かべてましたけど;」
ミン「さあ……想像もつかない;」
ホムンクルス「狼は……よし、いないな」
一方、ホムンクルスは狼に警戒しながら屋敷付近を歩いていた。その途中で少し透けた人間の女性を発見した。その女性はトボトボとしばらく歩き続けた後、突然消えてしまった。
ホムンクルス「何だ今の女……ん?」
その時、誰かの視線を感じて後ろを振り返る。するとそこにはニオ・ポリタンが立っていた。
ニオ「」ニヤニヤ
ホムンクルス「何だ貴様は……何か用か」
ニオは不敵な笑みを浮かべながら、自身の武器である傘の先端をホムンクルスに向ける。彼女はどうやら戦うつもりでいるようだ。最後の一人になって賞金を手に入れたいニオは、ホムンクルスに向かってダッシュする――!
ニオ「」ブンッ!!
ホムンクルス「っ!!」
ニオが傘を高速で振り回す。ホムンクルスはそれを鋏の刃部分で咄嗟にガードし、負傷を免れた。
ホムンクルス「戦う気か……ならば!」
ホムンクルスは鋏で横に大きく払うが、バックステップされて回避されてしまった――。
ニオ「♪ ~~!?」ドンッ
しかし後ろに下がったところに木があったので、彼女はそれにぶつかってしまい隙を見せてしまう。ホムンクルスはその隙を突き、鋏で彼女を裂いた―。
ホムンクルス「終わりだ――っ!?」
なんと切られたと同時にニオの姿が消えた。それを見て困惑するホムンクルス。
ホムンクルス「消えた……? ――うっ!!」ドサッ
突然、後ろから飛び蹴りされて大きく吹っ飛ばされてしまうホムンクルス。飛び蹴りを放ったのはニオ。ホムンクルスが鋏で裂いたのは、なんとニオの分身であったのだ――。彼女は分身を作り出せる能力を持っているのだ。
ホムンクルス「……っ!」
ニオ「」ニヤニヤ
彼女は不敵な笑みを浮かべながら、倒れているホムンクルスに歩み寄る。そして傘の中棒に仕込まれた、長く鋭い刃を取り出し、それでホムンクルスの背中を刺そうとする――。
ホムンクルス「ここで終われるか――」
ホムンクルスは立ち上がって鋏を振り回しニオを驚かせ、怯ませる。そして怯んでいる間に逃げ出した――。
ニオ「……」
標的に逃げられて見失ってしまい、不機嫌な表情を浮かべるニオであった――。
スナッチャー「ふ~~~~、全然逃亡者と会わねえなぁ~~!」
今回初参戦の陽気な悪魔・スナッチャーは誰とも会えずに退屈していた。
スナッチャー「ゲーム始まってから割と経ってるのに誰とも全然会ってねえ! やっぱ我自身から逃亡者探しに行ったほうがいいのかねぇ。でも狼には見つかりたくねえし……お!?」
その時、誰かが彼の近くを通りかかる。それはヘンリエッタ・ビッグルであった。
スナッチャー「よう貴様! 退屈なんだ、我と話をしようぜ!」
ヘンリエッタ「……何だい、あんた」
タバコを吸いながらスナッチャーを冷めた目で見つめるヘンリエッタ。
スナッチャー「我の名はスナッチャー! なあ、我と少し付き合ってくれよ、少しだけでいいからよぉ」
ヘンリエッタ「ああ、いいよ。私悪魔に興味あるから」
スナッチャー「ほう、悪魔に興味があるとはもしかして貴様、ヤバイ感じの人間か? いや我もヤバイ存在だけどな」
ヘンリエッタ「私はゴスの道を歩んでいるからね」
スナッチャー「ゴスの道ぃ?」
ヘンリエッタ「仲間と共に全体主義者を憎み、誰とも関わらないように生きることさ」
スナッチャー「全体主義者を憎んでるなら何で仲間とつるんでんだ?🤔」
ヘンリエッタ「そこにはツッコまないで(・_・;)」
スナッチャー(あ、もしかしてタブーな感じだったか)
スナッチャー「てかずっと気になってたんだけどよ」
ヘンリエッタ「何だい?」
スナッチャー「貴様見たところまだ子供だよな。タバコなんか吸ってたら寿命縮まっちまうぜ」
ヘンリエッタ「余計なお世話さ」
スナッチャー「そうかいそうかい、まあ吸いたいならいくらでも吸えばいいさ。死んだら我が貴様の魂を奪ってやる!」アーハハハハハ
魂を奪える能力を持っているスナッチャー、悪魔らしく不敵な笑みを浮かべる。
ヘンリエッタ「何年後の話さ」
スナッチャー「さて、もう話は終わりだ。時間取らせちまったな、行っていいぜ」
ヘンリエッタ「……そうかい」
ヘンリエッタはタバコを吸いながらスナッチャーから離れて行った。
スナッチャー「ふう~~~、暇つぶしになったぜ!」
ルル「次の標的は誰にしようかな~……?」キョロキョロ
その頃、ルルは目を抜き取りたいために他の人間を探していたのであった。
ルル「――いてっ! あの金髪のパンチ、ほんとえげつなかった……どうやったらあんな威力のパンチ出せるの……」
身体がまだ少し痛むルルの近くを――
シード「ん? 子供か……」
シード・イーターが通りかかった。
ルル「おっ――! ってなんだ、怪物か。人間だったら目を奪ってやろうかな思ったけど、怪物の目には興味ないね」
ルルが去ろうとした瞬間、シード・イーターが話しかけてきた。
シード・イーター「ルルよ、儂の目に興味がないなら一つ話がある」
ルル「何?」
シード・イーター「儂と一緒に人間狩りをしないか? 儂は人間の警戒を解くスキルに優れているのだ。人間を油断させれば目を奪いやすくなるだろう。どうだ? 儂と一緒にいれば効率が良くなるぞ」
ルル「ほんと? 良かった~わたし人間の目を集めるのが趣味だから助かるよ~、ありがとう、よろしくね!」
シード「ああ……よろしく、そしてさようなら」
ルルが「え?」と言って驚いた瞬間、シードに押し倒されてしまう。突然の出来事だった為、彼女は面食らってぽかんとしていた。
シード「ククク……油断していたな、ルルよ。お前はこれから儂に狩られる」
ルル「な、何で……!」
シード「言ったろう、儂は人間の警戒を解くのが得意だと。お前も人間だから狩りの標的なのだ。じゃあ、さよならだ」
ルル「――!!」
ドスッ!!
そしてシードは自身の腕をルルの腹に深く突き刺し、彼女の気を失わせたのであった――。
【ルル 失格 残り35人】
ピコン!
ブレイク「『ルルが撃破され、残り35人となった』」
わたげ「ルルちゃんやられちゃった!」
ヤン「ルルってさっき私と戦ったメカクレの子だよね? 逃げられたと思ったらなんかやられてるし……;」
ハットキッド「金髪の男の人と女の人、なんかいい感じの雰囲気だったな~、もしかして付き合ってんのかな?」
バン王子とユリエル王女の関係性を推測しながら屋敷周辺を歩く彼女。
スナッチャー「おっ!」
そんな彼女に近づいて来るスナッチャー。
スナッチャー「おいお前、さっき一人で何を言ってたんだ?」
ハットキッド「ん、さっき金髪の男性と女性が良い感じの雰囲気になってたっぽいなーって」
スナッチャー「ほう!? もしかして色恋沙汰か? 面白いじゃねーか、ちょっと話を聞かせろよ」
ハットキッド「えー、めんどいからやだ」
スナッチャー「なら……」
彼は突然、何故か契約書をハットキッドの目の前に出現させた。契約書の内容は「スナッチャーに金髪の男性と女性の話をしろ」というものであった。
スナッチャー「「了承する」か「了承しない」かどちらかの項目を選んでサインしろ。もし「了承しない」を選んだら魂を奪ってやる」ニヤニヤ
ハットキッド「拒否権ないじゃん、せっこ……;」
スナッチャー「ア――――ハハハハハ!!(でかい声) 我は悪魔だからな! さあどうする? サインするかしないか? 言っとくが「どっちも選ばない」とか無しだからな!」
ハットキッド「」ビリビリビリビリビリッ!! ←契約書破った
スナッチャー「なあっ!!?(;゚Д゚)」
ハットキッド、補足を無視して契約書を破ってどちらも選ばなかった。
ハットキッド「こうすりゃどっちかを選ぶも何も無くなるね」ニヤニヤ
スナッチャー「ぐぬぬぬぬ!(# ゚Д゚)」
まさか契約書を破られるとは思わなかったスナッチャーは怒り、魂を奪ってやろうと決めた。その時――。
スレンダーマン「ふふふ、楽しそうなところお邪魔して申し訳ございませんね」
スレンダーマンが通りかかった。
スレンダーマン「貴方がた達にご用件があるのですがお時間いただけますでしょうか?」
スナッチャー「何だ! 今取り込み中だ!(# ゚Д゚)」
スレンダーマン「いえ、すぐに終わりますので……」
ハットキッド「すぐって――んっ!?」グラッ
スレンダーマンを見続けていたハットキッドとスナッチャーが体調を崩し、更に足がふらついた。
スナッチャー「何だこれは……気分が悪い……;」
スレンダーマン「私を見つめていると色々な症状が起きるのですよ。ただいま、そういう能力を発動しました。さあ貴方たちには今から倒れてもらいましょう……」
賞金目当てのスレンダーマンはスナッチャーとハットキッドを撃破するつもりだ――。
スナッチャー「くっ……だがこのままやられる我ではねーぞ! 悪魔に喧嘩売ってただで済むと思――うっ――」ドサッ
ハットキッド「ちょっ!」
どんどん体調が悪化し、ついに倒れてしまったスナッチャー。
スレンダーマン「無理はいけませんよ……スナッチャー、貴方はここで終わりです」
スナッチャー「畜生……」ガクッ
スナッチャーは気を失った。
【スナッチャー 失格 残り34人】
ハットキッド「!!」
スレンダーマン「さあ、ハットキッドも倒れなさい……」
ハットキッド「……やーだ!」タッ
彼女はフラフラの状態でありながらも一生懸命走って逃げたのであった――。
スレンダーマン「お待ちなさい――ん!」
狼「グルルル……」キョロキョロ
彼は彼女を追おうとするが、一匹の狼が近づいて来ていたため追うことを諦めた。
スレンダーマン「逃げられてしまいました……まああんなフラフラの状態ではいずれ倒れるでしょう」
-----------------------------------------------------------------
残り逃亡者……カレン、ジェニー、パウダー、ヘンリエッタ、バローラ、ミニリーナ、ジェフ、
スレンダーマン、ラフィング、ブラッディ、レイク、エテレド、ゼロ、シード、アンジェリカ、
アリ、スハ、ミン、シュエル、バン、ユリエル、コナ、ミカ、ホムンクルス、ブレイク、ヤン、ニオ、
ハットキッド、ビクター、イソギク、那智、琴葉姫、柊、わたげの34人。
続く
- Re: 【Lunatic Play EPISODEⅨ】 ( No.10 )
- 日時: 2023/03/27 04:45
- 名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)
【Bloody painter AND The Seed Eater】
琴葉姫「やっぱルナプレ、ドキドキするなぁ……」
彼女は今も屋敷付近の森にて、大樹の陰に隠れていた。
琴葉姫「誰かと一緒に行動したいなぁ、出来れば柊さん、わたげさん、イソギクちゃんのうち誰か……」
イソギク「呼びました?」
琴葉姫「!?」ビクッ
突然、イソギクに後ろから声をかけられた琴葉姫。イソギクは偶然ここを通りかかったようだ。
イソギク「わたしの名前が聞こえた気がしたのですが……」
琴葉姫「イソギクちゃん! イソギクちゃんだ! うん、言った言った! な、一緒に行動しないか?」
イソギク「いいですよ―」
琴葉姫「おっしゃ!(*´▽`*)」
琴葉姫、イソギクと共に行動することに――。
その頃、ブラッディ・ペインターは屋敷1Fの廊下にて茶髪の少女を捜していた――。
ブラッディ「茶髪の少女……一体何処にいる? フフフ、幼き女の芸術作品は初めてだからワクワクする……」
その時、曲がり角からシード・イーターが現れた。
ブラッディ「ん? ああ、シードか……」
シード「ほう、ブラッディ・ペインターか。話がある」
ブラッディ「何だ。僕は今人間の子供を捜している途中で忙しいんだ、後にしてくれ」
シード「捜してどうするつもりだ?」
ブラッディ「死体にして素敵な芸術作品にするつもりだ」
シード「ほう、それなら儂と協力しないか? 儂と一緒にいれば――」
ブラッディ「いい。お前の事は知ってるよ。警戒を解いて襲う――それがお前のやり方だろう。僕は引っかからないよ」
シード「ほう、儂のやり方を知ってるとはな。だがお前を襲うつもりはない」
ブラッディ「何故だ?」
シード「儂は基本子供しか襲わん。お前は子供と言える年齢じゃない。だから協力したいという気持ちは本当だ」
ブラッディ・ペインターの年齢は25~35歳辺りなので、シード・イーターの狩りの対象ではない。
ブラッディ「怪物にそう言われてもいまいち信用できないな……」
シード「なら儂の目をじっくりと見るのだ。これが嘘をついている目と思えるか?」
ブラッディ「……確かに、嘘をついている目じゃないな。分かった、信用しよう」
シード「ありがとう。では一緒に子供を捜しに行こうじゃないか」
ブラッディ・ペインターはザ・シード・イーターと手を組んだ――。
一方、バローラは今もミニリーナを捜索中。
バローラ「ミニリーナ、何処にいるのかしら……あ!」
ミニリーナ「……」
バローラ、ようやくミニリーナを発見――!
バローラ「ミニリーナ! 捜したのよ。聞きたいんだけど、あれからまた誰かにいたずらとかしてないでしょうね?」
ミニリーナ「悪い、今は私を放っておいてくれねえか」
バローラ「えっ……?」
ミニリーナの声は怒りに震えている。ミニリーナの声を聞いて機嫌が悪いと察したバローラはそれ以上何も言わなくなった。
ミニリーナ「私、ナヨンっていう友達がいるんだ。第6回で仲良くなってさ。その友達が撃破されちまったんだ。撃破した奴に制裁しねえと気が済まないんだわ……」
バローラ「ミニリーナ……」
スレンダーマン「おや、こんなところにお嬢様が二人もいるではありませんか」
そこにスレンダーマンが通りかかる。
ミニリーナ「誰だお前」
スレンダーマン「名乗るなんて時間の無駄ですよ。何故なら……貴方がた達は今ここで私によって倒されるのですから」
バローラ「……どうやら、私達とやる気のようね」
ミニリーナ「ああ……バローラ、やられんじゃねーぞ!」
バローラ「ミニリーナこそね」フフ
ミニリーナ(まあ、こっちは二人で相手は一人! 二人がかりなら負けないだろ……!)
スレンダーマン「ミニリーナ」
ミニリーナ「あん?」
スレンダーマン「今貴方はこう思ってますよね? 「二人がかりなら負けないだろう」とか……」
ミニリーナ「!」
スレンダーマン「その慢心が顔に出てましたよ。確かに一見私のほうが不利に見えるでしょうが、それは間違いでございます……」カッ!!
スレンダーマンは能力を発動させた――!
ミニリーナ「あ、あれ……足がふらついて……」フラッ
バローラ「わ、私も……何故」
スレンダーマン「さあ、倒れなさい……」
能力を発動させているスレンダーマンを見つめていると体調不良を起こしてしまう。具合が悪くなって身体がふらついているバローラとミニリーナであったが……
バローラ「まあ……戦闘はできるわ」
なんとバローラはその状態でスレンダーマンに向かって素早く走り出し、蹴り攻撃を放った。虚を衝かれたスレンダーマンは驚きながら吹っ飛ぶ。
ミニリーナ「私だって!」
ドゴオンッ!!
スレンダーマン「っ――!!」
吹っ飛んだところにミニリーナが強烈なパンチを放って追い打ちをかけた――!
スレンダーマン「ふふ……体調不良だというのにやるではありませんか。ですが無理をしてはいけませんよ?」
バローラ「うっ――!」ガクッ
無理に体を動かした為、具合がどんどん悪くなってその場に跪いてしまうバローラ。それを見たミニリーナが心配し、バローラのそばに駆け寄った。
ミニリーナ「バローラ! しっかりしろ!!」
バローラ「ミニリーナ……ダメ、どんどん気分が悪くなっていくわ……」
バローラは身体が震えており、更に顔色が真っ青になっている。これは危険な状態だ――。
バローラ「ミニリーナ……ごめんなさい」ガクッ
そして、気を失った――。
【バローラ 失格 残り33人】
ミニリーナ「……」
スレンダーマン「バローラがダウンしましたか。次は貴方ですね……」
ミニリーナ「バローラ、今体調不良が治ったよ」
スレンダーマン「?」
その瞬間、ミニリーナが目にも止まらぬ速さで回し蹴りを放ち、スレンダーマンに強烈な一撃を与えた――! ミニリーナはバローラがやられた怒りで体調不良を吹き飛ばしたのだ。
スレンダーマン「なっ――!! 何処にそんなパワーが……!」
ミニリーナ「私にとっちゃバローラは家族みたいな存在なんだわ……」
-------------------------------------------------------------
{回想}
服屋にて――
バローラ「ほらミニリーナ! 女の子なんだからたまにはおめかししないと! このフリフリのワンピースなんてどうかしら?」
ミニリーナ「は? やだよ恥ずかしい!;」←男勝りな性格だからフリフリ系は苦手
バローラ「まあまあいいじゃない! さあお着替えしましょ!」ポイッ ←ミニリーナを更衣室にぶち込む
ミニリーナ「ぐべっ!!;」
バローラ「さ、じっとしてなさいね」フフ ←そして高速で着替えさせる
ミニリーナ「ちょっ、ちょっ!」
ミニリーナが戸惑っている間に、バローラはフリフリのワンピースに着替えさせた。
バローラ「あらー、似合ってるじゃなーい!///」
ミニリーナ「ううう……///」
ある日には――
バローラ「ミニリーナ! はい、カルボナーラ! お腹空いてるでしょ?」
ミニリーナ「おお、やっと晩飯だ! ――おお、美味しそう! いっただきまーす!」モグモグ
ミニリーナ「うまい! うまい! うまい! うまい! うまい!」←煉獄さんフェイス
バローラ「ふふふ、ありがとう」クスクス
バローラ(笑顔で食べてるミニリーナ可愛い……)
-----------------------------------------------------------
{現在}
ミニリーナ「バローラは私に可愛い服買ってくれたり、毎日美味い飯を作ってくれたりした。そんな家族が目の前でやられたら、憤るに決まってんだろ……」
スレンダーマン「……ふふ、素晴らしい家族愛ですね……」ガクッ
スレンダーマンは賞賛した後、気絶した――。
【スレンダーマン 失格 残り32人】
ミニリーナ「手強い相手だったぜ……。なあ、バローラ、スレンダーマンはやっつけたよ」
-------------------------------------------------------------------
その頃、カレン、ジェフ、ジェニーの三人は屋敷2Fの廊下を歩いていた――。
ジェフ「……」
ジェニー「……」
ジェフとジェニーは武器を構えながら、敵が現れないかどうか警戒中だ――。
カレン(仲間が二人もいると頼もしいなぁ……)
ジェニー「敵がいないな……ん、あそこにいるのは……」
前の方から二人の逃亡者がこちらに向かって来ているのが見えた。その二人とは、ブラッディ・ペインターとシード・イーターであった――。その二人の容姿を見てカレンは怯える。殺人鬼と怪物を見れば、怯えて当然だ――。
ブラッディ「やっと見つけたぞ、茶髪の少女……」
ジェニー「……何だ君は、カレンに何か用かい」
ブラッディ「僕はブラッディ・ペインター。芸術作品にしに来たのさ」
ジェニー「芸術作品?」
ジェフ「こいつの言う「芸術作品」は「殺害」って意味さ……奴は人間の死体で彫刻や絵画を生み出すことを趣味としているんだ」
カレン「っ……!」
ジェフの説明を聞いて、更に怯えるカレン。
カレン(やだ……私、ブラッディお兄ちゃんに「芸術作品」にされちゃうの……? ――ううん、ジェニーお姉ちゃんとジェフお兄ちゃんがいるから、大丈夫大丈夫……!)
ジェニー「何それ怖っ……;」
ブラッディ「よく知っているじゃないか、ジェフ。――まあ僕と同じ世界の出身だから知っててもおかしくないか」
ジェフ「隣のやつは何だ?」
シード「儂もその少女を始末しに来た。言っておくが芸術作品とやらには興味はない。狩りの為に来たのだ」
ジェニー「――つまり結局、殺害目的で来たってことか。カレンを殺させたりなんかさせない!」
ジェフ「僕もカレンを守る!」
ジェニーは鉄パイプを、ジェフはナイフをブラッディ・ペインターとシード・イーターに向けた――。
シード「ならば先に貴様らを狩ってやろう……」
ブラッディ「……三人も人間がいるのならたくさんの芸術作品を生み出せるな……まあ僕は元々、人間一人だけを芸術作品にする予定だったんだけど」フフ
ジェニー・サイモンズ & ジェフ・ザ・キラー VS ブラッディ・ペインター & ザ・シード・イーター! 果たして、この戦い、一体どうなる――!?
-----------------------------------------------------------------
残り逃亡者……カレン、ジェニー、パウダー、ヘンリエッタ、ミニリーナ、ジェフ、ラフィング、ブラッディ、
レイク、エテレド、ゼロ、シード、アンジェリカ、アリ、スハ、ミン、シュエル、バン、ユリエル、コナ、ミカ、
ホムンクルス、ブレイク、ヤン、ニオ、ハットキッド、ビクター、イソギク、那智、琴葉姫、柊、わたげの32人。
続く
- Re: 【Lunatic Play EPISODEⅨ】 ( No.11 )
- 日時: 2023/03/26 22:42
- 名前: ウィオ (ID: izFlvzlp)
【Battle】
ブラッディ「まずはジェフ、君から芸術作品にしてやる」タッ
ジェフ「なってたまるか!」
ゲシッ!!
ブラッディ「っ!!」ドサッ
ブラッディがジェフに向かって走り出した瞬間、ジェフは蹴りを入れて吹っ飛ばし、阻止したのであった。
ブラッディ「くっ……」
ジェフ「芸術作品を生み出せないような身体にしてやる」
ジェフはナイフでブラッディに切りかかるが、素手で受け止められてしまった。
ジェフ「なっ!」
ブラッディ「残念!」
ジェニー「ジェフ!!」タッ
ジェフを心配して助けに行こうとした瞬間、シード・イーターに阻まれる。
シード「貴様の相手は儂だ、ジェニー・サイモンズ」
ジェニー「……!!」
シード・イーターは彼女に向かってジャンプした瞬間、高速パンチを繰り出す! そのパンチを彼女は咄嗟に鉄パイプでガードする――。
ジェニー「食らってたまるか!」
ガードした後、ジェニーはすかさずシードの腹を鉄パイプで思い切り殴りつけた。強烈な一撃をもらったシードだがその場で踏ん張り、彼女の腹に蹴りを入れた――。
ジェニー「ううっ!!」
シード「負けるか!!」
ジェニー「……こっちだって、負けたくない!!」
ジェニーも踏ん張り、再び鉄パイプで腹を殴りつけてシードを蹲らせた。同じところを二回殴られれば流石に耐えられない――。
シード「くっ……」
ジェニー「シード・イーター、これで終わりだよ」ブンッ!!
ドゴオッ!!!
そしてジェニーはトドメの一撃を与え、シード・イーターの気を失わせたのであった――。
【ザ・シード・イーター 失格 残り31人】
一方でジェフはブラッディと激しい戦いを繰り広げていた。閃光のような斬撃が飛び交っている――。
ブラッディ「抵抗するな、大人しく僕の芸術作品になるんだ」
ジェフ「誰がなるか!」
お互い、ナイフで斬り合っている。一見、実力は互角に見えるがブラッディの方が少しずつおしていっている――。ブラッディの連続攻撃でジェフは徐々に傷を負っていく。
ジェニー「ジェフ!!」
それを見たジェニーが心配し、ジェフに加勢しようとする。
ジェフ「ジェニー! 君はカレンのそばにいろ! こいつは僕がやる!」
ジェニーがカレンのところに向かおうとした瞬間、ブラッディが何故か突然、ピタリと攻撃を止めた。ジェフはそれに驚き攻撃を止めた。その瞬間、ブラッディはニヤリと笑って後方宙返りを行い、カレンのすぐそばに移動した――!
カレン「えっ――!?」ビクッ
ジェフ「なっ――カレン!!」
ジェニー「やばっ……!」
ブラッディ「みんな驚いただろう。僕はさっさと作品を生み出したいんでね。それじゃあバイバイだ」
そしてブラッディがナイフでカレンの腹を突き刺そうとする。――しかしナイフが彼女の腹に刺さる事はなかった。何故ならブラッディの両腕にジェフのナイフが突き刺さっていたからだ――。
ブラッディ「ぐっ――!!」
ジェフ「これで刺せないな」
ジェフはブラッディが刺そうとした瞬間に、咄嗟に二本のナイフを投げつけていたのであった――!
カレン「ジェフお兄ちゃん!」
ジェニー「カレン! こっちへ!」
カレン「う、うん!」
カレンは急いでジェニーのそばに駆け寄った。
ブラッディ「くっ……こんな状態じゃ作品を生み出せないじゃないか……芸術家の腕は命なんだぞ。こうなれば仕方ない……」タッ
ジェフ「おい!」
パリイイイイイン!!!
なんとブラッディは自身のすぐ近くにあった窓に向かって走り出し、その窓のガラスを体当たりで割った――。そしてブラッディはそこから飛び降りたのであった!
ジェニー「なっ――!」
ジェフ「――くそっ!」
逃げられてしまった……
ジェニー「カレン、大丈夫!?」
カレン「う、うん! ……ありがとう、ジェフお兄ちゃん、ジェニーお姉ちゃん……」
ジェフ「僕がナイフで刺しておいたが……あいつは強い、またいつか襲ってくるかもしれない。ジェニー! 警戒を怠らないでくれよ」
ジェニー「勿論だ!」
-------------------------------------------------------------------
その頃、レイクとゼロは今も痛みに悶えていた――。ジェフとジェニーの一撃が相当強かったからだ。
レイク「ふう、ふう……ん、ちと痛みが和らいできたか……?」
ゼロ「……ああ、やっと痛くなくなって来た……」
しかし、レイクの頬のダメージが時間経過によって和らぎ、あばらにダメージを負ったゼロも時間経過で回復したのであった。
レイク「ふう……やっと頬が痛くなくなったところで……おいゼロ。カレンを逃がすなっつったろうが」
ゼロ「急にジェフに蹴りを入れられたんだから仕方ないじゃないか……あーしは悪くない」
レイク「あばらを攻撃されたぐらいで苦しむなや……」
ゼロ「お前こそ、頬に一発かまされて苦しんでたじゃない……」
レイク「やかましい! 俺に反論するな! ああムカつく、ムカつく! お前はここでぶちのめす!!」
ゼロは怒り狂ったレイクの攻撃を防御しようとスレッジハンマーを盾代わりにするが、レイクがそのスレッジハンマーを素早く弾き飛ばしたのであった――!
ゼロ「!!」
レイク「お前はここでしまいじゃあ!!」ザクッ!!
ゼロ「うああっ!!!」ドサッ
彼女はレイクの鋭い爪に切り裂かれ、意識を失ったのであった――。
【ゼロ 失格 残り30人】
レイク「……さて、またあの茶髪の女を捜しに行かないとな……逃がしたままじゃ後味が悪ぃ」
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その頃、琴葉姫とイソギクは一緒に屋敷周辺を歩いていた。
琴葉姫「イソギクちゃんといると安心するな~!」
イソギク「そうですか? ありがとうございます……」ニコッ
琴葉姫「わたげさんや柊さんにも会いたいな」
その二人を見つける為に、まずは屋敷周辺をあたっているのであった。その二人を探していると――
わたげ「あれ……琴葉姫さん!? それにイソギクちゃんもいる!」
琴葉姫「!? わたげさんだ!」
なんと、わたげが通りかかった――! わたげの隣には何故か那智もいる。
イソギク「那智さん!」
那智「ん、また会ったな」
琴葉姫「わたげさん! と那智ちゃん? 珍しい組み合わせですね」
わたげ「さっきそこで会いまして」
琴葉姫「なるほど! あの、わたげさん! 私と一緒に行動しませんか?」
わたげ「勿論! 私も琴葉姫さんと一緒になりたいと思ってたんです!」
琴葉姫「やった―!!(*´▽`*) ルナプレで初めてわたげさんと合流出来た!」
イソギク「あの、那智さん! また会えたの、何かの縁かもしれませんし一緒に行動しませんか?」
那智「ああ、構わないぞ」
イソギク「ありがとうございます!」
琴葉姫、イソギクがわたげ、那智を加え、4人のグループを結成したのであった――。
その頃、パウダー・ターナーは一人で屋敷周辺の森の中を歩いていた。
パウダー「あの金髪の男の人……カッコ良かったなぁ……///」
そう呟きながら歩いていると、仮面をつけた教師――そう、ビクター・ストロボフスキが近づいて来たのであった。
ビクター「やっと見つけましたよ」
パウダー「!? さっきの理不尽教師! な、何なの……」
ビクター「罰を与えに来たんですよ。我輩は生徒にまだ制裁を加えていない。問題を間違えた生徒には罰を与えませんとね……」
パウダー「生徒って何さ、あたし正式な生徒になった覚えないんだけど……てか逃げなきゃ!」タッ
逃げようとするがすぐに距離を詰められ、斧を顔の前に近づけさせられる
パウダー「ひっ!;」
ビクター「逃げられると思いましたか? さあ、罰を与えてあげます」
パウダー「や、やだ……!」
パウダー・ターナー、ピンチ――!
バン「おい! 何をしている!!」
その時、偶然近くを通りかかったバン王子とユリエル王女が助けに来たのであった――!
パウダー「あっ!! さっきのイケメンさんとお姉さん……!」
ユリエル「これは一体何事だ!」
バン「――お主! 先程の少女ではないか! おい、ビクターよ! 彼女から離れたまえ!」タッ
バンが剣でビクターに切りかかるが、あっさりと避けられてしまう。
ビクター「危ないところでした」
しかし、パウダーから離れてくれた。それを見たバンはすかさずパウダーを保護する。
バン「大丈夫か」
パウダー「う、うん! ありがとう……!///」
バン「ビクターよ、さっきはどうしてあんなことを……?」
ビクター「我輩の数学の問題に間違えたので罰を与えようとしただけですよ」
パウダー「あんな問題解けるわけ無いじゃん! 難しいっていうレベルじゃねーぞ!」
ユリエル「一体どんな問題を出したのだ? 教えてくれ」
ビクター「いいでしょう。ではその問題を言いますので、皆様はそれに答えてください。正解出来たら我輩はここから立ち去ります。不正解でしたら、貴方たちに罰を与えましょう……」ニヤリ
バン「……正解したら本当に立ち去ってくれるのだな?」
ビクター「ええ。我輩はそういうところはしっかりしていますので。では問題」
パウダー、バン「」ゴクリ
ビクター「10938230-10000223-22+344+56+234444+44444+4444-444+444444+9999-55566662222+223333+3-3-44-2-54ll+2=?」
ビクター(この問題に答えられる者はいないでしょう……フフフ)
パウダー(やっぱりわかんない……)
バン(よ、余には難関過ぎる問題だ!;)
ユリエル「-55564768628だ!」
パウダー、バン「「えっ!!?(;゚Д゚)」」
計算が非常に得意なユリエルが一瞬で解答した――!
ビクター「………せ、正解……;」
まさか正解を答えられるとは思わず、彼は少しの間フリーズしてしまう。
ビクター「わ、分かりました……では約束通り、立ち去りましょう」スタスタ……
悔しそうにしながら去って行った、彼なのであった――。
パウダー「お姉さん、すごーい!(*´▽`*)」
ユリエル「ホホホホ、計算は妾の得意分野だ!」
パウダー「あ、あたしはパウダー・ターナーって言うんだ~! お姉さんたち、一体名前はなんて言うの?」
ユリエル「ユリエルだ。一国の王女だ」
バン「余の名はバンだ! 王子であーる!」
パウダー「バン王子にユリエル王女! よろしくね! ――え? 王子と王女?」
数秒後、パウダーは土下座しながら何度も何度も謝る。
パウダー「ごめんなさいごめんなさいタメ口でごめんなさいお偉いさんだと知らなくてタメ口使ってしまいました死罪ですよねごめんなさいごめんなさい本当にごめんなさい((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」
ユリエル「そ、そんなに謝るな。妾はタメ口ごときで処罰はせん;」
バン「王子だと知らなかったのなら仕方ないのである! だから顔をあげたまえ」ハハハ
パウダー「あ、じゃあ処罰とかは無しですか?」
バン「ナシである!」
パウダー「やったーーーーーー!! ありがとうございます!(*´▽`*)」ピョンピョン
バン(かわいい)
パウダー「あの、先程は助けて下さりありがとうございます!」ペコリ
バン「ハハハ、構わん構わん! それでは余はもう去る。危ない者には気を付けたまえよ」
バンとユリエルが去ろうとした時、パウダーが「待ってください」と言って二人を静止させた。
バン「何だ?」
ユリエル「?」
パウダー「あ、あの……あたし……///」モジモジ
バン、ユリエル「?」
パウダー「バン王子についていきたいんですけど良いですか? 一人じゃ不安で……///」
「不安」というのはバン王子と一緒になりたいがための口実だ。
バン「別に構わんが……ユリエルはどうだ?」
ユリエル「大丈夫だぞ」
パウダー「ありがとうございます! ふふふ、バン王子と一緒……///」デレデレ
パウダー・ターナー、バン王子とユリエル王女と一緒に行動することに――。
ユリエル(……おい、彼女まさか王子様のことが好きなのか? なんかさっきから顔が赤いし……妾は王子様の婚約者なのだぞ? もしや妾が婚約者であることを知らないのか……?;)
ユリエル(王子様もきっと困惑しているだろう……)チラッ
バン「ハハハハハ、どういたしまして! 余から離れるでないぞ!( ̄▽ ̄)」
ユリエル(しまった、王子様は単純だから気づいてない; ――というかどうしようか、妾が婚約者であること、告げた方がいいのだろうか……;)
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その頃、謎の男が屋敷周辺で誰かを探していた――。
謎の男「……何処だ……」
謎の男「何処にいるんだ、ジェフは……」
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残り逃亡者……カレン、ジェニー、パウダー、ヘンリエッタ、ミニリーナ、ジェフ、ラフィング、ブラッディ、
レイク、エテレド、アンジェリカ、アリ、スハ、ミン、シュエル、バン、ユリエル、コナ、ミカ、ホムンクルス、
ブレイク、ヤン、ニオ、ハットキッド、ビクター、イソギク、那智、琴葉姫、柊、わたげの30人。
続く