二次創作小説(新・総合)

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UW逃走中03~GAハイカラ☆アーティスト~【完結】
日時: 2024/07/08 18:30
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

どうも。おろさんです。



という事で、予告していた通りUW逃走中03のスタートです。



追跡アンドロイド『ハンター』から制限時間120分間逃げ切り、賞金をゲットせよ!!



今回の舞台はスプラトゥーン2の『ハイカラスクエア』!!

……なのだが、見慣れない学校や、芸術に関するような施設や物が並んでいて……?


時空融合現象が巻き起こす、ハイカラなアートをご覧あれ!?



逃走者(50音順)
・逃走中03(26名)
茨木華扇(東方project)
大宮忍(きんいろモザイク)
神楽(銀魂)
桂ヒナギク(ハヤテのごとく!)
桜ノ宮苺香(ブレンド・S)
サタン(ぷよぷよ)
志村新八(銀魂)
射命丸文(東方project)
ネコダラボッチ(にゃんこ大戦争)
バンダナワドルディ(星のカービィ)
ピカチュウ(ポケットモンスター)
比那名居天子(東方project)
フェーリ(ぷよぷよ)
ブラック(ブラックチャンネル)
松原穂乃花(きんいろモザイク)
マルクト(Library Of Ruina)
冥界のカリファ(にゃんこ大戦争)
モナ(メイドインワリオ)
ルカリオ(ポケットモンスター)
ローラン(Library Of Ruina)

作者枠
・永久(月詠>>2
・エイジア>>3
・浜千鳥>>18

リクエスト枠
・左翔太郎(仮面ライダーW/風都探偵)

MVP枠
・ラフィーナ(ぷよぷよ)
・フランドール・スカーレット(東方project)


プロローグ>>23
逃走者紹介>>24
ミッション1まで>>27>>30-36
ミッション2まで>>37-47
ミッション3まで>>50>>53-59
最終ミッションまで>>60-70>>73-82
ゲーム終了まで>>83-84
エピローグ>>85



見どころ(順次更新)
・まさかの図書館から逃走者が!?
・(コロコロ出てる覚えないけど)にゃんこ軍団の冥界のカリファ参戦!
・バスターズグランプリ参加者もやって来た!
・明かされる、■■(オリキャラ)の過去……!?

Re: UW逃走中03~GAハイカラ☆アーティスト~ ( No.66 )
日時: 2024/06/28 15:53
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

警備員『オイ何がどうなっている!!何で不壊の力を再現した鉄格子が粉々に砕け散ってるんだ!?』

警備員『しかも新入りを入れてた檻じゃないか!!いやでもまだ力を解放できる段階じゃ無かったはずじゃ……』

警備員『どう考えてもそいつだろ!!他の檻は全く壊れてないのにどうやって出るって言うんだ!!』

警備員『こんなの前代未聞だぞ!人の形に寄せて作ったらしいと言えど、相手は仮にも未制御の合成獣キメラだしどうすればいいんだよ畜生!!』


警備員達が盛大に慌てている隙に、とにかく進む。

道中の、理性が飛んでいる合成獣キメラを極力スルーし、廊下を素早く走り、時には壁や天井を伝い、警備員に見つかっても盛大にぶっ飛ばしたりで、とにかく進む。


鈴夜『この体、ある程度馴れると割と便利じゃん。色々裏目に出てるねぇ俺を改造した張本人!誰かは知らないけど!』


とにかくやたらめったら駆け巡り、実験室と思しき部屋の近くにたどり着く。


鈴夜『多分だけど、ココだね……『実験中』だなんて病院にあるやつ(『手術中』って点灯する赤いランプのアレ)みたいなのあるし……

とりあえず突入……ってすると面倒な事になりそうだから、ここは……』


鈴夜は天井の換気口を開けて、天井裏に入る。そしてちょうど実験室から声が聞こえる位置に。

換気口から、実験室の中を覗こうとする。しかしあまりよく見えない。

鈴夜『(さっき勢いで出来たやつもどうやればいいのか分かんないし、タイミングを見計らって……)』



『本当に捕らえなくて良いんですか?もし外部に逃げて、これが管理者メイドウィン達に知られたら――』

『気にする必要はありません。大方、ノリと勢いでやったら抜け出せてしまっただけでしょう?』


……会話が聞こえる。片方は部下で、もう片方が上層部の人みたいな感じだろう。


F.E『……だが、あのふざけた男は早々に処分すべきだ。極力人に寄せた合成獣キメラを作成させた理由はまだ分かるが、理性をあそこまで維持していればその内――』


F.Eと名乗っていた男の声も聞こえる。……科学者らしき男の方はF.Eの発言を遮り、


『分かっていませんね……作品というモノは、何もこっちで一方的に独占及び支配するだけでは何の価値もありませんよ。それに――』

F.E『そういう事を言っているのではない!

何が作品だ!!貴様に合成技術の才があったからドクター・エビテンが買ってやったと言うのに、ワケも分からない論理で好き勝手行動し――』

『そのドクター・エビテン、及びドクター・ベノディアに作られた贋作がやけに偉そうですね。

第一あの黒須羽鈴夜と言う男を始末したい理由、女装男子だった事実に腹が立ってるってだけでしょう』

F.E『ぐっ……!!』

F.Eは、反論できず言葉を詰まらせた。それを見て、男はあきれる。

『やれやれ。本物エンブリヲそのものですらない贋作と言えど、貴方も貴方でもう少し気楽に行こうとは思わないのですか?

……いや、贋作故か、本物のような行動すら出来ないのでしょうが。』


そして、その男は回れ右をし、


『さて、そろそろ準備が整ったでしょうから、早いところ始めますよ。』


そう言うと、ベッドに寝かせたセンリツを、部下に運ばせ始める。

……他にも何やら物騒な感じに見える装置と、ホルマリン漬けになっている黒い球体が見える。

鈴夜『(センリツ……!!麻酔で眠らせられてるみたいだけど……ああもうこれ以上あんまり見えない!!)』



『新生物、学名『バックベアード』……全身がナノマシンとほぼ同じように出来ている、謎多き存在、言わばブラックボックス……素晴らしい作品が出来るとは思いませんかね?』

男は、どうやら気分を高揚させている。

F.E『調整が終われば取引先に売り払う事を忘れていないだろうな。』

『関係無いですよそんなの。良いから離れてください。


……さてさて、設計図通りにと……これをこうして、ここをはいこうやって――』


装置が作動し、ホルマリン漬けになっている黒い球体と共に光に包まれていく。


鈴夜『(ああマズイ!これマズイやつだ!どうすればいい!?こうなったらヤケクソで突っ込んで……)』


ピーッ、ピーッ


……突然、装置から変な音が鳴る。


F.E『……オイ、これは何の音だ。』


すると男はわざとらしくこう言い出す。


『あーあ。やっぱりダメでしたか。いけませんね。暴走スタートです。さっさと逃げないと全員お陀仏ですよ。』


(隠れてみてる鈴夜含めて)その発言に『はぁ!!?』となる。


『あ……あ……』


……光の中かから、某ピビーよろしくの不気味な黒い腕が6本くらい生え始める。




そしてそれが、周囲を破壊し始める。



部下『な、何だこれ!?早く逃げ――ぎゃあああああああああ!!!』


部下が全て、黒い腕に分解される。


『あらら、いてもいなくても困りませんが部下がいなくなってしまいましたね。』

F.E『悠長に言っている場合か貴様!どうするんだ!暴走そのものはともかく、失敗したとなれば取引が破綻!!貴様の立場も――』

黒い腕を軽く避けつつ、呑気な態度を取っている男に大分キレているF.E。だが男は……

『それについてはなーんの問題もありませんよ?この無理な合成獣実験が失敗するのは分かり切っていたのでね。ドクター・ベノディアらに頼んで、別のタイプの作品を作れるように頼んでいたのですよ。色々面倒な条件はありますが。』

F.E『だとしても、取引相手は黙っていないぞ!』

『あんな地位だけの能無しどもなど、始末するようにF.V達に頼んでます。

この実験も単に、成功したら素晴らしい作品が出来そうだから良いなと思っていただけで、ああいう亡くなった方が良い連中の事なんて知ったこっちゃありません。』

F.E『んなっ!!?』

驚くF.Eを気にせずに男は、ポケットからリモコンを取り出し、そのスイッチを押す。

『ささ、早く退散しますよ。色々勿体ないですが、ここを早いところ爆破させますので。』

F.E『くっ……貴様……!!』

男は空気中に奇妙な穴を作り、その中へと消えて行った。

男を強く睨むも、F.Eも同じ行動をして退散していった。


……そして、話の内容でとりあえず大ピンチだという事を察した鈴夜は……


鈴夜『あああああああどうしようどうしようどうしよ――あべっふぇ!!!』


本当にどうすればいいのかと悩みまくってコロコロ転がっていた……ら、換気口が外れて落下。崩壊しつつある研究室の中に。


鈴夜『いてて……そ、それはそうとして、あの中にセンリツが……』


センリツを合成獣キメラに変えていると思われる光。大暴走して電撃が放たれているし、そこから、ナノマシンの腕が6本。辺り一面を徹底的に破壊している。


鈴夜『……。


……こうなったら後先考えてる状況じゃない……もっかい何とかなれえええええええええええええええっ!!!』

ヤケクソになりながら、光の方へ突っ込む。


鈴夜『うおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!』


……無意識に右手に力を込める。そうすると冷気が込められ、黒い腕に触れればソレを凍らせていく。


鈴夜『しゃあらあああああああああっ!!!』


そして、『光そのもの』を凍らせ、破壊した。


センリツ『あっ……』


光りが壊れ、そこからまだ眠っている、そして黒い球体と合成され途中だった状態のセンリツが出て来る。

鈴夜は急いでセンリツを抱き寄せて――





その瞬間、物凄い大爆発が起きた。








まだ、もう少しだけ続きます。

Re: UW逃走中03~GAハイカラ☆アーティスト~ ( No.67 )
日時: 2024/06/29 10:17
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

鈴夜『ん……?』

窓越しの眩しい日差しに当てられ、鈴夜は再び目を覚ます。

鈴夜『ええと……何が……ああそうだ、勢い任せでセンリツを……

あ、肝心のセンリツは――』

周囲を見渡してみると、見慣れない、少し広いどこかしらの一室。

そして隣のベッドに、センリツがぐっすり眠っていた。黒い腕6本が背中から生えてたりしていたが、あの時みたいな暴走を起こしているわけでも無さそうなので、一応鈴夜は安心した。

『目が覚めたか』


するとそこで、誰かが部屋に入って来る。青いパーカーの青年……読者の方はパターン的にわかるであろう『おろさん』だ。


おろさん『前もって言うが俺は『おろさん』。この『ウルトラワールド』って世界の管理者メイドウィンをやってる。とりあえず作者って呼んでくれ。』


鈴夜『……俺は、黒須羽鈴夜。……こっちがセンリツ。後で説明するけど妹分とは言っておく。


色々聞きたいけど、まず一体全体何がどうなって俺がここにいるんですか?あの時爆発に巻き込まれたはずなんだけど……』


とりあえずそう聞くと、作者は色々答えてくれた。


あの時の爆発の話が耳に入って来たらしく、それを調べに来たところ、研究所跡地となった場所、その瓦礫の下に、鈴夜とセンリツが埋まっていた事。(そのついでに、あの施設が違法な合成獣キメラ生成施設だという事も知ったらしい。)

2人が無事だったのは、まず改造されたことによる人の数倍の耐久や衝撃耐性、そしておそらく、センリツから生えた黒い腕が防御壁のようになった事。

そして2人を回収した後、ちょっとやそっとで力の暴走を起こさないように調整を施してもらった事など……一言で言えば、作者たちに助けてもらった、というワケだ。

おろさん『……しかし、ラインを超えた合成獣キメラ生成だなんてな。処分されないようにボルシャックや他の管理者メイドウィン達にも頼んで手を回してたから今度お礼に何か奢るとして……

今回の件も、一応もう少し調べておいた方が良いか……』

作者が、(ウルトラワールドの事自体の話も含めて)一通りの説明をした後、ブツブツと喋りはじめる。

鈴夜『……あの、ちょっといいですか?』

……鈴夜は何か聞きたいらしく、作者にまた話しかける。

おろさん『何だ?……あと敬語じゃなくて大丈夫だから。』

鈴夜『じゃあそうする。


……俺は、どのくらい寝てたの?』


鈴夜が今心配してたのは、主に彩井学園の事だ。F.Eと名乗っていた男は野崎風二子を狙ってたような言動を取っていたし、それに自身の事を心配してくれる人がいるだろうから、主にそう言う理由で作者にこう聞いた。

そして作者はこう答えた。


おろさん『……1年。少なくともお前が住んでたとされる世界じゃそれくらい進んでる。』

その後すぐにこう言い始めた。

おろさん『いささか残酷な事を言うぞ。

……お前が持ってた物品を出来るだけ修復して、お前の所在は把握している。

黒須羽鈴夜。彩井学園の生徒であり美術部の生徒だった人物……


表向きには、交通事故で死んだ事になってる。』


鈴夜『……。』


……その発言を聞いた鈴夜は、さほど驚かなかった。

何となくそうなっている可能性は考えていた。そもそもの発端が、トラックと衝突しそうだった野崎風二子を庇った事だったから。


だが、鈴夜は少しずつ、涙を流し始める。

鈴夜『そう、か……そう、だよ、な……』

決して庇った事が間違いとは全く思っていない。あの人がこんなところで、理不尽な事に巻き込まれていいわけが無かったから。

鈴夜『一応、聞く、けど……こういうのって、戻れないやつ……だよな……?』


念のため鈴夜はそう聞く。


おろさん『……すまない。お前は違法な方法で作られた合成獣キメラである手前、元に戻す方法も分からないし、人外が人間と同じ生活をすることが可能な世界でもなければ法に引っ掛かって……』


対し、作者はそう答えた。


鈴夜『そっか……そう、なるよね……はは……ハハッ……ははははっ……』


鈴夜は、泣いた。目を塞ぎ、笑ってごまかそうとしながら、泣いた。



……彼は、黒須羽鈴夜という『人間』はもうほぼ存在しない。……今いるのは、彩井学園と言う『居場所』から理不尽に切り離された、単なる改造生物としての彼だけだった。


センリツ『っ……。』

……少し前に起きて、こっそり話を聞いていた黒須羽センリツも、鈴夜の今の感情を察して、悲しそうな表情をしていた。



*****


……そして、時は現在に戻る。


鈴夜「その後、俺は作者に協力することを決めた。それが復讐心だったのかはもう今じゃわからないけど、とにかく自分自身を立ち直れるようにするため、そして自分が持つ能力を使いこなせるようにするために、センリツと一緒に何とかやっていった。


その道中で君と出会って、ヴォル・デ・トンベと言う組織と対立して、今回F.Eと再び邂逅した。F.Eが何で裏切り者扱いしてるのは分かんないけど、どの道野崎さんを庇った時の件にアイツが関わってる事は確かなんだ。


……そういう事で、これが、俺の過去だよ。」


さとり「そう……だったんですか。」


鈴夜の話を最後まで聞いていたさとりは、大分動揺していた。

過去を知る覚悟はできていた。

……だが、幸せだった彼を、誰かも知らない悪意が一気に蹴落としたという事実に、彼女はえらくショックを受けていた。


鈴夜「……そんな顔しないで。いやまあ確かに、さとりさんから見ても理不尽ではあるだろうし、未練は残りに残りまくってはいるよ。


……けど、今の人生も楽しいよ。センリツがたまにトラブル起こしたりはするけど、彩井学園の時とは違った形で、個性的な人たちと関われて……さとりさんとも出会えた。」

さとり「鈴夜さん……」


ショックを受けたさとりを、鈴夜は慰める。


さとり「フフ……変ですね。その時の事で苦しいのは鈴夜さんのハズなのに、私が慰められてしまいました。」

鈴夜「あはは、そう言われるとそうじゃん。」


2人は、ほんのり笑った。すると……


「アアアア……」


奇妙な音が聞こえる。2人は、それをすぐに察知する。


さとり「……鈴夜さん、今のは……」

鈴夜「うん、嫌な予感がする。早く皆の元に戻ろう。」












最終ミッション発令の時は近い。

Re: UW逃走中03~GAハイカラ☆アーティスト~ ( No.68 )
日時: 2024/06/29 22:44
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

「とうとう見つけたぞ……彩井学園を破壊すれば何かあるとは思ったが……まさかそんなことをせずとも見つけられ、そしてこんな場所にあったとはな……



さぁ、その力を我が物としてくれよう!!!」



*****



黒い物体「ヴ、ヴ、ヴ……」



……突然、黒い物体が大量に出て来ている。



キサラギ「な、何ですかコレ!?絵具の色を全部混ぜ込んだような……」

トモカネ「ん?オイ!正邪とか言うやつがいねーぞ!?」

ナミコさん「いつの間にいなくなったのか!?さっきまでここにいたはずなんだが……」

ノダミキ「もしかしてトイレとか?」

キョージュ「ここにそういうものがあるとは思えんが……?」

ナミコさん「いや、この流れだとどう考えてもそうじゃ無いだろ;」


慌てる(?)キサラギ達。それを気にせず、黒い物体が迫る。



黒い物体「キキキ……」



ゴーグルくん「ウメボシ食べたら落ち着くかな?」

ヘッドフォンちゃん「無理だと思う;」

メガネくん「い、良いから俺達も早く何とかし――

……どうやるんだこの場合!?」

ニットキャップちゃん「わはー」



センリツ「だーもう!!邪魔ったら邪魔!!」


センリツは、黒い腕によるラッシュで黒い物体を殴りまくって吹っ飛ばす。……のだが、全く倒れる気配が無いどころか、攻撃が効いている感じもしない。


センリツ「ぜ、全然効いてない……まさかとは思うけど、アレってもしや……」


鈴夜「センリツ!!」


このタイミングで、鈴夜とさとりが戻って来る。


鈴夜「やっぱりさっきの黒い物体か!しかもさっきより動きが活発になってる……!」

さとり「さっきもそうでしたが、あのものから感じる不快感は何でしょう……さっきより感情がはっきりしてきているというか。」


……正体が全く分からない黒い物体。さとりが心を読もうとすると、強い感情と、何か遮っているノイズのようなもののせいで何を考えているか分からない。

センリツ「……鈴にぃ、多分アレ、私の奴と同じ……」

鈴夜「センリツと?……って事は、ナノマシン生物!?」


「ま、似たようなものなんでしょう……ねっ!」


……突然何かが、凄いスピードで横切る。それが、何体もの黒い物体を切り刻んで破壊した。


キサラギ「こ、今度は何ですか!?」

ノダミキ「新幹線だ!」

トモカネ「いやガンダムだ!」

キョージュ「切り裂きジャックかもしれないぞ?」

ナミコさん「どれも違うと思うぞ……」


……黒い物体を一瞬で刻んだその人物は、振り返って鈴夜達を見る。


阿求「何か初めて見る子もいるけど、とりあえずやっと見つけたわ。」


その人物は阿求だ。ミミックとジャスティティアを持って、黒い物体を一瞬で切り刻んだのだ。


鈴夜「稗田阿求!?何でここに……まさかあの時巻き込まれて――」


阿求「いいえ、私は自分で来たのよ。誰かしらの力は借りたけど。



……それより、どうやら時間が無くなって来たみたいよ。」


阿求がそう言った途端、地響きが。


メガネくん「今度は何だ!?」

ヘッドフォンちゃん「……ねぇ、何だかあっちの方向に光が……」


ヘッドフォンが指さした方向に、次第に赤白い光が現れ始める。

それと同時に竜巻のようなものが発生し、光と共に天に届こうとする。


鈴夜には、見覚えがあった。


鈴夜「ディスコード・フェイザー!?って事は、F.E!!」

さとり「い、一体どういう事なんですかコレは……!?」


阿求「説明はちゃんとする!!とりあえず今は、残りの黒い物体片付けるわよ!!



……ほら、貴方達も手伝って!」

ブルーチームとキサラギ達にそう言い出す阿求。


メガネくん「え、俺達も!?」


阿求「そうよ貴方達!というかいつものやり方で行けばいいのよインクリング4名!!」


ヘッドフォンちゃん「い、いつも通り?もしかして……」

ゴーグルくん「そっか!よーし!!」

……ゴーグルがスプラシューターを取り出して、先陣を切り始める。

スプラシューターによるインクショットの攻撃をすると、黒い物体達はダメージを受け撃破されていく。


メガネくん「そうか!何なのか良く分かんなくて戸惑ってはいたけど、その手があった!」

ヘッドフォンちゃん「だったら、私達も!」

ニットキャップちゃん「いっくよー!!」


そして他の3人も、黒い物体への攻撃を始める。


ゴーグルくん「何か沼に落ちたー!!」

メガネくん「うおおおおい!!」



ナミコさん「と、とにかく、私達は避難した方が良いよな――」

ノダミキ「でもあの人、私達も戦えみたいな感じで言って無かった?」

トモカネ「……言ってたよなぁ。」

キョージュ「言ってたな。」

キサラギ「言ってましたね。」


ブルーチームが応戦する中、キサラギ達は流石に戦闘キャラではない故避難しようとはする。


阿求「ほら!貴方達もぼーっとしてないで!」


が、阿求に手伝ってと言われる。


ナミコさん「いやいやいやいや!?私達そんな戦闘キャラとかそう言うのじゃ――」


阿求「そうじゃなくてもなんとかできる術があるの!!説明する暇がないから、とにかくノリと勢いで、なんとかなれ的な感じでやれば良いの!!」


ノダミキ「うわぁ、ものの見事に大雑把だよ説明が」


その時、キサラギの背後に黒い物体が奇襲。


キサラギ「ひゃっ!?」


トモカネ「げっ、キサラギ!!」


……その瞬間だった。強い光がキサラギを包み、黒い物体を弾いた。


そしてキサラギの衣装がファンタジーを想起させるものへと変化し、そうりょの武器が顕現していた。


キサラギ「い、今のは……え、え!?どうなってるんですか!?」

自分の姿を見て少し驚くキサラギ。それを見て4人も驚く。


ノダミキ「何コレ何コレ!?どうやったのキサラギちゃん!?」

キサラギ「よ、よく分からないですが……何でしょう、危機管理……?」

キサラギ本人は困惑気味である。

阿求「貴方達もやってみて!とにかく念じてみて、ナラティブを起動させるの!」

阿求は、4人にとにかくやってみるよう促す。



キョージュ「……どういう原理かは分からないが、やってみるしかないだろうな。」

ナミコさん「ああもうやるっきゃないのか!とにかく何か、こう……」




一方の鈴夜達。

さとり「……どうしますか?こうなったらここは阿求さんに任せて……」

鈴夜「……いや、まず黒い物体を全部片づけた方が良いかも。そもそも数が多いし、それに……

……多分、近づいてきてるよ。アイツ。」

さとりは竜巻が現れた方向に向かうか聞くが、鈴夜は何かを察して、引き続き黒い物体を倒すのを優先するようだ。

センリツ「とにかく手短に片づけてよ!今回私役に立てる場所限られるし!」

鈴夜「無論だよ!!」

センリツはサポートに入りつつ、鈴夜達は黒い物体と交戦するのだった。



続く。次回、最終ミッション発令(予定)

Re: UW逃走中03~GAハイカラ☆アーティスト~ ( No.69 )
日時: 2024/06/30 23:16
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

その頃、彩井学園やハイカラスクエアでは……



黒い物体「キシャァァァァァ!!」

黒い物体「キカカカッ!!」

黒い物体「ウケケケケッ!!」



謎の黒い物体が、大量発生していた。



苺香「ひゃあああ!?黒い変なものがどんどん出て来てます!!」

マルクト「ここまで来ると、あの黒い柱とやっぱり関係があるように見えるけど……!!」



ライダーくん「チィッ!!次から次へと出て来てキリがねぇ!!」

ハチ「うかつに動いても消耗するだけじゃないか……!!」



黒い物体「ケカカカカ「ジャキィィン!!」


すると、黒い物体のいくつかが横方向から切り刻まれる。

さらに、波動弾が飛んできてそれが何体かの黒い物体が撃破される。


ローラン「よお、色々聞きたいけどまず状況は良くないみたいだな。」

ルカリオ「何だあの嫌になる感覚は……怒りや悲しみをやたらめったらに混ぜたような感情だ……!!」



マルクト「ローラン、ルカリオ!?」

苺香「い、いつの間に来たんですか!?」


ローラン「段々状況が変わって来たから、一旦出されたんだ。こっちも本格的に動くって事だな。」



ライダーくん「お前らは……味方って事で良いな?」


ルカリオ「そう受け取ってくれて構わない。……とにかく、まずはあの黒い物体だ。

どうやらここは学園のようだ。そこの人間に被害が行くとマズい。」


ハチ「はい!」




*****


《逃走中運営用地下施設》



おろさん「思ったよりも黒い物体が湧いてきてるな……」

ナギ「……この流れだと、最終ミッションを出すつもりか?」

おろさん「ああ。……ただ、ただ黒い物体を倒すだけで終わるモノじゃなさそうだから捻った方が良いんだが……」

ハヤテ「今までみたいな討伐ミッションとは違った形にする必要があるって事ですね。」

おろさん「ああ、そういう事なんだが……


……そうだな……こういう時はこういう感じで行った方が良いかもしれん……」


そして、モニターのスイッチを押して……


おろさん「最終ミッション、発令だ。」



*****



エリア内……正確には『デカ・タワー』と言う巨大なビルの付近に、装置が1つ設置された!



残り時間【20:01】



プルルルル……



永久「このタイミングでメールとなれば……」



穂乃花「『最終ミッション発動』……ついに来ちゃった!」



フェーリ「『既にご存じだろうが、エリア内に大量の黒い物体が出現した。黒い物体は逃走者を含めた誰かしらを見つけ次第、奇声を上げてハンターに位置を知らせるだろう。』……思ったよりも面倒ね……」



天子「『全ての黒い物体を止めるには、デカ・タワーに設置された装置を起動させる必要がある』、か……む、続きがあるな。」



ブラック「『なお、自分の力の使用や、一旦解放中の確保者、現地のインクリング達に協力してもらって黒い物体を倒すことも可能だが、数が多い故にそれによるミッションクリアは推奨出来ないので注意してくれ』……確かに異様な数ですし、その装置を起動させたほうが良いのでしょう。」



フィリップ「逃走者は翔太郎を残り含めて6人だから、下手をすると10分より前にゲームが終わる事になるね。」

翔太郎「このタイミングでかなり厳しいミッションを出して来たな……」

↑さっきまでの黒い物体を追っ払って場所変えた2名



LAST MISSION
装置を起動させ、黒い物体をすべて撃破せよ!

エリア内を徘徊する大量の黒い物体。付近を通る者を見つけ次第、逃走者でなくとも奇声を上げ始める。しかし逃走者にとっては通報部隊も当然だ。
攻撃による撃破も可能だが、全てを一気に撃破するためには、デカ・タワーにある装置を起動させなければならない!!





現在逃走者は6名!この状況で、黒い物体を全て撃破できるのか!?






残り時間【18:58】


逃走者 残り6名

アイテム状況
ブラック コイン20枚 スプラッシュボム
比那名居天子 網鉄砲
他:コイン20枚

Re: UW逃走中03~GAハイカラ☆アーティスト~ ( No.70 )
日時: 2024/07/03 19:10
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)

残り時間【18:55】



永久「しかし、また装置か。居場所が記されている分まだいいとして、簡単に話は進まないだろうな。」




黒い物体「キシャァァァァァ!!!」


天子「む、早速現れたか……だが!!」


黒い物体と邂逅した天子。要石を活用した弾幕で、難なく撃破。だが……


黒い物体「キキキキキ!!!」

黒い物体「ア”ア”ア”!!!」


天子「くっ!確かに数が多すぎるな……!!」


やむを得ず撤退しようとする天子。しかし近くに……



ハンターD「……」



ハンターが迫る……!!



天子「……うおっ!!ハンターと鉢合わせか!!」


ハンターD「……!!!」


見つかった……!!



天子「チッ……もう少し後に取っておきたかったが、仕方ない!!」



ハンターD「!!!」

網鉄砲を使用し、命中。ハンターを拘束する!!



天子「よし、このまま距離を――」


ハンターA「……」



ポンッ



比那名居天子 確保 残り5名


もう1体、いた……



天子「……よりにもよってそうなるのか……」




プルルルル……



ブラック「おやおや、ここで比那名居天子さんの確保……少々厳しくなって来ましたねぇ。」



*****



F.Z「オウオウオウ、こっそりあの黒い柱ン中に入ってみたら、面白い事になってんなァ」

……鈴夜が飛ばされている、奇妙な空間。どさくさに紛れてこの場所に来たF.ZとF.Y。


F.Z「……どーやら、あの竜巻みたいのがある場所にF.Eがいるっぽいなァ。となりゃ、目当てのモンを見つけたワケだ。だったらとっとと――」


正邪「おっと、悪いがそうはいかねぇぜ?」


すぐに竜巻の場所へ向かおうとしたF.Z。そこに現れたのは、正邪だった。


F.Z「何だァ?テメェ……いや、確かF.Fの言ってた鬼人正邪だったかァ?」


正邪「知ってるなら話は早い。……分かってるだろうが、お前の邪魔をしに来たよ。」


……そう言って、正邪は弾幕で攻撃を仕掛けようとする。


F.Z「おおっと、今派手に暴れるわけにはいかねェんだよなァ……あっちでドス黒いのと戦ってる連中にバレちまう。

……っと、そんな時のために、ドクター・ベノディアから試作品を借りたんだったなァ!」


するとF.Zは、奇妙な小型機械を掲げる。そしたら周囲が光に包まれる。



……正邪とF.Z(そしてF.Y)は、コロシアムのような場所に転移された。


正邪「ここは……前に似たような場所に来たことあったな。」


正邪から少し離れた場所に、F.Zが向かい合うようにいる。


F.Z「ここは強制デュエマフィールド……ここに来ちまったら、デュエマで決着をつけなければならねェ。当然それ以外の武力行使は禁止されているぜェ?」


ニヤニヤしながら、F.Zはこの場所の説明をする。


正邪「なーるほど。要はデュエマの強さですべてを決めるわけだ。

悪く言えば、正攻法じゃ勝てないから、楽な方に逃げる……


……けど逆に言えば、どんだけ面倒な事でも、デュエマで白黒つけられるって事でもあるな。」


対して正邪は、色々察した上でデッキを取り出し、勝負を申し込む。


正邪「それなら話は早いな。……こう見えてデュエマは得意なんだ。さっさと片付けようじゃないか!」


F.Zも、デュエマのデッキを取り出す。


F.Z「物分かりがよくてそれはそれで助かるぜ。


……F.Fに貰ったデッキだが……コイツで軽ーくひねりつぶしてやるぜェェェ!!」








残り時間【15:23】


逃走者 残り5名

アイテム状況
ブラック コイン20枚 スプラッシュボム
他:コイン20枚


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